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ロスフラワーの企画が通ると、新人スタッフの中から希望者を募って交代で噴水の浮き花を担当するようになった。
スタッフの中でも、高橋くんは積極的に企画に関わってくれていつの間にか『蒼さん』と呼んでくれるほど仲良くなった。
▲
「雑誌ですか?」
「そう、例の噴水の浮き花結構話題になったでしょ?ホテルの方に取材依頼があったらしいの。」
SNSで話題になったことで取材がきた
「あれは高橋くんのアイデアですよ。取材は高橋くんが適任かと。」
「大丈夫!それは二人でって依頼だから。」
「僕口下手ですし。本当に無理です。」
目立つことが苦手なのにインタビューなんてとんでもない。僕はどうしても断りたかった。
「でも、このことが話題になれば高橋くんの社員登用も早まるかもしれないわよ?先輩として一肌脱いであげてもいいじゃない?ね。」
柏木さんがあざとい笑顔でこちらを見ている。結局、僕の完敗で雑誌のインタビューを受けることになった。
▲
取材当日、なぜか僕と高橋くんはホテルの広報の人の手配によってへアイメイクが施され別人のように整えられた。
「馬子にも衣装かな。高橋くんは元々おしゃれだけど僕はこういうの慣れないな。」
「蒼さん素材がいいから。すごく似合ってますよ。」
なんて高橋くんはニコニコお世辞をいってくれる。
▲
インタビュアーは三十代の感じのいい女性だった。
「元々は、高橋くんのアイデアで始めたのがこの浮き花なんです。僕は手伝っただけで。」
「いやいや、蒼さんがいなかったらただのお遊びで終わってました。」
二人で謙遜しあっていると
「お二人仲良しですね。」
と微笑まれてしまった。
「若い女性の間では、朝一番にこの花を見ると幸せになれるなんてジンクスもあるみたいですが、それはいかがですか?」
「元々ロスフラワーが少しでも減って皆さんの癒やしになればと始めたことなので噂の真意はわかりませんが、そんなふうに幸せなったと感じてくださった方がいらっしゃるとすれば嬉しいです。」
全部、本当のことを言う必要もない。ときには嘘も必要だ。人を幸せにする嘘ならね。
ありがたいことに僕たちの記事はweb媒体などにも取り上げられ評判をよんだ。
それに、プロポーズ用の花束の注文や部屋のお風呂で浮き花を再現したいなどの注文も増えた。
女性同士でいらっしゃったお客さまには一緒に記念写真を頼まれたりすることもちらほらあった。
僕も休み返上で働かざるをえないほど忙しかった。
▲
「高橋くん、これ葉を落としてくれる。」
高橋くんは裏方の仕事も嫌がらずにやってくれる。
「はい。」
バックヤードで黙々と二人で作業する時間が心地良かった。
「早瀬さんお客様です。」
店からパタパタとスタッフがかけてきた。
また、記念写真希望のお客様だろうか。僕は若干うんざりした気持ちを隠して立ち上がった。
「今行くよ。」
「すっごいイケメン。早瀬さん、なんの知り合いですか?」
「え。イケメン?僕こっちにあんまり知り合いいないからな。」
そう言いながら店に戻るとそこにいたのは
結城さんだった。
スタッフの中でも、高橋くんは積極的に企画に関わってくれていつの間にか『蒼さん』と呼んでくれるほど仲良くなった。
▲
「雑誌ですか?」
「そう、例の噴水の浮き花結構話題になったでしょ?ホテルの方に取材依頼があったらしいの。」
SNSで話題になったことで取材がきた
「あれは高橋くんのアイデアですよ。取材は高橋くんが適任かと。」
「大丈夫!それは二人でって依頼だから。」
「僕口下手ですし。本当に無理です。」
目立つことが苦手なのにインタビューなんてとんでもない。僕はどうしても断りたかった。
「でも、このことが話題になれば高橋くんの社員登用も早まるかもしれないわよ?先輩として一肌脱いであげてもいいじゃない?ね。」
柏木さんがあざとい笑顔でこちらを見ている。結局、僕の完敗で雑誌のインタビューを受けることになった。
▲
取材当日、なぜか僕と高橋くんはホテルの広報の人の手配によってへアイメイクが施され別人のように整えられた。
「馬子にも衣装かな。高橋くんは元々おしゃれだけど僕はこういうの慣れないな。」
「蒼さん素材がいいから。すごく似合ってますよ。」
なんて高橋くんはニコニコお世辞をいってくれる。
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インタビュアーは三十代の感じのいい女性だった。
「元々は、高橋くんのアイデアで始めたのがこの浮き花なんです。僕は手伝っただけで。」
「いやいや、蒼さんがいなかったらただのお遊びで終わってました。」
二人で謙遜しあっていると
「お二人仲良しですね。」
と微笑まれてしまった。
「若い女性の間では、朝一番にこの花を見ると幸せになれるなんてジンクスもあるみたいですが、それはいかがですか?」
「元々ロスフラワーが少しでも減って皆さんの癒やしになればと始めたことなので噂の真意はわかりませんが、そんなふうに幸せなったと感じてくださった方がいらっしゃるとすれば嬉しいです。」
全部、本当のことを言う必要もない。ときには嘘も必要だ。人を幸せにする嘘ならね。
ありがたいことに僕たちの記事はweb媒体などにも取り上げられ評判をよんだ。
それに、プロポーズ用の花束の注文や部屋のお風呂で浮き花を再現したいなどの注文も増えた。
女性同士でいらっしゃったお客さまには一緒に記念写真を頼まれたりすることもちらほらあった。
僕も休み返上で働かざるをえないほど忙しかった。
▲
「高橋くん、これ葉を落としてくれる。」
高橋くんは裏方の仕事も嫌がらずにやってくれる。
「はい。」
バックヤードで黙々と二人で作業する時間が心地良かった。
「早瀬さんお客様です。」
店からパタパタとスタッフがかけてきた。
また、記念写真希望のお客様だろうか。僕は若干うんざりした気持ちを隠して立ち上がった。
「今行くよ。」
「すっごいイケメン。早瀬さん、なんの知り合いですか?」
「え。イケメン?僕こっちにあんまり知り合いいないからな。」
そう言いながら店に戻るとそこにいたのは
結城さんだった。
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