6 / 11
全ての始まり
君のことが好きなんだ
しおりを挟む
部屋を何度かノックする音が聞こえ、俺を呼ぶ声も聞こえる。
「トーヤ様、いらっしゃいますか?。トーヤ様。」
何度か声をかけたあとクローネは部屋に入り俺を探すが見つけられない。すると寝室のドアが空いているのに気づく。
「トーヤ様。夕食のお時間です。起きてください。」
いくら揺すってもは起きない。だか耳を澄ますと見られた、フィレーナと他の人に、と何回も言っていた。しびれをきらしたクローネは布団を剥いだ。
「トーヤ様夕食のお時間です。早く準備をしてください。」
ようやくクローネに気づいた俺は準備をする。
脱衣所の鏡で寝癖をクローネに治してもらうと突然クローネが叫ぶ。
「なんで?! なんであなたの耳がエルフの耳なの?! 。」
そう言われ鏡を見ると確かに耳がクローネと同じ形になっていた。しかも勝手に動く。
2人とも慌てていると頭の中で声がし始めた。
“燈夜さん。今燈夜の体はエルフの体になっています。ステータスで確認ください。”
言われた通りにステータスと言う。
名前:鏑木燈夜
種族:ホムンクルス|(エルフ)
年齢:17|(0)
HP:400
MP:800
物攻:400
物防:400
魔攻:800
魔防:800
俊敏:500
知性:500
器用:500
幸運:500
「種族の欄になんか増えてる。あと能力値も変わってる。」
“燈夜さん私がステータスを解析して新しいスキルを作りました。ステータスカスタムと唱えてください。”
とうやは言われた通り唱える
名前:鏑木燈夜
種族:ホムンクルス
年齢:17|(0)
“そのままホムンクルスの所を開くって念じてください。”
念じると画面が切り替わった
種族:ホムンクルス
遺伝子:人間
:エルフ〇
HP:400
MP:800
物攻:400
物防:400
魔攻:800
魔防:800
俊敏:500
知性:500
器用:500
幸運:500
そして右側にデホォルメされたエルフ耳の俺が描かれてた。
“どうしてこんなことに?教えてくれフィレーナ。”
“このからだを作っときに生命の樹の種とフィレーナ様の遺伝子、髪の毛が入っていたようです それのせいで一番最初に遺伝子を取り入れた人の体を作るだったはずか取り入れた生きている遺伝子を体に反映させるようです。ちょうど今の耳見たいに。”
“どうやって戻せばいい?”
“人間を選択って考えてください”
するとステータスが変わった。
種族:ホムンクルス
遺伝子:人間〇
:エルフ
HP:500
MP:500
物攻:500
物防:500
魔攻:500
魔防:500
俊敏:500
知性:500
器用:500
幸運:500
“あっ戻った。エルフと人間の両方を選択して500と800の能力値に出来ないの?”
