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第5章 意外なスキル
16話 オークションの目玉商品
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ランファーはやっとの思いで、従魔登録をする事が出来た。
「ヒロトシ様終わりました。6匹のワームはこれでヒロトシ様の従魔です」
「ありがとな。これはお礼だ」
ヒロトシは、サンライトで売り出したシュークリームをランファーに手渡した。ランファーは笑顔となって感謝したのだった。
「「「「えええ!わたし達には無いのですか?」」」」
「貴方達は何もしてないでしょ」
「まあまあ、ランファーさんそんな事言ってやるなよ。ほらこれはみんなのぶんだ」
「「「「さすがヒロトシ様!ありがとうございます」」」」
「まあ、ランファーさん。これで商人ギルドも潤うはずだから、これからも頑張ってくれよ」
「はい。ヒロトシ様も無理はなさらない様に」
ヒロトシは、ランファーと別れてカイワーム達と次なる産業を始めた。
「旦那様、今度何を始めるおつもりですか?」
「裁縫工房を作ろうと思ってな」
「まあ、そうでしょうね……まさか幻と言われる魔物をテイムしてくるとは思いもしませんでしたよ……」
「まあ、そう言うなセバス。裁縫は俺がする訳じゃないからな」
「それにしたって、旦那様は無理をし過ぎですよ」
「いやいや……俺の仕事は研磨だけだ。基本はガイン達が作っているだろ?」
「それはそうかもしれませんが、忙しくしているせいで研磨業務に支障をきたして、3週間休みが無かったじゃありませんか?」
「だから、こうして1週間休みを貰っただろ?それでチャラだよ」
「でもこうしてまた新たな事業を……」
「だから、俺はみんなに任せると言っただろ?絹糸を吐くのはこいつ等カイワームだ」
「それはそうですね」
ヒロトシは仕事の手順をセバスに説明した。カイワームが絹糸を産出。これが第一次産業である。
そして、その糸を使って裁縫をするのが、裁縫スキルを持つメイド達のリーファーがリーダーとなって、糸巻き機や機織り機を使って布を作りそれで衣服を作る。これが第二産業。
最後に、生産ギルドを使って他の町に輸出かオークションを行い流通・販売させる。これが第三次産業。
「これで俺の手が入る余地はないだろ?」
「旦那様の事だから、予想しないとこで介入しそうですけどね……」
「まあ、そうなったとしてもそんな大きな比重にはならないさ」
「やっぱり介入しようとなさっているではありませんか?」
「もしもの場合だよ。今のところはないよ」
しかし、セバスのその予想は外れてはいなかった。まさか、あんな凄いものが作れるとは、この時はヒロトシでさえ予想していなかったのだった。
「棟梁、この辺りに裁縫工房を建ててくれないか?」
「任せておけ!頑丈な工房を建ててやる。だいたい鍛冶工房と同じぐらいでいいんだよな?」
「ああ!それで構わないよ。土地は余っているし、カイワーム達もそこに入るからな。棟梁に任せるからよろしく頼む」
ヒロトシは、棟梁達大工職人に任せて部屋に入っていき、後の1週間はゆっくり過ごす事にした。
そして、3週間が経ち裁縫工房が完成した。その頃は、冒険者達も研磨をしてもらえる様になっていたが、河川の修繕工事に力仕事したり、土属性の使える魔法使いもそちらにかり出されていた。
そんな感じで研磨業務は少し暇になり、絹糸をもってヒロトシは生産ギルドに顔を出していた。
「こんにちは!」
「あれ?ヒロトシ様どうなされたのですか?」
「ああ。アリベスさんはいるかい?チョット商談の話があって、もし都合が悪ければ日を改めるけど」
「少々お待ちください!ヒロトシ様は最優先で取り次ぐことになっていますので、すぐに呼んでまいります」
「そ、そうか。何か悪いね」
「とんでもございません。ヒロトシ様の商品に外れはありませんから!」
そういって、受付嬢の一人は奥へとアリベスを呼びに行ってしまった。すると周りにいた受付嬢達は、新人の受付嬢にヒロトシの顔を覚えさせていた。新人受付嬢達は、失礼の無い様にさせるためだった。すると、そこに先ほどの受付嬢がアリベスを呼んできた。
「忙しい所悪いね」
