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第3章 新しい研磨
32話 ミトン塩工場ガーラ支部
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ララは、自分の義理の姉が奴隷商に売られていたことに驚いた。そしてララの義理の姉であるナミも、その姿を見て驚いた。
「なんで、お義姉さんがここにいるの?」
泣き崩れていたナミが顔を上げた。
「あたしは、あなたが奴隷に落とされると聞き、そんな事をさせない代わりに借金を全部肩代わりする条件で奴隷になったのよ」
「嘘ですよね……」
「嘘なんかじゃないわ。嘘なんかついてどうすると言うのよ」
「二人とも、勝手にしゃべらないでちょうだい!」
「「申し訳ございません……」」
「何か事情はあるみたいだけど、貴方達は奴隷としてこちらのヒロトシ様が主人となります」
「「わ、分かりました……」」
ヒロトシは、二人との契約をとりあえず済ませることにした。
「まあ、二人の事は後で事情を聴くとして、ロゼッタさん色々ありがと」
「いえいえ、ヒロトシ様とお近づきになれてこちらこそ幸せです。そして、父を助けてくれて本当にありがとうございます」
ロゼッタは深々と頭を下げてヒロトシを見送ったのだった。そして、ヒロトシは酒場にみんなで入ったのだった。
「へえ。この町の冒険者ギルドはこんな感じなのか?」
ヒロトシは、女性6人を連れて入ると冒険者が話しかけてきた。
「おうおう!お前随分羽振りがよさそうじゃねえか!女奴隷を6人もはべらせやがって」
ヒロトシは、冒険者が絡んでくるとは思わなかった。やはり他の町に来たんだなあと実感して、その冒険者を無視したのだった。
しかし、アイリーン達護衛メンバーはすぐさまヒロトシをガードしその冒険者を睨んだ。
「お、おい……アイリーン何をしている。そんなの放っておけよ」
「奴隷のくせに、何を粋がっているんだ!」
その冒険者は、奴隷が自分に睨んで来たので頭に血が上り、拳を振りあげた。しかし、その拳はアイリーンが片手で受け止めてしまった。
「なっ!」
その冒険者は驚き言葉が詰まってしまった。それも無理はなく、190cmもある自分が160cmもないような女性に、軽々と受け止められてしまったのだ。
「粋がっているのは貴方の方じゃなくて?今なら許してあげるわ。このまま引き下がりなさい!」
すると周りの冒険者が大笑いし出したのだ。ここは、冒険者ギルドの酒場である。酒の肴が出来たとばかりに、周りにいた冒険者達が騒ぎ出した。
「おいおい!マサ!そんな女に舐められてお前腕でも落ちたのか?」
「ひゃはははははは!」
「コリャ傑作だ!がははははははは!」
「貴方達顔は覚えたわよ」
すると、今度はヤジを飛ばした男達の前に、カノンとアイオリビアとウィノアがその3人の前に立った。
するとそこに一人の男がとんできたのだ。
「お前たち何をやっている!この人になんてことを!本当に申し訳ございません」
その男は血の気が引き、スライディング土下座を決めたのだった。
「「「「ギルドマスター⁉」」」」
「お前達……なんてことを……」
ギルドマスターと呼ばれた男は、冷や汗を流しながらヒロトシに絡んだ男4人を睨んだのだった。
「何言ってやがる。このガキが!」
「馬鹿!やめろ!この人を誰だと思っているんだ。この人はヒロトシ様だぞ」
ギルドマスターがとんできたのは、ギルド職員が慌ててギルドマスターに報告したのであろう。それを聞き、真っ青になってとんできたのだった。
「何がヒロトシ様だよ。こんなすかした奴ガキで……じゅう……ぶ……ん」
マサは、段々青ざめていき、ガクガクと震え始めていた。そして、絡んできた3人もお互い見合わせて、エールの入ったコップを落とした。
「こ、こ、こ、こ、こいつが、ヒ・ロ・ト・シ様だと……」
「ええ、そうよ。あんた達いつまでそうしているつもりよ」
アイリーンがそう言うと、ヒロトシに絡んできたマサ達冒険者は震えながら土下座をしたのだった。
「「「「申し訳ございません!」」」」
「まさか貴方がヒロトシ様だと知らなかったのです」