“出来ないようです。まだまだ分からないことがあるので解析を進めたいと思います。”
“よろしく。”
「聞いてますか? さっきから何回も読んでたんですよ。どういうことが教えてください。耳が元に戻ったことも。」
クローネは襟を掴んで何回も揺らす。
「クローネさん落ち着いて苦しい。ちゃんとあとから説明するから。今は夕食の方が大事だよ。」
「分かりました。夕食の後にしっから話しましょう。これからのことも。」
「これからの事って耳を触ったこと?」
「なんで私の耳分かったんですか? しっかりと偽装してたのに。それにプロポーズ受けちゃったし(ボソッ)」
「最後なんて言ったの?。耳が見えたのはなんでか分からないけど、エルフ耳がぼやけて見てたんだ。」
「なんて言ったかは教えません。あと私の耳のことは内緒にしてください。では案内します。」
「分かりました。」
少し歩くと食べ物のいい匂いがしてきた。するとクローネが部屋の前でノックをして入っていく。
「燈夜様をお連れしました。」
既に王とティナ様以外は揃っていた。
クローネが空いているイスを引くれ、そこに座る。
すると京介が話しかけてきた。
「おいおい。勇者じゃないくせに俺より後に来るとは調子乗ってるな。」
「いやー、悪い。ちょっと寝てて起こされたのに気づかなかったんだ。」
「おい、次からは俺より前に来いよ。分かったか?」
「あぁ、気おつける」
そう言うとクローネが王が座るであろう席の近くに居る60代ぐらいの女性の近くに行き少し話していた。
「クローネさっきの人がメイド長ですか?」
「はい。あの人がメイド長です。余計なことは言わないでください。」
「もしここでさっきみたいに虐めたらどうなりますか?」
「それが仕える方の命令であれば大丈夫ですが、もし虐めてみたかったなどという理由なら確実に再教育されます。」
「ならさっきのメイド長に」
「トーヤ様。」
いきなりクローネに呼ばれクローネが向いてる方を見るとメイド長がガン見していた。
「すいません、クローネ。」
「いえ、まだ大丈夫だと思います。」
そう言うクローネは震えていた。
すると部屋にいるメイドと執事達が入り口に向かって頭を下げる。すると王とティナ様とティナ様に似た人が入ってきた。
「勇者達とトーヤよ、我の妻を紹介しよう。メアリーだ。」
「よろしくお願いしますわ。勇者の皆さんに会えてとても光栄です。」
「こっちからキョースケとマヤとマリアとトーヤだ。」
王がそれでは夕食にしようと言うと奥の扉から料理が運ばれてきた。
高級フランス料理のようなフルコースがでてくる。味はどれもとても美味しかったが昼間にクローネの料理を食べていたのでそこまで驚くことは無かった。しかし、他の勇者達はとても驚き食べていた。
「そんなに美味そうに食べるとは。料理長たちも喜ぶだろう。」
食事を終え部屋に戻るとクローネと向かいあう。
「では、質問させていただきます。まず、なぜ私の耳が分かったんですか?」
「それは多分スキルの神眼だと思います。このスキルはこの世の全てを見ることが出来るらしいので。」
「なるほど。だから耳が見えたということですね。ではなぜ耳を触ったんですか?」
「それは、耳がパタパタしてて可愛いって思ってすごい興味がそそられたからです。すいません。まさか耳がそんなに敏感だと思わなくて。」
「あれは、謝っても済む問題じゃありません。私にあんな辱めを。絶対に許しません。」
「では次の質問です。なぜ耳が戻ったんですか?」
「それは俺の種族が関係するっていうかなんて言うか。」
「あなたは人間じゃないんですか?」
「元は人間だったんですけどこの世界の来る前に神様にあってそこで体が壊れたから新しく作ってもらったんです。そしたら種族がホムンクルスになってしまって。それで元にもどせました。」
「それはホントですか? 今世界中の錬金術師が血眼になって研究をしてるんですよ?」
「多分誰もつくれないと思いますよ?多分素材が見つかりませんよ。それと秘密にしてください。」
「分かりました。秘密にします。その代わり私の種族のことも秘密にしてください。」
「そう言えばなんで人間の国にいるんですか?」
「実は昔子供の頃、エルフの里を抜け出して遊んでいた時に盗賊に襲われました。必死に逃げたところに、ここの王族の方が乗る馬車の会いましてその時目の前の馬車の操者がメイド長でした。」
「人間に気づいた私は急いで偽装をして耳を隠したのですが遅くメイド長にはバレていました。ですがメイド長は騎士には人間の子供が来たと盗賊に襲われていると言ってくれました。」
「あとから聞いたらちょうどその前に子供を亡くしていたみたいで。それから実の娘のように育てて頂きました。前に里に戻った時に私は裏切り者として襲われました。行く場所のない私を唯一受け入れてくれたのはメイド長、母だけだったのです。」
「いつも日頃から気をつけなさいと言われていたのに私は、耳がバレてしまいました。」
「ほんとにすいません。なんでもするので許してください。」
少しクローネは考え込んで答える。
「ではエルフの耳を出してください。少し見せてください。」
そう言うとクローネは近くに来る。耳を出すと色んな角度からみる。
「ほんとにエルフの耳ですね」
「あんまり近くで喋らないでください。この耳すごい敏感です。」
「あなたはこんな敏感な耳をこねくり回したんですよ?フゥー」
そう言いながらクローネは、吐息も吹きかける。
「あっ、ほんとに辞めてくださいすいませんでした。」
謝るが突然今まで感じたことがない快感を感じた。
「ちょっ!クローネさん?」
「これは仕返しです。我慢してください。」
混乱しながら我慢すること約5分。クローネは満足したのか手を離す。
「今度私の許可無く触ったら許しません。分かりましたか?」
「はい。ほんとにすいません。」
「では末永くよろしくお願いします。旦那さま。」
「えっ?どういうことですか? いきなり旦那様って」
「ステータスを確認してみてください。」
ステータスを確認するとそこには既婚:クローネと書かれていた。
“おめでとうございます。燈夜さん。フィレーナからの伝言をお聞きしますか?”
