無能と呼ばれてパーティーを追放!最強に成り上がり人生最高!

本条蒼依

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13話 デストロールの進化

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 衛兵が偵察を行い町に戻った時、デストロールは進行を町ではなく、もう一度森に入っていた。逃げ惑う魔物達を取り込むより森に入って、そこら一帯の魔物をターゲットに変えたのだった。
 その為、周りの森の魔物も異変に気づき逃走し出したのだ。この事を知らないクロス達は、当初の予定通り作戦を決定していたのだった。

 しかし、クロスがいたことは本当に不幸中の幸いだった。もし、いなければ町はとっくの昔にスタンピードに飲み込まれていたからだ。町の外は、低ランクの魔物の死体で埋め尽くされていた。

「何だあれは……」

 見張り台に立っていた衛兵が、その遠くに見える魔物に驚愕した。

「どうした!何が見える?」

「ターゲットがこちらに向かっています。ですがあれは……」

「なんだ?もっと要領を得て話せ!」

 見張り台に立って遠眼鏡で確認した衛兵は震えていた。デストロールの姿は到底普通の姿ではなく、進化していたのだった。

「あれは普通のデストロールではありません!」

「どういうことだ!」

 隊長が見張り台に上ってきて、衛兵の遠眼鏡を奪い取り確認した。すると周りにある木々より、頭一つ飛び出し推定5mのジャイアントと言っても良かった。

「トロールが、なぜあんなに成長を……」

 デストロールは、自己再生のために魔物を取り込む化け物だったが、色んな魔物を取り込みすぎて進化してしまったと考えられた。もうデストロールではなく、キマイラと言ってもいい魔物である。

「これはもうだめだ……」

「た、隊長!何を言ってんですか?」

 ここで、ギルドマスターのダンガが叫んだ!

「冒険者はSランクのみ!少数精鋭に変更!わしも前衛に出る。他の者は城壁から援護!」

「クロス!覚悟はいいな?MPポーションは多めに持つんだ」

「はい!」

 地響きと共に近づくデストロールに、Sランクの冒険者国の兵士数人で立ち向かう事になった。城壁にいる仲間達は、低ランクの魔物が近づかない様に次々討伐していくのだった。

「いいか?ダメージが通るかわからんが、まず右足に集中攻撃を行なう。オウカ!お前は時空剣で左足を狙うんだ!お前の剣技はダメージは関係ないはずだ!」

「「「「「分かりました!」」」」」

 クロスはオウカが心配だった。しかし、ここは連携を重視しないと勝てるものも勝てなくなってしまうから、グッと耐えるしかなかった。

「オウカ!危険な役回りだがよろしく頼むぞ」

「はい!」

「突撃いいいいぃ!」

「「「「「「おおおお!」」」」」」

 デストロールは、近づく米粒のような人間の姿に笑みを浮かべた。そして、大木のような腕を振り上げたのである。

「タイミングをあわせろ!」

 ギルドマスターが叫んだ。後方からクロスが、【エアシールド】と叫んだ。すると、大木のような腕がギルドマスター達にあたる前に防がれ、後方に弾き飛ばされたのである。

 その瞬間、ギルドマスター達は自分の最大ダメージが出せる攻撃で、右足にダメージを与えたのだ。

「ぎょおおおおおおおおおおおおおお!」

 デストロールは、そのダメージに雄たけびを上げたのである。ダメージを与えるのと同時に後方から、クロスが放つ【プリズム・レイ】が照射され、傷口を焼くのである。これにより自己再生が止まったのだった。

「これならいける!」

「時空剣!」

 オウカも反対の足に攻撃を加えた。オウカの剣が当たると、デストロールの足の肉がボコッと消失した。その後、プリズム・レイが当たる事になる。

 デストロールは、自分にダメージを与えられるとは思っていなくて雄たけびを上げた。

「ぎょおおおおおおおおおおおおお!」

 その瞬間、一人の兵士がその行動を止めた。その雄たけびに一瞬麻痺をしてしまったようだ。

「うっ!」

 その一瞬のスキを狙われて捕獲されてしまった。

「わああああ!放せ!」

 その兵士は、抵抗むなしくデストロールに食べられてしまった。すると、たった今ダメージを与えた傷口が再生してしまったのである。

「な、何だと!そんなばかな!」

 よく見ると、デストロールには尻尾が生えていたのだった。その尻尾には口があり、周りにある魔物の死体を食らっていた。

「そんな……」

 オウカもその尻尾に気づき愕然とした。ここにある大量の死体は、言ってみれば、デストロールの回復要員みたいなものだったからだ。
 クロスもこの事に気づき、傷のおってない所にプリズム・レイを打ち込んだのだが、焦げただけであり、まさかミスリルも溶かすほどの熱量なのに、このデストロールには効かなかったのだ。

