無能と呼ばれてパーティーを追放!最強に成り上がり人生最高!

本条蒼依

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14話 デストロール倒れる

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 ギルドマスターは、オウカを抱え撤退した。クロスの後ろ姿を見ながら一部の期待を持ち走っていた。

「お前等!このままではもう無理だ!撤退する」

「お、オイ……クロスは?」

「あいつはこの場に残る……」

「ば、馬鹿な!じゃあ、俺達も!」

「これ以上あいつに迷惑をかけるな。あいつには、何か別ものの何かを感じる」




 デストロールは、クロスに向き直り、雄たけびを上げたのだった。

「もう、そんな状態異常攻撃なんか効かねえよ!」

 クロスは、オウカの剣を構えて剣自体に【ファイア】を付与したのだった。オウカの剣はミスリルで作られ、魔法剣を主軸として作られている。
 クロスは、オウカの時空剣を真似て、ファイアを付与して火炎剣をつくりだした。

 ギルドマスターと冒険者達は、後ろを見ながら驚愕して足を止めてしまった。

「クロスが魔法剣だと……」
「ど、どういう事だ?アイツ剣技も使えるのか?」
「ギルドマスターどういう事だよ?」
「あいつ、さっきレベルが上がったと言っていた……ひょっとしてスキルが派生したのか?……」
「馬鹿な!派生したからと言っても、スキルは1レベルだろ。そんなの使い物になんか!」

 クロスのスキルは、武神6レベルで達人以上の実力を持っている。クロスは真正面から、デストロールに突っ込んだ。その踏み込みは、ギルドマスターにも見えないほど早く、開いた口が塞がらなかった。

「火炎斬!」

 ギルドマスター達には、クロスがデストロールに突っ込んだだけにしか見えなかった。

「ぎょおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

「「「「「な、なにいいい!」」」」」」

 ギルドマスタ-達が、驚くのも無理はなかった。ギルドマスターとSランク職業の冒険者達が束になっても、ビクともしなかったデストロールの右足が切断されたのである。

 そして、その火炎の熱量は、ものすごい炎だというのが想像できた。切断された断面は炭のように焦げて炭化していて、再生が一切行われていなかったのだ。

「デストロール!お前はもう終わりだ!」

 デストロールは再生を行う為に、尻尾で魔物の死体を捕食しようとしたが、それより早く、クロスが尻尾を切断してしまったのだった。

 その後景を見ていた、町の城壁の冒険者達が歓声を上げたのだった。

「いいぞ!クロス!」
「すげえぞ!その調子でやってしまえ!」

 その歓声は、戦っているクロスにも聞こえていた。その様子を見たギルドマスターは笑顔になっていた。

「あいつら……」

 クロスは、デストロールの両足を切断し、逃げる事が出来ないようにした。デストロールは本来の自己再生能力も封じられ、四つん這いになりながら逃げ出そうとした。

「悪いが逃がすつもりはない」

 デストロールは、腕だけでその巨体を引きずりながら、クロスを見た。クロスは容赦なく、デストロールの首を叩き斬ったのだった。

 その後景を見た、ギルドマスターはオウカを抱え、クロスの側にやって来た。

「クロス、よくやったな!ありがとう……」

「クロス、おめえすげえやつだな!あのトロールをタイマンでやってしまうなんて……」
「今なら、オウカの言ったことが、ホントだと理解できるぜ」

 ギルドマスターとSランクの冒険者は、クロスの肩を持って称えたのだった。そして、デストロールが討伐出来たのを見た冒険者達が町からでてきて、クロスの側に駆け寄ってきて歓声を上げて、クロスを胴上げをした。

「町の英雄の誕生だ!」
「あの役立たずだった奴がたいしたもんだぜ!」
「ほんとすげえぜ!」
「よくやった!」

 冒険者達は、喜びながらクロスを胴上げで町まで運んだのだった。

 町では、怪我人が溢れヒーラーや医者が大忙しで働いていた。領主もまた、危険は去ったとして、町中におふれを出し町中が活気にあふれていたのだ。





 クロスは、ギルドマスターについてギルドに戻ってきていた。

「クロスよ。この度の働き本当にありがとう。お前がいなかったら、わしらはもちろん町は全滅していただろう」

「いや、今回は俺も運が良かっただけだ。今まで、ギルドのお荷物だった俺だったが、これで恩も返せたと思っている」

「それが府に堕ちんのだよ!こう言ってはなんだが、お前はポーターとしても落ちこぼれだったはずだ。なぜあんなに強くなれたんだ?」
 
 クロスは部屋を見回した。そこには、ギルドマスターのほかにも職員が何人もいた。

「ギルドマスター、部屋にはあなたと副ギルドマスター以外出て行かせて貰えませんか?」

「なんでだ?」

「俺の職業の事を話すよ。これは個人情報になるから知られたくないからだよ」

「まあ、お前の言う事は当然だな。じゃあ、みんなスマンが部屋から出て行ってくれるか?」

 ギルドマスターが、職員達にそういうと不満そうな顔をしたが、ギルドマスターの指示に従ったのだった。そして、部屋にはギルドマスターと副ギルドマスターのミランの3人だけとなった。

