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210 / 551
13巻
13-2
「感動の再会のとこ、悪いけどよ。とりあえず帰らねえか、お二人さん? 血まみれになった祭壇で子供と若い娘が抱き合って泣いてるってのは、ちょっといただけねえよ」
「うっ、確かにそうね。ライム、今回は本当に助かったわ。ありがとう」
「別に、相応の見返りはもらったし、あんまり気にされると疲れるからやめてくれ。感謝し足りねえなら、晩飯はお前さん持ち、それでいい。……ん、どうした巫女さん?」
「……森を育てる大樹。それに……竜と慈雨」
突然、チヤが遠い目でライムを見てそう呟いた。
「……ああ?」
「チヤちゃん?」
唖然とする二人をよそに、チヤはうわごとのように続ける。
「凄く、安心する人……」
「響。巫女さんは大分お疲れみたいだぜ。さっさと報告を済ませて、休ませてやりな。なんだかんだでまだ子供なんだからよ」
「そうね。そうするわ。チヤちゃん、立てる?」
「うん、大丈夫。お姉ちゃんは……お姉ちゃんだ。凄い、何にも変わらない」
「……? そう?」
「うん!」
何故か嬉しそうに笑うチヤを不思議に思って、響とライムは顔を見合わせる。
三人は通常の空間に戻った神殿の祭壇から出て、神官控え室に向かう。
「おっと。俺がここにいると色々面倒かもしれねえし、お先に失礼するぜ」
しばし考え込むようにして歩いていたライムが、控え室付近で唐突に顔を上げた。
「ちょっと、貴方も当事者なんだから!」
「ライムさん!」
「いなかった事にして二人の手柄にしてくれ。晩飯期待してるぜ。俺は宿にいるからな。じゃな、響、巫女さん」
ライムは口早に言い切ると、二人を置いて駆け出す。
「あの巫女さん、心眼ってのは精神防御関係なしに何かを見るらしいな。これも報告だな。……やっべ、もう姐さんに定時報告する時間じゃねえか! さっさと人がこねえとこにいかねえと!!」
ローレル連邦にて、ライムは少しずつ響と関わっていく。
図らずもこの一件で、彼女達と親交を深めてしまう事に、まだ彼は気付いていない。
1
魔族領の訪問を終えた僕――深澄真が亜空に戻って一夜。
昨日は変な夢を見て、気分は最悪だった。
起きてすぐに日課の弓をやって一時はスッキリしていたんだけど、終えたらまただるい感覚が戻ってきた。
魔力を思いっきり消費した後遺症か、まだ少し頭が重い。
屋敷に戻ると、玄関に巴と識がいた。もう一人の従者、澪の姿はない。
「おはよー」
二人に挨拶しながら頭をぐるぐる回してみるものの、あまり変化はない。
「おはようございます、若。まだ少し顔色が優れぬようですが……弓は若にとって薬ですかな」
僕の手にある弓を見て巴が苦笑を浮かべた。
識も気付いたみたいだけど、顔には出さずに小さく一礼する。
「おはようございます、若様」
「薬というか、自分の一部というか。神様から自重しなくていいと言われたし、ね」
「今日は講義の予定はないと識から聞いておりますが、この後どちらかに行かれるのですか?」
「? いや、まだ決めてないよ。店には一度顔を出そうと思っているけど……そのくらいかな」
「では、後ほど一緒に来ていただけますかな。少しばかり亜空に変化があったようで」
「――っ。ならすぐに着替えるよ。澪はもうそっちに?」
朝食は後回しだ。
亜空に何かあったなら最優先で知っておきたい。
廊下を歩きながら、ついてくる巴に聞く。
「いえ? 今日は珍しく早起きしておりましたな。器を見てくるとエルドワの窯に行っております」
「器……ああ、料理の。陶芸もすっかり亜空に馴染んだねえ。一部の人の趣味で終わると思っていたから、意外だ」
エルドワことエルダードワーフに窯を作らせて陶芸をやる――これは、随分前に巴が発案した事だった。
それが今や、陶器そのものはもとより、陶芸趣味が亜空で広く人気を得ている。
ハイランドオーク、ミスティオリザード、アルケー、ゴルゴン、翼人。どの種族にも気に入る者が出てきているんだから、面白い。
当初金属器と木器が主流だった亜空の食器事情も、最近ではすっかり陶磁器一色。食器は自分達で作るのが当たり前になっている。
僕は部屋に戻って着替えを済ませ、再び二人を従えて外出の準備をする。
