碧天のノアズアーク

世良シンア

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グランドベゼル編

1 精霊契約

side ノア=オーガスト

「とうちゃーく!」

リズさんは馬車を飛び出し、両手を天高く上げた。

「うっさ。朝からそんな大声出してんじゃねぇよ、バカ」

「はあー?いいじゃない、別に。……わあああああ!!」

「……っっ!バカリズ!!耳元で叫ぶんじゃねぇよ!」

「あははっ」

コーディ村長にお世話になったあの村を出てからはや五日。オレたちは帝都アクロポリスへと戻ってきた。

ギルド前へと止まった馬車から一番乗りに降りたリズさんは、フィッツさんといつものようにじゃれている。

ほんと、仲いいよなー。

「リズ……お前マジ許さん」

リズさんを睨みつけるフィッツさん。

「そんなこと言ってー。どうせあたいに敵わないくせにー」

それをものともしないリズさん。

「うっせぇ!」

この二人には、喧嘩するほど仲がいいって言葉が一番似合うなー。

「ありがとな、リズさん、フィッツさん」

オレは馬車から降り、礼を言う。二人には本当に世話になった。

「もし時間あったら、今度食事でもご馳走するよ。シャムロックっていうクソうまいレストランがあるんだ」

「ほんとー?!じゃあお言葉に甘えようかなー」

「おい、まだ仕事山積みだろ?今から戻らねぇと次の仕事に間に合わなくなる」

「あ、そっかー。残念。エリック団長に怒られるのは勘弁だし……次また会えたら、その時は是非連れてってほしい!」

「ああ、もちろん」

フィッツさんは馬にまたがり、リズさんは馬車の中へと足を踏み入れる。

「じゃ、あたいたちはこれで。また会おうねー」

馬車が走り出す。これで二人とはお別れだけど、旅をしてればそのうちまた会える。そんな予感がした。

「さて、先に宿に行こうかなとも思ったけど、目の前にEDENがあるし、先に二人の冒険者登録とパーティ登録を済ませるか」

この五日間。リュウとセツナとある相談をした。一言で言えば、オレたちと一緒に来るかどうか。これは二人の未来に関わる重大な問題だ。

オレとしては仲間になってくれたらめちゃくちゃ嬉しいけど、二人の意志で決めることが大前提だからな。無理強いはできない。



「ぼくは、ノアお兄ちゃんたちと、もっと一緒に、いたい……!」

暗く静かな森の中。中心に置かれた焚き火が周囲を大きく照らしてくれている。

「リュウ……嬉しいよ。でも、改めてもっかい言うけど、オレたち冒険者の仲間になるってことはそれ相応の危険が伴う。それは分かってる?」

「うん……ぼく、強くなる。もっと、もっと、強くなって、みんな守る…だから……」

「リュウー!」

「わっ……」

突然リュウに抱きついたのはカズハだった。

「こんなにいい子いるー?うちの子にしたいくらいだよー」

「く、くるしい……」

「あっ。ごめんね、リュウ」

カズハはリュウを離し、隣に座った。

「私はリュウのパーティ入り賛成!何かあっても絶対守ってあげるしさー。なにせ私の氣術は最強だから」

「もちろんオレも賛成だ。みんなは?」

……うん、反対意見はなしだな。

「決まりだな。じゃあ次は……ってセツナは?」

辺りを見回すもセツナの姿は見つからない。よく見れば秀もいなくなっている。

「てか秀もいないし……湊、なんか知らない?」

「さあ。だがそのうち戻ってくるだろう」

なんか知ってそうなんだけど……まあいいか。

「セツナお姉ちゃん……」

リュウは淋しそうにセツナの名前を口にした。すると……。

「心配かけたか?リュウ」

リュウの背後から突然セツナが現れた。

「セツナお姉ちゃん……!」

リュウはセツナに抱きついた。よほどセツナがいなくなったことが心配だったらしい。

「秀。どこ行ってたんだ?」

セツナのすぐ後ろから秀も現れ、湊の隣に腰を下ろした。そしてオレは秀に小声で話しかけた。

「ちょっとなぁ。ま、ノアが気にすることでもねぇさ」

満足そうな顔だ。なら、オレがちょっかいを出すことでもないっぽいな。

「セツナと秀も戻ってきたことだし、本題に戻ろう。セツナ。セツナはこれからどうしたい?」

オレはセツナを見据える。

「私は幼い頃から盗賊として生きてきた。それ以外の生き方なんて知らなかったし、それが私の生きる意味だと思ってた。他人なんて所詮はどいつもゴミクズ。期待するだけ無駄だし信じるだけ自分が惨めになるだけ。それに、私は生にそこまで頓着してなかった。どこで死のうとそれは自分がそれまでの存在だったってことだし、生きてようが死んでようが変わらないって、そう思ってたからな」