“まさかとか思うけど、このことについて?”
“そうです。燈夜さん?召喚早々に結婚とはとてもおめでたいですね。私にあんなに優しくしたのもただのスケコマシだったんですか?それとお風呂での出来事も忘れていませんよね?以上になります。”
“えっ、やっばいい怒ってんじゃん。これって逃げてもいいかな?”
“逃げた場合は私がフィレーナとつながっているのですぐにバレます。”
“まじか。まずはこの結婚をどうにかしないとな。”
“それは無理だと思います。エルフの結婚はどちらかが死んでも続きます。エルフの耳は敏感なのもありますが、そこを少しの間触られると触った人の魔力を浴びてその人以外が触ろうとすると魔力の壁ができて誰も触ることが出来なくなります。“
“ならここで結婚を破棄するとクローネさんは一生1人に?“
“はい。その通りです。”
「クローネさん。いきなり結婚って言うのはどうかと思います。まだであってすぐですし。お互いのことをなんも知りません。だからまずは友達からお願いします。」
「嫌ですよ?何言ってるんですかもう結婚してるのに友だちからって。トーヤ様はどこに住みたいですか?私はエルフなので森の近くに住んで自給自足をしたいです。子供は何人がいいです?えへへ、えへへ。私が結婚。」
「うわっ、この人かなりやばい人だ。まじでどうしよう。」
20分の時がたった頃
「はっ!すいません。まさか私が結婚できるなんて思ってもいなくて。それもエルフと結婚の義をすることが出来るなんて思ってもいませんでした。」
「やっと元に戻りましたね。流石に不慮の事故だったのでいきなり結婚はちょっと。」
燈夜がそう言うとクローネは俯いた
「そ、そうですよね私が結婚なんて。無理ですよね。ごめんなさい。そう言ってクローネ部屋を飛び出した。」
“ほんとによろしいのですか?フィレーナも怒ってはいましたがそこまで怒っていませんでした。クローネさんと結婚するの自体は問題ではありません。”
“この世界では政略結婚なども普通に行われています。その中には嫌いな人に嫁ぐ方も。ですが燈夜さんはそこまでクローネさんを嫌っていません。逆に好いていますよね。そういう恋などがあってもいいと思います。フィレーナにはきちんと話せば許してくれるはずです。たぶん。”
“そうだよな。ならクローネと話してくるよ。”
“では案内を致します。”
“えっ?位置わかるの?”