歩きながら識が口にしたのは再び陶器の話題だった。
「陶器は商会の挨拶や商談をする時などの土産物としても、大変重宝しております。今のところ類似品が出回っていないところを見ると、外では魔術による再現に固執しているようですね。我々にとっては希少価値が出てありがたい事ですが、製法を教えてこそいませんが隠しもしていないというのに……間抜けなものです」
彼は早くから〝陶器の価値〟を見出し、重視していた。商談相手やお得意様への贈り物として陶器を渡しはじめたところ思いのほか好評で、最近ではクズノハ商会の代名詞のようになっている。
闇取引で高値がついている陶器もあるんだとか。
店の方でもお得意様限定で、エルドワ、森鬼、識が自分で作った器をお客様に配っている。
ちなみに僕は、エルドワのが一番の出来だと思うんだけど、何故かアクアとエリス、識の作の方が多くのお客様に人気だ。それに対抗心を燃やしたエルドワが更に腕を上げ、一部の好事家に高く評価されるというよく分からない好循環? が生まれている。
うーん。識も言ったように、僕らは製法を明らかにする事は一切していないけど、意図的に隠してもいない。
だから今まで真似をされていないのは不思議に思えた。
「まあ、そのうち王国と帝国では流通するんじゃない? あそこは僕と同じ日本出身の勇者がいるし」
それにローレルだって、僕らの世界の知識があって、一部で既に実用されているんだから、陶器がとっくに注目されててもおかしくないのに。
「ですな。まあ、我々のスタイルとしては既に大分知れ渡りました。今更どこから広がったところで別段困りはしません」
「そうだね。で、巴? 変化って?」
識との陶器の話題を切り上げて、本題を確認する。
「はい。翼人からの報告で……なんでも北東の方角に巨大な湖が見えると」
「湖?」
地形が増えたって事か?
亜空に大きな変化をもたらすような出来事はないはずだ。自然に湖が形成されたとしても、いくらなんでも一日は短いけど……亜空ならありえるのか?
いや、巨大って言っているなら、流石にないな。
「はい。初めて見るほどの大きさで、果てが見えないと。視界全てが水で、嗅いだこともない匂いを風が運んでくると申しておりまして……実際に見てみぬ事には分かりませんが」
「果てが見えない広さで、匂い? それって、もしかして」
「はい。儂もまさかと思い、丁度今、識を連れて様子を見てこようとした折でした。のう、識?」
巴に水を向けられた識が頷く。
「私は最近、時間を見つけては澪殿と港町に行っておりました。海を見慣れておりますので」
やっぱり二人も僕と同じ事を考えていたようだ。
「海、か」
「そのようにも受け取れます。翼人に海かと尋ねたら、それは何かと聞き返されましたからな。海を知らんのでしょう」
「しかし、海となると……若様に従者が増えたわけでもありませんし、単に広がっただけの結果とも到底思えません。何かの前兆かもしれません」
確かに識の言うとおりだ。これまで亜空は僕の魔力の増加にあわせて拡張してきている。
でも、大きく新しい地形が出てくる例はなかった。
そういった事が起こるのは、澪や識といった従者となる人物が新たに加わった時だけだ。
ここ最近で一番の変化と言えば、魔族領から連れ帰った〝元〟魔王の子、サリくらい。
魔族は初めての因子だけど、大した力もない彼女が加わったくらいでどうにかなるとも思えない。
彼女以上の実力を持つ他の亜人や魔物、ヒューマンが入っても、亜空に変化はなかったのだから。
「とにかく、すぐに確認したいね。巴、場所は分かってるんだよな?」
「もちろん。一応皆には近寄らないように伝えてあります」
「じゃ、行こう。転移できる?」
「はい」
巴がすぐに霧の門を出す。
流石に脅威が待ち受けているとは思わないけど、初めての事態だ。少しばかりの警戒を抱きながら霧に入る。
そして――
ザザーンと、潮騒が耳を打つ。
真っ白な砂浜、そこに波打つ水、水、水。
一面の青と、果てに見える水平線。
南国旅行のカタログにあるような、見事なビーチが広がっていた。
「……」
思わず、言葉を失った。
これ、海。
僕が実際には行った事がない海外リゾート的な種類のものだけど、これは海だと確信する。
