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エジプト編
戦いの後
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「ウラァァァ!」
マハムードは、デススコーピオンの側面から生える脚4本をテンポよく切り飛ばしていく。
熱したナイフでチーズを切るように、滑らかに刃が入っていく。
「ギョョォオオォォォォーーーーー」
デススコーピオンは悲鳴を上げ、芳ばしい香りが立ち込める。
切り口からはジュウゥゥと音を出し、一滴の体液も流れ出ていない。
尾をマハムードの脳天から突き刺そうと垂直に降り下ろす。
転げるようにして避けるマハムード。
そのまま後ろから反対側へ周り、残りの脚も全て切り落としていく。
支えるものが無くなり、けたたましい音と共に地面に突っ伏すデススコーピオン。
動くことができず、がむしゃらに尾振り回すがマハムードには当たらない。
マハムードは右に左にと尾の針を躱し、正面へと走り回ると、
「ハァァァァァーーー!!」
大きく飛び上がり、デススコーピオンの頭へと剣突き刺した。
悶え苦しむデススコーピオン。
マハムードは剣を突き刺さったまま飛び降りた。
数秒の間、炎の剣はデススコーピオンを焼き続けた後、手から離れたまま維持することはできず、霧散した。
デススコーピオンはその頃にはもう声を上げることもなく、力尽き崩れ落ちていた。
たかだか一体にして、我々人間側が受けた被害は多大なものであった。
辺りは慌てて避難した市民の落とした物が散乱している。
靴や荷物、子供のであろうヌイグミ等々。
至る所で地面に血が付着し、その悲惨さを物語っている。
道路のアスファルトは傷つき、尾の刺さった所々に穴が空いている。
しかし、悲惨であるにも関わらず、市民からは歓声があがっていた。
先遣隊、特にトドメをさしたマハムードへの称賛の雨あられ。
マハムード自身、これ以上の被害拡大へ歯止めをかけたことに安堵した。
──と、マハムードが肩の力を抜いたその瞬間、金色の風がどこからともなく吹き抜け、マハムードについた小さな傷を全て癒していった。
「な、なんだ?おい、これはなんだ?」
マハムードはこの有り得ない現象に戸惑いつつ、サルマとダニヤに問いかけた。
「──わからないわ。向こうの方でなんか大きな顔のようなのがあったように見えて、そしたら今のがね……そうよね?」
サルマに話しかけられたダニヤは首を縦に振り返事をした。
二人ともデススコーピオンの戦いに集中していたため、その異変について正確には分からなかった。
すると、遠くの人垣から金色の光が二度立ち昇るのが見えた。
3人は視線を合わせると、すぐに走って向かった。
しかし、人の層が厚くなかなか近づくことができない。
「ちょっと、ちょっと通してくれ! 道を空けてくれ!」
「マハムード、光が消えたわ!急いで!」
焦るサルマと無言で最後尾から追随するダニヤ。
「ちょっとごめんよ。──なんだよおい……何がどうなってんだ?これはどういうことだ?」
おびただしい血の海の真ん中に、瀕死の重症だったはずの女性が傷一つない状態で横たわっていた。
少し離れた所にいるもう一人の重症者も同じであった。
マハムードのその問いに対して誰も答えなかった。
答えれなかった。
理解できた者が一人もいないからだった。
横たわる女性の側には先遣隊の医者が尻餅をついていた。
放心状態で、目の焦点はどこを向いているのか分からない。
「おい。どうしたんだよ。説明してくれ」
と、呆けている医者へマハムードは話し掛けた。
台の上で、戦闘寸前までマハムードの隣で話をしていたショーットカットの女性である。
「──あ、マ、マハムードさん……」
「どうした?!」
「あ、あの──、よ、よくわからないんです」
「ノーラ、ゆっくりでいいから説明してくれ」
マハムードはノーラと呼ばれた医者へ落ち着くようにゆっくりと優しく言った。
「はい……。…あの、私にはどうしようもなくて、む、胸に穴が空いてて、それで出血もひどくて……もう助からないと思いました。