「私の教育が行き届いていませんでした。お許しを!」
ギルドマスターも、青ざめながらヒロトシに謝罪を繰り返していた。周りを見ると冒険者は心配そうにギルドマスターをみていて、受付嬢や職員も不安そうにこちらを見ていたのだった。
「ご主人様、こいつら4人を処刑いたしますか?」
処刑と聞き、マサ達は震えて土下座を繰り返していた。
「おいおい。絡んで来ただけで処刑は……」
「何言っているのですか」
「そうですよ。こいつ等にはそれ相応の罰を」
「ええ、わたしもそれが妥当かと」
「私もそう思います」
「お前達は何を言っているんだよ……絡んで来ただけだろ?それだけで処刑って……」
「ご主人様は大豪商伯です。貴族様なんですよ?忘れたのですか。こやつらは貴族様に絡んできたのです。不敬罪として当然のことです」
「そして、ギルドにもそれ相応の責任を取っていただき、ここの領主様にも苦情を入れてることも可能なんですよ」
「ちょっと待った。何でそんな大事にしているんだよ。あんた達もいつまで土下座してんだ」
「ちょっとご主人様。ここはちゃんとけじめをつけないと……」
「うるさい!お前達は黙っていろ」
ヒロトシはアイリーン達に怒鳴って落ち着かせたのだった。
「えーっと、ギルドマスターさん顔を上げてください」
すると血の気の引いた顔をゆっくりあげて、この世の終わりのように目をつむっていた。
「先ほど教育不足と言いましたが、ギルドには責任はないので安心してください。こいつ等も大の大人だ。責任はこいつらにある」
ヒロトシにそう言われて、ギルドマスターは目をぱちくりさせた。そして、ヒロトシに絡んできた冒険者に話しかけた。
「なあ。あんた達はいつも俺のような若い人間に絡むのか?」
「そ、それは……申し訳ありませんでした!まさか貴方がヒロトシ様だとは思いもしませんでした!」
「そういう事を言っているんじゃない!」
ヒロトシの言葉に、冒険者達は身体をビクッと震わせた。
「あんた達は冒険者でも中堅どころだろ?本来なら若い人間に助言やフォローをしないといけない立場なんだ。なのに酒に酔ってしょうもない事をして、あげくの果てに俺みたいな人間に絡んで、土下座なんて情けないと思わないのか?」
「「「「すいませんでした!」」」」
「いいか?目をつむるのは今回だけだ。どうせ、お前達は今までもそうやって気に入らない人間がいたら、今みたいに絡んで来たんだろ?」
「「「「……」」」」
「これからは、先輩冒険者として後輩にいい背中を見せれる様にしろ」
「「「「……」」」」
「返事は!」
「「「「はい!」」」」
「いいか?次こんな事して見ろ。本当に不敬罪に処すからな」
「「「「わ、わかりました!申し訳ございません!」」」」
冒険者達は身体を萎縮させ、ガタガタ震えながらヒロトシに謝ったのだ。そして、ヒロトシはギルドマスターにこれからは見て見ぬふりをせず、冒険者の指導を徹底させることを約束させた。
マサ達4人は、その後ギルドマスターに奥の部屋に連れていかれて、長時間のお説教を食らう事になり、ランクもせっかくBに上がったばかりだったが、Dランクまで落とされてしまったのだ。
ヒロトシ達は、酒場で今日のご飯を食べる為に席に着いた。そして、すぐにアイリーンがヒロトシにはなしかけてきたのだった。
「ご主人様。本当によろしかったのですか?」
「ああ!さっきは怒鳴って悪かった。謝るよ」
ヒロトシはアイリーンの達に頭を下げた。それにびっくりしたのは、ララとナミの二人だった。
「やめてください。頭を上げてください。わたしが出過ぎた真似をして……だけど、なんで不敬罪にしなかったのですか?」
「そうですよ!あの4人は日頃から、あんなことばかりしていたと思いますよ」
「オリビアもウィノアも落ち着けって。絡んで来ただけで不敬罪ってなんだよ?それだけで処刑されるのか?馬鹿も休み休み言えよ」
「ですが、ご主人様は大豪商伯という貴族じゃないですか?平民が貴族様にあんな態度、普通は処刑されるものですよ」
「だがな、お前達も平民だったころ、そんな貴族を見てきてどう思ったんだ?」
「そ、それは……」
「ああ……言い辛いかもしれないが、理不尽だと思わなかったか?」