「絶対に大きな声を出さないでくれよ?」

「「どういう事だ(ですか)?」」

 クロスは、ステータスオープンと言い、二人に自分のステータスを見せた。

「「こ、これは!」」

「わかったか?これが俺の秘密で、これはオウカにも見せている」

「なんだよ?このスキルの種類とレベルは……」
「驚きました……何でランクEなのに固有スキルがこんなにも……」

「実は、このランクはEではなくEXなんだ。他の人には一文字しか表示されないみたいで、ランクとしてはSより上位だよ」

「「Sランクの上位?」」

「ああ、そうなんだよ。俺も小さいころからスキルもないし、レベルも上がらないから騙されていたが、この間のダンジョンでレベルがようやく上がって覚醒したみたいなんだ」

「た、確かに覚醒と言う言葉は合っているな……スキルもそうだが、そのステータスだけで十分な気もするが……」

「俺もそう思うよ」

「あのクロスさん?ひょっとしたら世の中にいるEランクの人の中にもEXランクの人いるかもしれないんじゃ?」

「なるほど!確かにミランの言う……」

「いや……それはないな。このEXランクは唯一無二と書いてある」

「「どこに?」」

「俺の鑑定眼は神眼だ。だから、EランクもEXと書いてあるんだよ」

「神眼?」

「だから、ギルドマスターや副ギルドマスターのステータスを見ようと思ったらみれる」

「ば、バカな‼そんな事が出来るのは」

「そう、神の祝福を受けた神父様が、水晶を使ってできるだけだよ」

「クロスさんは、それが自分で出来るというの?」

「できるよ」

「じゃあ、私のステータスを言ってみてください」

「いいのか?」

「はい、証明をしてください」

 クロスは、ミランにだけ聞こえる様に耳打ちで、ステータスを言い当てるのだった。

「合っているわ……」

「本当かよ?」

 ギルドマスターは、ミランがあっていると言って驚いた。

「この事は、絶対に内緒にしてほしい」

「ああ!当然だ。こんな事、国にばれてみろ。お前は国に保護という形の飼い殺しにされるぞ」

「まあ、そうなったら全力で抵抗させてもらうけどな」

「オイオイ、本気か?」

「忘れてもらっては困るが、俺はこれでもまだ3レベルなんだぜ?」

「「あっ⁉」」

「今回、都合よくレベルアップしたのも、まだレベルが2レベだったから3レベの経験値が少なかったから早く上がっただけだ」

「だけど、なんで?デスオークを倒していなかったじゃねえか」

「なにいってんだよ。万単位でスタンピードを始末したじゃないか。今回冒険者ギルドで、連合を組んだ状態だったろ?仲間が魔物を始末していたじゃないか」

「なるほど、クロスのレベルが低かったから、ゴブリンでも経験値の足しになったわけか」

「そういう事!」

「だが、3レベルでその強さと考えると末恐ろしいな……」

「多分だが、レベルが上がったら国も相手が出来ると思うぞ」

「馬鹿な事を言うな!」

「さっき言ったことが、現実になり俺を国で囲もうとしたらの話だよ」

「ならいいけどな……まあ、静かに暮らしてくれよ?」

「わかっているよ」

「じゃあ、オウカの事が心配だろ?側に行ってやれ!」

「ああ、わかった」

「それと今回の報酬は明日以降支払っていくから、何時でもギルドに顔を出してくれたらいいからな。特にお前はデストロールの支払いがあるから期待しておいてくれ」

「ああ!わかっている」

 クロスはそういって、ギルドの客室から退室していくのだった。

「それにしても驚きましたね。クロスさんにあんな秘密があっただなんて」

「ああ……そうだな……」

「ギルドマスター心配ですか?」

「いや、あいつの事は心配いらないさ!」

「じゃあ、なにを?」

 ギルドマスターは眉をしかめ、ミランに指示を出したのだった。

「ミラン、ギルド招集会議だ!幹部全員を集めてくれ!」

「ギルマス、ちょっと待ってください!クロスさんは秘密にと」

「いや、違う。その事じゃない‼デストロールの事だ。冒険者の誰かが、あいつを攻撃したという問題が残っているだろ?」

「あっ……」

「あっじゃない!犯人を絶対にあぶり出すぞ。ギルド規約に反した者が絶対にいるはずなんだからな」

「はい!」

 ギルドはさっそく、今回のスタンピードの事を調べ出したのだった。




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