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第二章 蒔田悠斗のポエムから抜粋①
第二十話 初恋だけじゃない。恋はいつだって七色の味がする
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俺は、友達がいない。
物心ついたときから家は金持ちで、身の回りの世話は他の誰かが全部やってくれた。
学校もそうだ。親のコネで大学まで附属している小学校に入学したから、特に努力もせず、大学まで進んだ。パパは医学部のある学校に通わせたかったみたいだけど、俺はそんなところには入れなかったし、入れたとしても多分俺は医者になんてなれない。
そして、小学校からエスカレーターで進学し、なんとなくできた集まりで、なんとなく楽しく生きる。集まりの奴らはダチだし、俺は信用していたいけど、多分みんなは俺のことをそんなに大事に思っていない。一緒にいるだけ。ダチはダチだけど、友達じゃない。
だから、俺には、本当の友達がいない。
友達もいないし、勉強もできない俺に唯一残されたのは、詩を書くことだった。恥ずかしくて言えないけど、バカで言葉を知らないけど、思うままになんとなく言葉を書くのがすごく楽しかった。高校の成績が悪くて自分の好きなように学部を選ぶことは出来なかった俺が、たまたま文学部に入れたことは本当に幸運だったと思う。
そこで俺はできることをやろうと誓った。一からでいい。分からないことはいっぱいある。それでも、ちゃんと勉強しよう、と。
ところが、そう簡単に事は運ばない……。
そんな中、俺はある人に出会った。焼肉のために、命を掛ける人だ。
すげー恥ずかしいところも見られたし、怒られもした。でも、全力で俺のことを守ってくれる。そんな先輩を俺は尊敬してるし、そんな先輩を守れなかった俺はすごくダサいと思う。いや、守られるために焼肉を奢る俺が言うべきじゃないんだけど。
俺は嫌だ、こんな俺が。
変えたい……! 変えなくちゃいけない……!
「っまで……ってんだ! っきろ! バーカ!」
くそっ、またバカって言われてしまった。あれ? 意外と初めてなのかな、バカって言われるの。
でもなんでだろ。ずっと言われてた気がする、な。
「うっ……うぅ……」
目の前がぼんやりと開けてくる。はっきりとは見えない。床は畳みだろうか。背中にはひんやりとした感触がある。しかし、それ以上のことは起きたばかりの俺には分からなかった。でも、唯一確かに分かることがあった。目の前に、人がいることだ。
そう、そこには、ちょっと強面の、黒髪ストレートの、身軽さ重視の余り胸の小さい、いつもの真奈がいた。
物心ついたときから家は金持ちで、身の回りの世話は他の誰かが全部やってくれた。
学校もそうだ。親のコネで大学まで附属している小学校に入学したから、特に努力もせず、大学まで進んだ。パパは医学部のある学校に通わせたかったみたいだけど、俺はそんなところには入れなかったし、入れたとしても多分俺は医者になんてなれない。
そして、小学校からエスカレーターで進学し、なんとなくできた集まりで、なんとなく楽しく生きる。集まりの奴らはダチだし、俺は信用していたいけど、多分みんなは俺のことをそんなに大事に思っていない。一緒にいるだけ。ダチはダチだけど、友達じゃない。
だから、俺には、本当の友達がいない。
友達もいないし、勉強もできない俺に唯一残されたのは、詩を書くことだった。恥ずかしくて言えないけど、バカで言葉を知らないけど、思うままになんとなく言葉を書くのがすごく楽しかった。高校の成績が悪くて自分の好きなように学部を選ぶことは出来なかった俺が、たまたま文学部に入れたことは本当に幸運だったと思う。
そこで俺はできることをやろうと誓った。一からでいい。分からないことはいっぱいある。それでも、ちゃんと勉強しよう、と。
ところが、そう簡単に事は運ばない……。
そんな中、俺はある人に出会った。焼肉のために、命を掛ける人だ。
すげー恥ずかしいところも見られたし、怒られもした。でも、全力で俺のことを守ってくれる。そんな先輩を俺は尊敬してるし、そんな先輩を守れなかった俺はすごくダサいと思う。いや、守られるために焼肉を奢る俺が言うべきじゃないんだけど。
俺は嫌だ、こんな俺が。
変えたい……! 変えなくちゃいけない……!
「っまで……ってんだ! っきろ! バーカ!」
くそっ、またバカって言われてしまった。あれ? 意外と初めてなのかな、バカって言われるの。
でもなんでだろ。ずっと言われてた気がする、な。
「うっ……うぅ……」
目の前がぼんやりと開けてくる。はっきりとは見えない。床は畳みだろうか。背中にはひんやりとした感触がある。しかし、それ以上のことは起きたばかりの俺には分からなかった。でも、唯一確かに分かることがあった。目の前に、人がいることだ。
そう、そこには、ちょっと強面の、黒髪ストレートの、身軽さ重視の余り胸の小さい、いつもの真奈がいた。
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