セツナは自身の秘めたる気持ちを話し始めた。どうやらセツナは幼い頃からずっと孤独に生きてきたらしい。言葉の端々から、セツナがこれまで自身の人生を放棄してきたようにも感じた。

そして、セツナは温かな眼差しをリュウに向ける。

「でも、リュウと出会って何かが私の中で変わった。リュウに幸せに生きて欲しいって思うようになってた。他の奴を思いやる気持ちなんてとっくに捨てたはずなのに。……リュウは私を人に戻してくれたんだ」

一言一言、噛み締めるように話すセツナ。セツナの熱い想いがひしひしと伝わってくる。

「だから私はリュウに幸せな人生を歩んでほしいと思ってる。そしてそれは……まあ、あんたらがリュウと一緒いることだと思う。……頼めるか」

セツナはなぜか秀を睨んだ後に、オレに向き直った。そして鋭くそれでいていたって真剣な眼差しでオレを見つめてきた。それだけセツナにとってこの願いは大切なものだとわかる。

「ああ、もちろんだ」

「……良かった」

ほっとした様子。それはオレとしてもいいことだけど、セツナ自身はどうするんだ?リュウのことばかりで、自分自身のことを疎かにしてないか?

「で?セツナ。お前自身はどうしてぇんだ?」

「私は……」

「ぼく、セツナお姉ちゃんと、一緒に、いたい。……ともだちと、もっと楽しいこと、したい」

リュウはセツナの手を握る。セツナは先ほどまでの迷いの表情を消し、覚悟を決めた。

「私も、あんたらのパーティに入る。……私の人生を変えてくれたリュウに恩もある。それに何より、大切な友の願いだ。無碍にはできない」

いい表情するじゃん、セツナ……!

「ははっ。もちろん、大歓迎だ!」




ってな感じで、二人ともオレたちのパーティに入ることになったわけだ。仲間が増えてオレはめちゃくちゃ上機嫌だ。

「アリアさん」

「あら、ノアさん。お久しぶりですね」

「新しく冒険者登録をしたい二人がいるんだけど、いいかな」

「ええ、構いませんよ」

オレは二人を前へと出した。

「では、この石に順番に触れてください」

まずはセツナが触れる。すると透明な白い光の後に輝かしい緑色の光が周囲へと放たれた。

「うわ、なんだあの光」
「見たことないぞ、あんなの」
「眩しすぎる……!」

「きゃっ。こんなに、輝くなんて……」

他の冒険者たちと同様に、受付嬢アリアさんも心底驚いた様子だった。

ちなみにオレもびっくりした。オレたちがやったときはこんなんじゃなかったし、たまに検玉石に触れてる人を見かけた時もこんなに光ってはいなかった。

「えと、とりあえず次いきましょうか……」

その言葉を聞きセツナはリュウを持ち上げた。背丈的にギリ届かなかったのだ。

結果は白い透明な光が放たれたのみ。これがいたって普通だし、あの輝きからしてかなり氣の保有量は多そうだ。まあ、それに関してはあの眼をもっていることが影響してそうだけど。

「ありがとうございます。では、ギルドカードをお渡ししますね。……っ!これは……!!」

「何?なんかまずいのか?」

セツナの問いかけにアリアさんは口早に答えた。

「すごいですよ!あなた!霊氣がSだなんて。今現在、確認されているだけでは三人しかいない超希少な存在です!」

へ?世界に三人しかいない……?それ、普通にすごくないか?セツナを含めても、たった四人だけ……。

えーと……もしかしなくてもさ、うちのパーティって結構ヤバくないか?

「あ、そう。ねえ、それもらっていいわけ?」

どうでもいいといった感じでセツナはアリアさんからギルドカードを受け取ろうとする。

「あ、はい。えと、これがギルドカードになります。こちらの詳細についてはーーー」

「いらない。ノアたちに聞くから」

さっとギルドカードを二枚受け取ったセツナは、アリアさんにそっけなく返答する。

「で、では、これで冒険者登録は終了となります。それと、あとで精霊殿の方にお立ち寄りください。霊氣をお持ちの方は皆さまそちらへ向かわれると、精霊と契約ができますので」

