悪役令嬢になった私は卒業式の先を歩きたい。――『私』が悪役令嬢になった理由――

唯野晶

文字の大きさ
78 / 143
テンペトゥス・ノクテム

つかの間の勝利と……

しおりを挟む
「ジェイミーの事は任せてください!」

ミネットが声を上げた。

「皆さんはテンペストゥス・ノクテムに集中してください!」
「ミネット!大丈夫なの?」

私もジェイミーの状況には衝撃を受けているが、私よりもミネットの方が何倍もショックが大きいだろう。

「はい、あんなジェイミーは見たくないですし、それにいつものジェイミーより強そうにも見えません」

そう言ってテンペストゥス・ノクテムを一瞬見て、正面から視線を反らさずジェイミーを見据えている。

「ありがとう。危なくなったら逃げるのよ」

そういってミネットと拳を合わせる。

「何?どうやってアリシアを退学させるかの相談でも終わったの?それともアリシアのお気に入りの洋服を処分する方法?あなたも誰だかしらないけどお姉様に忠誠を誓うなら仲良くしてやってもいいわよ?」

ジェイミーは面白そうにこちらをうかがってくる。

「……もういいから、少し黙って!」

ミネットが駆けて行き、戦闘が始まる。テンペストゥス・ノクテムも2人の戦いに興味はないのか、ずっとアリシアを見据えている。

「でも、とりあえずはっきりしたな」

イグニスが怒りを隠さず声を上げる。

「何がですの?」
「あいつはぜってぇぶっ飛ばさねぇと気が済まねぇ」
「当たり前ですわ!」

さっきからなんのつもりなのか分からないが試練と繰り返している。
もしこれが私たちの怒りをたきつけるための行為なのであれば大成功といえるだろう。
ナタリーたちへの精神攻撃やジェイミーへの行為は到底許せるものではないし、ミネットにあんな表情をさせて絶対に許せるわけがない。再び空に舞い上がったテンペストゥス・ノクテムを睨みつける。

「行きますわよ!」

闘いは先ほどより苛烈を極めた。
無尽蔵に、そして当たり前のように無詠唱で強力な魔法を放ってくるテンペストゥス・ノクテムに対し、近くにいるメンバーで即席のチームを組み戦う。
連日行ってきた特別訓練のおかげで、すぐに意思疎通をし、防御魔法担当、そして攻撃魔法担当を振り分け戦闘に移る。

「セシル!こっちに来て一息ついてくださいまし!」「ありがとう、レヴィアナ!」
「ノーラン!俺様に合わせろ!」「おっけー!」
「マリウス!少し防御の方は任せた!」「わかりました!任せてください、先生」

一人一人が今できることを全力でやって少しでも優位に立つように立ち回る。先ほどまでの事でみんなの士気は最高に高まっている。

(このまま行けるかもしれない……!)

誰もがそんな期待をした時だった。

『ふむ―――……』

テンペストゥス・ノクテムの周りに嫌な感じの魔法陣が展開される。

「あれは……まさか……」

この禍々しい気配、膨大な魔力量、間違いようがない!そしてこのゲームでもさんざん辛酸を嘗めさせられた魔法陣!!
このタイミングで来るなんて……!!ちがう、ここまで追い詰めたから――――

「セオドア先生!!こっちにきて防御魔法をお願いします!!みんなも早く集まって!!ミネットも!!」

急げ、急いで――――

「電気の海に溺れよ、我が周りに舞い踊れ!荒れ狂う渦、エレクトロフィールド!」
『さぁ、人の子らよ。最後の試練だ』

そうつぶやくと同時に、上空に浮かぶ魔法陣から黒く巨大な隕石が降り注いだ。

「っぐううっっ……!」

展開した防御魔法を押しつぶす巨大な隕石、それに何とか抗うが凄まじい威力に身体ごと吹き飛ばされそうになる。

「無数の炎が舞い踊る戦場、灼き尽くせ!炎の結界、イグニッションフィールド!」

避難したセオドア先生が同時に防御魔法を展開し、さらにマリウスが爆発の反動を和らげるために周囲に水の結界を張る。
それでも防ぎきれない隕石は次々と落下し、そのたびに大爆発が起こる。その度に吹き飛ばされそうになるのを全員で何とか踏ん張る。

「……こんなのアリか?」

地形すら変えてしまう高出力の大魔法の惨状を見つめノーランがつぶやいた。
ぼやくのも分かる。いくら優勢でもこんなものを受け続けていたら一発で戦況が変わってしまう。

「一気に決めましょう!」

上手くいくかはわからない。だけどテンペトゥス・ノクテムももう少しのはずだ。この間の屋敷でのあの全部の魔力を搾り出した感覚を思い出せ……!!

