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10話 ミスキャンパス
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いい雰囲気になっていた博也は、明美ともっと仲良くなりたいと思っていた。そんな中、いきなり二人の間に割り込んで来た人間がいた。
「ねえ!博也君!」
「え⁉なに?」
「あたし何も言ってないよ!」
博也と明美が、慌てた様子で後方を見ると、そこに久保田美佐と取り巻きの3人が立っていた。
「ねえ!博也君!あたしやっぱりあなたが好きなの!」
「何言ってんだよ。俺断ったはずだろ?」
「あなたが、立花さんを好きなのはわかったけど……」
「えっ⁉」
「わ~~~!馬鹿馬鹿!何言ってんだよ!」
それを聞き、明美は顔を真っ赤にしてうつむいてしまった。美沙は、その様子を見て我慢がならなかった。
「ねえ!博也君!なんで、立花さんなのよ!あたしの方が可愛いじゃない!」
「まだそんな事言ってのかよ……」
「「「そうよ!彼女にするなら美沙の方が!」」」
「君達は黙ってろよ!」
「久保田さん、俺は君が可愛くないとは言ってないよ」
「だったら!」
「最後まで聞いてくれよ。俺は久保田さんが可愛くないとは思っていないが、立花の方が可愛いと思っている。だから!」
「なんでよ!どう見てもあたしの方が見た目を気にして気をつかっているじゃない!なんであたしが、この女より劣っているのよ!」
明美は博也が、自分の事をかわいいと連呼していて、恥ずかしくてたまらなかった。
「何でよ!博也君目が悪いんじゃないの?」
「し、失礼な!」
「ちょっと二人とももうやめてよ!」
「「……」」
明美は、顔を真っ赤にして二人を止めたのだった。
「なによ!陰キャブスは黙ってなさいよ!」
「おい!久保田!」
「何よ!」
「立花は、陰キャブスじゃねえよ!よく見てみろ!可愛いじゃないか!」
「ああああ!もう!博也君に言っても無理だわ!」
「何でだよ!」
「じゃあ、こうしましょう!もうすぐ、花校祭だわ!そこで勝負しましょう!」
「何だよその勝負って?」
「花校祭の目玉の一つであるミスキャンパスに、その陰キャブスもエントリーしなさいよ!全校生徒に、どっちが可愛いか決めてもらうのよ!」
「なっ⁉」
それを聞き、明美は絶句してしまったのだった。
「ちょっと待ってよ!何であたしがミスキャンパスに?」
「ふん!何であたしが、あんたみたいな陰キャブスに負けなきゃいけないのよ!学校のみんなも、あたしの方が美人だって言うに決まっているわ!」
「だったら、それでいいだろ?何も俺に拘る事ないじゃん!」
「あたしは博也君がいいの!もし、あたしがミスキャンパスに選ばれたら付き合てもらうから!」
「何で俺が、そんな事でお前と付き合わなきゃいけないんだよ!」
「もし、その陰キャブスがあたしに勝てたなら博也君をきっぱり諦めるわ!だったらいいでしょ?」
「そんな事で立花を巻き込むなよ!」
「博也君もやっぱり、その陰キャブスが負けると思っているのね?だったらちゃんと訂正して!美沙さんは陰キャブスより美人だって」
「何だよそれ!お前、自分がめちゃくちゃ言っているのが分からないのか?」
美沙はもう、自分でも何を言っているのか分からなくなっていた。
「それと陰キャブス!あなたには絶対負けない!ミスキャンパスにエントリーしなさいよね!」
「な、なんで、あたしが……」
「やっぱり、自分で認めてるじゃない。あたしに勝てる自信が無いんでしょ?もし出ないなら、ここであたしに謝って!陰キャブスなのに博也君に色目を使って気を引きましたってね!」
「あたしは……色目なんか……」
「立花、ミスキャンパスになんか出なくてもいいぞ?久保田に勝手に言わせて置けばいいんだからな!」
「もし、陰キャブスがミスキャンパスに出なかったら、あたしは博也君に振り向いてもらうまで付き纏うからね」
「馬鹿な事を!お前ストーカーをやるつもりかよ!」
「分かったよ……あたし出る」
「立花!」
「そう。分かってくれたようね!」
「でも、あたしが勝ったらもう村田君には付き纏わないでね!」
「あはははは!本当にあたしに勝てるつもりでいるの?おめでたいわね!」
「やってみないと……」
「やったからどうなるというのよ!あんたのような陰キャブスにあたしが負けるわけないじゃない!あははははははは!」
美沙は笑いながら、明美を馬鹿にしたのだった。
「いい!後で自信を無くしたからと言って逃げたら、学校中にある事ない事言いまくってやるから逃げんじゃないわよ」