“神眼の能力をAIにリンクしました。では部屋を出て左です。“
案内された部屋に着くと扉をノックする。が返事はない。鍵も閉まっている。
「クローネ。さっきはごめん。クローネのことを何も考えてなかった。正直に言うとクローネのことはかなり好きだ。だけどまだお互いのことを何も知らないから、結婚はまだ早いと思ったんだ。」
「友達から少しづつお互いのことを知って仲良くなってから結婚がいいと思ったけど、よく考えたら少しの時間だったけどしっかりしていてクールな所とか。少しイタズラしてくるとことから、メイドの嗜みって言ってなんでも出来るところとか。料理が美味しとことか、優しく所とか。耳が弱くて感じてすごくエッチな所とか知ってるところは少ないけどクローネ。君のことが好きなんだ。だから結婚してお互いに色んな話とかしながら夫婦としてお互い支え合っていきたい。」
するとドアが空いた。
「クローネ!じゃなくてメイド長!! あの、これはその。えっと」
いきなり現れたメイド長に驚き説明をしようとするが、
「入ってください。どうぞお座りに。」
と、言われ椅子に座ると誰かが、奥のベットで布団を被りゴロゴロ転がっている。
「私の名前はクレアです。クローネから大体は聞きました。あなたが何をしたかも。」
「えっとそれはすいません。」
「私は最初泣きながら帰ってきたクローネからエルフの結婚の義をした後に振られたと聞いたとき母としてあなたを殺そうと考えました。」
「しかしこの部屋にあなたが来てクローネへの思いを聞いたらその気は無くなりました。どうかクローネをよろしくお願いします。あの子は私の2人目の子です。一番最初のあの子を幸せに出来なかったからクローネは絶対に幸せにしてあげたいと思っていました。どうかあの子を幸せにしてください。お願いします。」
「もしかしたら喧嘩をしたりするかも知れませんクローネを泣かせるかもしれません。だけどクローネが死ぬ時に私の人生最高だった。とっても幸せだったって思えるほど幸せにしてみせます。」
「あなたみたいな人とクローネが結婚できてよかった。ほらクローネそこから出てきなさい。」
だが布団の中から出てこない。仕方なくクレアが布団を剥がすと中から顔を真っ赤にして口元をだらしなく緩ませて照れながら笑っているクローネだった。
「全くもう。あんたって子は。ほらこっちに座って。」
「クローネ。。俺はクローネが死ぬ時に幸せだったって思えるぐらい大事にする。だから僕と結婚してください。」
「はい。よろしくお願いします。」
それから3人は色々な話をしたクローネとクレアが出会ってからのこと。俺の世界のこと。
クローネの好きな物、嫌いな物、俺の好きな物、嫌いなもの。そんな話をしながら夜が深けていった。
寝る少し前の時間になるとクレアにクローネは部屋を追い出された。新婚の2人には初夜にすることがあるだろと言って。
部屋に戻ってきた2人は気まずい空気の中俺は声をかけた。
「クローネ。これから俺は王城を出て冒険者として世界を回ってみたい。少し遠くに行ったり、何日か帰ってこなくて寂しい思いをさせるかもしれない。」
「何を言ってるんですか。私もついて行きます。」
「危険だ。死ぬかもしれないんだよ。」
「正直いって今のステータスなら私は負けません。」
「俺のステータスは、Lv1でオール500。エルフの時は魔力関係が800だぞ?」
「Lv1でそんなにあるんですか?でも私の方が高いですね。いちばん高いので2000ですよ。」
「あと元冒険者です。母に戦闘技術を教わった時に入りました。それに私はトーヤ様の専属のメイドです。どんなときも傍にいます。」
「分かった。それじゃあよろしくお願いします。先輩。」
「いつでも頼ってくださいね。ではこれからのことを決めましょう。」
1時間ぐらい話しているとクローネの膝に燈夜は倒れる。びっくりしたクローネは立ち上がろうとするが俺が寝ているのに気づいた。
「トーヤ様、ほらベットに行きますよ。」
何とか立ち上がらせベットに行くと躓き一緒にベットに倒れ込む。
「ちょっ!トーヤ様いきなりそんな。心の準備が」
そう言って抜け出そうとするが寝ぼけているのか抱きしめて離さない。だが、気持ちよさそうに眠る燈夜を見て落ち着いたクローネ。しばらく燈夜の頬っぺをつついたり頭を撫でたりしていると彼女もだんだんと眠りへと落ちていった。
「トーヤ様、いらっしゃいますか?。トーヤ様。」