「「「うっ……」」」
「お前達の気持ちは分かるよ。自分の主人が馬鹿にされて許せなかったんだろ?」
「「「「はい……」」」」
「だけどな、俺は不敬罪と言う理不尽極まりない罪状は嫌なんだよ。なんだよ、不敬罪って……」
「ですがそれが……」
「不敬をしたから処刑?そんな事が普通だと思っているから、貴族ってやつは調子乗るんだよ」
「なあ?ララとナミ?」
いきなり名前を呼ばれて、二人はビクッと体が震えあがった。
「と言うか、いつまでそこに突っ立っているつもりだ。早く席に着きな」
「「で、ですが……」」
「奴隷というつもりかもしれんが、アイリーン達は普通に席に座っているだろ?いいから席に着け。話も聞きたいしな」
「「わ、わかりました。失礼します……」」
ララとナミはそういって、頭を下げてヒロトシと同じテーブルに着いた。そのあと、ヒロトシは自分達にも同じ食事を与えてくれてビックリしていた。
「くうううう!やっぱり酒場で飲めるのは格別だな!」
「ホント、わたし達もお酒が飲めるなんて幸せです」
アイリーン達は、ワインを美味しそうに飲んでいたが。ララとナミは一体どういう事かわからなかった。主人と同じ席で食事をとって、奴隷食ではない普通のステーキやソーセージ、そして果実酒やジュースを与えてくれたのである。
「「どういう事……これは夢なの?」」
二人は白昼夢を見ているのではないかと思って、お互いのほっぺをつまんでいた。
「「痛っ!」」
その行動は当たり前であり、奴隷の身分になった今の方が美味しいご飯が食べられていて凄い満足なのだ。
「二人とも信じられないかもしれませんが、ご主人様はこれからもこのような……いえ、これ以上の生活を提供してくれます。早くこの生活に慣れるしかないと思いますよ」
二人のやり取りを見ていたアイリーンが二人に説明してにこりと笑った。
「まあ、君達にはちゃんと店で働いてもらうけどな。あははははは!」
ヒロトシは、そう言って大笑いしていた。そして、食事もすみ落ち着いたところで、本題とばかりにヒロトシが話し始めた。
「それで2人には聞きたいんだが、奴隷に落ちた経緯を話せるのなら聞かせてくれるかい?奴隷商で二人の話によれば嵌められたように思えたのだが?」
ヒロトシにそう言われて、ララとナミの二人は黙って見つめあっていたが、黙って頷きポツリポツリ話し始めたのだ。
「あたしはララちゃんの兄の妻で、ララちゃんの義理の姉になります。旦那と3人で生活をしていたのですが、旦那が働いていた職場が潰れてしまい、生活が苦しくなりました」
「それで旦那さんは?」
「お兄ちゃんは、ミトン製塩ガーラ工場で過労死してしまったんです!」
「過労死だって?」
「はい……旦那はやっと見つけてきた塩精製工場で、日々ミトンの町からの塩の生産が足りないと言われて、夜も眠れない程に働かされて……」
「馬鹿な!ミトンの町は塩が不足しているなんて聞いたことが無い。確かに数年前、闇ギルドがソルトロード(塩の街道)を邪魔した時があったが、それを教訓にガーラ工場は建てられたと聞くぞ」
「しかし、旦那の話では連日のようにミトンの町から納期の連絡があり夜も眠れず、ある日とうとう過労死で部屋で冷たくなっていたんです」
「そんな事あるはずがないよ。ミトンの町では塩は普通の価格で販売されて、在庫もそれなりに貯蓄されているはずだよ」
「しかし、旦那が言うには工場長の話では、ミトンの町は人口増加があって、塩が足りないと……」
「そんな馬鹿な……いくら人口増加しているとはいえ、そのガーラ工場一つで賄おうとはしないよ。もし仮に足りなければ、シルフォード様はガーラの町から塩を輸入するはずだよ」
「「そ、そんな!」」
ララとナミの二人は、その事実に落胆したのだった。
「じゃあ、今もその状態が続いているのか?」
「「はい……」」
「でもその事で、何で君達が奴隷に落とされないといけない?」
「それは、旦那が無職になって、生活に困り借金が出来たのです。そして、その塩工場で借金を肩代わりしてもらったのです」
「あっ、ああ……」
「そして、その工場では他の所より給料が少し高かったので、毎月給料から少しづつ天引きされて借金を返していくつもりでした」
