研磨職人!異世界に渡り、色んなものを磨き魔法スキルと合わせて、幸せに暮らす。

本条蒼依

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第7章 新たな進化

53話 絶望する冒険者達に提案

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 ヒ美研王都営業所では、ようやくCランク冒険者達からの依頼がなくなった。今回、犠牲となってしまった冒険者は数多くいて、また負傷者は冒険者家業を引退する程の大怪我を負っていた。
 冒険者ギルド王国本部で、新たに就任したギルドマスターと幹部達が、入院している冒険者のもとへお見舞いに来ていた。

「この度は、ギルドの判断が間違ってました。本当にすまない」

「頭を下げられても、俺の腕はもう・・・・・・」

 ギルド関係者達は、冒険者に一人一人謝罪してまわった。冒険者達もギルド関係者達にきつく文句を言えなかった。
 自分達も、ヒ美研が研磨をしてくれなかった時に文句を言って、ギルドに掛け合って欲しいと願ったからだ。

「慰謝料と生活費はギルドカードに振り込ませてもらう」

 ギルドからの慰謝料と生活費は雀の涙だった。あまりにも負傷者がいて、全員に満足いく保証がなかった。

「これでどうやって・・・・・・」

「すまない!ギルドとしてこれが精一杯なんだ」

 もらった金額では、普通に生活したら2年でなくなってしまう金額だった。

「これじゃ、俺達に死ねと言っているのか?」
「そうだ!足があればまた復帰もできるが、もうそれも無理なんだ」
「慰謝料というなら、欠損を治してくれよ!」

 重傷者全員に欠損治療はギルドでも無理だった。パーフェクトヒールを冒険者達にかける事になり、そのような金は出なかった。ようは、エリクサ-を一人一本渡すようなものだからだ。

「本当にすまない・・・・・・」

「「「「「・・・・・・」」」」」

 結局、冒険者は個人経営であり組織に属していないため、泣き寝入りするしかなかった。
 ギルド関係者達は、それでもFランクの雑用依頼で片足でもできる依頼をまわすと言ってくれて、病院を後にした。

「いったいこれから俺達はどうやって生活をしたらいいんだ・・・・・・」

 王都に入院していた冒険者は、ヒロトシの言っていた自分の未熟さに後悔するしかなかった。Cランク冒険者では、欠損を治して又冒険者になる選択がなかった。Bランクでそこそこ活動していたら、貯金もあるだろうが、Cランクでは田舎に引っ込むか
ギルドの言うようにFランクの雑用依頼をして、その日暮らしで生活するしかなかった。
 その時、ヒロトシが冒険者達の部屋にお見舞いにやってきた。

「やぁ・・・・・・君達には悪いが、俺の忠告は正解でしたね」

「「「「「ヒロトシ!」」」」」

「おいおい!呼び捨てにしたい気持ちはわかるが、あからさま過ぎないかい?」

 入院していた冒険者達が、ヒロトシの顔を見てやるせない気持ちで一杯になり、ヒロトシに怒りを向けた。

「なんだよ・・・・・・俺達を笑いにきたのか?」

「笑ってほしいのか?」

「そんなわけあるか!ああ・・・・・・あんたの言ったように俺達では欲を出して高ランクの魔物がいる地域に踏み入れて、対処できずこの様だよ」

「だけど、あんた達は運がよかった。襲われた時にB・Aランク冒険者に命を救われたんだからな」

「どこが!」

「お前達は生きているじゃないか?パーティーの仲間は死んでしまっただろ?」

「はっ・・・・・・こうなってしまえば、俺達もあの時仲間と一緒に死んだ方が幸せだったかもしれない」

「馬鹿な事を!お前達は、死んだ仲間の為にも長生きしなきゃいけないんだよ」

「こんな姿で長生きだと?馬鹿言ってんじゃねぇよ!生き地獄じゃねぇか!」

「あんた達は、こんな経験してギルドは頼りにならないとわかっただろ?」

「いきなりなんだよ?」

「俺は、ギルドにあんた達の生活費を保証してやれと言ったんだがな・・・・・・」

「「「「「はっ?」」」」」

「ヒロトシが、いやヒロトシ様がギルドに生活費の保証?いや、貴族様がギルドに関与などできるはずが・・・・・・」

「結局、ギルドは自分達の都合のいいように解釈して、欠損した冒険者にFランクの雑用を押しつけただけだったか」

「何を言ってんだ?」

「まぁ、こっちの話だ。それより話がある。聞いてくれないか?」

「話だと?今さら、俺達に何の話があるんだよ」

「君達、全員俺の奴隷にならないか?生活の保証は心配はいらない」

「「「「「馬鹿言ってんじゃねぇ!」」」」」
「奴隷にならないかだと?」

「ああ。このままじゃ生き地獄なんだろ?」

「はぁあ!奴隷になっても・・・・・・」

「俺の奴隷になっても地獄か?ライラを見て本当にそう思うか?」

「しかし、俺達を奴隷にしてもあんたにメリットがないじゃないか?」

「奴隷になれば、お前達は俺の家族だよ。その怪我も治してやるよ」

「欠損は、エリクサーがいるんだぞ?そんな重傷者がここに何人いると思っている?」

「200人以上かな」

「エリクサーはダンジョンからしか取れねぇ。オークションで何億ゴールドもしてだな」

「そんな事知ってるよ。まぁ、なんにせよ退院したら君達の好きにすればいいよ。このまま冒険者ギルドに、いいように扱われて一生を終えるか?俺の奴隷になって一生を終えるか?」

「なぁ?ヒロトシ様の奴隷になれば何をやらされるんだ?」

「俺の村に来てもらう。そして、その村で冒険者として暮らしてもらうつもりだ。当然だが、俺の奴隷になってもらうので冒険者ギルドは脱退だな」

「冒険者にもどれるのか?」

「当然だが、平民としての自由は無くなるが衣食住の心配はないよ。ライラを見てわかるが、奴隷食ではないし、冒険者として活躍してもらうので栄養のいいものを提供する」

 入院していた冒険者達は、ヒロトシの後ろに立つ護衛メンバーを見た。
 ミランダやアイリーン達は、奴隷だが女性らしい丸みはあるが、たんぱく質も与えられ一流の体格を持った冒険者のようだった。
 ヒロトシは、入院していた冒険者に一人一人お見舞いして提案してまわった。そして、病院を後にしたのである。
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