美沙はそう言い残し、取り巻きと帰っていった。そして、二人きりになった博也と明美は、呆然と立ち尽くしていた。
「む、村田君……」
「な、なんだ?」
「どうしよう……ミスキャンパスに出ることになっちゃったよ……」
「まあ、なんだ俺の厄介事に巻き込んでごめん……でも、どうするかな……絶対、あいつお前をミスキャンパスで笑いものにするつもりだよな?」
明美は、半泣きで博也を見つめていた。
「ううううう……」
「まあ、俺に任せろ!ちょっと当てがあるからさ。それに立花は陰キャブスなんかじゃないよ。」
「でも……久保田さんには勝てないよ」
「まあ、あいつファッション誌に載るくらい努力はしているからな……」
「えええ!何で言ってくれないのよ!あたしなんかじゃ……」
博也は、明美の前髪をかきあげたのだった。
「な、なに?」
明美は、いきなり博也が自分の前髪をかきあげてビックリした。
「立花はさ?アイツに陰キャブスとか言われて腹が立たなかった?」
「そりゃ言われたくははないけど、本当の事だし……」
「最近、友達もいっぱいできて昼ご飯も、前みたいに一人で食べてないじゃないか?アオの写真を、見せてくれた時から段々変わって来たじゃないか?」
「そ、それは……あたしだって変わりたいと思って、みんなと楽しくしゃべりたいと思ったもん。それに、村田君に自信の持てる事は、何だと聞かれた時何も浮かばなかった」
「だから、俺は立花の料理がうまいって言ったじゃないか?」
「うん……それが本当に嬉しかったよ。今まで自分に自信が持てなかった……だけど、あたしはそれを分かってくれた村田君が……」
明美は、自分で何を言っているのかわからなくて、小さな声で告白めいた事を言っていた。
「え?なんて?」
「うんん……なんでもない……だけど、自信が出てきたと言っても、ミスキャンパスなんてあたしなんかには無理だよ!」
明美は、大きな声を出してごまかしたのだった。
「大丈夫だって!」
「なんでよ?久保田さんは雑誌に載るくらいなんだよ?あたしに勝ち目は!」
「雑誌に載ると言っても、まだ小さく一コマ乗るかどうかだよ!」
「でも、載る事でも凄いじゃない……」
「まあ、明日俺の家に来てくれよ!その時、作戦を練ろうぜ!助っ人も用意しておくからさ!」
博也は、明美にこれからの事を相談していこうと持ち掛けたのだった。明美もこうなってしまったら、博也に頼るしかないと思い承諾したのだった。
「ねえ!博也君!」
「え⁉なに?」
「あたし何も言ってないよ!」
博也と明美が、慌てた様子で後方を見ると、そこに久保田美佐と取り巻きの3人が立っていた。
「ねえ!博也君!あたしやっぱりあなたが好きなの!」
「何言ってんだよ。俺断ったはずだろ?」
「あなたが、立花さんを好きなのはわかったけど……」
「えっ⁉」
「わ~~~!馬鹿馬鹿!何言ってんだよ!」
それを聞き、明美は顔を真っ赤にしてうつむいてしまった。美沙は、その様子を見て我慢がならなかった。
「ねえ!博也君!なんで、立花さんなのよ!あたしの方が可愛いじゃない!」
「まだそんな事言ってのかよ……」
「「「そうよ!彼女にするなら美沙の方が!」」」
「君達は黙ってろよ!」
「久保田さん、俺は君が可愛くないとは言ってないよ」
「だったら!」
「最後まで聞いてくれよ。俺は久保田さんが可愛くないとは思っていないが、立花の方が可愛いと思っている。だから!」
「なんでよ!どう見てもあたしの方が見た目を気にして気をつかっているじゃない!なんであたしが、この女より劣っているのよ!」
明美は博也が、自分の事をかわいいと連呼していて、恥ずかしくてたまらなかった。
「何でよ!博也君目が悪いんじゃないの?」
「し、失礼な!」
「ちょっと二人とももうやめてよ!」
「「……」」
明美は、顔を真っ赤にして二人を止めたのだった。
「なによ!陰キャブスは黙ってなさいよ!」
「おい!久保田!」
「何よ!」
「立花は、陰キャブスじゃねえよ!よく見てみろ!可愛いじゃないか!」
「ああああ!もう!博也君に言っても無理だわ!」
「何でだよ!」
「じゃあ、こうしましょう!もうすぐ、花校祭だわ!そこで勝負しましょう!」
「何だよその勝負って?」
「花校祭の目玉の一つであるミスキャンパスに、その陰キャブスもエントリーしなさいよ!全校生徒に、どっちが可愛いか決めてもらうのよ!」
「なっ⁉」
それを聞き、明美は絶句してしまったのだった。
「ちょっと待ってよ!何であたしがミスキャンパスに?」
「ふん!何であたしが、あんたみたいな陰キャブスに負けなきゃいけないのよ!学校のみんなも、あたしの方が美人だって言うに決まっているわ!」