何度か声をかけたあとクローネは部屋に入り俺を探すが見つけられない。すると寝室のドアが空いているのに気づく。
「トーヤ様。夕食のお時間です。起きてください。」
いくら揺すってもは起きない。だか耳を澄ますと見られた、フィレーナと他の人に、と何回も言っていた。しびれをきらしたクローネは布団を剥いだ。
「トーヤ様夕食のお時間です。早く準備をしてください。」
ようやくクローネに気づいた俺は準備をする。
脱衣所の鏡で寝癖をクローネに治してもらうと突然クローネが叫ぶ。
「なんで?! なんであなたの耳がエルフの耳なの?! 。」
そう言われ鏡を見ると確かに耳がクローネと同じ形になっていた。しかも勝手に動く。
2人とも慌てていると頭の中で声がし始めた。
“燈夜さん。今燈夜の体はエルフの体になっています。ステータスで確認ください。”
言われた通りにステータスと言う。
名前:鏑木燈夜
種族:ホムンクルス|(エルフ)
年齢:17|(0)
HP:400
MP:800
物攻:400
物防:400
魔攻:800
魔防:800
俊敏:500
知性:500
器用:500
幸運:500
「種族の欄になんか増えてる。あと能力値も変わってる。」
“燈夜さん私がステータスを解析して新しいスキルを作りました。ステータスカスタムと唱えてください。”
とうやは言われた通り唱える
名前:鏑木燈夜
種族:ホムンクルス
年齢:17|(0)
“そのままホムンクルスの所を開くって念じてください。”
念じると画面が切り替わった
種族:ホムンクルス
遺伝子:人間
:エルフ〇
HP:400
MP:800
物攻:400
物防:400
魔攻:800
魔防:800
俊敏:500
知性:500
器用:500
幸運:500
そして右側にデホォルメされたエルフ耳の俺が描かれてた。
“どうしてこんなことに?教えてくれフィレーナ。”
“このからだを作っときに生命の樹の種とフィレーナ様の遺伝子、髪の毛が入っていたようです それのせいで一番最初に遺伝子を取り入れた人の体を作るだったはずか取り入れた生きている遺伝子を体に反映させるようです。ちょうど今の耳見たいに。”
“どうやって戻せばいい?”
“人間を選択って考えてください”
するとステータスが変わった。
種族:ホムンクルス
遺伝子:人間〇
:エルフ
HP:500
MP:500
物攻:500
物防:500
魔攻:500
魔防:500
俊敏:500
知性:500
器用:500
幸運:500
“あっ戻った。エルフと人間の両方を選択して500と800の能力値に出来ないの?”
“出来ないようです。まだまだ分からないことがあるので解析を進めたいと思います。”
“よろしく。”
「聞いてますか? さっきから何回も読んでたんですよ。どういうことが教えてください。耳が元に戻ったことも。」
クローネは襟を掴んで何回も揺らす。
「クローネさん落ち着いて苦しい。ちゃんとあとから説明するから。今は夕食の方が大事だよ。」
「分かりました。夕食の後にしっから話しましょう。これからのことも。」
「これからの事って耳を触ったこと?」
「なんで私の耳分かったんですか? しっかりと偽装してたのに。それにプロポーズ受けちゃったし(ボソッ)」
「最後なんて言ったの?。耳が見えたのはなんでか分からないけど、エルフ耳がぼやけて見てたんだ。」
「なんて言ったかは教えません。あと私の耳のことは内緒にしてください。では案内します。」
「分かりました。」
少し歩くと食べ物のいい匂いがしてきた。するとクローネが部屋の前でノックをして入っていく。
「燈夜様をお連れしました。」
既に王とティナ様以外は揃っていた。
クローネが空いているイスを引くれ、そこに座る。
すると京介が話しかけてきた。
「おいおい。勇者じゃないくせに俺より後に来るとは調子乗ってるな。」
「いやー、悪い。ちょっと寝てて起こされたのに気づかなかったんだ。」
「おい、次からは俺より前に来いよ。分かったか?」
「あぁ、気おつける」
そう言うとクローネが王が座るであろう席の近くに居る60代ぐらいの女性の近くに行き少し話していた。
「クローネさっきの人がメイド長ですか?」
「はい。あの人がメイド長です。余計なことは言わないでください。」
「もしここでさっきみたいに虐めたらどうなりますか?」
