無能と呼ばれてパーティーを追放!最強に成り上がり人生最高!

本条蒼依

文字の大きさ
21 / 60

21話 闇ギルド

しおりを挟む
 ガナッシュ達が、牢屋でラナベルに対しリンチしてふて腐れていた時、地下牢に一つの影が伸びた。

「誰だ?」

「静かにしろ……」

「貴様はいったい何者だ?」

「名前はどうでもいい!お前達助かりたくないか?」

 この影の言葉に、牢屋の中の5人が興味を示した。

「そんな方法があるのか?」

「静かにしろと言っている。このまま帰ってもいいんだぞ?」

「す、すまない……それでどうしたら?」

「お前達はSランクの職業で見込みがあるからな、闇ギルドとしてもお前達がこのまま死ぬのは惜しいと思ってな」

「「「「「や、闇ギルド……」」」」」

「まあ、一人はAランクだが見込みはありそうだし、お前達を闇ギルドに誘ってやろうという訳さ」

「わ、分かった。俺はこの命が助かるのなら闇ギルドでも何でもいい」

「あ、あたしも」

「お、俺もだ」

「そっちの二人はどうなんだ?」

「あたしは、そこの3人にリンチをされた。一緒に行動などごめんだね」

「わたしも、闇ギルドはご遠慮いたします。今は犯罪者ですが、聖女としてのプライドは捨てる事はありません!」

「お、おい……マリア本気か?このまま闇ギルドに入れば、命が助かるかもしれないんだぞ?」

「ガナッシュ……わたしは闇ギルドで犯罪者に堕ちるのなら、このまま処刑される事を選びます」

「あんた、それ本気?処刑と言っても拷問なんだよ?」

「それでもです。わたし達が原因で犠牲者が出ているのです。その罰は受けないといけません」

「ったく、あんたはいつもクソ真面目なんだから付き合ってられないわ」

 聖女であるマリアは、闇ギルドより死ぬことを選んだのだった。

「おい……ラナベルと言ったな」

「何であたしの名前を?」

「何もこいつらと一緒に行動することはない。闇ギルドでお前に適した仕事をしたらいいんだからな」

「あたしは嫌だ!この技術を犯罪には使いたくない」

「はっ、よく言うぜ。俺からバックを盗んだくせによ」

「それは、あんたがあたしを追放しようとし、何もかもあたしのせいにしようとしたから悪いのよ」

「何だと⁉」

「それに、こういう奴等からなら躊躇なくローグのスキルを使うけど、闇ギルドに入ったら何の罪のない人間から盗みや暗殺を請け負う事になる。そんなのは絶対ごめんだね」

「ふん!なによ、いい子ぶっちゃって」

「あたしの技術は、ダンジョン攻略で発揮できたらいいんだよ」

「わかった。そっちの3人は闇ギルドに入るんだな?」

「ああ。それで命が助かるなら何でもしようじゃないか」

「あたしも」
「俺も」

「その言葉忘れんじゃないぞ?」

 闇ギルドの人間は、影だけだったのがスーと姿が現れた。しかし、黒ずくめで銀のお面をかぶっていて素顔が分かる事は無かったのだ。
 そして、マリアとラナベルの前にいきなり人影が伸びた。そして、首筋にチクッと痛みが走ったかと思ったら気絶してしまった。

「「「えっ?」」」
「おい、いったい何をしたんだ?」

 ガナッシュ・ハーベルト・アルーシェの3人は何が起こったのか理解できなかったのだ。

「この二人は、お前達とはもう関係のないものだ」

 闇ギルドの人間の影がスーと3つに分かれたと思ったら、その二つの影が2人の前に伸びた瞬間、二人が気絶させられたからだ。

「3人とも、こいつを使え」

「これは?」

「テレポートのスクロールだ。こいつで闇ギルドに飛べ」

「ありがてぇ」

 3人は牢屋から出されて、スクロールを使ったのだった。そして、脱獄に成功したのである。



 そして、翌朝兵士達は3人がいない事に気づき大騒ぎになっていた。残っていた二人に事情を聴こうとしたが、すでに命が事切れていたのだった。死因を調べると、首筋に毒針が刺さっていた事が分かった。

