無能と呼ばれてパーティーを追放!最強に成り上がり人生最高!

本条蒼依

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9話 一流のポーター

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 ガナッシュ達は、クロスのおかげで減刑された。しかし、罪状は殺害未遂で賠償金は5000万ゴルドの支払いを命じられたのである。これは、暁ではなく個人での支払いである。つまり、クロスは2億5千万ゴルドを手に入れたのだった。
 ガナッシュ達は、これを不服とし訴えたが棄却され、それ以上言うと禁錮刑も追加させると言われてしまったのだった。
 これには、ガナッシュ達も平伏するしかなく、クロスに謝罪し賠償金を払うしかなかった。

「ク、クロスさん、今回の事は本当にすまなかった!この通りだ」
「「「「すいませんでした!」」」」

 ガナッシュ達は、賠償金を払いその場で土下座して。クロスに謝罪した。

「わかったよ。謝罪を受け入れるよ。しかし、この先は俺に係わらないでくれ。俺も、お前達をスルーすることにする」

「「「「「ぐっ……」」」」」

 さすがSランクの職業であるガナッシュ達だった。今までの貯蓄は全てなくなったが、一人5千万ゴルドを払いきったのだ。
 これには、クロスも呆れてしまったのだ。つまり、報酬は元から山分けでは無く、クロスは10分の1も貰っていない事が分かる。それなのに、そこから又クロスの取り分を半額に減らそうと、ガナッシュはしていたのである。

「まさか、こんなにも俺の取り分が少なかったとは思わなかったよ」

「ぐぐぐぐ……」

 ガナッシュは、今まで苦労して稼いだ金をクロスに全部持っていかれるとは思ってもなかった。これは、ガナッシュ以外のメンバーも奥歯を噛みしめ悔しがったのだった。

「これで、お前達とはお別れだ!」

 クロスは、オウカと共にその場を後にして、オウカの家に帰っていったのだった。クロスはオウカのパーティーに所属する手続きを取り、オウカと一緒に住むことにしたのだ。

「クロス、これからどうするの?」

「ああ、これからはオウカと一緒だしな。ゆっくり依頼をこなしていく事にするよ」

「クロスなら、ダンジョン攻略も出来るんじゃないの?」

「まあ、そうだけどな。いきなり目立つのも嫌なんだ。あくまでも今回俺は、オウカに救出された立場だしな」

「それはそうだけどさ……」

「俺は、オウカの依頼を手伝うスタンスで行動するよ。ギルドにも、今回でレベルが上がったと言ったから、スキルは腕力とか1レベル分はそれとなく報告はしたから、オウカの依頼を手伝えると言っておいたからな」

「まあ、クロスがそれでいいならいいんだけどさ……」

「ああ、出る杭は打たれるっていうだろ?少しづつ実力を出せればいいよ」

「わかったわ」

 オウカも又、Sランクの職業である。稼ぎは相当なもので、ソロで活躍をしていたが、こうして一軒家を購入出来るほど稼いでいたのだった。



 一方、ガナッシュ達はクロスに恥をかかされたと思っていた。しかし、今回の事で貯金を全て失ってしまい、ギルドからの罰金で装備を売る羽目になってしまった。
 また一からの出直ししないといけなくなってしまった。しかし、クロスがいなくなったことで暁はこれから地獄を見る事になる。

 クロスに、仕返しをするには装備を整えないといけないのだ。クロスには、いつもオウカが側にいる為、準備が必要だった。

「何でポーションが、こんなに高いんだよ。詐欺じゃねえか?」

「馬鹿を言うなよ。これが正規の値段だ。馬鹿にすんじゃねえ!」

 ガナッシュ達は、金を稼ぐ為ダンジョンに行こうとしていた。今まで旅の準備はクロスに任せていた為、相場というものを分かっていなかった。
 クロスは、みんなに文句を言われるため、店の手伝いをして少しでも安く揃えていたのだ。