「クロス!無駄撃ちはするな!それより俺達の防御を頼んだぞ」

 そのギルドマスターの言葉で、冒険者達は攻撃を打ち込んだのだった。ギルドマスターはこのままではまずいと思っていた。どう考えても消耗戦であり、デストロールの方に分があるからである。

 しかし、攻撃を止める訳にもいかなかった。止めるとすぐに回復してしまうからである。

「ぎょおおおおおおおお!」

「きゃっ!」

 オウカが、とうとう麻痺してしまった。その一瞬をデストロールは見逃さなかった。

「きゃあああああ!」

「オウカぁああああああああ!」

 クロスは、デストロールの親指に向けてプリズム・レイを放った。これにはデストロールも熱さを感じたようで、オウカを手放してしまった。

 オウカは地上5mの高さから落ち、身体を強く打って動けなくなってしまった。

「ぐふっ」

 その時、クロスがレベルアップを果たしたのだ。

 ギルドマスターは、オウカに駆け寄りデストロールから救出し、撤退を指示したのだった。クロスは、その感覚に覚えがあったが、ギルドマスターとオウカに【エアシールド】を張り、撤退のサポートをした。



 それに続き、冒険者や兵士達も撤退を開始したのだ。

「もうだめだ……通じるとは思わんが城壁から総攻撃を仕掛けるしか……」

「ギルドマスター、今俺レベルアップしたみたいなんで俺1人に任せてほしい」

「何を言っている!馬鹿な事を言ってないで撤退するぞ!」

「このままでは町は全滅します!俺を信じて任せてほしい!」

 クロスの気迫にギルドマスターは押されてしまった。ミスリルの時の件もあり、ギルドマスターはクロスの強さに
一部の望みをかけようと思った。

「わ、分かった……お前に任せてみよう!」

 クロスは、オウカの事をギルドマスターに任せ、オウカの剣を手に取った。クロス自身何でいきなりレベルアップしたかよくわからなかったが、経験値増加が効いていた。スタンピードで、大量の魔物の経験値が入っていたからである。
 これは、クロスのレベルがまだ低かった事が幸いしたのだった。


名前 クロス
種族 ヒューマン 男
職業 マスター(EX)3レベル

HP 1100→2100
MP 1100→2100

攻撃力  1010→2010
防御力  1010→2010
俊敏力  1010→2010
知力   1010→2010
幸運   1010→2010

スキル
仲間支援6レベル
 クロスが仲間と認識した人間に1レベル分支援

武神5→6レベル    全ての武器を扱える。格闘術も達人レベル
魔王5→6レベル    全ての魔法が使える
神眼5→6レベル    最高の鑑定。人のステータスやマップ全てを見通す
叡智5→6レベル    どんな情報も引き出す事が可能 
斥侯術5→6レベル   罠発見解除、シーフの仕事が全部可能 
匠技巧5→6レベル   生産系のスキルが全て扱える 
無限保管庫5レベル インベントリ無制限で荷物を収納。時間停止。
         生き物は不可 
暗殺術5→6レベル   暗器や毒のエキスパート
言語理解1レベル  ヒューマン以外の言語の会話読み書き。ドワーフや
         エルフ語等
経験値増加1→2レベル 入る経験値+20%
腕力1→2レベル    物理ダメージ+20%
速度1→2レベル    瞬発力20%
耐性1→2レベル    物理防御魔法防御異常防御+20%
知性1→2レベル    魔法ダメージ+20%



 クロスは神眼で自分のステータスを確認し自信を持った。

「これならいける!」

 クロスは、剣を構えてデストロールに立ち向かうのだった。


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