転生者同士のゲームが始まったが俺は早々にこの世界に住むことを決めました。

イナロ

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第一章

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 サラが着替え、装備を装着した姿は修道服に杖。俺が最初に思ったのが僧侶だ!!。だ。そして、サラにケガを癒されたい。出来れば心と体を隅々まで見てもらいたい!!

 見てもらうだけか?だと。フッ。それが良いのだろう?

  サラのコスプレ姿見れてマジラッキーとかあまり思わない。少しは思ったが。

  一番思ったのがその服を着こなすサラがスゲーと思った。俺が着こなしてるな~と思うのは服を着た状態と同じ動きが出来る事と仕草や動きに無駄がない所だな。みんなそうだが、いつも着ている服より動きやすそうだ。マジパネ~~

 「行くぞ。もう、遠慮はいらん」

  スミスさん。遠慮してたんだ~。と思ったのは俺だけではないはず!!

  ウワ~。サラを助ける時以上に皆の笑顔が怖い。コレ、ホラーだよ。ホラー。十八禁の映画に出てくるよ。地上波流せないよ。

  サラは仮面をしているのであまりわからないが、口元が少しだけニヤけてる。怖くないな。抱きしめたい。

  サラの仮面はいつもしている質素な物では無く。装備の一種に部類される仮面だ。レスラーの仮面じゃなよ?アレは覆面か。

  いつものアイマスクは派手ではなく、質素。色も白で飾りも少ない。今付けてるのもアイマスクだが飾りが多く。装飾も凝っている。色は暗い青。サラに似合う。裸エプロンに付ける仮面はこれだな。

  ……。おっと鼻血が。

 「こいつどうしやすか?ボス」
 「ん?商品行きだな」
 「ご愁傷さま~~」

  敵さんのパシリで来た男が奴隷になるのが、今しがた決定した。ご愁傷さまって、シャス。目が怖いぞ。

  何?この流れで奴隷にるの?こんな簡単に?うそでしょ!!

 「ガク。冗談だ。そんな顔するな」
 「ハハ、ハ、ハハ。そ、そんなの、分かって、ますよ~。ヤダナ~、スミスさん!」
 「ガキ。嘘下手過ぎるだろう」

  冗談かよ!!本気かと思ったよ!!嘘なんてつき慣れてないよ!!もう、動揺しまくりだよ!!

 「こいつは一応連れて行く。役には立たんと思うがな」
 「了解しました」

  いざ、敵の本拠地へ!!

 「まぁ、こうなるよな」
 「俺、逃げて良いですか?スミスさん」
 「逃げたら奴隷になるが、それでも良いなら逃げて良いぞ」
 「ここで死ぬか、奴隷として生きるか。俺には選べないです!!」
 「なら、諦めてここで死ね」
 「ウワァ~~。来るんじゃ無かった~」
 「ガクさん。意外と余裕ありますね。すごいです!!」
 「サラ。俺が小刻みに震えているのは見えないかな?汗も大量に掻いてるし、自分で言うのもなんだけど多分、顔色もすごく悪いと思うんだ!!」
 「ガクさん!!私も頑張りますね!!」
 「俺の話を聞いてぇ~~~~~」

  目の前には大量の人がこっちを見て射殺すような目つきで俺たちを見ている。

  ここは敵の本拠地の宝石店の隣の豪邸。貴族でも住んでんじゃないかな?と思うほど大きな家だ。

  俺もハーレム作ったらこんな家に住みたいな。……現実を直視したくない。

  相手はそれぞれが武器を持ち、俺たちを待ち構えている。人数は…………五十ぐらい?はいるかな?

 「ハ!!相手もビビり過ぎだろう。百人も雇って財布が痛まないのかね~?」
 「マスさん。突っ込み過ぎないでくださいね!」
 「ウッセーぞ!シャス。そん時はそん時だ!お前が合わせろ」
 「マスさんに合わせるの大変なんですよ?」
 「それがお前の仕事だ」
 「はい、はい。分かりましたよ」

  三ケタか。俺、死んだよね。ここが俺の墓場なの?