それで、せめて縫合して穴だけでも塞ごうとして……そ、そしたら、光と風がどこからかきて、一瞬にして彼女の傷がとじ、服も綺麗になったんです」
「どこからって、どっちからだ?」
「す、すいません……。治療に専念していて全く見ていませんでした……」
「………いや、いいんだ。それで?」
「それから、し、白装束の……声からして多分男性かと思うんですが、その人がここに来て手をかざして……あの、何というか天使?のようなのも見えて、それでその人の周りが光だして…光が終わるとすぐに走り去りました」
「……うーむ。わからん。そいつは白装束以外には男性ってくらいしか分からなかったのか?」
「…は、はい、すいま──あ、ちらっとヴリュードが見えたように思えます」
ノーラは思い出すように目を上に向けながら話す。
「ならランキングは見たか?ジョブ数は?」
「あ……、す、す、すいません」
ノーラは慌てて目をキョロキョロと泳がす。
「そうか……。結局何もわからなんな…。で、そこの彼女は大丈夫なのか?どうなんだ?」
「は、はい。ハンドスキャンしましたら内蔵も完璧に再生していました。
呼吸も落ち着いて…バイタル正常です。何というか、こんな回復見たことないし、聞いたことないし、回復と言っていいのかどうかも……」
ノーラは倒れている女性の胸が上下しているのを確認しながら答えた。
マハムードは顎を擦りながら横たわる彼女を見下ろしている。
「良かった……。しかし、こんなこと聞いたことない……というか、本来有り得ないんだよな」
wof においては即座に回復する魔法やアイテムというのは存在しないのである。
そして、回復職として存在するのは薬師と医者のみである。
では、この現象は、この力は何なのか。
wof プレーヤーにとって未知であり、ゲームコンセプトに反している。
現実に近いファンタジーとしての世界観をだしているwof では、病気やケガは敵の一つであり、死に直結するのだ。
モンスターと戦いながら、病気やケガとも闘わなければならないのだ。
そのケガを一瞬で治してしまったその力は異端であるとさえ言える。
これは新たな職業なのか、それとも他の未知なる何かなのか。それはマハムードに知り得ない。だからこそ、マハムードはその白装束を探したいと思った。できることなら、仲間に迎えたいと考えていた。
「ノーラ、そしてみんなお疲れ様。見える限りでは死傷者はないようだ。とりあえず、今日のピラミッド探索は中止とする。
一先ずこの広場を元に戻さなくてはならない。疲れてるとは思うが、皆、もう少しだけ力を貸してくれ」
先遣隊を含め、ここにいる市民達全員が足を動かし始めた。
戦いが終わり気分が高揚しているのか、疲れてはいるがその足取りは重くなかった。
┼┼┼
「ハァ…ハァ…、ふぅ~、何とかなった。かな?」
コウは周りに悟られないようにバレないように細心の注意を払って回復をし、急いで広場から離れた。
そして、無事にハキムの家へと戻ってきたのだった。
「ハキムさん、ただいまぁ!マドカいるか─?」
しかし、返事はなく部屋は静まり返っている。
部屋は整理整頓されており、空気も冷えきったように人の温もりを感じない。しばらく人がいなかったようである。
「あれ?ハキムさーん! マドカー?」
コウは声をだしながら部屋を歩き回る。
瓶のある裏手にも回るがどこにも二人の姿は見当たらない。
ふと、テーブルに1枚の紙があることに気づく。風で飛ばないように石で重しをしている。
コウはそれが手紙であることに気付き目を通した。
──ヴリュード、本当にありがとな。ちょっとピラミッドへと出掛けてくる。家は好きに使ってていいんでな。もし、わしが今日中に戻らんくても、心配せず、コウはコウのやりたいことをやるんじゃ──
「なんだよ。ピラミッドって…大丈夫かよ。──ん?」
ハキムの文の後に、さらに付け足されている文章が目にはいった。
──どこいったのよ、煌! とりあえずやることもないからハキムさん探してくるわ! バカッ!──マドカ──
(……。まじかよ! はぁ……。探しにいくか……。でも、ちょっと疲れたから少しだけ休憩……)
コウはベッドへと潜り、目を閉じた。