「それが仕える方の命令であれば大丈夫ですが、もし虐めてみたかったなどという理由なら確実に再教育されます。」
「ならさっきのメイド長に」
「トーヤ様。」
いきなりクローネに呼ばれクローネが向いてる方を見るとメイド長がガン見していた。
「すいません、クローネ。」
「いえ、まだ大丈夫だと思います。」
そう言うクローネは震えていた。
すると部屋にいるメイドと執事達が入り口に向かって頭を下げる。すると王とティナ様とティナ様に似た人が入ってきた。
「勇者達とトーヤよ、我の妻を紹介しよう。メアリーだ。」
「よろしくお願いしますわ。勇者の皆さんに会えてとても光栄です。」
「こっちからキョースケとマヤとマリアとトーヤだ。」
王がそれでは夕食にしようと言うと奥の扉から料理が運ばれてきた。
高級フランス料理のようなフルコースがでてくる。味はどれもとても美味しかったが昼間にクローネの料理を食べていたのでそこまで驚くことは無かった。しかし、他の勇者達はとても驚き食べていた。
「そんなに美味そうに食べるとは。料理長たちも喜ぶだろう。」
食事を終え部屋に戻るとクローネと向かいあう。
「では、質問させていただきます。まず、なぜ私の耳が分かったんですか?」
「それは多分スキルの神眼だと思います。このスキルはこの世の全てを見ることが出来るらしいので。」
「なるほど。だから耳が見えたということですね。ではなぜ耳を触ったんですか?」
「それは、耳がパタパタしてて可愛いって思ってすごい興味がそそられたからです。すいません。まさか耳がそんなに敏感だと思わなくて。」
「あれは、謝っても済む問題じゃありません。私にあんな辱めを。絶対に許しません。」
「では次の質問です。なぜ耳が戻ったんですか?」
「それは俺の種族が関係するっていうかなんて言うか。」
「あなたは人間じゃないんですか?」
「元は人間だったんですけどこの世界の来る前に神様にあってそこで体が壊れたから新しく作ってもらったんです。そしたら種族がホムンクルスになってしまって。それで元にもどせました。」
「それはホントですか? 今世界中の錬金術師が血眼になって研究をしてるんですよ?」
「多分誰もつくれないと思いますよ?多分素材が見つかりませんよ。それと秘密にしてください。」
「分かりました。秘密にします。その代わり私の種族のことも秘密にしてください。」
「そう言えばなんで人間の国にいるんですか?」
「実は昔子供の頃、エルフの里を抜け出して遊んでいた時に盗賊に襲われました。必死に逃げたところに、ここの王族の方が乗る馬車の会いましてその時目の前の馬車の操者がメイド長でした。」
「人間に気づいた私は急いで偽装をして耳を隠したのですが遅くメイド長にはバレていました。ですがメイド長は騎士には人間の子供が来たと盗賊に襲われていると言ってくれました。」
「あとから聞いたらちょうどその前に子供を亡くしていたみたいで。それから実の娘のように育てて頂きました。前に里に戻った時に私は裏切り者として襲われました。行く場所のない私を唯一受け入れてくれたのはメイド長、母だけだったのです。」
「いつも日頃から気をつけなさいと言われていたのに私は、耳がバレてしまいました。」
「ほんとにすいません。なんでもするので許してください。」
少しクローネは考え込んで答える。
「ではエルフの耳を出してください。少し見せてください。」
そう言うとクローネは近くに来る。耳を出すと色んな角度からみる。
「ほんとにエルフの耳ですね」
「あんまり近くで喋らないでください。この耳すごい敏感です。」
「あなたはこんな敏感な耳をこねくり回したんですよ?フゥー」
そう言いながらクローネは、吐息も吹きかける。
「あっ、ほんとに辞めてくださいすいませんでした。」
謝るが突然今まで感じたことがない快感を感じた。
「ちょっ!クローネさん?」
「これは仕返しです。我慢してください。」
混乱しながら我慢すること約5分。クローネは満足したのか手を離す。
「今度私の許可無く触ったら許しません。分かりましたか?」
「はい。ほんとにすいません。」
「では末永くよろしくお願いします。旦那さま。」
「えっ?どういうことですか? いきなり旦那様って」
「ステータスを確認してみてください。」
ステータスを確認するとそこには既婚:クローネと書かれていた。
“おめでとうございます。燈夜さん。フィレーナからの伝言をお聞きしますか?”