「皆さん!!!防御は任せます!!!セシル!アリシアもお願い!!」

あの威力の魔法だ。いくらテンペストゥス・ノクテムと言え再び使用するためには詠唱時間が必要だ。
全員に聞こえるように声を張り上げ、展開していた防御魔法をすべて攻撃魔法に集中させる。

「レヴィアナ!?いったい何をするつもりだ!?」

セオドア先生が驚いたように私を見る。でもそれに答えている暇はない。

「お願いします!!私も全力でやります!!だから――」

私の声を遮るようにしてセオドア先生は叫んだ。

「わかった!!レヴィアナ、セシル、アリシア以外は援護だ!!詠唱の邪魔をさせるな!!」

その言葉を聞いた生徒たちが一斉に動き出す。そして、全員で協力しあいながら再びテンペストゥス・ノクテムの攻撃を弾き始めた。

「星々の嵐よ、我が力と共鳴し、雷鳴を轟かせろ――――」

以前ディスペアリアム・オベリスクを破壊した時よりも多くの魔力を詠唱に回す。暴走しないように、慎重に、丁寧に魔力をコントロールする。

(大丈夫……大丈夫……!)

「セシル!アリシア!後はお願い!!!稲妻と嵐の融合、ヴォルテックテンペスト!!!!」

極大の雷撃がテンペストゥス・ノクテムに向かって行く。それと同時に、セシルとアリシアも弾かれた様に移動を始める。

『むっ……!?』

一瞬動きが止まったように見えたが、すぐに冷静を取り戻しその強大な力で対抗してくる。手のひらから魔力を放出し相殺しようとしているようだ。

(もっと……もっと搾り出せ!!!)

お父様の屋敷を守った時はもっとすごかった。自分の右腕からそのまますべての魔力を放出していた。

負けるわけにはいかない!!ナタリーに、みんなにあんなことをさせたこいつは絶対に倒さないといけない!!それでみんなで舞踏会を迎えて卒業するんだ!!!!

「うあああああああ!!!!」

青白い光がさらに輝きを増す。徐々にテンペストゥス・ノクテムの魔力を飲み込み始めている。

「いっけぇぇぇえええ!!」

最後の力を振り絞ると、遂にテンペストゥス・ノクテムの魔法を打ち破り、そのまま奴の体を貫いた。
天空が大爆発に包まれる。大地は揺れ、空が割れる。
爆煙が立ち込める中、肩で息をしながらその光景を眺めていた。もう攻撃に回す魔法は残っていない。