「いえ、とんでもございません。それで商談とお聞きしましたが、一体何を?」
「㋪美研は裁縫に手を出そうと思っているんだよ」
「はっ?なんで㋪美研が裁縫に?まさか革を研磨できるのですか?」
アリベスはビックリしてそう答えた。これは冒険者ギルドでも知らない事実で、皮装備の研磨は行っていないからだ。冒険者達は金属装備の研磨だけだと思っている。レザー装備の研磨をしているのは、ヒロトシやカノン達㋪美研の人間だけである。
「いやいや、違うよ。研磨業務とは関係ないんだが、これから㋪美研は美しい糸を使った衣服を販売することになったんだ」
「美しい糸?」
ヒロトシはカイワームの糸を、アリベスにみせた。
「こ、これは⁉」
「多分、平民には高価過ぎて購入は出来ない。なので貴族相手になるんだ」
「これは何の糸なんですか?」
アリベスも初めて見たようだ。当然と言えば当然である。商人ギルドのギルドマスターでさえ、長い人生で一度しか手に取った事が無いからだ。
「絹糸って聞いたことはないか?」
それを聞いた生産ギルドのホールにいた人間が騒めきたった。アリベスも聞いたことがあるだけだったが、その糸が今ここにある事で目を見開き驚いていた。
「ですが商談と言っても、この糸を買い取ればいいと言う事ですか?この糸の量ですと、ハンカチ一枚程度ですか」
「オイオイ……俺がそんな程度で裁縫業に手を出すわけないだろ?」
「う、嘘ですよね?その糸は魔物から取れる物で……まさか……」
アリベスは、ヒロトシの肩にちょこんと乗っているビアンカを見て言葉に詰まった。ミトンの町ではビアンカは有名であり、初めて魔物をテイムしたとヒロトシの事は噂になっていたからだ。
そのせいで、ギルドからの忠告を無視して、一部のテイマー達が自分達も魔物をテイムして、冒険者になると犠牲になっていた。
「まさか、幻の魔物をテイムしたんじゃ……」
「さすがアリベスさんだ。そういう事にしておこうか?確かに大量に糸を手に入れれないが、服を提供することが出来る様になったんだよ」
「う、嘘ですよね……そんなことがあり得るのですか?」
「嘘言ってどうすんだよ。ほら、これを見て見な」
ヒロトシは1巻き分だけでなく、5巻き分を出して見せた。この5巻きだけでも相当な値段が付くことになる。
「ほ、本当だ……」
「す、すげぇ……」
「あたしも初めて見たわ」
「本当に絹糸が存在したのか?」
周りにいた生産者達がそれを見て言葉に詰まっていた。当然アリベスも思考が止まっていたので、ヒロトシが目の前で手を鳴らし正気に戻していた。
「どうだ?生産ギルドもこれなら納得できるだろ?」
「納得どころか。これは凄い事になりますよ。これは糸のままでオークションにかけた方がいいと思います」
アリベスは、服を作らなくてもいいと言いと説明した。貴族達にオークションで購入させ、自分でオーダーメイドさせた方が購入しやすいからだ。服を作ってしまうとサイズが合わなかったりする為である。
「なるほど。確かにそれはいえてるな」
ヒロトシは、裁縫工房を作ったのに無駄になったと少し気落ちしたのだった。
「じゃあ、この糸巻き5本をアリベスさんに預けておくよ」
「あ、ありがとうございます!次の目玉商品になりますよ」
「そうか。それならよかったよ」
こうして、カイワームの糸はオークションに出品することが決まった。この事が糸だけ売り出す事がヒロトシにとって、幸運なことになり次の商売を考えるきっかけとなった。
「えええ!服の製作はしなくてもいいですって?どういう事ですか?」
この決定にご立腹だったのが、裁縫スキルを持ったリーファーだった。裁縫でヒロトシの役に立つ気満々だったからだ。綿花の様に大量に採取できたらいいのだが、カイワームからはくいとには限界がある。
「いや……ギルドがな。服を作らなくていいって言ったんだよ」
「どういう事ですか?」
ヒロトシは悪いと思いながら、糸の量では服を作ってしまえば、サイズが取り揃える事が出来ないと説明したのだった。
「じゃあ、その糸を貴族様は持ち帰って、地元でオーダーメイドをすると……」
「そういうことだ」
「じゃあ、この工房はカイワームから糸を吐いてもらうだけという事ですか?」
「まあ、そういう事になるな」
そういって、ヒロトシはカイワームの方を見ると、カイワームの一匹がとんでもないものをぼりぼり食べていたのだった。