広場でのできごとは、とても疲労を感じ、長い時間を経過したように感じるが、日はまだ上り始めてからそんなに時間は経っていない。
コウの一日は始まったばかりである。
マハムードは、デススコーピオンの側面から生える脚4本をテンポよく切り飛ばしていく。
熱したナイフでチーズを切るように、滑らかに刃が入っていく。
「ギョョォオオォォォォーーーーー」
デススコーピオンは悲鳴を上げ、芳ばしい香りが立ち込める。
切り口からはジュウゥゥと音を出し、一滴の体液も流れ出ていない。
尾をマハムードの脳天から突き刺そうと垂直に降り下ろす。
転げるようにして避けるマハムード。
そのまま後ろから反対側へ周り、残りの脚も全て切り落としていく。
支えるものが無くなり、けたたましい音と共に地面に突っ伏すデススコーピオン。
動くことができず、がむしゃらに尾振り回すがマハムードには当たらない。
マハムードは右に左にと尾の針を躱し、正面へと走り回ると、
「ハァァァァァーーー!!」
大きく飛び上がり、デススコーピオンの頭へと剣突き刺した。
悶え苦しむデススコーピオン。
マハムードは剣を突き刺さったまま飛び降りた。
数秒の間、炎の剣はデススコーピオンを焼き続けた後、手から離れたまま維持することはできず、霧散した。
デススコーピオンはその頃にはもう声を上げることもなく、力尽き崩れ落ちていた。
たかだか一体にして、我々人間側が受けた被害は多大なものであった。
辺りは慌てて避難した市民の落とした物が散乱している。
靴や荷物、子供のであろうヌイグミ等々。
至る所で地面に血が付着し、その悲惨さを物語っている。
道路のアスファルトは傷つき、尾の刺さった所々に穴が空いている。
しかし、悲惨であるにも関わらず、市民からは歓声があがっていた。
先遣隊、特にトドメをさしたマハムードへの称賛の雨あられ。
マハムード自身、これ以上の被害拡大へ歯止めをかけたことに安堵した。
──と、マハムードが肩の力を抜いたその瞬間、金色の風がどこからともなく吹き抜け、マハムードについた小さな傷を全て癒していった。
「な、なんだ?おい、これはなんだ?」
マハムードはこの有り得ない現象に戸惑いつつ、サルマとダニヤに問いかけた。
「──わからないわ。向こうの方でなんか大きな顔のようなのがあったように見えて、そしたら今のがね……そうよね?」
サルマに話しかけられたダニヤは首を縦に振り返事をした。
二人ともデススコーピオンの戦いに集中していたため、その異変について正確には分からなかった。
すると、遠くの人垣から金色の光が二度立ち昇るのが見えた。
3人は視線を合わせると、すぐに走って向かった。
しかし、人の層が厚くなかなか近づくことができない。
「ちょっと、ちょっと通してくれ! 道を空けてくれ!」
「マハムード、光が消えたわ!急いで!」
焦るサルマと無言で最後尾から追随するダニヤ。
「ちょっとごめんよ。──なんだよおい……何がどうなってんだ?これはどういうことだ?」
おびただしい血の海の真ん中に、瀕死の重症だったはずの女性が傷一つない状態で横たわっていた。
少し離れた所にいるもう一人の重症者も同じであった。
マハムードのその問いに対して誰も答えなかった。
答えれなかった。
理解できた者が一人もいないからだった。
横たわる女性の側には先遣隊の医者が尻餅をついていた。
放心状態で、目の焦点はどこを向いているのか分からない。
「おい。どうしたんだよ。説明してくれ」
と、呆けている医者へマハムードは話し掛けた。
台の上で、戦闘寸前までマハムードの隣で話をしていたショーットカットの女性である。
「──あ、マ、マハムードさん……」
「どうした?!」
「あ、あの──、よ、よくわからないんです」
「ノーラ、ゆっくりでいいから説明してくれ」
マハムードはノーラと呼ばれた医者へ落ち着くようにゆっくりと優しく言った。
「はい……。…あの、私にはどうしようもなくて、む、胸に穴が空いてて、それで出血もひどくて……もう助からないと思いました。
それで、せめて縫合して穴だけでも塞ごうとして……そ、そしたら、光と風がどこからかきて、一瞬にして彼女の傷がとじ、服も綺麗になったんです」