『見事だ人の子らよ……まさかこれ程とはな』

またあの声が頭に響く。いちいち癇に障る話し方をする奴だ。
その声はまるで称賛しているかのようだった。

『だが、これで全て終わりだ』
「あんたがね―――――」

セシルが風よりも、光よりも早く駆け出す。

『――――――!?』

一瞬で距離を省略したセシルの槍がテンペストゥス・ノクテムを貫き、立派な両翼を切り裂く。

『ぐはっ……!』
「じゃ、いってらっしゃい!」

セシルはそのままセシルはテンペストゥス・ノクテムを勢いよく地面へとたたきつける。そこにはずっと詠唱をし続け火力を最大限まで高めたアリシアが待っていた。

「火の精霊たちよ、共に舞い踊り、我が創造の力となれ。炎の息吹をもって、この鍛冶に宿り、武器と防具に力を与えよ!ブレイズワークス!!」

灼熱の炎に包まれた剣が、テンペストゥス・ノクテムの体に突き刺さる。

「貫けぇえ!!」

アリシアの怒号と共に、炎が勢いを増して燃え盛る。ブレイズワークスの炎が体の中心から一気に燃え広がり、その体を焦がしていった。

『ガァァアアアッ!!』

テンペストゥス・ノクテムの絶叫が響き渡ると同時に、奴の体は崩壊を始めた。

『我は滅びぬ…………何度でも蘇るさ…………』

その言葉を最後に、テンペストゥス・ノクテムの体は光の粒子となって消えていった。

「終わった…………の?」

その場にいた誰もが信じられないといった表情をしていた。
それもそうだろう。なんせあれだけ苦戦を強いられていた相手を倒したのだから。

「やった……勝ったぁ!!!」

誰かが大声を上げる。それをきっかけに歓声が巻き起こった。

「よっしゃあああ!」「私たち、助かったんだ!」「生き残ったぞぉおお」

怪我の治療をしていた生徒たち、本格的な戦いに参加できず遠巻きに観察していた生徒たちからそんな歓喜の声があちこちから聞こえてくる。中には泣いている生徒もいた。無理もないだろう。私も正直泣きそうになっていたくらいだ。

(本当によかった…………)

なんとかみんなで生き残ることができたようだ。みんな無事で本当に良かった……。

***

終わったんだ……ようやく……。

「あっ……」

緊張の糸が切れたのか、単に魔力切れか、体中から力が抜けて地面にへたり込んでしまった。
(なんとかなったけど……さすがに疲れたなぁ……)

みんなも同じように地面に座り込んでいる。全部出し切った。ちゃんと起ってるのはセシルとアリシア、そしてセオドア先生くらいだった。

事前にできる限りの対策をしていてよかった。
セオドア先生は本当に頼もしかった。司令塔として、そして戦力としても私たち10人分くらい働いていたのではないだろうか。
そして、セオドア先生に声をかけたことで、セシルもオリジナル魔法を使えるようになった。あれが決め手になったと思う。

しばらくは動けそうにないや……。でもその前にみんなにお礼を言わなきゃ……。
結局私ひとりの力だけじゃ勝てなかった。はじめからみんなを頼って、みんなのおかげで助かったんだから。

「みんなありがとうございますわ!やりましたわね!」

私の言葉にみんなが笑顔で応えてくれる。あぁ、本当に良かった。

「レヴィアナさん!」

突然名前を呼ばれ振り返ると、いきなりアリシアに抱き着かれた。

「ちょっ!?ど、どうしたの!?」
「あはは、ごめんごめん。つい嬉しくって!!」

そう言って照れ臭そうに笑う彼女を見て、私もつられて笑ってしまう。

「もう、仕方ないですわね」
「すっごい楽しかった!なんかわーってなった!」
「何ですのそれ。子供みたいですわね」

アリシアは興奮しているのか口調も崩れていた。気持ちもわかる。私だってこんなに興奮したのは初めてかもしれない。それくらい気持ちが昂っていた。

これであと残っているイベントと言えばイベント先頭の表ボスくらい。でもたった今裏ボスを倒した私たちの脅威になるとは思えなかった。

(よかった……これで…………―――――――!?)

抱き着くアリシアの背中越しに闇が集まっているのが見えた。あれはまさか……!

――――まだ終わってない……!?

テンペストゥス・ノクテムは完全に消滅したわけではなかった!奴はまだ生きていたのだ!!燃え尽きたはずの場所の闇がどんどんと濃くなっている。でも歓声で誰も気づいていない。

――――このままじゃまずい…………!

慌てて立ち上がろうとするが足に力が入らない!それどころか体全体が痺れているようで上手く動かすことができない!

――――魔力も……くっ…………!だめっ…………!間に合わない!!

闇が何かを放とうとしているのが見える。防御魔法を展開しようにももう体中のマナは先ほど使い果たしている。

このままではアリシアが殺されてしまう!!それだけは絶対にダメだ!!

――――お願い動いて!!

「へっ!?どうしたんですか?レヴィアナさん」

身体ごとアリシアに覆いかぶさり、わずかに残った魔力で防御魔法の真似事の様な事をする。

――――うまくいったと思ったのに……!

そして泣きそうになりながら大声で叫んだ。

「みんな……!!!逃げてぇええええっ!!!!!!」
次の瞬間、闇の波動が辺り一帯を覆いつくした。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!

ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。 悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。

悪役令嬢に成り代わったのに、すでに詰みってどういうことですか!?

ぽんぽこ狸
恋愛
 仕事帰りのある日、居眠り運転をしていたトラックにはねられて死んでしまった主人公。次に目を覚ますとなにやら暗くジメジメした場所で、自分に仕えているというヴィンスという男の子と二人きり。  彼から話を聞いているうちに、なぜかその話に既視感を覚えて、確認すると昔読んだことのある児童向けの小説『ララの魔法書!』の世界だった。  その中でも悪役令嬢である、クラリスにどうやら成り代わってしまったらしい。  混乱しつつも話をきていくとすでに原作はクラリスが幽閉されることによって終結しているようで愕然としているさなか、クラリスを見限り原作の主人公であるララとくっついた王子ローレンスが、訪ねてきて━━━━?!    原作のさらに奥深くで動いていた思惑、魔法玉(まほうぎょく)の謎、そして原作の男主人公だった完璧な王子様の本性。そのどれもに翻弄されながら、なんとか生きる一手を見出す、学園ファンタジー!  ローレンスの性格が割とやばめですが、それ以外にもダークな要素強めな主人公と恋愛?をする、キャラが二人ほど、登場します。世界観が殺伐としているので重い描写も多いです。読者さまが色々な意味でドキドキしてくれるような作品を目指して頑張りますので、よろしくお願いいたします。  完結しました!最後の一章分は遂行していた分がたまっていたのと、話が込み合っているので一気に二十万文字ぐらい上げました。きちんと納得できる結末にできたと思います。ありがとうございました。

ヒロインしか愛さないはずの公爵様が、なぜか悪女の私を手放さない

魚谷
恋愛
伯爵令嬢イザベラは多くの男性と浮名を流す悪女。 そんな彼女に公爵家当主のジークベルトとの縁談が持ち上がった。 ジークベルトと対面した瞬間、前世の記憶がよみがえり、この世界が乙女ゲームであることを自覚する。 イザベラは、主要攻略キャラのジークベルトの裏の顔を知ってしまったがために、冒頭で殺されてしまうモブキャラ。 ゲーム知識を頼りに、どうにか冒頭死を回避したイザベラは最弱魔法と言われる付与魔法と前世の知識を頼りに便利グッズを発明し、離婚にそなえて資金を確保する。 いよいよジークベルトが、乙女ゲームのヒロインと出会う。 離婚を切り出されることを待っていたイザベラだったが、ジークベルトは平然としていて。 「どうして俺がお前以外の女を愛さなければならないんだ?」 予想外の溺愛が始まってしまう! (世界の平和のためにも)ヒロインに惚れてください、公爵様!!

スローライフ 転生したら竜騎士に?

梨香
ファンタジー
『田舎でスローライフをしたい』バカップルの死神に前世の記憶を消去ミスされて赤ちゃんとして転生したユーリは竜を見て異世界だと知る。農家の娘としての生活に不満は無かったが、両親には秘密がありそうだ。魔法が存在する世界だが、普通の農民は狼と話したりしないし、農家の女将さんは植物に働きかけない。ユーリは両親から魔力を受け継いでいた。竜のイリスと絆を結んだユーリは竜騎士を目指す。竜騎士修行や前世の知識を生かして物を売り出したり、忙しいユーリは恋には奥手。スローライフとはかけ離れた人生をおくります。   

転生『悪役』公爵令嬢はやり直し人生で楽隠居を目指す

RINFAM
ファンタジー
 なんの罰ゲームだ、これ!!!!  あああああ!!! 本当ならあと数年で年金ライフが送れたはずなのに!!  そのために国民年金の他に利率のいい個人年金も掛け、さらに少ない給料の中からちまちまと老後の生活費を貯めてきたと言うのに!!!!  一銭も貰えないまま人生終わるだなんて、あんまりです神様仏様あああ!!  かくなる上はこのやり直し転生人生で、前世以上に楽して暮らせる隠居生活を手に入れなければ。 年金受給前に死んでしまった『心は常に18歳』な享年62歳の初老女『成瀬裕子』はある日突然死しファンタジー世界で公爵令嬢に転生!!しかし、数年後に待っていた年金生活を夢見ていた彼女は、やり直し人生で再び若いままでの楽隠居生活を目指すことに。 4コマ漫画版もあります。

前世が人気声優だった私は、完璧に悪女を演じてみせますわ!