 領主のドーレンは、すぐに捜索を開始したのだが、このやり口は闇ギルドのものであり、お手上げの状態だったのはいうまでもなかった。


「ダンガよ。すまぬ……」

「どうしたんだ?領主様がギルドなんかにきて」

「申し訳ない!暁のメンバーの二人が死に三人が脱獄をした」

「ど、どういう事なんだ?あいつ等は、明後日に処刑にされるのではなかったのか?」

「ああ……昨日の夜にラナベルという女がこの町に連行されてきたのは、ギルドでも知っているな?」

「ああ、当然だ」

「昨日の晩、地下牢に何者かが侵入したらしく、門番は全員眠らされていて今朝地下牢を見たら、ラナベルとマリアの二人が死んでいたのだ」

「後の3人は?」

「脱獄したようで、姿形はどこにもなかった」

「それは……」

「ああ、ダンガも分かるか?」

「当たり前だ。どう考えても闇ギルドの仕業じゃないか」

「そうだ……まさか、あの3人が闇ギルドと繋がっていたとは思いもしなかった……」

「いや、それは無いはずだ」

「何故そう言いきれる?」

「あの暁には、クロスが最近まで在籍していた。今回のデストロールで活躍した冒険者だが、それまでギルドの足手まといと言われていたやつだ」

「そ、それは本当なのか?クロス君は一人であのデストロールと……」

「ああ……これは確かな事なんだ。だから、クロスがいたのでは闇ギルドで活動など絶対にできないのが理由だ」

「確かに、闇ギルドは少数精鋭みたいなところがあるからな……」

「だから、暁が処刑されると、闇ギルドは情報を得て人材を手に入れたんだと思う。そっちの方がつじつまが合うからな」

「な、なるほど」

「だが、厄介な事になったな……」

「厄介とは?」

「いいか?よく聞いてくれ。ガナッシュは勇者、ハーベルトは剣豪、アルーシェは賢者というSランクの人材だ。そんな人間が闇ギルドに加入したんだぞ?」

「……」

 領主のドーレンとギルドマスターのダンガは、冷や汗を流しお互いの目を見る事しかできなかった。ダンガは、すぐさま職員に暁の3人を指名手配し、他の町にも連絡するしか出来なかったのだった。


しおりを挟む
感想 33

あなたにおすすめの小説

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います

しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。

【完結】帝国から追放された最強のチーム、リミッター外して無双する

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】  スペイゴール大陸最強の帝国、ユハ帝国。  帝国に仕え、最強の戦力を誇っていたチーム、『デイブレイク』は、突然議会から追放を言い渡される。  しかし帝国は気づいていなかった。彼らの力が帝国を拡大し、恐るべき戦力を誇示していたことに。  自由になった『デイブレイク』のメンバー、エルフのクリス、バランス型のアキラ、強大な魔力を宿すジャック、杖さばきの達人ランラン、絶世の美女シエナは、今まで抑えていた実力を完全開放し、ゼロからユハ帝国を超える国を建国していく。   ※この世界では、杖と魔法を使って戦闘を行います。しかし、あの稲妻型の傷を持つメガネの少年のように戦うわけではありません。どうやって戦うのかは、本文を読んでのお楽しみです。杖で戦う戦士のことを、本文では杖士(ブレイカー)と描写しています。 ※舞台の雰囲気は中世ヨーロッパ〜近世ヨーロッパに近いです。 〜『デイブレイク』のメンバー紹介〜 ・クリス(男・エルフ・570歳)   チームのリーダー。もともとはエルフの貴族の家系だったため、上品で高潔。白く透明感のある肌に、整った顔立ちである。エルフ特有のとがった耳も特徴的。メンバーからも信頼されているが…… ・アキラ(男・人間・29歳)  杖術、身体能力、頭脳、魔力など、あらゆる面のバランスが取れたチームの主力。独特なユーモアのセンスがあり、ムードメーカーでもある。唯一の弱点が…… ・ジャック(男・人間・34歳)  怪物級の魔力を持つ杖士。その魔力が強大すぎるがゆえに、普段はその魔力を抑え込んでいるため、感情をあまり出さない。チームで唯一の黒人で、ドレッドヘアが特徴的。戦闘で右腕を失って以来義手を装着しているが…… ・ランラン(女・人間・25歳)  優れた杖の腕前を持ち、チームを支える杖士。陽気でチャレンジャーな一面もあり、可愛さも武器である。性格の共通点から、アキラと親しく、親友である。しかし実は…… ・シエナ(女・人間・28歳)  絶世の美女。とはいっても杖士としての実力も高く、アキラと同じくバランス型である。誰もが羨む美貌をもっているが、本人はあまり自信がないらしく、相手の反応を確認しながら静かに話す。あるメンバーのことが……

