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二人が部屋を出ていったあと僕たちは沈黙した。
静まりかえった部屋の中で二人並んで座ったままだ。
「この部屋すごく広いね…」
重い空気に耐えかねてどうでもいいことを口走ってしまう。
この部屋には左右に2枚のドアがあった。
「あっち何があるのかな?」
しばらく沈黙の後、結城さんが口をひらいた。
「蒼…ここホテルだぞ。あっちはベッドルームに決まってるだろう。…もしかして、誘ってる?」
横目でちらりとこちらを見た。
「ない!ないないっ。」
僕は耳の裏まで真っ赤になった。
結城さんがおもむろにきいた。
「蒼はなんで東京いるの?」
「…沖縄にいるとまた結城さんが来ちゃうと思って。」
「どうりで電話取り次いでもらえないわけだ。俺すっかりストーカー扱いだったもん。」
「ごめん。」
でも僕にも言いたいことはある。
「でも、どうして偽装結婚だって言っていくれなかったの。知ってたら…」
「言ったとして偽装結婚なんてそんな荒唐無稽な話信じてくれた?」
確かに、そもそも既婚者である以上付き合うこと自体なかっただろう。
「あのパーティであったときチャンスだと思った。嘘ついてでも蒼を自分のものにしたかった。本当に自分勝手だよな。沖縄で……蒼が俺が既婚者だって知ってるってわかったときも、偽装結婚だから気にしないでよりを戻そうって言うのはなんか違うと思ったんだ。」
「そっか。それでも僕は話してもらいたかった。」
偽装結婚だからって、よかった、はいそうですか、って僕はまた結城さんと付き合えるのだろうか。
「蒼に『もう疲れた。一人になりたいんだよ。』って言われたときあぁ罰が当たったって思ったよ。偽装結婚を引き受けたのだって友情って言えば聞こえはいいけど結局は、金と世間体の為の打算だったから。」
結城さんはそこで言葉を切って、僕を見つめた。
「すべて終わったら、同性愛者だって公表しようと思ってる。蒼が…蒼が許してくれるならパートナーになってほしい。」
静まりかえった部屋の中で二人並んで座ったままだ。
「この部屋すごく広いね…」
重い空気に耐えかねてどうでもいいことを口走ってしまう。
この部屋には左右に2枚のドアがあった。
「あっち何があるのかな?」
しばらく沈黙の後、結城さんが口をひらいた。
「蒼…ここホテルだぞ。あっちはベッドルームに決まってるだろう。…もしかして、誘ってる?」
横目でちらりとこちらを見た。
「ない!ないないっ。」
僕は耳の裏まで真っ赤になった。
結城さんがおもむろにきいた。
「蒼はなんで東京いるの?」
「…沖縄にいるとまた結城さんが来ちゃうと思って。」
「どうりで電話取り次いでもらえないわけだ。俺すっかりストーカー扱いだったもん。」
「ごめん。」
でも僕にも言いたいことはある。
「でも、どうして偽装結婚だって言っていくれなかったの。知ってたら…」
「言ったとして偽装結婚なんてそんな荒唐無稽な話信じてくれた?」
確かに、そもそも既婚者である以上付き合うこと自体なかっただろう。
「あのパーティであったときチャンスだと思った。嘘ついてでも蒼を自分のものにしたかった。本当に自分勝手だよな。沖縄で……蒼が俺が既婚者だって知ってるってわかったときも、偽装結婚だから気にしないでよりを戻そうって言うのはなんか違うと思ったんだ。」
「そっか。それでも僕は話してもらいたかった。」
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「蒼に『もう疲れた。一人になりたいんだよ。』って言われたときあぁ罰が当たったって思ったよ。偽装結婚を引き受けたのだって友情って言えば聞こえはいいけど結局は、金と世間体の為の打算だったから。」
結城さんはそこで言葉を切って、僕を見つめた。
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