「どこからって、どっちからだ?」
「す、すいません……。治療に専念していて全く見ていませんでした……」
「………いや、いいんだ。それで?」
「それから、し、白装束の……声からして多分男性かと思うんですが、その人がここに来て手をかざして……あの、何というか天使?のようなのも見えて、それでその人の周りが光だして…光が終わるとすぐに走り去りました」
「……うーむ。わからん。そいつは白装束以外には男性ってくらいしか分からなかったのか?」
「…は、はい、すいま──あ、ちらっとヴリュードが見えたように思えます」
ノーラは思い出すように目を上に向けながら話す。
「ならランキングは見たか?ジョブ数は?」
「あ……、す、す、すいません」
ノーラは慌てて目をキョロキョロと泳がす。
「そうか……。結局何もわからなんな…。で、そこの彼女は大丈夫なのか?どうなんだ?」
「は、はい。ハンドスキャンしましたら内蔵も完璧に再生していました。
呼吸も落ち着いて…バイタル正常です。何というか、こんな回復見たことないし、聞いたことないし、回復と言っていいのかどうかも……」
ノーラは倒れている女性の胸が上下しているのを確認しながら答えた。
マハムードは顎を擦りながら横たわる彼女を見下ろしている。
「良かった……。しかし、こんなこと聞いたことない……というか、本来有り得ないんだよな」
wof においては即座に回復する魔法やアイテムというのは存在しないのである。
そして、回復職として存在するのは薬師と医者のみである。
では、この現象は、この力は何なのか。
wof プレーヤーにとって未知であり、ゲームコンセプトに反している。
現実に近いファンタジーとしての世界観をだしているwof では、病気やケガは敵の一つであり、死に直結するのだ。
モンスターと戦いながら、病気やケガとも闘わなければならないのだ。
そのケガを一瞬で治してしまったその力は異端であるとさえ言える。
これは新たな職業なのか、それとも他の未知なる何かなのか。それはマハムードに知り得ない。だからこそ、マハムードはその白装束を探したいと思った。できることなら、仲間に迎えたいと考えていた。
「ノーラ、そしてみんなお疲れ様。見える限りでは死傷者はないようだ。とりあえず、今日のピラミッド探索は中止とする。
一先ずこの広場を元に戻さなくてはならない。疲れてるとは思うが、皆、もう少しだけ力を貸してくれ」
先遣隊を含め、ここにいる市民達全員が足を動かし始めた。
戦いが終わり気分が高揚しているのか、疲れてはいるがその足取りは重くなかった。
┼┼┼
「ハァ…ハァ…、ふぅ~、何とかなった。かな?」
コウは周りに悟られないようにバレないように細心の注意を払って回復をし、急いで広場から離れた。
そして、無事にハキムの家へと戻ってきたのだった。
「ハキムさん、ただいまぁ!マドカいるか─?」
しかし、返事はなく部屋は静まり返っている。
部屋は整理整頓されており、空気も冷えきったように人の温もりを感じない。しばらく人がいなかったようである。
「あれ?ハキムさーん! マドカー?」
コウは声をだしながら部屋を歩き回る。
瓶のある裏手にも回るがどこにも二人の姿は見当たらない。
ふと、テーブルに1枚の紙があることに気づく。風で飛ばないように石で重しをしている。
コウはそれが手紙であることに気付き目を通した。
──ヴリュード、本当にありがとな。ちょっとピラミッドへと出掛けてくる。家は好きに使ってていいんでな。もし、わしが今日中に戻らんくても、心配せず、コウはコウのやりたいことをやるんじゃ──
「なんだよ。ピラミッドって…大丈夫かよ。──ん?」
ハキムの文の後に、さらに付け足されている文章が目にはいった。
──どこいったのよ、煌! とりあえずやることもないからハキムさん探してくるわ! バカッ!──マドカ──
(……。まじかよ! はぁ……。探しにいくか……。でも、ちょっと疲れたから少しだけ休憩……)
コウはベッドへと潜り、目を閉じた。
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