「それで、ミスしたら弁償させられたり色々あって、借金は返せなくて膨らんだと?」
「そうなんです!なんでわかったのですか?」
「まあ、なんとなく想像できただけだよ」
「それで、旦那が死んでしまい借金が返せなくなったときに、工場に妻であるあたしが呼び出されたのです」
「なるほどね……そして、契約書に見づらいところに小さく借金が返せなくなった場合、伴侶が奴隷に落ちて一括で返せとあったのか?」
「そ、そうなんです!」
ヒロトシは、奴隷に落ちた経緯を先に言ってしまい。ナミは目を皿の様に丸くしていた。
「でも、それならララはどうして奴隷になったんだ?ナミが奴隷に落ちたことで借金はちゃらだろ?」
「あたしも同じ事を言われました……」
「別々に呼び出されたって事かよ。最初から計画されていたのか分からんが、契約書が2枚用意されていたのかもしれないな」
「そ、そんな!あたしはララちゃんには手を出さないと言う約束で、奴隷になる決心をしたと言うのに……」
それを聞き、ララはナミの肩を抱いて二人して泣いていた。
「なんで、お義姉さんがここにいるの?」
泣き崩れていたナミが顔を上げた。
「あたしは、あなたが奴隷に落とされると聞き、そんな事をさせない代わりに借金を全部肩代わりする条件で奴隷になったのよ」
「嘘ですよね……」
「嘘なんかじゃないわ。嘘なんかついてどうすると言うのよ」
「二人とも、勝手にしゃべらないでちょうだい!」
「「申し訳ございません……」」
「何か事情はあるみたいだけど、貴方達は奴隷としてこちらのヒロトシ様が主人となります」
「「わ、分かりました……」」
ヒロトシは、二人との契約をとりあえず済ませることにした。
「まあ、二人の事は後で事情を聴くとして、ロゼッタさん色々ありがと」
「いえいえ、ヒロトシ様とお近づきになれてこちらこそ幸せです。そして、父を助けてくれて本当にありがとうございます」
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「へえ。この町の冒険者ギルドはこんな感じなのか?」
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「おうおう!お前随分羽振りがよさそうじゃねえか!女奴隷を6人もはべらせやがって」
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しかし、アイリーン達護衛メンバーはすぐさまヒロトシをガードしその冒険者を睨んだ。
「お、おい……アイリーン何をしている。そんなの放っておけよ」
「奴隷のくせに、何を粋がっているんだ!」
その冒険者は、奴隷が自分に睨んで来たので頭に血が上り、拳を振りあげた。しかし、その拳はアイリーンが片手で受け止めてしまった。
「なっ!」
その冒険者は驚き言葉が詰まってしまった。それも無理はなく、190cmもある自分が160cmもないような女性に、軽々と受け止められてしまったのだ。
「粋がっているのは貴方の方じゃなくて?今なら許してあげるわ。このまま引き下がりなさい!」
すると周りの冒険者が大笑いし出したのだ。ここは、冒険者ギルドの酒場である。酒の肴が出来たとばかりに、周りにいた冒険者達が騒ぎ出した。
「おいおい!マサ!そんな女に舐められてお前腕でも落ちたのか?」
「ひゃはははははは!」
「コリャ傑作だ!がははははははは!」
「貴方達顔は覚えたわよ」
すると、今度はヤジを飛ばした男達の前に、カノンとアイオリビアとウィノアがその3人の前に立った。
するとそこに一人の男がとんできたのだ。
「お前たち何をやっている!この人になんてことを!本当に申し訳ございません」
その男は血の気が引き、スライディング土下座を決めたのだった。
「「「「ギルドマスター⁉」」」」
「お前達……なんてことを……」
ギルドマスターと呼ばれた男は、冷や汗を流しながらヒロトシに絡んだ男4人を睨んだのだった。
「何言ってやがる。このガキが!」
「馬鹿!やめろ!この人を誰だと思っているんだ。この人はヒロトシ様だぞ」
ギルドマスターがとんできたのは、ギルド職員が慌ててギルドマスターに報告したのであろう。それを聞き、真っ青になってとんできたのだった。