これにはヒロトシとリーファーは驚いて、その食べていた物を取り上げたのだ。
「ヒロトシ様終わりました。6匹のワームはこれでヒロトシ様の従魔です」
「ありがとな。これはお礼だ」
ヒロトシは、サンライトで売り出したシュークリームをランファーに手渡した。ランファーは笑顔となって感謝したのだった。
「「「「えええ!わたし達には無いのですか?」」」」
「貴方達は何もしてないでしょ」
「まあまあ、ランファーさんそんな事言ってやるなよ。ほらこれはみんなのぶんだ」
「「「「さすがヒロトシ様!ありがとうございます」」」」
「まあ、ランファーさん。これで商人ギルドも潤うはずだから、これからも頑張ってくれよ」
「はい。ヒロトシ様も無理はなさらない様に」
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「旦那様、今度何を始めるおつもりですか?」
「裁縫工房を作ろうと思ってな」
「まあ、そうでしょうね……まさか幻と言われる魔物をテイムしてくるとは思いもしませんでしたよ……」
「まあ、そう言うなセバス。裁縫は俺がする訳じゃないからな」
「それにしたって、旦那様は無理をし過ぎですよ」
「いやいや……俺の仕事は研磨だけだ。基本はガイン達が作っているだろ?」
「それはそうかもしれませんが、忙しくしているせいで研磨業務に支障をきたして、3週間休みが無かったじゃありませんか?」
「だから、こうして1週間休みを貰っただろ?それでチャラだよ」
「でもこうしてまた新たな事業を……」
「だから、俺はみんなに任せると言っただろ?絹糸を吐くのはこいつ等カイワームだ」
「それはそうですね」
ヒロトシは仕事の手順をセバスに説明した。カイワームが絹糸を産出。これが第一次産業である。
そして、その糸を使って裁縫をするのが、裁縫スキルを持つメイド達のリーファーがリーダーとなって、糸巻き機や機織り機を使って布を作りそれで衣服を作る。これが第二産業。
最後に、生産ギルドを使って他の町に輸出かオークションを行い流通・販売させる。これが第三次産業。
「これで俺の手が入る余地はないだろ?」
「旦那様の事だから、予想しないとこで介入しそうですけどね……」
「まあ、そうなったとしてもそんな大きな比重にはならないさ」
「やっぱり介入しようとなさっているではありませんか?」
「もしもの場合だよ。今のところはないよ」
しかし、セバスのその予想は外れてはいなかった。まさか、あんな凄いものが作れるとは、この時はヒロトシでさえ予想していなかったのだった。
「棟梁、この辺りに裁縫工房を建ててくれないか?」
「任せておけ!頑丈な工房を建ててやる。だいたい鍛冶工房と同じぐらいでいいんだよな?」
「ああ!それで構わないよ。土地は余っているし、カイワーム達もそこに入るからな。棟梁に任せるからよろしく頼む」
ヒロトシは、棟梁達大工職人に任せて部屋に入っていき、後の1週間はゆっくり過ごす事にした。
そして、3週間が経ち裁縫工房が完成した。その頃は、冒険者達も研磨をしてもらえる様になっていたが、河川の修繕工事に力仕事したり、土属性の使える魔法使いもそちらにかり出されていた。
そんな感じで研磨業務は少し暇になり、絹糸をもってヒロトシは生産ギルドに顔を出していた。
「こんにちは!」
「あれ?ヒロトシ様どうなされたのですか?」
「ああ。アリベスさんはいるかい?チョット商談の話があって、もし都合が悪ければ日を改めるけど」
「少々お待ちください!ヒロトシ様は最優先で取り次ぐことになっていますので、すぐに呼んでまいります」
「そ、そうか。何か悪いね」
「とんでもございません。ヒロトシ様の商品に外れはありませんから!」
そういって、受付嬢の一人は奥へとアリベスを呼びに行ってしまった。すると周りにいた受付嬢達は、新人の受付嬢にヒロトシの顔を覚えさせていた。新人受付嬢達は、失礼の無い様にさせるためだった。すると、そこに先ほどの受付嬢がアリベスを呼んできた。
「忙しい所悪いね」
「いえ、とんでもございません。それで商談とお聞きしましたが、一体何を?」
「㋪美研は裁縫に手を出そうと思っているんだよ」
「はっ?なんで㋪美研が裁縫に?まさか革を研磨できるのですか?」
