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「いや……足あるんだよなって」
「あるよ、歩いてきたじゃん」
「そうなんだけど」
「……まだ混濁してるの」
「いやそんなことはないけど。俺の為に生やした足なんだと思うとかわいく思えてきて」
「……はあ?」
「……だめだ、混じる」
「僕だって混じっちゃうけど」
その僕の答えがお気に召さなかったのか、むっとした顔をして、比べるの、と訊いてくる。
そういうつもりではないんだけど。
「だって同一人物じゃん……」
「でも俺あんなにくさいこと言わないだろ」
「時代が違うじゃん……てか結構言うよ」
「……」
額を抑えた皇輝の腰を軽く蹴る。
そんなとこでダメージ喰らうのがなんだかなあ。
「そっちこそ、人魚姫と僕を比べたら……全然違うでしょ」
「違う、けど」
「髪もながくないし、胸もないし、あんなに綺麗じゃないし」
「泳ぐのも上手くないしな」
「……本気出してないだけだし」
「でもかわいいよ」
「……ほら、くさいこと言うじゃん」
「これくらいなら普通じゃない」
「っあ!」
起き上がった皇輝が足の付け根に唇を寄せた。
ちゅっちゅっとリップ音が聞こえるのが羞恥を煽る。
「んッ、また……そこ……っ」
「ここしか痕つけられないじゃん」
「……っ、でも、連絡っ……と、とれなかっ、た、し、お仕置、って……っ」
「まだそれ言ってんの?なに、碧は見えるとこに痕つけて欲しいの?」
「み、見えるとこ、は困る……けど」
でもそこはやっぱりとんでもなく恥ずかしい。
首とかだってそうだけど、そっちの方が普通っていうか……その、
「い、いっかいくらい、は……」
「……本気で言ってる?一日で戻る痕じゃないよ」
「それはっ……こないだの、そこ、につけられたのでわかる、けど……」
「……だめ」
「えっなんで」
皇輝に断られるとは思ってなかった。一回だけな、と痕をつけて貰えると思っていた。
……だから少し、驚いたのと、ショックだった。
「……他のやつに見せられるもんじゃないからな」
「そりゃ僕なんて見苦しいかもしんない、けど、その、隠せば……」
「他のやつに見せるなって言ってんの。……やるなら春休みかな、碧が絶対プール入れない時」
「……先に言うのずるいんだけど」
「ん、それまで意識しといて」
「んうううう」
思わず顔を覆ってしまった。
この一週間だって今日のことを思い出してはじたばたしながら生きてきたのに、数ヶ月またそんな思いをさせるのか、鬼。
「それにしても、そんなこと考える暇もないと思ってたけど結構余裕じゃん、碧、慣れた?」
「ひう」
とろっとした熱いものを掛けられて躰がびく、と跳ねる。
慌ててそっちに視線を向けると、それに気付いた皇輝が液体の入った容器を見せてきた。
「なに、それ……」
「前までの冷たそうだったから新しいの買った、温感ロー」
「いっ……言わなくていい!」
「えー、碧のこと考えて選んだのに」
折角遮ったのに、そんなことを言いながら手は止めないものだから、躰の震えと声が止まらない。
うう、久し振りで気持ちいい、皇輝の手が、気持ちいい。
「ふ、んん、う……」
「誰もいないんだから我慢しないでいいのに」
「ん、ぅ、こうきがいるう……んぁ」
「俺には聞かせてくれなきゃ」
「あ、あ、や、も、だめっ……う、も、出っ、るう……!」
「早いね?」
「あっ、あ、ん、だっ……て、え!は、ひ、久し振りだしっ」
「でもひとりでシたでしょ?」
「した、けどおっ……んう、ぜんぜんっ、ちがあ……っ」
「どっちが気持ちいい?」
そんなの訊かれても困る。そんなの、そんなの皇輝の手の方がずっと気持ちいい。
悔しいけど、自分ですきなところを責めるより、ずっと、皇輝の手の方が。
「あ、ぁ、う……ッ」
「俺の方が気持ちいいよね」