「何がヒロトシ様だよ。こんなすかした奴ガキで……じゅう……ぶ……ん」
マサは、段々青ざめていき、ガクガクと震え始めていた。そして、絡んできた3人もお互い見合わせて、エールの入ったコップを落とした。
「こ、こ、こ、こ、こいつが、ヒ・ロ・ト・シ様だと……」
「ええ、そうよ。あんた達いつまでそうしているつもりよ」
アイリーンがそう言うと、ヒロトシに絡んできたマサ達冒険者は震えながら土下座をしたのだった。
「「「「申し訳ございません!」」」」
「まさか貴方がヒロトシ様だと知らなかったのです」
「私の教育が行き届いていませんでした。お許しを!」
ギルドマスターも、青ざめながらヒロトシに謝罪を繰り返していた。周りを見ると冒険者は心配そうにギルドマスターをみていて、受付嬢や職員も不安そうにこちらを見ていたのだった。
「ご主人様、こいつら4人を処刑いたしますか?」
処刑と聞き、マサ達は震えて土下座を繰り返していた。
「おいおい。絡んで来ただけで処刑は……」
「何言っているのですか」
「そうですよ。こいつ等にはそれ相応の罰を」
「ええ、わたしもそれが妥当かと」
「私もそう思います」
「お前達は何を言っているんだよ……絡んで来ただけだろ?それだけで処刑って……」
「ご主人様は大豪商伯です。貴族様なんですよ?忘れたのですか。こやつらは貴族様に絡んできたのです。不敬罪として当然のことです」
「そして、ギルドにもそれ相応の責任を取っていただき、ここの領主様にも苦情を入れてることも可能なんですよ」
「ちょっと待った。何でそんな大事にしているんだよ。あんた達もいつまで土下座してんだ」
「ちょっとご主人様。ここはちゃんとけじめをつけないと……」
「うるさい!お前達は黙っていろ」
ヒロトシはアイリーン達に怒鳴って落ち着かせたのだった。
「えーっと、ギルドマスターさん顔を上げてください」
すると血の気の引いた顔をゆっくりあげて、この世の終わりのように目をつむっていた。
「先ほど教育不足と言いましたが、ギルドには責任はないので安心してください。こいつ等も大の大人だ。責任はこいつらにある」
ヒロトシにそう言われて、ギルドマスターは目をぱちくりさせた。そして、ヒロトシに絡んできた冒険者に話しかけた。
「なあ。あんた達はいつも俺のような若い人間に絡むのか?」
「そ、それは……申し訳ありませんでした!まさか貴方がヒロトシ様だとは思いもしませんでした!」
「そういう事を言っているんじゃない!」
ヒロトシの言葉に、冒険者達は身体をビクッと震わせた。
「あんた達は冒険者でも中堅どころだろ?本来なら若い人間に助言やフォローをしないといけない立場なんだ。なのに酒に酔ってしょうもない事をして、あげくの果てに俺みたいな人間に絡んで、土下座なんて情けないと思わないのか?」
「「「「すいませんでした!」」」」
「いいか?目をつむるのは今回だけだ。どうせ、お前達は今までもそうやって気に入らない人間がいたら、今みたいに絡んで来たんだろ?」
「「「「……」」」」
「これからは、先輩冒険者として後輩にいい背中を見せれる様にしろ」
「「「「……」」」」
「返事は!」
「「「「はい!」」」」
「いいか?次こんな事して見ろ。本当に不敬罪に処すからな」
「「「「わ、わかりました!申し訳ございません!」」」」
冒険者達は身体を萎縮させ、ガタガタ震えながらヒロトシに謝ったのだ。そして、ヒロトシはギルドマスターにこれからは見て見ぬふりをせず、冒険者の指導を徹底させることを約束させた。
マサ達4人は、その後ギルドマスターに奥の部屋に連れていかれて、長時間のお説教を食らう事になり、ランクもせっかくBに上がったばかりだったが、Dランクまで落とされてしまったのだ。
ヒロトシ達は、酒場で今日のご飯を食べる為に席に着いた。そして、すぐにアイリーンがヒロトシにはなしかけてきたのだった。
「ご主人様。本当によろしかったのですか?」
「ああ!さっきは怒鳴って悪かった。謝るよ」
ヒロトシはアイリーンの達に頭を下げた。それにびっくりしたのは、ララとナミの二人だった。
