【完結】悪の幹部の息子に転生しました 〜首領様がえっちすぎて直視できません〜

コオリ

文字の大きさ
67 / 111

67 なんて呼ぶのが正解だった?

しおりを挟む

「ん、ぁ……っ」

 シディア様の手が真っ先に触れたのは、おれの下腹部に刻まれた刺青だった。
 指先をそっと滑らせた程度の接触だったのに、腰がびくっと跳ねるくらいの強い衝撃が走る。
 でもそれは、最初の一瞬だけだった。

「相変わらず美味そうに食う。俺の魔力を食らって嬉しそうな顔をするのは、お前くらいのものだ」
「あ……んッ」

 おれはまた、シディア様の魔力を食べていた。
 シディア様の魔力を食べるのは、我が家の夕食にシディア様を招待したとき以来だ。
 この能力はかなり特殊なもので、そのうえマッド・ビィに狙われる原因にもなると言われたのはやっぱり怖くて、意識的に能力の発動を抑えていた。

 ――やっぱり……すごく美味しいし、気持ちいい。

 怖いと思っていたのに、一度食べ始めるといくらでも欲しくなってしまう。
 シディア様の魔力だからなんだろうか。
 癖になりそうな恍惚感に、頭の芯が蕩けてしまいそうになる。
 もっと――と求めるようにシディア様に向かって両腕を伸ばすと、それに気づいたシディア様が口元を緩めた。

「そう焦るな」

 そう言って、ベッドに上がってくる。
 シディア様は外皮を消して裸になると、おれの身体に跨るように覆い被さった。
 均整の取れた、すごく綺麗な身体だ。
 こんな芸術品のように素晴らしいものを、今はおれだけが独占しているのかと思うと、とんでもなく贅沢な気持ちになってくる。
 シディア様は射抜くようにおれを見つめながら、ゆっくりと顔を近づけてきた。
 それがすごくもどかしくて、おれは伸ばしていた両腕をシディア様の首の後ろに回すと、自分のほうへ引き寄せる。

「ふ……ンっ」

 唇が重なった。
 シディア様は全く焦らすことなく、おれの咥内に舌を差し込んでくる。

「ん……んん……」

 刺青を刻まれた舌に、シディア様の舌が直接触れると、痺れのような快感に全身の震えが止まらなくなった。
 そんな状態でも、おれはシディア様の魔力を味わう。唾液の一滴もこぼさないように、夢中でシディア様の舌を貪った。

「ん……ふ、ぁ……ンぅ」

 シディア様の魔力は、どんなごちそうよりも美味しい。
 満たされて、幸せな気分になれる。
 それに何より気持ちよすぎて、声が堪えられなかった。

「…………っ」

 しばらくして、唇が離れる。
 まだ味わっていたくてぎりぎりまで舌を伸ばしたけど、最後まで繋がっていた唾液の糸もあっけなく切れてしまった。
 ずっと伏せていた視線を上げる。
 長い睫毛に縁取られたオーロラ色の瞳にじっと見られていたことに気づいて、少しびくっとしてしまった。

 ――感じてる顔、ずっと見られてた?

 気恥ずかしさに視線を逸らすと、シディア様がふっと吐息を漏らす。

「恥じらっている場合か? 俺に使ってほしいのだろう?」

 そうだ。恥ずかしがっている場合じゃなかった。
 シディア様の役に立ちたくて――心身の疲れを少しでも癒してもらいたくて始めた行為だ。

 ――おれからも、積極的にいかないと。

 そう意気込んだおれが真っ先に視線を向けたのは、シディア様の股間だった。

「……それ、舐めてもいいですか?」
「それというのは?」

 わかっているくせに、意地悪な質問だ。
 首を傾げてこちらを見るシディア様は、おれを試すような表情をしている。

「その、シディア様の…………おちん、ちん……」

 なんて呼べばいいか散々迷ったあげく、おれの口から出た単語はその五文字だった。

 ――だって、それ以外に思い浮かばなかったんだよ!!

 途中でこれは違うって気づいたけど、止められなかった。でもほとんど消えそうな声だったし、もしかしたら聞こえていなかったかもしれない。
 その一縷の望みにかけて、シディア様の反応を窺う。

「――お前は時々、とんでもないことを口にするな」

 そんなことをする必要はなかった。
 身体を横に避けたシディア様に、腕を強く掴んで引っ張り起こされたかと思えば、そのまま四つん這いの姿勢にされる。
 そんなおれの前に、シディア様が膝立ちになった。
 顔を上げると、目線と同じ高さにわずかに反応したシディア様の昂りがある。手で触れたことは何度かあるけど、こんなに間近で見るのは初めてだった。

「ほら、舐めろ」

 言い終わるのとほぼ同時かそれよりも先に、おれはシディア様の昂りに舌を這わせていた。

 ――あ……だめだ。これ……ぞくぞくする。

 まだ先端を少し舐めただけなのに。
 でも、これがキスよりもやばい行為だっていうのは直感でわかる。
 身体が震えてしまうのはキスのときと変わらないけど、四つん這いでいるせいか、腰がいやらしく前後にへこへこ動いてしまった。

 ――それに、お腹の奥が熱くて重い……何これ。

 張り詰めた中心に集まる熱とは別に、お腹の奥に重く響く熱いものが溜まり始めていた。
 ずくずくとした脈動が、疼きのようにも感じられる。
 こんな感覚は初めてだった。