思わず警戒も忘れて、波打ち際まで行って水をひと舐め。
僕には毒の類はほとんど効かないと実証されているから、万が一飲めない水でも大丈夫なはず。
うん、しょっぱい。
海水です。
巴と識も同じような事をして、頷いている。
「海だね、これは」
「海ですなあ、妙に穏やかですが」
「間違いありません」
ツィーゲから一番近い港町で色々やっていたらしい識は、心なしか興奮しているようだ。
界で現在位置と海の果てを探す。
島がいくつか、それにかなり先の方に霧の壁がある。ただ、ここからでは視界に入らないから、相当遠い。
蜃気楼都市からここまでは……どうだろう、馬車だと大分かかる。
一ヵ月か、二ヵ月。急げばともかく、輸送となると、そのくらいは見た方がいい。
あ、ついつい馬車で荷物を運ぶ前提で考えてた。
人の移動だけなら、もう少し早いかな。
特に、空を飛べる翼人なら、かなり短縮できると思う。
でも、現実的にここと行き来するには、転移できるようにするのが一番か。
亜空なら特に敵がいるわけでもないし、転移陣を設置するにしても、気がかりはないんだし。
そういえば、砂浜のど真ん中に転移で出て、驚きに任せて真っ先に海に進んだから、どの程度砂浜の幅があるか見ていなかった。
そう思って陸地側を振り返る。
「――っ!?」
界による探知である程度分かっていたけど、実際に景色を目にして体が固まる。
白砂の浜がしばらく続いた先には、まばらに草木が生えるだけの土地が見える。
超がつくほどに質の高いビーチの向こうにある割に、少々殺風景だ。
でも僕が驚いたのはそこじゃない。
まず一つめに、界には全く反応しなかった物体がそこにあった事。
もう一つは、周囲に点在する木々の姿だった。
テレビで一度見ただけだが、忘れられない形の樹木が生えていた。
巴はまだ木に注意を向けていなかったが、物体の存在には気付いたようだ。
「む、あそこに何か立っていますな。看板? この亜空に?」
僕は巴が指摘した、界に反応しない――でも目には見える――立て看板に近づいていく。
今度はかなり警戒していた。
魔力体を展開、更に界を強化に転じる。
一歩一歩近づき、看板に書かれた内容が読み取れる距離まできて……。
「……はぁ?」
思わず間抜けな声を出してしまう。
巴と識もこちらに駆け寄ってくる。
砂を蹴る度にキュキュッと軽い音がして、どこか緊張感がない。
まあ、この内容を見る限り、それも必要ないか。
最後まで読み進めると、看板は一瞬強い光を放って真上に飛んでいった。
まるで打ち上げ花火みたいに。
……はぁ。
『よく魔力を高めたな、真。これは俺からの贈り物だ。兄貴にも少し手伝ってもらったが、ずばり海だぞ! ちなみにこれはまだ途中、大黒の爺さんの贈り物はもちっと先にある。これからも励め。あと、この看板はお前が読み終わると花火になる。意味はない。 スサノオ』
ってな事が書かれていた。
そういえば、スサノオ様達神様御一行が亜空に来た時に、贈り物がどうとか言っていた。
最近僕が見ていた変な夢も、大黒天様の贈り物とやらのせいだったみたいだし、この分だと、あと一回くらい振り回されそうな気がする。
まだそれが何かは分からないけど、多分もっと魔力を高めて亜空を広くすると分かるって仕組みか……。
それにしても、海。
凄いサプライズだな。
お金持ちが島とかお城をプレゼントするなんて話があるらしいけど、海を貰うのはなかなかレアな経験だと思う。
少し遅れて、祭りを知らせるような花火の音が、ドーンと空で響いた。
「若、何事ですか?」
「お怪我はありませんか?」
識が怪我の心配をしてくれるのがなんだか申し訳ない。火花一つも浴びずに済んだから。
「ああ、大丈夫。神様がね、海をくれるってさ」
「……」
「……」
「どうやらこの海、あとは好きに使っていいって事で、一件落着みたいだ」
「海とは、貰えるものだったんですな」
「いくら亜空とはいえ……非常識な」
巴は釈然としない様子で首を捻り、識は少し声が掠れていた。
なんとなく、識が言った〝非常識な〟って言葉には僕まで含まれていそうだ。
気持ちは分かるけど……勘弁してくれ。
「しかしあの木といい、看板には書いてなかったけど、アテナ様も関わっているんじゃなかろうか」
僕がついつい漏らした呟きに、識が反応した。
「木? 点々とある、あの樹木ですか。確かに変わった形をしておりますな。やはり若の世界のものですか」
「うん。僕も直接見るのは初めてなんだけどね。あの奇妙な形だろ? 流石に見間違えはしないと思う」
「神が関係する樹木……つまりは神木の類ですか。そういえば、神社なる場所にはそういったものがよくあるのだと、巴殿に聞きました」
僕の言葉を勘違いして、識はあの木を神木だと思い込んでいる。
「いや神木とは、こんな突然現れるものではなく、謂れある木や、長寿の木をそう見立てる事が多いはずなんじゃが」
巴が識と何やら議論を始める気配だ。
まあ、言うまでもなく巴の解釈の方が正しい。
「識、そういう意味じゃないよ。僕が神様の名前を出したのは、あの木から採取できるモノが、その神様が信仰されていた地域でも出回ってた気がするだけ」
確かギリシャやローマの方でも知られてたと思うんだよな、記憶では。
「形はキノコのようにも見えますな」
そう。識が表現した通り、キノコであったり、幹の形によってはブロッコリーを思わせる見た目だ。
幹の一定の高さから枝が数多く出て伸びて、上に傘状に葉の緑が広がっている。
名前が印象的な上に、画像で見た実際の姿が更に奇妙だったから、よく覚えてた。
漠然といつか見に行きたいと思っていたけど、こんな形で叶うなんてなあ。
「竜血樹っていうんだ。ドラゴンの血の樹って書く」
「……随分と物騒なネーミングで」
巴が若干苦い顔をした。
「僕のいた世界では竜なんて実在しなかったから、実際の竜とは無関係だと思うよ。確か幹を傷つけると出る樹液が真っ赤で、それが薬になるらしいんだよ。それが〝竜血〟という名で出回ったから、竜血の木って事で竜血樹……だったはず」
もっとも、神様が存在したんだから、本当は竜もどこかにいたかもしれないが、まあ僕の常識ではそれらはいなかったわけだし。
実際にあの木に竜が関係していたなら面白いけど、今はどうでもいい。
確認のしようもない。
「薬にもなる赤い樹液、それは興味深いですね」
識がこれまでとは違う目で竜血樹を見て呟く。
「うん。軟膏として使うだけじゃなくて、飴みたいに固まる性質もあって錠剤としても使われていたんだとか」
「……私が調べても構いませんか?」
「いいよ。植物関連だし、アルケーと森鬼にも声をかけてやってくれる? ある程度樹齢を重ねた木じゃないと赤いのは出ないみたいだから、調査の参考にしてみて」
「樹齢ですか……承知しました!」
「うっ、確かにそうね。ライム、今回は本当に助かったわ。ありがとう」
「別に、相応の見返りはもらったし、あんまり気にされると疲れるからやめてくれ。感謝し足りねえなら、晩飯はお前さん持ち、それでいい。……ん、どうした巫女さん?」
「……森を育てる大樹。それに……竜と慈雨」
突然、チヤが遠い目でライムを見てそう呟いた。
「……ああ?」
「チヤちゃん?」
唖然とする二人をよそに、チヤはうわごとのように続ける。
「凄く、安心する人……」
「響。巫女さんは大分お疲れみたいだぜ。さっさと報告を済ませて、休ませてやりな。なんだかんだでまだ子供なんだからよ」
「そうね。そうするわ。チヤちゃん、立てる?」
「うん、大丈夫。お姉ちゃんは……お姉ちゃんだ。凄い、何にも変わらない」
「……? そう?」
「うん!」
何故か嬉しそうに笑うチヤを不思議に思って、響とライムは顔を見合わせる。
三人は通常の空間に戻った神殿の祭壇から出て、神官控え室に向かう。
「おっと。俺がここにいると色々面倒かもしれねえし、お先に失礼するぜ」
しばし考え込むようにして歩いていたライムが、控え室付近で唐突に顔を上げた。
「ちょっと、貴方も当事者なんだから!」
「ライムさん!」
「いなかった事にして二人の手柄にしてくれ。晩飯期待してるぜ。俺は宿にいるからな。じゃな、響、巫女さん」
ライムは口早に言い切ると、二人を置いて駆け出す。
「あの巫女さん、心眼ってのは精神防御関係なしに何かを見るらしいな。これも報告だな。……やっべ、もう姐さんに定時報告する時間じゃねえか! さっさと人がこねえとこにいかねえと!!」
ローレル連邦にて、ライムは少しずつ響と関わっていく。
図らずもこの一件で、彼女達と親交を深めてしまう事に、まだ彼は気付いていない。
1
魔族領の訪問を終えた僕――深澄真が亜空に戻って一夜。
昨日は変な夢を見て、気分は最悪だった。
起きてすぐに日課の弓をやって一時はスッキリしていたんだけど、終えたらまただるい感覚が戻ってきた。
魔力を思いっきり消費した後遺症か、まだ少し頭が重い。
屋敷に戻ると、玄関に巴と識がいた。もう一人の従者、澪の姿はない。
「おはよー」
二人に挨拶しながら頭をぐるぐる回してみるものの、あまり変化はない。
「おはようございます、若。まだ少し顔色が優れぬようですが……弓は若にとって薬ですかな」
僕の手にある弓を見て巴が苦笑を浮かべた。
識も気付いたみたいだけど、顔には出さずに小さく一礼する。
「おはようございます、若様」
「薬というか、自分の一部というか。神様から自重しなくていいと言われたし、ね」
「今日は講義の予定はないと識から聞いておりますが、この後どちらかに行かれるのですか?」
「? いや、まだ決めてないよ。店には一度顔を出そうと思っているけど……そのくらいかな」
「では、後ほど一緒に来ていただけますかな。少しばかり亜空に変化があったようで」
「――っ。ならすぐに着替えるよ。澪はもうそっちに?」
朝食は後回しだ。
亜空に何かあったなら最優先で知っておきたい。
廊下を歩きながら、ついてくる巴に聞く。
「いえ? 今日は珍しく早起きしておりましたな。器を見てくるとエルドワの窯に行っております」
「器……ああ、料理の。陶芸もすっかり亜空に馴染んだねえ。一部の人の趣味で終わると思っていたから、意外だ」
エルドワことエルダードワーフに窯を作らせて陶芸をやる――これは、随分前に巴が発案した事だった。
それが今や、陶器そのものはもとより、陶芸趣味が亜空で広く人気を得ている。
ハイランドオーク、ミスティオリザード、アルケー、ゴルゴン、翼人。どの種族にも気に入る者が出てきているんだから、面白い。
当初金属器と木器が主流だった亜空の食器事情も、最近ではすっかり陶磁器一色。食器は自分達で作るのが当たり前になっている。
僕は部屋に戻って着替えを済ませ、再び二人を従えて外出の準備をする。
歩きながら識が口にしたのは再び陶器の話題だった。
「陶器は商会の挨拶や商談をする時などの土産物としても、大変重宝しております。今のところ類似品が出回っていないところを見ると、外では魔術による再現に固執しているようですね。我々にとっては希少価値が出てありがたい事ですが、製法を教えてこそいませんが隠しもしていないというのに……間抜けなものです」
彼は早くから〝陶器の価値〟を見出し、重視していた。商談相手やお得意様への贈り物として陶器を渡しはじめたところ思いのほか好評で、最近ではクズノハ商会の代名詞のようになっている。
闇取引で高値がついている陶器もあるんだとか。
店の方でもお得意様限定で、エルドワ、森鬼、識が自分で作った器をお客様に配っている。
ちなみに僕は、エルドワのが一番の出来だと思うんだけど、何故かアクアとエリス、識の作の方が多くのお客様に人気だ。それに対抗心を燃やしたエルドワが更に腕を上げ、一部の好事家に高く評価されるというよく分からない好循環? が生まれている。
うーん。識も言ったように、僕らは製法を明らかにする事は一切していないけど、意図的に隠してもいない。
だから今まで真似をされていないのは不思議に思えた。
「まあ、そのうち王国と帝国では流通するんじゃない? あそこは僕と同じ日本出身の勇者がいるし」
それにローレルだって、僕らの世界の知識があって、一部で既に実用されているんだから、陶器がとっくに注目されててもおかしくないのに。
「ですな。まあ、我々のスタイルとしては既に大分知れ渡りました。今更どこから広がったところで別段困りはしません」
「そうだね。で、巴? 変化って?」
識との陶器の話題を切り上げて、本題を確認する。
「はい。翼人からの報告で……なんでも北東の方角に巨大な湖が見えると」
「湖?」
地形が増えたって事か?
亜空に大きな変化をもたらすような出来事はないはずだ。自然に湖が形成されたとしても、いくらなんでも一日は短いけど……亜空ならありえるのか?
いや、巨大って言っているなら、流石にないな。
「はい。初めて見るほどの大きさで、果てが見えないと。視界全てが水で、嗅いだこともない匂いを風が運んでくると申しておりまして……実際に見てみぬ事には分かりませんが」
「果てが見えない広さで、匂い? それって、もしかして」
「はい。儂もまさかと思い、丁度今、識を連れて様子を見てこようとした折でした。のう、識?」
巴に水を向けられた識が頷く。
「私は最近、時間を見つけては澪殿と港町に行っておりました。海を見慣れておりますので」
やっぱり二人も僕と同じ事を考えていたようだ。
「海、か」
「そのようにも受け取れます。翼人に海かと尋ねたら、それは何かと聞き返されましたからな。海を知らんのでしょう」
「しかし、海となると……若様に従者が増えたわけでもありませんし、単に広がっただけの結果とも到底思えません。何かの前兆かもしれません」
確かに識の言うとおりだ。これまで亜空は僕の魔力の増加にあわせて拡張してきている。
でも、大きく新しい地形が出てくる例はなかった。
そういった事が起こるのは、澪や識といった従者となる人物が新たに加わった時だけだ。
ここ最近で一番の変化と言えば、魔族領から連れ帰った〝元〟魔王の子、サリくらい。
魔族は初めての因子だけど、大した力もない彼女が加わったくらいでどうにかなるとも思えない。
彼女以上の実力を持つ他の亜人や魔物、ヒューマンが入っても、亜空に変化はなかったのだから。
「とにかく、すぐに確認したいね。巴、場所は分かってるんだよな?」
「もちろん。一応皆には近寄らないように伝えてあります」
「じゃ、行こう。転移できる?」
「はい」
巴がすぐに霧の門を出す。
流石に脅威が待ち受けているとは思わないけど、初めての事態だ。少しばかりの警戒を抱きながら霧に入る。
そして――
ザザーンと、潮騒が耳を打つ。
真っ白な砂浜、そこに波打つ水、水、水。
一面の青と、果てに見える水平線。
南国旅行のカタログにあるような、見事なビーチが広がっていた。
「……」
思わず、言葉を失った。
これ、海。
僕が実際には行った事がない海外リゾート的な種類のものだけど、これは海だと確信する。
思わず警戒も忘れて、波打ち際まで行って水をひと舐め。
僕には毒の類はほとんど効かないと実証されているから、万が一飲めない水でも大丈夫なはず。
うん、しょっぱい。
海水です。
巴と識も同じような事をして、頷いている。
「海だね、これは」
「海ですなあ、妙に穏やかですが」
「間違いありません」
ツィーゲから一番近い港町で色々やっていたらしい識は、心なしか興奮しているようだ。
界で現在位置と海の果てを探す。
島がいくつか、それにかなり先の方に霧の壁がある。ただ、ここからでは視界に入らないから、相当遠い。
蜃気楼都市からここまでは……どうだろう、馬車だと大分かかる。
一ヵ月か、二ヵ月。急げばともかく、輸送となると、そのくらいは見た方がいい。
あ、ついつい馬車で荷物を運ぶ前提で考えてた。
人の移動だけなら、もう少し早いかな。
特に、空を飛べる翼人なら、かなり短縮できると思う。
でも、現実的にここと行き来するには、転移できるようにするのが一番か。
亜空なら特に敵がいるわけでもないし、転移陣を設置するにしても、気がかりはないんだし。
そういえば、砂浜のど真ん中に転移で出て、驚きに任せて真っ先に海に進んだから、どの程度砂浜の幅があるか見ていなかった。
そう思って陸地側を振り返る。
「――っ!?」
界による探知である程度分かっていたけど、実際に景色を目にして体が固まる。
白砂の浜がしばらく続いた先には、まばらに草木が生えるだけの土地が見える。
超がつくほどに質の高いビーチの向こうにある割に、少々殺風景だ。
でも僕が驚いたのはそこじゃない。
まず一つめに、界には全く反応しなかった物体がそこにあった事。
もう一つは、周囲に点在する木々の姿だった。
テレビで一度見ただけだが、忘れられない形の樹木が生えていた。
巴はまだ木に注意を向けていなかったが、物体の存在には気付いたようだ。
「む、あそこに何か立っていますな。看板? この亜空に?」
僕は巴が指摘した、界に反応しない――でも目には見える――立て看板に近づいていく。
今度はかなり警戒していた。
魔力体を展開、更に界を強化に転じる。
一歩一歩近づき、看板に書かれた内容が読み取れる距離まできて……。
「……はぁ?」
思わず間抜けな声を出してしまう。
巴と識もこちらに駆け寄ってくる。
砂を蹴る度にキュキュッと軽い音がして、どこか緊張感がない。
まあ、この内容を見る限り、それも必要ないか。
最後まで読み進めると、看板は一瞬強い光を放って真上に飛んでいった。