 「サラおねーちゃん。どうする?」
 「そうね~。私は少し温存したいからパッチちゃんの補助をするよ」
 「じゃ~私が好きに動いて良いって事だよね?!」
 「あまり遠くに行っちゃダメだよ?」
 「は~い」

  パッチちゃん。拙者キャラはどうした?サラの前だと妹キャラなのか?

  皆が二人組を作る中、ハブられた俺は恒例の柔軟するペアーがいないので先生がペアーと言う状況だ。スミスさん。よろしくお願いします。

 「どうした」
 「いえ。そこはかとなく不安で」
 「ガク。良い事を二つ教えてやろう」
 「スミスさん~!!」
 「死ぬ時は死ぬ。諦めは大切だ」
 「スミスさん!!」
 「まずは、話し合いだな」

  相手側中央が開き、人が通れる通路が出来た。その通路を歩く太った男が汗をハンカチで拭きながら護衛二人を背後に歩かせこちらに向かってくる。

  こいつがここの支配人。表の仕事は宝石商。裏は奴隷商をやっているらしい。そして、サラを攫う事を命じた張本人。怒りがこみ上げる。

 「これはこれは、こんな遅くにどうかいたしましたか?スミス殿?」
 「気安く名前を呼ぶな。豚が」
 「な、なぜそんな事を……何か気に障るような事を私どもがしましたか?」
 「気に障る事だと……。お前本気で言ってはいないだろう?」
 「さてはて、私には覚えがありませんね~~。はい」
 「マス。……こいつの顔に覚えは?」
 「全く知りません」

  豚は家に来た男を知らないと切り捨てた。男も豚に言葉を投げかけている。話が違うだの、約束は守っただの言っている。

  豚は汗を拭きながら男に一瞬目線をやった。睨んだと言った方が良いかもしれない。その瞬間男は黙り、うなだれてしまった。

 「役に立たんかったな」
 「その男が何か?」
 「あぁ。お前の元にうちの従業員が人質になっているから、おとなしく言う事を聞けとさ」
 「誰がそんなデマを。私どもはそんな事は致していません」
 「そうか」
 「はい。ではお引き取りください」
 「だが断る!!」

  おお!!リアルにこの言葉を使う人がいるなんて!!カッコイイ。魂が揺さぶられるぜ。今ならたくさん無駄にできそうだ。

 「なぜです。証拠も何もないでしょう」
 「ない!!」
 「ならなぜ」
 「俺が、お前らの事を目障りで潰したいと思っているからだ!!」
 「お、横暴だ!!そんな事をすればあなたたちは犯罪者になるぞ!!」
 「ならんよ」
 「な!なんだと!!」
 「犯罪や罪ってのはバレなきゃ無いのと一緒なんだよ。豚」

  ん?どっか聞いた事あるな。デジャブかな?

 「つまり、バレない自信があると?私たちをこれだけの数で倒し切ると仰るのですか?」
 「来い。向かって来れば一人残らず潰してやろう。今引けば見逃してやる。豚、今のうちに認め、謝罪をすれば、痛く、苦しくぐらいにしてらろう。認めなければここは更地になると思え」
 「不当に私たちを貶めようとしていますね。私には身に覚えはありませんが降りかかる火の粉は払わねばなりません」
 「やってみろクソ豚が」
 「言わせておけば!!豚ブタと!!お前たち!!こいつらを殺せ!!殺した奴には賞金を出すぞ!!」
 「「「「ウオォ~~~~~~~」」」」
 「お前たち、手加減しろよ。うちの商品になるかもしれない奴らだ。心して手加減しろ」
 「「「「はい!! おう!!」」」」

  話し合いじゃないじゃん。スミスさん終始、挑発しかしてなじゃん!!