“まさかとか思うけど、このことについて?”
“そうです。燈夜さん?召喚早々に結婚とはとてもおめでたいですね。私にあんなに優しくしたのもただのスケコマシだったんですか?それとお風呂での出来事も忘れていませんよね?以上になります。”
“えっ、やっばいい怒ってんじゃん。これって逃げてもいいかな?”
“逃げた場合は私がフィレーナとつながっているのですぐにバレます。”
“まじか。まずはこの結婚をどうにかしないとな。”
“それは無理だと思います。エルフの結婚はどちらかが死んでも続きます。エルフの耳は敏感なのもありますが、そこを少しの間触られると触った人の魔力を浴びてその人以外が触ろうとすると魔力の壁ができて誰も触ることが出来なくなります。“
“ならここで結婚を破棄するとクローネさんは一生1人に?“
“はい。その通りです。”
「クローネさん。いきなり結婚って言うのはどうかと思います。まだであってすぐですし。お互いのことをなんも知りません。だからまずは友達からお願いします。」
「嫌ですよ?何言ってるんですかもう結婚してるのに友だちからって。トーヤ様はどこに住みたいですか?私はエルフなので森の近くに住んで自給自足をしたいです。子供は何人がいいです?えへへ、えへへ。私が結婚。」
「うわっ、この人かなりやばい人だ。まじでどうしよう。」
20分の時がたった頃
「はっ!すいません。まさか私が結婚できるなんて思ってもいなくて。それもエルフと結婚の義をすることが出来るなんて思ってもいませんでした。」
「やっと元に戻りましたね。流石に不慮の事故だったのでいきなり結婚はちょっと。」
燈夜がそう言うとクローネは俯いた
「そ、そうですよね私が結婚なんて。無理ですよね。ごめんなさい。そう言ってクローネ部屋を飛び出した。」
“ほんとによろしいのですか?フィレーナも怒ってはいましたがそこまで怒っていませんでした。クローネさんと結婚するの自体は問題ではありません。”
“この世界では政略結婚なども普通に行われています。その中には嫌いな人に嫁ぐ方も。ですが燈夜さんはそこまでクローネさんを嫌っていません。逆に好いていますよね。そういう恋などがあってもいいと思います。フィレーナにはきちんと話せば許してくれるはずです。たぶん。”
“そうだよな。ならクローネと話してくるよ。”
“では案内を致します。”
“えっ?位置わかるの?”
