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王都魔法学校入学編
間話 マホンの帰還
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光が収まり目を開けると、そこは緑の生い茂る森の中であった。
すぐ後ろには植物の塊。
それも真っ青な植物だ。
右も左も後ろも青、青、青。前方にだけ緑が扇状に広がっているようだ。
「ここは……」
マホンは足下へ視線を落とす。
まだ目を覚まさないピュールが横たわっていて、マホンとピュールを中心に刻印が刻まれているのが見えた。
マホンは早く刻印の破壊とこの場所の特定をしたいのだが…。
「ピュールさん! ピュールさんっ!」
ピュールの頬をペチペチと叩いてみる。
それから少しの間待っていると、漸くピュールは目を覚ました。
「━━う、う~ん」
「あ、目を覚ました!よかった……ピュールさん!」
マホンはピュールやピュールのパーティーについては詳しく知らない。
けれど、名前など多少のことはヴェルデから聞いていた。
いかにも以前からの知り合いのように名前を呼び掛けたが、お互いに全くの他人だ。
「━━キミは……?」
「ヴェルデ・ブルノーブルの知り合いでマホンと言います」
「……ああ…彼か…。…彼はここにいないんだね。……うちのメン━━あ! うちのメンバーはどこだっ! ここはどこだ!」
急に立ち上がり、声を張り上げて慌てるピュール。
そしてマホンの胸ぐら掴んだ。
子供で身長が低いため、ピュールは前屈みになり片手で掴み上げた。
「ちょ、苦しい……話を…聞いて…」
「おい、俺の仲間はどうした?! オークは?! オークはどうしたんだ?! なあ!!」
マホンが苦しいと訴えてもピュールは手を緩めない。
子供相手に大人げない行為で普段ならすることはないのだが、ピュールは自分が死にかけた記憶を思い出し、動揺していた。
「話を…聞けー!!」
マホンは瞬時に魔力を練り上げファンタズマゴリアを発動した。
そしてピュールの腹に鉄の弾を撃ち込んだ。
威力は腹を貫くことのないよう抑えて。
「がはっ!」
ピュールはマホンから手を離し膝をついた。
「ごめんなさい。 とりあえず話を聞いてください」
「……いや、こちらこそ取り乱してごめん。ゴホッゴホッ…話を聞かせてほしい」
マホンは襟元を正した。
胸ぐらを掴まれた拍子にボタンが一つなくなってしまっている。
少しイラッとしたマホンだが、今は状況も状況だから気持ちを抑えることにした。
「はい。 ではあのダンジョンと言われた洞窟でのことをお話します━━」
┼┼┼
「……そうか…。 ……うぅ…そうか…」
マホンは、ヴェルデと共にギルドで冒険者の捜索依頼を受けたこと、ダンジョンといわれた洞窟を見つけ、そこでトラップにかかり転移したこと、転移先には夥しい数の死体があり、そこにピュールもいたこと、敵であるオークはヴェルデが倒したこと、転移罠の破壊のためにそのままヴェルデは残ったこと、元凶であると思われる敵の特徴、といってもローブの色と人型であることくらいだが、それからピュールのパーティーメンバーは、発見した時には既に亡くなっていたことを伝えた。
「……ピュールさんしか救えず…」
同じ王都にあるギルドに所属しているというだけで、マホンはヴェルデほどの仲間意識をピュールには持っていなかった。
けれども、その悲しさがひしひしと伝わると、ピュールを一人にしてあげたいと、いたたまれない気持ちになっていた。
しかし、ギルドへの報告には自分一人ではなく、ピュールには説明を兼ねて同行してほしかった。一人よりも二人のほうがより詳細を伝えられるからだ。
それに、刻印の破壊とヴェルデの行方についても調べなくてはいけないので、マホンには悠長にしている時間もなかった。
「……いや、ありがとう。…ありがとう…うぅ 」
「…ピュールさん……。ピュールさん、まだヴェルは向こうに残っています。時間があまりありません。目覚めて早々、申し訳ないんですが一緒にギルドで説明お願いします」
ピュールはボロボロと流していた涙を袖で拭った。
「━━わかった。 行こう」
ピュールは仲間のためにもこのままでは終われないと思った。
そして王都に、冒険者に、新たな被害者を出さないためにも情報提供をし、自分のパーティーを壊滅させた元凶を突き止めると固く心に誓ったのだった。