「……そう」

セツナはそう言うとリュウを下ろし、リュウのギルドカードも本人へと渡した。

「これで二人の冒険者登録は完了だな。あの、アリアさん。このまま二人をオレたちのパーティに加入することってできる?」

「はい。全く問題ないですよ。パーティに人数制限はありませんから」







「えーと、精霊殿はっと……」

「この広場を左に行くと見えてくるはずだよー」

EDENを出てからオレたちは二手に分かれた。セツナの付き添いで精霊殿へ行くチームと花鳥風月に部屋を取りに行くチームだ。つってもそれぞれが用事を済ませたらあとは自由行動ってことになってる。

オレは精霊殿チームだ。なぜなら、精霊というものを見てみたかったからだ。そう、オレはただの興味本位でついてきたのだ。

オレ、シン、カズハ、セツナは精霊殿チーム。秀、湊、エル、リュウは宿予約チーム。自由時間は圧倒的にあっちのほうが多いだろうな。

そういや、ちょっと揉めたんだよな。セツナがリュウと秀を一緒にするなって急に怒鳴り出して……声荒げるセツナ初めて見たし。いつもクールだったのにさー。だから何事かと思ったけど、湊がうまく話をつけて、結局この形に収まったわけだ。

秀はエルの特訓に付き合うって言ってたし、湊はリュウの面倒をみるって言ってたけど……どうなんだろ。湊とリュウがあんま絡んでるとこ見たことないからなー……大丈夫なのか?

「んー」

「……?どうしたのー?」

「あ、いやなんでもない。ここを左に行けばいいんだっけ?」

「そうそう。このまま道なりに行けば右手に見えるはずだよー」

オレたちは広場の中央にある噴水を起点に左方向へと足を進めた。

「あれ?なんか……全体的に白いな」

あの広場からこの道に足を踏み入れてからまだ数歩しか歩いていないが、妙なことに気づく。

そう、建物や道に至るまで、全てが純白なのだ。

「やっぱりビックリするよねー。ここだけ世界違うって感じだしー。……精霊殿は神聖な場所に建立されなければならないっていう、まあ規則っていうか信仰?みたいなのがあってさー」

神聖な場所……この国の王が住むであろう城すらまともには見たことなかったけど、下手したらその城よりも外観とか環境にこだわってそうだよな。力入ってる感じするし。

どこを見回しても白、白、白……ちょっと怖いくらいだ。

「白ってそれだけでなんか綺麗っていう感じがするじゃん?」

「そうだな」

「だから精霊殿が安置されてる区域では、その一帯を白で覆うことになってるんだよねー」

だからってここまでするか?反射した陽の光がめちゃくちゃ眩しいんだけど……。

「あ、言い忘れてたんだけど、このままじゃ精霊殿には入れないからねー」

「へ?」

なぜに?

「この区域に入るのは問題ないんだけど、精霊殿は最も神聖な場所だからねー。全身白の服装じゃないとダメなんだよー」

……ひとつ、文句を言ってもいいだろうか。いや、これはこの世界特有の文化なのだから不満を言ってはいけないのかもしれない。郷に入っては郷に従えとも言うし……。

ただこれだけは言いたい。

メンドクサ!

「……はぁ」

「兄さん?」

「あ、いや、なんでもない」

「ここが精霊殿とやらか?」

セツナの言葉にオレは顔を上げた。するとそこにはこれまた真っ白で大きな建造物がそびえ立っていた。

「そうそう。で、ここに精霊士長がいるはずで……」

カズハは精霊殿の扉前に立つ門番らしき人物のもとへと歩き出した。その門番は白いローブに金の装飾をいくつかつけていた。

「すみませーん。精霊契約をしに来たんですけど、精霊士長さんっていますかー?」

「はい。おられますよ。では、皆様この白いローブをご着用くださいませ」

……ほんっとに、白に染まってんなー、ここは。

門番の方が扉を開ける。中へ入ると、真っ白な空間のあちこちに金の装飾が施された、それはそれは豪奢な景色が広がっていた。天井はかなり高く、声を出せば結構響きそうだ。そして物が少ないからか、外から見た時よりも広く見える。