“神眼の能力をAIにリンクしました。では部屋を出て左です。“
案内された部屋に着くと扉をノックする。が返事はない。鍵も閉まっている。
「クローネ。さっきはごめん。クローネのことを何も考えてなかった。正直に言うとクローネのことはかなり好きだ。だけどまだお互いのことを何も知らないから、結婚はまだ早いと思ったんだ。」
「友達から少しづつお互いのことを知って仲良くなってから結婚がいいと思ったけど、よく考えたら少しの時間だったけどしっかりしていてクールな所とか。少しイタズラしてくるとことから、メイドの嗜みって言ってなんでも出来るところとか。料理が美味しとことか、優しく所とか。耳が弱くて感じてすごくエッチな所とか知ってるところは少ないけどクローネ。君のことが好きなんだ。だから結婚してお互いに色んな話とかしながら夫婦としてお互い支え合っていきたい。」
するとドアが空いた。
「クローネ!じゃなくてメイド長!! あの、これはその。えっと」
いきなり現れたメイド長に驚き説明をしようとするが、
「入ってください。どうぞお座りに。」
と、言われ椅子に座ると誰かが、奥のベットで布団を被りゴロゴロ転がっている。
「私の名前はクレアです。クローネから大体は聞きました。あなたが何をしたかも。」
「えっとそれはすいません。」
「私は最初泣きながら帰ってきたクローネからエルフの結婚の義をした後に振られたと聞いたとき母としてあなたを殺そうと考えました。」
「しかしこの部屋にあなたが来てクローネへの思いを聞いたらその気は無くなりました。どうかクローネをよろしくお願いします。あの子は私の2人目の子です。一番最初のあの子を幸せに出来なかったからクローネは絶対に幸せにしてあげたいと思っていました。どうかあの子を幸せにしてください。お願いします。」
「もしかしたら喧嘩をしたりするかも知れませんクローネを泣かせるかもしれません。だけどクローネが死ぬ時に私の人生最高だった。とっても幸せだったって思えるほど幸せにしてみせます。」
「あなたみたいな人とクローネが結婚できてよかった。ほらクローネそこから出てきなさい。」
だが布団の中から出てこない。仕方なくクレアが布団を剥がすと中から顔を真っ赤にして口元をだらしなく緩ませて照れながら笑っているクローネだった。
「全くもう。あんたって子は。ほらこっちに座って。」
「クローネ。。俺はクローネが死ぬ時に幸せだったって思えるぐらい大事にする。だから僕と結婚してください。」
「はい。よろしくお願いします。」
それから3人は色々な話をしたクローネとクレアが出会ってからのこと。俺の世界のこと。
クローネの好きな物、嫌いな物、俺の好きな物、嫌いなもの。そんな話をしながら夜が深けていった。
寝る少し前の時間になるとクレアにクローネは部屋を追い出された。新婚の2人には初夜にすることがあるだろと言って。
部屋に戻ってきた2人は気まずい空気の中俺は声をかけた。
「クローネ。これから俺は王城を出て冒険者として世界を回ってみたい。少し遠くに行ったり、何日か帰ってこなくて寂しい思いをさせるかもしれない。」
「何を言ってるんですか。私もついて行きます。」
「危険だ。死ぬかもしれないんだよ。」
「正直いって今のステータスなら私は負けません。」
「俺のステータスは、Lv1でオール500。エルフの時は魔力関係が800だぞ?」
「Lv1でそんなにあるんですか?でも私の方が高いですね。いちばん高いので2000ですよ。」
「あと元冒険者です。母に戦闘技術を教わった時に入りました。それに私はトーヤ様の専属のメイドです。どんなときも傍にいます。」
「分かった。それじゃあよろしくお願いします。先輩。」
「いつでも頼ってくださいね。ではこれからのことを決めましょう。」
1時間ぐらい話しているとクローネの膝に燈夜は倒れる。びっくりしたクローネは立ち上がろうとするが俺が寝ているのに気づいた。
「トーヤ様、ほらベットに行きますよ。」
何とか立ち上がらせベットに行くと躓き一緒にベットに倒れ込む。
「ちょっ!トーヤ様いきなりそんな。心の準備が」
そう言って抜け出そうとするが寝ぼけているのか抱きしめて離さない。だが、気持ちよさそうに眠る燈夜を見て落ち着いたクローネ。しばらく燈夜の頬っぺをつついたり頭を撫でたりしていると彼女もだんだんと眠りへと落ちていった。
0
あなたにおすすめの小説
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
転生先はご近所さん?
フロイライン
ファンタジー
大学受験に失敗し、カノジョにフラれた俺は、ある事故に巻き込まれて死んでしまうが…
そんな俺に同情した神様が俺を転生させ、やり直すチャンスをくれた。
でも、並行世界で人々を救うつもりだった俺が転生した先は、近所に住む新婚の伊藤さんだった。
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
神様、ちょっとチートがすぎませんか?
ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】
未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。
本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!
おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!
僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。
しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。
自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。
へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/
---------------
※カクヨムとなろうにも投稿しています
魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな
七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」
「そうそう」
茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。
無理だと思うけど。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる