月が導く異世界道中

あずみ 圭

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五章 ローレル迷宮編

至仙の刻がもたらすものは

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 こんなにも呆気ないモノなのかと自問する。
 過去の記憶が何度も脳裏に浮かび、消えていく。
 攻撃を加えるたび全身に力が溢れ、攻撃されるたび傷が癒え血は一滴すら流れない。
 千獣殺せんじゅうさつ羽化登仙うかとうせん
 どちらも名を知られた賢人たちの能力。
 いかなる血の迷走がもたらしたものか、今はどちらも私の身に宿っている。
 それどころか、単身でヤソカツイの迷宮に挑み続けた賢人時任ときとう様がふるったとされる召喚系能力、百鬼夜行ひゃっきやこうさえも扱えた。
 これだけの力を個人で有して戦いが成立する相手など存在しえない。
 戦い方を覚えても、ただ虚しいだけ。
 私には、蹂躙しか許されなかった。
 政争に翻弄され、想い人と添い遂げる事も叶わず。
 戦いへの渇望は燻るまま。
 ああ、また。
 繰り出される拳の先端、回避しきれない魔力の針が胸の狭間に深々と埋まる。
 針は一瞬で砕けて羽化登仙が私に更なる防御力と耐性を与える。
 この男の一撃はどれもが例外なく羽化登仙を発動させる。
 能力がなければ私はもう幾度殺されているかわからない。
 凄まじい。
 畏怖すら覚える戦いの権化。
 こんなにも、呆気ないモノなのだ。
 私は今日……死ぬ。
 娘の、いろはの前で。
 偽りの愛慕に溺れた愚者として。
 己の末路への確信が私にもたらしたのは、笑みだった。
 口の端が無意識につりあがる。
 出し切って死ねる事への感謝か、歓喜か。
 或いは蹂躙する事しかできなかった私が、される側に立っている事への皮肉か。
 ああ……私は結局、戦いというものを知らずに逝くのか。
 いずれにせよ、この青年との出会いは私にとって……。


◇◆◇◆◇◆◇◆


 炎のたてがみを持つ獅子が吐いた赤光のブレスがジン達の方にも飛び火した。
 巴に遅れる事十分ほど、こちらに合流した澪が扇でひと撫でしてそれを消し去る。
 いろはちゃん達の傍にはもう巴と澪が揃っている。故に僕が気にする必要は殆ど無くなった。
 こっちに向いた本命は既に射抜いて蹴散らしてある。
 しばらく空中戦をやってきて、ちょっと久しぶりに地に足を着けた僕は上に視線を送る。
 真っすぐに僕を見下ろす遥歌さんと、彼女に付き従う魔物達。
 東洋風から西洋風まで様々だ。
 空に浮かぶのもいれば、近くの瓦礫に足を掛けて睨んでくるのもいる。
 気配を潜めて物陰に隠れているのもいる。
 ……もちろん、もう排除したのも、ね。

「どうですか? 少なくとも……退屈ではないでしょう?」

 彼女から答えはない。
 代わりに両手の薙刀が閃く。
 まるで間近から放たれたが如き二つの斬撃はこの体に届く事なく、やや甲高い音を立てて消えた。
 巴と澪は生徒といろはちゃんの家来を治療した後は何を言うでもなく僕と遥歌はるかさんの勝負を見つめているだけ。
 手を出してきたりはしない。

「っ」

「……ん」

 次いで静から動へと気質を変えた魔物が数匹動き出そうとした。
 遥歌さんの命令によるものだろうけど、させない。
 左右にいたでっかいGと百足を一手先に下から突き上げる棘で串刺しにする。
 大体の魔物の能力と再召喚にかかる時間はもう把握できた。
 適した対処方法も。
 遥歌さんが感じているかどうかは別として、彼女の持つ羽化登仙の能力の終わりも大体見えている。
 界を使ってる僕よりは状況把握は劣っている筈だけど、向こうでも今の戦況は良くないものと映ってる事だろう。
 となれば、今を好転させる為に彼女が一番期待しているのはカンナオイを外から攻める万の軍勢。
 彼らがもたらす混乱が唯一今カタチになっている可能性じゃないだろうか。

「!?」
 
「あー……六夜さんか。こりゃ凄い」

 とか思ってたら街の外が動いた。
 ちらっと巴と澪を見ると、二人とも眉をひそめている。

「六夜? あの、伝説の暗殺者が現れたと?」

 遥歌さんも僕が呟いた名前に覚えがあったのか口を開く。
 返答の代わりに足に力を込めて跳び、彼女との距離を詰める。
 踏み込む直前、察したのか遥歌さんは右に躱し大きく退がるも、足場を作って追撃。
 彼女よりも速く、直線的な動きで追い詰める僕はあっさるとその胸元にまた針を打ち込んだ。
 遥歌さんの体が輝き、そして針が砕け散る。
 もう見飽きた光景だ。
 降りるでもなく、作った足場に立ったまま彼女が唇を噛みしめるのを見る。

「みたいですよ。あの人には本当に驚かされる。まさかこんな奥の手まで持っていたなんてね」

 六夜という人は僕との相性はともかく、相当強い。
 そして曲者だ。
 今僕に見せているこの力は、なるほど、確かに地下での戦いでは何の意味もない代物だ。
 けれど大軍を相手取るにはこの上ない能力といえる。
 暗殺者なのに、単騎で大軍を相手に出来る。
 軍師泣かせの英雄だろう。

(既に把握していると思うが)

 六夜さんからの念話だ。
 声は、一人分だ。
 勿論、把握している。
 六夜さんの気配が街の外で拡散し、その後増殖した。
 その数ピッタリ……八万。

(これが私の奥の手の一つ。八幡はちまんだ。この身を八万騎の軍勢と化す。ただし個のレベルは十分の一。しかも操作と制御の習得には一世紀近くかかった困りもの。強大な個相手には却って危険を招くが一般的な兵士で構成された軍相手なら極めて有用な能力という訳だ)

 きっちり能力の解説をしてくれる六夜さん。
 僕としては詳細な能力についてより、彼の立場とスタイルでこの能力を欲する事になった事情の方が興味あるけど。
 そこは特に説明がなかった。

「雑魚になって増えただけじゃありませんか……こんなの見せてもらっても全然面白くありませんけど」

 澪がとてもとても辛辣な批評をする。
 六夜さんが澪に何やら囁いていた内容はこの能力の披露ではなさそうだ。
 
(ははは。しかし全滅しなければ私に痛手は殆どなく、かつリキャストは十日。これで意外と助かった場面も多い。特に数こそが力になる事もある。とことん量より質で突き進むクズノハ商会ではあまり見ない戦法だろう?)

(確かに。東西南北二万ずつ。全騎を六夜さん一人で完全に制御できるというなら悪夢のような数の暴力だ)

(流石、真君はわかってくれたか。という訳なので外は任せたまえ。では、後程会おう)

 ……。
 六夜さんの気配がなくなる。
 数の力、か。
 確かに僕や亜空、クズノハ商会では質をとことん高める方針が主流だ。
 ゆえに数や量の持つ力については、少し軽視していたかもしれない。
 思えば地下での戦いでもそうだ。
 人も物もそうだけど、物量という点も女神と相対する前に一考すべきかも。
 さてと。
 これは帰ってからのテーマの一つににするとして。
 後一回か二回で遥歌さんの羽化登仙も終わる。
 どうなるのかまではわからない。
 一発仮死が通れば最高だけど、果たして。

飛縁魔ひのえんま火車かしゃ野鉄砲のでっぽう!!」

 流石は賢人の能力。
 聞いたような名前がよく彼女の口から出てくる。
 飛縁魔については、最近僕の従者に加わったミステリアス担当の環がいつだったか口にしてたな。
 お決まりの「私、以前は~~などと呼ばれた事もありまして……」とかで。
 妙に嘘っぽいんだ、あれ。
 三匹の魔物を新たに召喚し、その内二匹を連れて遥歌さんが突貫してきた。
 まだ敢えて破壊していない愛用の薙刀を両手に持って。
 えーっと。
 残ったのが多分、火車?
 火の車みたいなのかと思ったら違うんだな。
 カウンターも迎撃もしない。
 何かしたいのなら、すればいい。
 新しいスキルの類か、それとも閃きが生んだ連携か。
 貴女はジン達を明らかに数段強くしてくれた。
 だから、それを真似てあげるのも悪くはない。
 僕の様に戦い自体に価値を見出せない性質じゃなく、全力を出せる類のそれならば価値を感じるらしい遥歌さんならそこに醍醐味を感じたりするかもしれないし。

魔喰突まくいづき!」

 視界一面が闇に染まった。
 遥歌さんの姿も見えなくなって、ただ魔力体に攻撃が加わったのが感覚でわかる。
 これは、対魔力特化?
 あまりにももろく魔力体が崩れ壊れてしまった。
 アズさんのとは違う、もっとそれだけに特化したスキルに感じたけど。

魔吸薙ますいなぎ!」

 今度は腕を斬られる感じ。
 ただこちらは露出箇所を狙われた訳じゃなく、コートの上から圧迫される感触。
 この闇は多少は遥歌さんにも効果をもたらしているんだろうか。
 あの人の技量は物凄く高い。
 接近戦で僕が同じ力と速度で相対したなら一方的にやられるだけって程に。
 だけどついさっき彼女よりおっかない騎士と一戦した後だからか、特に脅威は感じない。
 これは一段と度胸がついたかもしれない。
 今なら響先輩とも違った試合が出来そう。
 
「僕の魔力をいくらか吸収した?」

 ああ、そんな感じだ。
 二撃目は僕に傷を与えてはいない。
 でも、わずかながら魔力を奪われたのを感じた。
 おそらく二撃ともに引き連れた魔物との連携攻撃なんだろうけど……あまり僕をどうこうできる攻撃じゃないような?
 徐々に周囲の闇が晴れる。
 残るは火車との連携だけか。

「おお?」

「ふぉおおお!!」

 下から巴のハイテンションな感動の叫びが聞こえる。
 何故か澪の方は不機嫌オーラをダバダバ漏らしている。 
 僕の体が白い大きな何かで掴まれる寸前だった。
 拘束から逃れるよりもその正体に興味が湧いて退避はなし。

「きたれきたれ、がしゃどくろ! 怨念の身を我が敵に打ち付けよ!!」

 でかい骸骨の……上半身か。
 なるほど、確かに妖怪もので何度か見た事がある気がする。
 巴の奴……それっぽい日本の妖怪を直に見られて喜んでたのか。
 百鬼夜行は確かにすごく和な能力だもんな。
 はぁ。
 僕の周囲に、とはいっても巨大な体だけに距離はそこそこ離れていたのだけど、三体の巨大骸骨が浮き、一体が僕を両手で拘束。
 もう二体が生き物に優しくなさそうな濃紫のオーラを振り撒きながら仲間の腕もろとも僕を殴りまくってきた。
 これまでの妖怪だか魔物よりも大分強い存在みたいだ。
 ただの召喚じゃないのか?
 火車の能力とか?
 わからん。
 澪が不機嫌な理由もわからん。
 ただ。
 間断なく殴られるままに視線を上に向けると周囲は夜で、天には紅月があった。
 どこか怪しく夜を照らす、妖怪が大勢跋扈するには実に雰囲気のある夜景。
 ああ、せっかくだ。
 試してみようか。
 亜空での試験は一応成功しているけれど。
 ほんの少しばかりの女神への意趣返しと、僕の興味と思いつきから生まれたアレを。
 何、出来なければまた亜空でしっかり練習して、ここには巴もいるんだから識や環に原因を考えてもらうのも良い。
 普段話す時とは違う、他の種族との会話をイメージして僕は顔を上に向けたままソレに語り掛ける。
 
“月よ”

「ううっ!? これ、はっ! 詠唱!? 何て、不快な……」

 聞き慣れないとそうだろう。
 僕の従者でも初見では顔を顰めた。
 この世界に来た時に女神から突っ込まれた他種族との交流の為の『理解』という力。
 その後僕が望んだ事とはいえ、女神に命懸けのバージョンアップを施され『理解』は僕の中で『悟性』というものの一つになった、らしい。
 これは他の神様から聞いたまんまだけど、あの虫眼鏡、じゃない虫女神よりは信頼できる。
 
“我が敵と彼女より生み出された仮初めの命を”

 普段は勝手に発動して会話を容易にしてくれる力だけど、特に意思疎通をしたい対象に向け意図的に発動し語り掛ける。
 僕は語り掛けるだけでも周囲には恐ろしく複雑に重なった未知の詠唱言語に聞こえるらしい。
 そう、これは魔術の詠唱。
 バフ、デバフ、破壊といった効果や威力もさる事ながら、この属性の最も注目すべきは広範囲に発動させつつも対象を選択できる事。
 つまり界との相性が破滅的に良い。 
 当然だ。
 識は知らない、聞いた事すらないと興奮していたっけ。
 これが属性の創生でも発見でも僕は割とどっちでもいいんだけど。
 使う術の属性は詠唱で最初に告げた通り――月。

“等しく撃ち抜け”

 詠唱の終了。
 成功するだろうか。
 亜空の月への詠唱は成功した。
 隕石だって落とせるんだから、月の属性ってのがあっても良いんじゃないか。
 そんな思いつきから始めたアプローチ。
 なら女神の世界の紅月なら効果は……。

「応えてくれたか。こりゃあ面白いね」

 宙高く浮く紅い月。
 その周りに同色を基調に煌めく光の環が生まれた。
 少しずつ広がりながら夜空に幻想的な一幕を生み出す。
 がしゃどくろを始め、遥歌さんと彼女が生み出した百鬼夜行すべてを的にする。

「……月暈つきがさ

 完成させた魔術の名を短く呟く。
 合図を待っていたとばかりに、どこか虹の様に煌めく赤光の輪が、弾けた。
 降り注ぐ。
 降り注ぐ。
 降り注ぐ。
 降り注ぐ。
 降り注ぐ。
 宇宙からの落下物がそうであるように、想像もつかない程の速度で、ただし光は半ばで燃え尽きる事はない。
 月光の欠片が遥歌さんに一撃、残りが百鬼夜行を次々と撃ち抜く。
 なのに、その光が僕や巴、澪、ジン達、そして瓦礫にさえも破壊をもたらす事はない。
 実に融通が利く。
 何より、ここでも、僕が月属性(と呼んでいいものかはまだ未定ながら)を使えたというのが大きな収穫だった。
 周囲の音も、止んだ。
 あれだけの現象を目の当たりにして尚、即座に同じペースで戦闘継続とはいかないって事かな。
 久方ぶりの夜の静寂。

「なるほど、それが完成形ですか」

「……」

 夜空で僕と相対しまっすぐに視線をむけてくる遥歌さん。
 彼女以外の魔物は既に消滅してこの場にはいない。
 その瞳は金色に輝き、全身から魔力でも闘気でもない、だけど尋常じゃない金色の光が立ち昇っていた。
 羽化登仙のゴールはルトと同じ色の光を出すのかい。ゴールだけにゴールド?
 うわ、つまらん!!

「至仙の刻、何という全能感。これほどの力がこの世にあるだなんて」

 月暈を受けた後の最後の強化だ。
 遥歌さんが力を尽くすというなら最高の状況か?
 いや、何か変だ。
 それだけじゃあ、ない。
 彼女から別の存在を感じる。
 不意に。
 背筋が震えた。
 ナニカが遥歌さんに羽化登仙のラストと同じタイミングで力を与えた?
 つまりこの戦いを見ていた、覗き見の上手い誰かがいた?
 ……なあ、いよいよ我慢できなくなったのか?
 ある可能性を考える。
 まるでリミッターを振り切って暴走した巴か澪とでも相対しているようなプレッシャー。
 或いは……それ以上?
 ヒューマンにこれだけの力を持たせる相手。断言できる。決して多くはない。
 
「ライドウ、私は己が死の予感を超えました」

「……誰の助力で?」

「さあ。けれどこれできっと、貴方にも戦いというものを教えてあげられる」

「残念。僕にとっては戦いよりも知りたい答えだったのに」

「ならば求めなさい。ただし」

「……」

「命を懸けて!」

 命?
 ……。
 悪いけど、それはやれない。
 多少骨は折れるだろう。
 でも。
 やってやるさ。
 自分の手で答えに辿り着く。
 そしてもし。
 貴女の変貌が女神の手によるものだったならば。
 前哨戦といかせてもらうよ。

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