広々しすぎて逆に落ち着かないなー。

「おや。精霊様の契約者様がやってきましたね」

「精霊士長さん。お久しぶりです」

「おや。あなたはカズハさん。お久しぶりですね」

ニコッと朗らかに笑う男。どうやらこの人が精霊士長らしい。

「あなたが精霊様と契約を交わしにきた方ですね」

精霊士長はカズハに挨拶をした後、セツナの方へと足を進め手をセツナの前に出した。

「お会いできて光栄です」

「……は?」

意味がわからないと言いたげなセツナ。何この手?とか思ってそう。

「これは失礼。見ず知らずの者といきなり握手はできませんよね。コホン……では皆様、早速精霊様の寵愛を受けに行きましょうか」

精霊士長の後を追い前へ進んでいくと、五つの像が円状に並んでいる場所が近づいてきた。像の形状はそれぞれ違うみたいだな。

えーと、左から、鳥っぽい像、虎っぽい像、龍っぽい像、亀っぽい像、最後も龍っぽい像だけど、真ん中にある龍っぽい像とは形が違うな。真ん中は角が一本だけど右端のは二本ある。表情も真ん中は穏やかそうだけど、右端は凛々しそうな感じだ。

どの像もかなり凝って造られてるっぽいなー。

「ではあなたはこの像たちの中央にお立ちください。それ以外の方はここには立ち入らないようにお願いいたします」

中央に立つセツナには不安そうな表情は見られない。初めての体験のはずなんだけどな。まあオレだって、ほとんどの未体験にはワクワクする派だけどなー。

「……」

セツナはただ黙ってことの成り行きを受け入れている。すると、突然セツナを中心に緑色の光が拡散した。それはEDENでセツナが検玉石に触れた時と同じ光景だった。

「こ、これは……?!」

オレたちの近くで状況を見守っていた精霊士長から驚愕の様相が見てとれた。淡い緑色の光が輝き続ける。セツナは一体何を感じているのだろうか。







side セツナ

精霊士長とかいう男に言われるまま、私はよくわからない像に囲まれた場所に立たされた。あの男の行動は、ほとんどが不可解にしか思えなかった。とは言え、あの頃のようにやたらめったら人を疑うことはやめたからな。とりあえずは言う通りにした。

そして私はまたあの光に包まれた。淡い緑色の光に。この光はなぜだかわからないけど、心地いいと感じる。あたたかいと感じる。

……不思議だ。

「キミがボクの愛し子か?」

突然、幼い少年のような声がした。眩しくて全く見えないが、確かに声がした。

「ん?もう目を開けてもいいぞ?」

「……誰?」

そこにいたのは、龍だった。青や緑色の体をしている。大きさは……とにかく大きい。木と比べれば、たぶんこの龍の身体の三分の一がそれに当たるかもしれない。

「ボクはキミの精霊さ。個体名は青龍だ」

……なんか、幼い。見た目は幼くないのに声が幼い。そういえば、あそこに立ってた時に見た、右端の像とこの目前の龍は似ている気がする。気のせいかもしれないけど。

「あ、そう……青龍はーーー」

「ストーップ!」

「は?」

「まずはボクに名前を与えてほしい」

「……なんで?」

「それが契約するための条件だからさ」

契約って名前あげるだけでいいわけ?戦って強さを証明しなきゃいけないとか考えてた。

「じゃあ……セイで」

青龍だから、セイ。シンプルでいい。

「セイ、か。……ハハッ。またその名で呼んでくれるなんて、嬉しいよ」

また?何言ってんの?

「私、あんたと初対面なんだけど」

「そうだね。でもそうじゃないんだよ」

「………」

意味がわからない。
……変な精霊だ。

「とにかく、これで契約は成立だ。これからよろしく、セツナ!」

ニコッと笑顔を向けるセイ。心底嬉しそうだ。

よくわからないけど、私はこの不思議な精霊と契約したらしい。そしてこの出会いは私の人生において二番目に大切なものとなっていくけど、それはまだ先の話。





side ある冒険者たち

「おい、なんだってんだよ、あの光はよお」

「わっからん。でも、やばそうだぞ」

「ああ。光に色がついたんなら珍しい霊氣持ちなんだろうけどよお、それにしたってあんなに光ることあるかあ?」

「俺は見たことないぞ」

「おれもだ」

「わたしもよ」

「うわ。急に入って来んなよお。びっくりするだろお」

「ごめんて」

「てか依頼はどうなったんだ?受けられたか?」

「いやそれがさ、なーんかおかしいのよね」

「おかしいって何がだ?」

「ほら、いつもなら魔物の討伐依頼ってあんまりないじゃない?冒険者が出る前に国の兵士がある程度片付けるからさ」

「まあそうだなあ。特にここ大帝国グランドベゼルは、兵の質が他国より高いしな」

「だな。それにおれたちだって依頼として魔物を狩った回数はそんなにないしな」

「そうそう。でもさっき依頼ボード見たら七、八割は魔物討伐の依頼だったんだよね」

「ほんとか?」

「ええ」

「……なあんか、きなくせぇことになってきたなあ」






















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