【薬師向けスキルで世界最強!】追放された闘神の息子は、戦闘能力マイナスのゴミスキル《植物王》を究極進化させて史上最強の英雄に成り上がる!

こはるんるん
ファンタジー
「アッシュ、お前には完全に失望した。もう俺の跡目を継ぐ資格は無い。追放だ!」  主人公アッシュは、世界最強の冒険者ギルド【神喰らう蛇】のギルドマスターの息子として活躍していた。しかし、筋力のステータスが80%も低下する外れスキル【植物王(ドルイドキング)】に覚醒したことから、理不尽にも父親から追放を宣言される。  しかし、アッシュは襲われていたエルフの王女を助けたことから、史上最強の武器【世界樹の剣】を手に入れる。この剣は天界にある世界樹から作られた武器であり、『植物を支配する神スキル』【植物王】を持つアッシュにしか使いこなすことができなかった。 「エルフの王女コレットは、掟により、こ、これよりアッシュ様のつ、つつつ、妻として、お仕えさせていただきます。どうかエルフ王となり、王家にアッシュ様の血を取り入れる栄誉をお与えください!」  さらにエルフの王女から結婚して欲しい、エルフ王になって欲しいと追いかけまわされ、エルフ王国の内乱を治めることになる。さらには神獣フェンリルから忠誠を誓われる。  そんな彼の前には、父親やかつての仲間が敵として立ちはだかる。(だが【神喰らう蛇】はやがてアッシュに敗れて、あえなく没落する)  かくして、後に闘神と呼ばれることになる少年の戦いが幕を開けた……!

大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる

遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」 「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」 S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。 村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。 しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。 とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。

「お前は用済みだ」役立たずの【地図製作者】と追放されたので、覚醒したチートスキルで最高の仲間と伝説のパーティーを結成することにした

黒崎隼人
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――役立たずの【地図製作者(マッパー)】として所属パーティーから無一文で追放された青年、レイン。死を覚悟した未開の地で、彼のスキルは【絶対領域把握(ワールド・マッピング)】へと覚醒する。 地形、魔物、隠された宝、そのすべてを瞬時に地図化し好きな場所へ転移する。それは世界そのものを掌に収めるに等しいチートスキルだった。 魔力制御が苦手な銀髪のエルフ美少女、誇りを失った獣人の凄腕鍛冶師。才能を活かせずにいた仲間たちと出会った時、レインの地図は彼らの未来を照らし出す最強のコンパスとなる。 これは、役立たずと罵られた一人の青年が最高の仲間と共に自らの居場所を見つけ、やがて伝説へと成り上がっていく冒険譚。 「さて、どこへ行こうか。俺たちの地図は、まだ真っ白だ」

復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜

サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」 孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。 淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。 だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。 1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。 スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。 それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。 それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。 増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。 一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。 冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。 これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。

【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜

あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」 貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。 しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった! 失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する! 辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。 これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!

地味な薬草師だった俺が、実は村の生命線でした

有賀冬馬
ファンタジー
恋人に裏切られ、村を追い出された青年エド。彼の地味な仕事は誰にも評価されず、ただの「役立たず」として切り捨てられた。だが、それは間違いだった。旅の魔術師エリーゼと出会った彼は、自分の能力が秘めていた真の価値を知る。魔術と薬草を組み合わせた彼の秘薬は、やがて王国を救うほどの力となり、エドは英雄として名を馳せていく。そして、彼が去った村は、彼がいた頃には気づかなかった「地味な薬」の恩恵を失い、静かに破滅へと向かっていくのだった。

処理中です...