「やめてください。頭を上げてください。わたしが出過ぎた真似をして……だけど、なんで不敬罪にしなかったのですか?」
「そうですよ!あの4人は日頃から、あんなことばかりしていたと思いますよ」
「オリビアもウィノアも落ち着けって。絡んで来ただけで不敬罪ってなんだよ?それだけで処刑されるのか?馬鹿も休み休み言えよ」
「ですが、ご主人様は大豪商伯という貴族じゃないですか?平民が貴族様にあんな態度、普通は処刑されるものですよ」
「だがな、お前達も平民だったころ、そんな貴族を見てきてどう思ったんだ?」
「そ、それは……」
「ああ……言い辛いかもしれないが、理不尽だと思わなかったか?」
「「「うっ……」」」
「お前達の気持ちは分かるよ。自分の主人が馬鹿にされて許せなかったんだろ?」
「「「「はい……」」」」
「だけどな、俺は不敬罪と言う理不尽極まりない罪状は嫌なんだよ。なんだよ、不敬罪って……」
「ですがそれが……」
「不敬をしたから処刑?そんな事が普通だと思っているから、貴族ってやつは調子乗るんだよ」
「なあ?ララとナミ?」
いきなり名前を呼ばれて、二人はビクッと体が震えあがった。
「と言うか、いつまでそこに突っ立っているつもりだ。早く席に着きな」
「「で、ですが……」」
「奴隷というつもりかもしれんが、アイリーン達は普通に席に座っているだろ?いいから席に着け。話も聞きたいしな」
「「わ、わかりました。失礼します……」」
ララとナミはそういって、頭を下げてヒロトシと同じテーブルに着いた。そのあと、ヒロトシは自分達にも同じ食事を与えてくれてビックリしていた。
「くうううう!やっぱり酒場で飲めるのは格別だな!」
「ホント、わたし達もお酒が飲めるなんて幸せです」
アイリーン達は、ワインを美味しそうに飲んでいたが。ララとナミは一体どういう事かわからなかった。主人と同じ席で食事をとって、奴隷食ではない普通のステーキやソーセージ、そして果実酒やジュースを与えてくれたのである。
「「どういう事……これは夢なの?」」
二人は白昼夢を見ているのではないかと思って、お互いのほっぺをつまんでいた。
「「痛っ!」」
その行動は当たり前であり、奴隷の身分になった今の方が美味しいご飯が食べられていて凄い満足なのだ。
「二人とも信じられないかもしれませんが、ご主人様はこれからもこのような……いえ、これ以上の生活を提供してくれます。早くこの生活に慣れるしかないと思いますよ」
二人のやり取りを見ていたアイリーンが二人に説明してにこりと笑った。
「まあ、君達にはちゃんと店で働いてもらうけどな。あははははは!」
ヒロトシは、そう言って大笑いしていた。そして、食事もすみ落ち着いたところで、本題とばかりにヒロトシが話し始めた。
「それで2人には聞きたいんだが、奴隷に落ちた経緯を話せるのなら聞かせてくれるかい?奴隷商で二人の話によれば嵌められたように思えたのだが?」
ヒロトシにそう言われて、ララとナミの二人は黙って見つめあっていたが、黙って頷きポツリポツリ話し始めたのだ。
「あたしはララちゃんの兄の妻で、ララちゃんの義理の姉になります。旦那と3人で生活をしていたのですが、旦那が働いていた職場が潰れてしまい、生活が苦しくなりました」
「それで旦那さんは?」
「お兄ちゃんは、ミトン製塩ガーラ工場で過労死してしまったんです!」
「過労死だって?」
「はい……旦那はやっと見つけてきた塩精製工場で、日々ミトンの町からの塩の生産が足りないと言われて、夜も眠れない程に働かされて……」
「馬鹿な!ミトンの町は塩が不足しているなんて聞いたことが無い。確かに数年前、闇ギルドがソルトロード(塩の街道)を邪魔した時があったが、それを教訓にガーラ工場は建てられたと聞くぞ」
「しかし、旦那の話では連日のようにミトンの町から納期の連絡があり夜も眠れず、ある日とうとう過労死で部屋で冷たくなっていたんです」
「そんな事あるはずがないよ。ミトンの町では塩は普通の価格で販売されて、在庫もそれなりに貯蓄されているはずだよ」
「しかし、旦那が言うには工場長の話では、ミトンの町は人口増加があって、塩が足りないと……」