「休まず奉仕しろ」

 そう言われて、舌の動きが止まっていたことに気づく。
 すぐに昂りへの愛撫を再開したけど、おれの技量では、舌だけでシディア様を満足させるのは難しそうだった。

「もう終わりか?」

 シディア様の問いに、ふるふると首を横に振る。
 勇気を出して口を大きく開くと、半勃ちになったシディア様の昂りを勢いよく頬張った。

「んん……っ」

 まだ半分くらいしか入ってないのに、口の中はいっぱいになってしまう。
 やっぱり、これも気合いだけじゃどうにもならない。

 ――どう動けばいいのかも、わかんないし。

 やり方が全くわからなかった。
 歯が当たらないように慎重に咥えたまま、おれは助けを求める気持ちでシディア様を顔を見上げる。
 欲に濡れた猛獣のような鋭い眼差しを向けられていたことに気づいて、軽くイッたみたいに下腹部をひくひく痙攣させてしまった。
 目の前に白い光が明滅している。

 ――視線だけで、そんな。

 身体の思いがけない反応に放心していたら、乱暴な手つきで頭を両側から掴まれた。
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される

マンスーン
BL
​王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。 泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。

異世界転移して美形になったら危険な男とハジメテしちゃいました

ノルジャン
BL
俺はおっさん神に異世界に転移させてもらった。異世界で「イケメンでモテて勝ち組の人生」が送りたい!という願いを叶えてもらったはずなのだけれど……。これってちゃんと叶えて貰えてるのか?美形になったけど男にしかモテないし、勝ち組人生って結局どんなん?めちゃくちゃ危険な香りのする男にバーでナンパされて、ついていっちゃってころっと惚れちゃう俺の話。危険な男×美形(元平凡)※ムーンライトノベルズにも掲載

強制悪役劣等生、レベル99の超人達の激重愛に逃げられない

砂糖犬
BL
悪名高い乙女ゲームの悪役令息に生まれ変わった主人公。 自分の未来は自分で変えると強制力に抗う事に。 ただ平穏に暮らしたい、それだけだった。 とあるきっかけフラグのせいで、友情ルートは崩れ去っていく。 恋愛ルートを認めない弱々キャラにわからせ愛を仕掛ける攻略キャラクター達。 ヒロインは?悪役令嬢は?それどころではない。 落第が掛かっている大事な時に、主人公は及第点を取れるのか!? 最強の力を内に憑依する時、その力は目覚める。 12人の攻略キャラクター×強制力に苦しむ悪役劣等生

助けたドS皇子がヤンデレになって俺を追いかけてきます!

夜刀神さつき
BL
医者である内藤 賢吾は、過労死した。しかし、死んだことに気がつかないまま異世界転生する。転生先で、急性虫垂炎のセドリック皇子を見つけた彼は、手術をしたくてたまらなくなる。「彼を解剖させてください」と告げ、周囲をドン引きさせる。その後、賢吾はセドリックを手術して助ける。命を助けられたセドリックは、賢吾に惹かれていく。賢吾は、セドリックの告白を断るが、セドリックは、諦めの悪いヤンデレ腹黒男だった。セドリックは、賢吾に助ける代わりに何でも言うことを聞くという約束をする。しかし、賢吾は約束を破り逃げ出し……。ほとんどコメディです。  ヤンデレ腹黒ドS皇子×頭のおかしい主人公

性技Lv.99、努力Lv.10000、執着Lv.10000の勇者が攻めてきた!

モト
BL
異世界転生したら弱い悪魔になっていました。でも、異世界転生あるあるのスキル表を見る事が出来た俺は、自分にはとんでもない天性資質が備わっている事を知る。 その天性資質を使って、エルフちゃんと結婚したい。その為に旅に出て、強い魔物を退治していくうちに何故か魔王になってしまった。 魔王城で仕方なく引きこもり生活を送っていると、ある日勇者が攻めてきた。 その勇者のスキルは……え!? 性技Lv.99、努力Lv.10000、執着Lv.10000、愛情Max~~!?!?!?!?!?! ムーンライトノベルズにも投稿しておりすがアルファ版のほうが長編になります。

学園一のスパダリが義兄兼恋人になりました

すいかちゃん
BL
母親の再婚により、名門リーディア家の一員となったユウト。憧れの先輩・セージュが義兄となり喜ぶ。だが、セージュの態度は冷たくて「兄弟になりたくなかった」とまで言われてしまう。おまけに、そんなセージュの部屋で暮らす事になり…。 第二話「兄と呼べない理由」 セージュがなぜユウトに冷たい態度をとるのかがここで明かされます。 第三話「恋人として」は、9月1日(月)の更新となります。 躊躇いながらもセージュの恋人になったユウト。触れられたりキスされるとドキドキしてしまい…。 そして、セージュはユウトに恋をした日を回想します。 第四話「誘惑」 セージュと親しいセシリアという少女の存在がユウトの心をざわつかせます。 愛される自信が持てないユウトを、セージュは洗面所で…。 第五話「月夜の口づけ」 セレストア祭の夜。ユウトはある人物からセージュとの恋を反対され…という話です。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

転生したらスパダリに囲われていました……え、違う?

米山のら
BL
王子悠里。苗字のせいで“王子さま”と呼ばれ、距離を置かれてきた、ぼっち新社会人。 ストーカーに追われ、車に轢かれ――気づけば豪奢なベッドで目を覚ましていた。 隣にいたのは、氷の騎士団長であり第二王子でもある、美しきスパダリ。 「愛してるよ、私のユリタン」 そう言って差し出されたのは、彼色の婚約指輪。 “最難関ルート”と恐れられる、甘さと狂気の狭間に立つ騎士団長。 成功すれば溺愛一直線、けれど一歩誤れば廃人コース。 怖いほどの執着と、甘すぎる愛の狭間で――悠里の新しい人生は、いったいどこへ向かうのか? ……え、違う?

処理中です...