まるで打ち上げ花火みたいに。
……はぁ。
『よく魔力を高めたな、真。これは俺からの贈り物だ。兄貴にも少し手伝ってもらったが、ずばり海だぞ! ちなみにこれはまだ途中、大黒の爺さんの贈り物はもちっと先にある。これからも励め。あと、この看板はお前が読み終わると花火になる。意味はない。 スサノオ』
ってな事が書かれていた。
そういえば、スサノオ様達神様御一行が亜空に来た時に、贈り物がどうとか言っていた。
最近僕が見ていた変な夢も、大黒天様の贈り物とやらのせいだったみたいだし、この分だと、あと一回くらい振り回されそうな気がする。
まだそれが何かは分からないけど、多分もっと魔力を高めて亜空を広くすると分かるって仕組みか……。
それにしても、海。
凄いサプライズだな。
お金持ちが島とかお城をプレゼントするなんて話があるらしいけど、海を貰うのはなかなかレアな経験だと思う。
少し遅れて、祭りを知らせるような花火の音が、ドーンと空で響いた。
「若、何事ですか?」
「お怪我はありませんか?」
識が怪我の心配をしてくれるのがなんだか申し訳ない。火花一つも浴びずに済んだから。
「ああ、大丈夫。神様がね、海をくれるってさ」
「……」
「……」
「どうやらこの海、あとは好きに使っていいって事で、一件落着みたいだ」
「海とは、貰えるものだったんですな」
「いくら亜空とはいえ……非常識な」
巴は釈然としない様子で首を捻り、識は少し声が掠れていた。
なんとなく、識が言った〝非常識な〟って言葉には僕まで含まれていそうだ。
気持ちは分かるけど……勘弁してくれ。
「しかしあの木といい、看板には書いてなかったけど、アテナ様も関わっているんじゃなかろうか」
僕がついつい漏らした呟きに、識が反応した。
「木? 点々とある、あの樹木ですか。確かに変わった形をしておりますな。やはり若の世界のものですか」
「うん。僕も直接見るのは初めてなんだけどね。あの奇妙な形だろ? 流石に見間違えはしないと思う」
「神が関係する樹木……つまりは神木の類ですか。そういえば、神社なる場所にはそういったものがよくあるのだと、巴殿に聞きました」
僕の言葉を勘違いして、識はあの木を神木だと思い込んでいる。
「いや神木とは、こんな突然現れるものではなく、謂れある木や、長寿の木をそう見立てる事が多いはずなんじゃが」
巴が識と何やら議論を始める気配だ。
まあ、言うまでもなく巴の解釈の方が正しい。
「識、そういう意味じゃないよ。僕が神様の名前を出したのは、あの木から採取できるモノが、その神様が信仰されていた地域でも出回ってた気がするだけ」
確かギリシャやローマの方でも知られてたと思うんだよな、記憶では。
「形はキノコのようにも見えますな」
そう。識が表現した通り、キノコであったり、幹の形によってはブロッコリーを思わせる見た目だ。
幹の一定の高さから枝が数多く出て伸びて、上に傘状に葉の緑が広がっている。
名前が印象的な上に、画像で見た実際の姿が更に奇妙だったから、よく覚えてた。
漠然といつか見に行きたいと思っていたけど、こんな形で叶うなんてなあ。
「竜血樹っていうんだ。ドラゴンの血の樹って書く」
「……随分と物騒なネーミングで」
巴が若干苦い顔をした。
「僕のいた世界では竜なんて実在しなかったから、実際の竜とは無関係だと思うよ。確か幹を傷つけると出る樹液が真っ赤で、それが薬になるらしいんだよ。それが〝竜血〟という名で出回ったから、竜血の木って事で竜血樹……だったはず」
もっとも、神様が存在したんだから、本当は竜もどこかにいたかもしれないが、まあ僕の常識ではそれらはいなかったわけだし。
実際にあの木に竜が関係していたなら面白いけど、今はどうでもいい。
確認のしようもない。
「薬にもなる赤い樹液、それは興味深いですね」
識がこれまでとは違う目で竜血樹を見て呟く。
「うん。軟膏として使うだけじゃなくて、飴みたいに固まる性質もあって錠剤としても使われていたんだとか」
「……私が調べても構いませんか?」
「いいよ。植物関連だし、アルケーと森鬼にも声をかけてやってくれる? ある程度樹齢を重ねた木じゃないと赤いのは出ないみたいだから、調査の参考にしてみて」
「樹齢ですか……承知しました!」
感想 3,667
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あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
真の皇帝は俺です ~面倒だから幼なじみに帝位を任せていたら、婚約者に捨てられました。正体を明かしたら全員後悔してももう遅い~
由香皇帝の仕事が面倒だったレインは、信頼する幼なじみアレクシスに表向きの皇帝を任せ、自身は陰から帝国を支えていた。
だがある日、婚約者エミリアは「権力も将来性もない」と彼を見限り婚約破棄を宣言する。
しかし彼女は知らなかった。
帝国を動かしていた真の支配者が誰なのかを。
これは全てを持ちながら隠していた男と、見るべきものを見失った者たちの後悔の物語。
魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな
七辻ゆゆ「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」
「そうそう」
茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。
無理だと思うけど。
「お姉様の刺繍は素人ね」と笑った義妹の婚礼衣装——裏地を見た女官十二人が、一斉に針を置いた
歩人(あゆと)「お姉様の刺繍は、素人の手習いに見えますわね」――王太子妃となる異母妹アデリーナは、王宮女官たちの前で姉ローゼを笑った。翌週の婚礼の朝。式典装の最終確認のため、十二人の女官が衣装の裏地を検めた瞬間――一人、また一人と、針を置いた。裏地に縫い込まれていたのは、女官たちが十二年間ずっと探していた一筆の銀糸。即位式の絹外套、二人の王女の婚礼ドレス、亡き王太后の弔意の喪服。王家儀礼衣装のすべての裏地に、同じ手で、同じ糸で、同じ銀の花が縫い込まれていた。「アデリーナ様、これは――あなた様の手では、ございません」縫い手は、ずっと一人だった。それを十二年間、誰の名でも呼べなかっただけのこと。
薬師だからってポイ捨てされました~異世界の薬師なめんなよ。神様の弟子は無双する~
黄色いひよこ@Index ©薬師のロベルト・シルベスタは偉大な師匠(神様)の教えを終えて自領に戻ろうとした所、異世界勇者召喚に巻き込まれて、周りにいた数人の男女と共に、何処とも知れない世界に落とされた。
─── からの~数年後 ────
俺が此処に来て幾日が過ぎただろう。
ここは俺が生まれ育った場所とは全く違う、環境が全然違った世界だった。
「ロブ、申し訳無いがお前、明日から来なくていいから。急な事で済まねえが、俺もちっせえパーティーの長だ。より良きパーティーの運営の為、泣く泣くお前を切らなきゃならなくなった。ただ、俺も薄情な奴じゃねぇつもりだ。今日までの給料に、迷惑料としてちと上乗せして払っておくから、穏便に頼む。断れば上乗せは無しでクビにする」
そう言われて俺に何が言えよう、これで何回目か?
まぁ、薬師の扱いなどこんなものかもな。
この世界の薬師は、ただポーションを造るだけの職業。
多岐に亘った薬を作るが、僧侶とは違い瞬時に体を癒す事は出来ない。
普通は……。
異世界勇者巻き込まれ召喚から数年、ロベルトはこの異世界で逞しく生きていた。
勇者?そんな物ロベルトには関係無い。
魔王が居ようが居まいが、世界は変わらず巡っている。
とんでもなく普通じゃないお師匠様に薬師の業を仕込まれた弟子ロベルトの、危難、災難、巻き込まれ痛快世直し異世界道中。
はてさて一体どうなるの?
と、言う話。ここに開幕!
● ロベルトの独り言の多い作品です。ご了承お願いします。
● 世界観はひよこの想像力全開の世界です。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさんパーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃコミカライズ企画進行中です!!
3巻発売です!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&3巻出版!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、コミカライズ決定いたしました!現在企画進行中!!そしてオリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
12日には、楽天koboにおいてファンタジー5位となりました!皆様のおかげです!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(3巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
夏にはいよいよコミカライズ連載開始予定です!乞うご期待!!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
オリコンランキングライトノベル 週間BOOKランキング 18位(2025年9月29日付)