  豚の顔、真っ赤じゃん。頭の血管切れちゃうぞ。

  やっぱりの展開になったが俺はスミスさんの後ろを動かない。なぜだって?死にたくないからだよ!!

 「ウォラァ~。<腕力上昇>!!<筋力上昇>!!<体力上昇>!!吹っ飛びやがれ!!<鉄拳>!!」
 「<素早さ低下><身体強化>。……ダメだ。マスさんが止まらない。ヤレヤレ」

  マス・シャスチームの方はマスが突っ込み、シャスがバックアップ。人が車にはねられたみたいに吹っ飛んでいく。俺があれくらったら一発であの世だな。

 「<俊足><瞬眼>。……<一撃の重み>フッ!!」
 「……」

  サラ・パッチちゃんチームはパッチちゃんが目にも止まらぬスピードで相手を瞬殺。サラはパッチちゃんを見ているだけ。パッチちゃんがメッチャ強い。

  早くて全く見えないがな。

  皆がそれぞれ技?スキル?を使っている。シャスくんが使ってるのは見たが、それぞれ使たのか。俺も使ってみたいな。

 「行くぞ。付いて来い」
 「え?スミスさん!!」
 「豚に挨拶に行く」
 「俺は……」
 「ここに居れば巻き込まれて死ぬかも」
 「お供させていただきます!!」

  スミスさんはまっすぐに、豚に向かう、が邪魔する者が現れる。

 「お前を殺せば賞金がもらえる。悪く思うなよ~~」
 「ハッハッハッハッハ」
 「弱そうだな~」

  雑魚っぽいとか思わないようにしよう。

 「……」

  何事もなく進むスミスさん。

 「ガ」
 「ダ」
 「バ」

  スミスさんが一瞬で切り捨てた。声くらい掛けてあげて!!

 「邪魔だ。バカ者が、切るぞ」
 「もう切ってますよ」
 「……行くぞ」

  あ、スミスさんが今のを流した。

  スミスさんに睨まれた。怖い!!

  しばらくして、相手が五十前後は倒れた頃、相手側に逃げる者が現れ、向かってくるものは少なくなり、スミスさんに道を開ける者たちも増えた。っと思う。

 「さっきぶりだな。豚」
 「ば、バケモノ集団め!!」
 「化物呼ばわりか。心外だな」

  ごめんなさい。俺も一瞬、そうだな~っと思ってしましました。

 「こんなことしてタダで済むと思っているのか!!大問題だぞ!!」
 「知らんな。お前は俺に喧嘩を売った。それを俺が買った。それだけの事だ」
 「何を証拠に言っている!!」
 「ん?これか?それともこれか?これもあるぞ?あぁ、これは面白かった」

  スミスさんは装備に服にしまってあった紙の束をポイポイと豚の前に置いた。豚はそれをチラリと見た瞬間顔色をガラリと変え、汗がボタボタと流し始める。

 「こ、この書類は……いったい」
 「オヤ。それでもシラを切るつもりか。お前の横領に裏金、着服に賄賂。恐喝に脅し、搾り上げた者たちやられた物たちのリストと証拠だ。もちろん、本物はこっちが持っている」
 「……な、なぜ」
 「目障りだと言っただろう。それが建前だ」
 「本音は?」

  おっと、俺が口を出すべきじゃなかったかな?

 「本音は……イラッと来たからだ」
 「……そんな、理由で……」
 「理由などどうでもいい。お前は俺に喧嘩を売るだけでなく、仲間に手を出した。理由としては十分すぎる理由だろう。お前に理解できるか分からんがな」

  スミスさんは踵を返した。油断はしていない。

 「一日やろう。この街から出て行け。明後日以降、この街の地に足を付けばお前の存在がそこで消える」

  そう言ってスミスさんは出口えと向かう。みんなも無事なようだった。

 「帰るか」
 「「「「はい。おう」」」」

  これで、やっと終わった。平和が訪れる~。

  ……………………フラグ。

  まだ、終わらないかも!!
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