桜咲ちはる
ファンタジー
「セイヴァン様!私のどこが劣ってると言うのです!セイヴァン様にふさわしいのは私しかいないわ!」  涙を堪えて訴えかける。「黙れ」と低く冷たい声がする。私は言葉を失い、彼女が床に座り込むのをじっと見つめる。そんな行動を取るなんて、プライドが高い彼女からは到底考えられない。本当に、彼女はセイヴァンを愛していた。 「レイン・アルバドール。貴様との婚約は、この場をもって破棄とする!」  拍手喝采が起こる。レイン・アルバドールは誰からも嫌われる悪女だった。だが、この数ヶ月彼女を誰よりも見てきた私は、レインの気持ちもわかるような気がした。 「カット」  声がかかり、息を吐く。周りにいる共演者の顔を見てホッとした。 「レイン・アルバドール役、茅野麻衣さん。クランクアップです!」  拍手と共に花束を渡される。レインのイメージカラーである赤色の花束を、そっと抱きしめる。次のシーズンがあったとしても、悪女レインはもう呼ばれないだろう。私は深々とお辞儀をした。 「レインに出会えて幸せでした」 【氷の公爵のお姫様】100万部を突破し、アニメ化された大人気の異世界転生ファンタジー。悪役令嬢レイン・アルバドール役の声優が家に帰ると異世界転生してしまった。処刑を回避したい、けどヒロインと公爵をくっつけなければ世界は滅んでしまう。 そんな世界で茅野麻衣はどう生きるのか? 小説家になろう様にも同じ作品を投稿しています。

【第一部完結】転生99回目のエルフと転生1回目の少女は、のんびり暮らしたい!

DAI
ファンタジー
【第一部完結!】 99回のさよならを越えた、究極の『ただいま』 99回転生した最強エルフは、のんびり暮らしたいだけなのに――なぜか家族が増えていく。 99回も転生したエルフの魔法使いフィーネは、 もう世界を救うことにも、英雄になることにも飽きていた。 今世の望みはただひとつ。 ――森の奥の丸太小屋で、静かにのんびり暮らすこと。 しかしその願いは、 **前世が日本人の少女・リリィ(12歳)**を拾ったことで、あっさり崩れ去る。 女神の力を秘めた転生少女、 水竜の神・ハク、 精霊神アイリス、 訳ありの戦士たち、 さらには―― 猫だと思って連れ帰ったら王女だった少女まで加わり、 丸太小屋はいつの間にか“大所帯”に!? 一方その裏で、 魔神教は「女神の魂」と「特別な血」を狙い、 世界を揺るがす陰謀を進めていた。 のんびり暮らしたいだけなのに、 なぜか神々と魔王と魔神教に囲まれていくエルフ。 「……面倒くさい」 そう呟きながらも、 大切な家族を守るためなら―― 99回分の経験と最強の魔法で、容赦はしない。 これは、 最強だけど戦いたくないエルフと、 転生1回目の少女、 そして増え続ける“家族”が紡ぐ、 癒しと激闘の異世界スローライフファンタジー。 ◽️第二部はこちらから https://www.alphapolis.co.jp/novel/664600893/865028992

追放令嬢、辺境王国で無双して王宮を揺るがす

yukataka
ファンタジー
王国随一の名門ハーランド公爵家の令嬢エリシアは、第一王子の婚約者でありながら、王宮の陰謀により突然追放される。濡れ衣を着せられ、全てを奪われた彼女は極寒の辺境国家ノルディアへと流される。しかしエリシアには秘密があった――前世の記憶と現代日本の経営知識を持つ転生者だったのだ。荒廃した辺境で、彼女は持ち前の戦略眼と人心掌握術で奇跡の復興を成し遂げる。やがて彼女の手腕は王国全土を震撼させ、自らを追放した者たちに復讐の刃を向ける。だが辺境王ルシアンとの運命的な出会いが、彼女の心に新たな感情を芽生えさせていく。これは、理不尽に奪われた女性が、知略と情熱で世界を変える物語――。

処理中です...