「そんな馬鹿な……いくら人口増加しているとはいえ、そのガーラ工場一つで賄おうとはしないよ。もし仮に足りなければ、シルフォード様はガーラの町から塩を輸入するはずだよ」
「「そ、そんな!」」
ララとナミの二人は、その事実に落胆したのだった。
「じゃあ、今もその状態が続いているのか?」
「「はい……」」
「でもその事で、何で君達が奴隷に落とされないといけない?」
「それは、旦那が無職になって、生活に困り借金が出来たのです。そして、その塩工場で借金を肩代わりしてもらったのです」
「あっ、ああ……」
「そして、その工場では他の所より給料が少し高かったので、毎月給料から少しづつ天引きされて借金を返していくつもりでした」
「それで、ミスしたら弁償させられたり色々あって、借金は返せなくて膨らんだと?」
「そうなんです!なんでわかったのですか?」
「まあ、なんとなく想像できただけだよ」
「それで、旦那が死んでしまい借金が返せなくなったときに、工場に妻であるあたしが呼び出されたのです」
「なるほどね……そして、契約書に見づらいところに小さく借金が返せなくなった場合、伴侶が奴隷に落ちて一括で返せとあったのか?」
「そ、そうなんです!」
ヒロトシは、奴隷に落ちた経緯を先に言ってしまい。ナミは目を皿の様に丸くしていた。
「でも、それならララはどうして奴隷になったんだ?ナミが奴隷に落ちたことで借金はちゃらだろ?」
「あたしも同じ事を言われました……」
「別々に呼び出されたって事かよ。最初から計画されていたのか分からんが、契約書が2枚用意されていたのかもしれないな」
「そ、そんな!あたしはララちゃんには手を出さないと言う約束で、奴隷になる決心をしたと言うのに……」
それを聞き、ララはナミの肩を抱いて二人して泣いていた。
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気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
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「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
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失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
【完結】ご都合主義で生きてます。-商売の力で世界を変える。カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく-
ジェルミ
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28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
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この味気ない世界を、創生魔法とカスタマイズ可能なストレージを使い、美味しくなる調味料や料理を作り世界を変えて行く。
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カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく。
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※本作はカクヨム様にも掲載しております。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
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皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
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