アリベスはビックリしてそう答えた。これは冒険者ギルドでも知らない事実で、皮装備の研磨は行っていないからだ。冒険者達は金属装備の研磨だけだと思っている。レザー装備の研磨をしているのは、ヒロトシやカノン達㋪美研の人間だけである。
「いやいや、違うよ。研磨業務とは関係ないんだが、これから㋪美研は美しい糸を使った衣服を販売することになったんだ」
「美しい糸?」
ヒロトシはカイワームの糸を、アリベスにみせた。
「こ、これは⁉」
「多分、平民には高価過ぎて購入は出来ない。なので貴族相手になるんだ」
「これは何の糸なんですか?」
アリベスも初めて見たようだ。当然と言えば当然である。商人ギルドのギルドマスターでさえ、長い人生で一度しか手に取った事が無いからだ。
「絹糸って聞いたことはないか?」
それを聞いた生産ギルドのホールにいた人間が騒めきたった。アリベスも聞いたことがあるだけだったが、その糸が今ここにある事で目を見開き驚いていた。
「ですが商談と言っても、この糸を買い取ればいいと言う事ですか?この糸の量ですと、ハンカチ一枚程度ですか」
「オイオイ……俺がそんな程度で裁縫業に手を出すわけないだろ?」
「う、嘘ですよね?その糸は魔物から取れる物で……まさか……」
アリベスは、ヒロトシの肩にちょこんと乗っているビアンカを見て言葉に詰まった。ミトンの町ではビアンカは有名であり、初めて魔物をテイムしたとヒロトシの事は噂になっていたからだ。
そのせいで、ギルドからの忠告を無視して、一部のテイマー達が自分達も魔物をテイムして、冒険者になると犠牲になっていた。
「まさか、幻の魔物をテイムしたんじゃ……」
「さすがアリベスさんだ。そういう事にしておこうか?確かに大量に糸を手に入れれないが、服を提供することが出来る様になったんだよ」
「う、嘘ですよね……そんなことがあり得るのですか?」
「嘘言ってどうすんだよ。ほら、これを見て見な」
ヒロトシは1巻き分だけでなく、5巻き分を出して見せた。この5巻きだけでも相当な値段が付くことになる。
「ほ、本当だ……」
「す、すげぇ……」
「あたしも初めて見たわ」
「本当に絹糸が存在したのか?」
周りにいた生産者達がそれを見て言葉に詰まっていた。当然アリベスも思考が止まっていたので、ヒロトシが目の前で手を鳴らし正気に戻していた。
「どうだ?生産ギルドもこれなら納得できるだろ?」
「納得どころか。これは凄い事になりますよ。これは糸のままでオークションにかけた方がいいと思います」
アリベスは、服を作らなくてもいいと言いと説明した。貴族達にオークションで購入させ、自分でオーダーメイドさせた方が購入しやすいからだ。服を作ってしまうとサイズが合わなかったりする為である。
「なるほど。確かにそれはいえてるな」
ヒロトシは、裁縫工房を作ったのに無駄になったと少し気落ちしたのだった。
「じゃあ、この糸巻き5本をアリベスさんに預けておくよ」
「あ、ありがとうございます!次の目玉商品になりますよ」
「そうか。それならよかったよ」
こうして、カイワームの糸はオークションに出品することが決まった。この事が糸だけ売り出す事がヒロトシにとって、幸運なことになり次の商売を考えるきっかけとなった。
「えええ!服の製作はしなくてもいいですって?どういう事ですか?」
この決定にご立腹だったのが、裁縫スキルを持ったリーファーだった。裁縫でヒロトシの役に立つ気満々だったからだ。綿花の様に大量に採取できたらいいのだが、カイワームからはくいとには限界がある。
「いや……ギルドがな。服を作らなくていいって言ったんだよ」
「どういう事ですか?」
ヒロトシは悪いと思いながら、糸の量では服を作ってしまえば、サイズが取り揃える事が出来ないと説明したのだった。
「じゃあ、その糸を貴族様は持ち帰って、地元でオーダーメイドをすると……」
「そういうことだ」
「じゃあ、この工房はカイワームから糸を吐いてもらうだけという事ですか?」
「まあ、そういう事になるな」
そういって、ヒロトシはカイワームの方を見ると、カイワームの一匹がとんでもないものをぼりぼり食べていたのだった。
これにはヒロトシとリーファーは驚いて、その食べていた物を取り上げたのだ。
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