「だったら、それでいいだろ?何も俺に拘る事ないじゃん!」
「あたしは博也君がいいの!もし、あたしがミスキャンパスに選ばれたら付き合てもらうから!」
「何で俺が、そんな事でお前と付き合わなきゃいけないんだよ!」
「もし、その陰キャブスがあたしに勝てたなら博也君をきっぱり諦めるわ!だったらいいでしょ?」
「そんな事で立花を巻き込むなよ!」
「博也君もやっぱり、その陰キャブスが負けると思っているのね?だったらちゃんと訂正して!美沙さんは陰キャブスより美人だって」
「何だよそれ!お前、自分がめちゃくちゃ言っているのが分からないのか?」
美沙はもう、自分でも何を言っているのか分からなくなっていた。
「それと陰キャブス!あなたには絶対負けない!ミスキャンパスにエントリーしなさいよね!」
「な、なんで、あたしが……」
「やっぱり、自分で認めてるじゃない。あたしに勝てる自信が無いんでしょ?もし出ないなら、ここであたしに謝って!陰キャブスなのに博也君に色目を使って気を引きましたってね!」
「あたしは……色目なんか……」
「立花、ミスキャンパスになんか出なくてもいいぞ?久保田に勝手に言わせて置けばいいんだからな!」
「もし、陰キャブスがミスキャンパスに出なかったら、あたしは博也君に振り向いてもらうまで付き纏うからね」
「馬鹿な事を!お前ストーカーをやるつもりかよ!」
「分かったよ……あたし出る」
「立花!」
「そう。分かってくれたようね!」
「でも、あたしが勝ったらもう村田君には付き纏わないでね!」
「あはははは!本当にあたしに勝てるつもりでいるの?おめでたいわね!」
「やってみないと……」
「やったからどうなるというのよ!あんたのような陰キャブスにあたしが負けるわけないじゃない!あははははははは!」
美沙は笑いながら、明美を馬鹿にしたのだった。
「いい!後で自信を無くしたからと言って逃げたら、学校中にある事ない事言いまくってやるから逃げんじゃないわよ」
美沙はそう言い残し、取り巻きと帰っていった。そして、二人きりになった博也と明美は、呆然と立ち尽くしていた。
「む、村田君……」
「な、なんだ?」
「どうしよう……ミスキャンパスに出ることになっちゃったよ……」
「まあ、なんだ俺の厄介事に巻き込んでごめん……でも、どうするかな……絶対、あいつお前をミスキャンパスで笑いものにするつもりだよな?」
明美は、半泣きで博也を見つめていた。
「ううううう……」
「まあ、俺に任せろ!ちょっと当てがあるからさ。それに立花は陰キャブスなんかじゃないよ。」
「でも……久保田さんには勝てないよ」
「まあ、あいつファッション誌に載るくらい努力はしているからな……」
「えええ!何で言ってくれないのよ!あたしなんかじゃ……」
博也は、明美の前髪をかきあげたのだった。
「な、なに?」
明美は、いきなり博也が自分の前髪をかきあげてビックリした。
「立花はさ?アイツに陰キャブスとか言われて腹が立たなかった?」
「そりゃ言われたくははないけど、本当の事だし……」
「最近、友達もいっぱいできて昼ご飯も、前みたいに一人で食べてないじゃないか?アオの写真を、見せてくれた時から段々変わって来たじゃないか?」
「そ、それは……あたしだって変わりたいと思って、みんなと楽しくしゃべりたいと思ったもん。それに、村田君に自信の持てる事は、何だと聞かれた時何も浮かばなかった」
「だから、俺は立花の料理がうまいって言ったじゃないか?」
「うん……それが本当に嬉しかったよ。今まで自分に自信が持てなかった……だけど、あたしはそれを分かってくれた村田君が……」
明美は、自分で何を言っているのかわからなくて、小さな声で告白めいた事を言っていた。
「え?なんて?」
「うんん……なんでもない……だけど、自信が出てきたと言っても、ミスキャンパスなんてあたしなんかには無理だよ!」
明美は、大きな声を出してごまかしたのだった。
「大丈夫だって!」
「なんでよ?久保田さんは雑誌に載るくらいなんだよ?あたしに勝ち目は!」
「雑誌に載ると言っても、まだ小さく一コマ乗るかどうかだよ!」
「でも、載る事でも凄いじゃない……」
「まあ、明日俺の家に来てくれよ!その時、作戦を練ろうぜ!助っ人も用意しておくからさ!」
博也は、明美にこれからの事を相談していこうと持ち掛けたのだった。明美もこうなってしまったら、博也に頼るしかないと思い承諾したのだった。
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