すぐ後ろには植物の塊。
それも真っ青な植物だ。
右も左も後ろも青、青、青。前方にだけ緑が扇状に広がっているようだ。
「ここは……」
マホンは足下へ視線を落とす。
まだ目を覚まさないピュールが横たわっていて、マホンとピュールを中心に刻印が刻まれているのが見えた。
マホンは早く刻印の破壊とこの場所の特定をしたいのだが…。
「ピュールさん! ピュールさんっ!」
ピュールの頬をペチペチと叩いてみる。
それから少しの間待っていると、漸くピュールは目を覚ました。
「━━う、う~ん」
「あ、目を覚ました!よかった……ピュールさん!」
マホンはピュールやピュールのパーティーについては詳しく知らない。
けれど、名前など多少のことはヴェルデから聞いていた。
いかにも以前からの知り合いのように名前を呼び掛けたが、お互いに全くの他人だ。
「━━キミは……?」
「ヴェルデ・ブルノーブルの知り合いでマホンと言います」
「……ああ…彼か…。…彼はここにいないんだね。……うちのメン━━あ! うちのメンバーはどこだっ! ここはどこだ!」
急に立ち上がり、声を張り上げて慌てるピュール。
そしてマホンの胸ぐら掴んだ。
子供で身長が低いため、ピュールは前屈みになり片手で掴み上げた。
「ちょ、苦しい……話を…聞いて…」
「おい、俺の仲間はどうした?! オークは?! オークはどうしたんだ?! なあ!!」
マホンが苦しいと訴えてもピュールは手を緩めない。
子供相手に大人げない行為で普段ならすることはないのだが、ピュールは自分が死にかけた記憶を思い出し、動揺していた。
「話を…聞けー!!」
マホンは瞬時に魔力を練り上げファンタズマゴリアを発動した。
そしてピュールの腹に鉄の弾を撃ち込んだ。
威力は腹を貫くことのないよう抑えて。
「がはっ!」
ピュールはマホンから手を離し膝をついた。
「ごめんなさい。 とりあえず話を聞いてください」
「……いや、こちらこそ取り乱してごめん。ゴホッゴホッ…話を聞かせてほしい」
マホンは襟元を正した。
胸ぐらを掴まれた拍子にボタンが一つなくなってしまっている。
少しイラッとしたマホンだが、今は状況も状況だから気持ちを抑えることにした。
「はい。 ではあのダンジョンと言われた洞窟でのことをお話します━━」
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「……そうか…。 ……うぅ…そうか…」
マホンは、ヴェルデと共にギルドで冒険者の捜索依頼を受けたこと、ダンジョンといわれた洞窟を見つけ、そこでトラップにかかり転移したこと、転移先には夥しい数の死体があり、そこにピュールもいたこと、敵であるオークはヴェルデが倒したこと、転移罠の破壊のためにそのままヴェルデは残ったこと、元凶であると思われる敵の特徴、といってもローブの色と人型であることくらいだが、それからピュールのパーティーメンバーは、発見した時には既に亡くなっていたことを伝えた。
「……ピュールさんしか救えず…」
同じ王都にあるギルドに所属しているというだけで、マホンはヴェルデほどの仲間意識をピュールには持っていなかった。
けれども、その悲しさがひしひしと伝わると、ピュールを一人にしてあげたいと、いたたまれない気持ちになっていた。
しかし、ギルドへの報告には自分一人ではなく、ピュールには説明を兼ねて同行してほしかった。一人よりも二人のほうがより詳細を伝えられるからだ。
それに、刻印の破壊とヴェルデの行方についても調べなくてはいけないので、マホンには悠長にしている時間もなかった。
「……いや、ありがとう。…ありがとう…うぅ 」
「…ピュールさん……。ピュールさん、まだヴェルは向こうに残っています。時間があまりありません。目覚めて早々、申し訳ないんですが一緒にギルドで説明お願いします」
ピュールはボロボロと流していた涙を袖で拭った。
「━━わかった。 行こう」
ピュールは仲間のためにもこのままでは終われないと思った。
そして王都に、冒険者に、新たな被害者を出さないためにも情報提供をし、自分のパーティーを壊滅させた元凶を突き止めると固く心に誓ったのだった。
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