「暁って、クロス君を強制脱退させたんだろ?」

「そうだ!あんな役立たずいてもいなくても一緒だからな」

「あんたも馬鹿な事をしたもんだ。クロス君は、ホント立派なポーターだったんだよ。クロス君だから、今まであの値段で旅が出来ていたんだ」

「何でクロスのおかげなんだよ!あんな戦闘では、何の役にも立たない足手まといが!」

「君はパーティーのリーダーなんだろ?何もクロス君が、戦闘で役に立つ必要はないだろ?」

「なんでだよ。俺達はあいつがいるせいで……」

「馬鹿な事を……適材適所と言うものがあるだろ?君は。そこのお嬢さんを戦闘の時に前衛に行かせるのかい?」

「そんなわけあるか!彼女達は魔法系の職業だ!」

「そうだろ?クロス君はポーターとして買い出しや色んな物を安く買い、パーティーの役に立っていたじゃないか?実際、君の提示した金額ではポーションは買えない。その3倍が相場なんだよ」

「馬鹿な……」

「実際私達は、クロス君には色々お世話になっている。薬草採取の依頼が受けてくれないとポーションは作れない。しかし、クロス君は進んで採取依頼を受けてくれた」

「それは、あいつが役立たずだから、採取依頼しか受けれないだけだろ?」

「それでもさ!クロス君は休みの日で疲れているのに、ワシらのお願いを聞いてくれて採取してくれたんだ。本来なら、儂らがギルドに苦情を言ってもおかしくはないのだが、依頼を受けてくれて助かっていたのは事実なんだ」

「それじゃ……」

「ああ、クロス君だから、その値段で儂等も売れるが、クロス君がいないんじゃその3倍を払ってもらわないとな」

「くっ……」

 ガナッシュ達は、ここで暴れる訳には行かなかった。町の人達に危害をあたえれば、本当に犯罪者になってしまうからだ。
 そして、ガナッシュ達はなくなく提示された値段を支払った。

「リーダーどうすんだ?これじゃダンジョンに行けないんじゃ……」

「分かっている。しかし、浅い階層なら大丈夫だろ?」

「そうか……それならなんとか、魔物の素材をギルドに買い取ってもらえれば何とか行けそうかもな」

「とりあえずは、金を稼ぐことに専念しよう!」

「「「「「はい!」」」」」

 そして、暁はダンジョンに向かったのだが、思う様に戦う事が出来なかったのだ。

「ハーベルトどうした?いつもより動きが遅いじゃないか?」

「アルーシェ!お前もあれぐらいの魔物だったら何とかなるんじゃなかったのか?」

「そ、それがおかしいのよ。前より火力が下がっていて……」

「あたしもなんかおかしい……」

「マリアおまえもか?」

 マリアは、ハーベルトがファーストアタックをした時に、回復したのだがヒールでは全快しなくなっていた。ヒールの回復量が、以前とは違い減っていたのである。みんなの事を言っていたが、ガナッシュも又ダメージが減ったいたのだった。体感では本来の力の50%程しか出ていない感じだったのだ。
 そして、装備の威力も落ちているので、実際の感覚では今までの20%程しか出ていなかったのだ。

「どういう事だ……あんな雑魚相手に俺のスキルを使わないといけないとはあり得ん事なのだが……」

「ガナッシュ、やっぱ装備が貧弱すぎるんだよ……」

「そうね……こんな装備だと回復量も少なすぎるわ……」

「わかった。これ以上深い階層に行くのはやめておこう」

「「「「はい……」」」」

「それにしても、もう一人欲しいな……」

「あぁ……分かっているんだが、募集かけても集まらないんだよ」

「クロスが抜けるというとき、一人いたじゃない」

「あいつは契約する前に断って来たよ」

「くっそおおおお!これもクロスのせいだ。あいつなんで死ななかったんだ?あんな深い階層に置いてきたはずなのに……」

「そうなんだよなあ……オウカってそんなに強かったのか?一人であんな深く潜れるなんて、不思議でしょうがないぜ」

「今は我慢だ!いずれまた力を取り戻してやる。そうしたら、オウカ共々仕返しをしてやるさ」

「そうだな」
「「「そうね」」」

 ガナッシュ達は、いきこんでいたが自分達のやったことをすっかり忘れていたのだった。サーベルタイガーを討伐した時、クロスがいなくなった事でいい気になり、手を出してはいけない魔物に手を出していたことに。




 そして、町には早馬が到着し、ギルドに伝令が入っていたのだった。



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