「……っう、ばかっ」
達したばかりの僕の憎まれ口にすらにやにやする皇輝の足を叩く。力が出なくて、ぺしんと軽い音しか鳴らなかった。
そんなことは気にしてないように、僕の足を開かせて、またローションが追加される。
このぬちゃぬちゃにはやっぱり慣れない。傷付けない為に、スムーズに挿入する為に必要なんだろうけど。
「んッ……」
「あれ」
「……は、う、な、なに……」
「……碧、ここ自分で慣らした?」
「……っ」
指を挿入れた皇輝がいらないことに気付いてしまった。
思わず目を逸らした僕に、碧、と名前を呼びながら視線を合わせようとする。
やめて、今僕の顔見ないで。
「ね、自分でやったの、これ」
「……って、」
「こないだは出来なかったって言ってたのに」
「だってえ……」
間が開きすぎて、また最後まで出来ないと思ったから。
そんなことの繰り返しで、いつまでも出来ないんじゃないかって。
だから、皇輝が土曜日空けとけって言ったから、だから。
「どうだった?気持ちよかった?」
「んっ、や、そこ、さわっ、てなっ……」
「気持ちいいとこ触んなかったの?拡げただけ?」
「あっ、う、だっ、て……あ、そこ、は、こわくてっ」
「こわいの?気持ちよさそうなのに」
「んぁあっ、あ、あ!や、んうう、あ、でう……っ」
ぐっと圧されて、またイってしまった。
耳許で気持ちいいね、と優しく囁かれて、躰がぴく、と反応してしまう。
「あるよ、歩いてきたじゃん」
「そうなんだけど」
「……まだ混濁してるの」
「いやそんなことはないけど。俺の為に生やした足なんだと思うとかわいく思えてきて」
「……はあ?」
「……だめだ、混じる」
「僕だって混じっちゃうけど」
その僕の答えがお気に召さなかったのか、むっとした顔をして、比べるの、と訊いてくる。
そういうつもりではないんだけど。
「だって同一人物じゃん……」
「でも俺あんなにくさいこと言わないだろ」
「時代が違うじゃん……てか結構言うよ」
「……」
額を抑えた皇輝の腰を軽く蹴る。
そんなとこでダメージ喰らうのがなんだかなあ。
「そっちこそ、人魚姫と僕を比べたら……全然違うでしょ」
「違う、けど」
「髪もながくないし、胸もないし、あんなに綺麗じゃないし」
「泳ぐのも上手くないしな」
「……本気出してないだけだし」
「でもかわいいよ」
「……ほら、くさいこと言うじゃん」
「これくらいなら普通じゃない」
「っあ!」
起き上がった皇輝が足の付け根に唇を寄せた。
ちゅっちゅっとリップ音が聞こえるのが羞恥を煽る。
「んッ、また……そこ……っ」
「ここしか痕つけられないじゃん」
「……っ、でも、連絡っ……と、とれなかっ、た、し、お仕置、って……っ」
「まだそれ言ってんの?なに、碧は見えるとこに痕つけて欲しいの?」
「み、見えるとこ、は困る……けど」
でもそこはやっぱりとんでもなく恥ずかしい。
首とかだってそうだけど、そっちの方が普通っていうか……その、
「い、いっかいくらい、は……」
「……本気で言ってる?一日で戻る痕じゃないよ」
「それはっ……こないだの、そこ、につけられたのでわかる、けど……」
「……だめ」
「えっなんで」
皇輝に断られるとは思ってなかった。一回だけな、と痕をつけて貰えると思っていた。
……だから少し、驚いたのと、ショックだった。
「……他のやつに見せられるもんじゃないからな」
「そりゃ僕なんて見苦しいかもしんない、けど、その、隠せば……」
「他のやつに見せるなって言ってんの。……やるなら春休みかな、碧が絶対プール入れない時」
「……先に言うのずるいんだけど」
「ん、それまで意識しといて」
「んうううう」
思わず顔を覆ってしまった。
この一週間だって今日のことを思い出してはじたばたしながら生きてきたのに、数ヶ月またそんな思いをさせるのか、鬼。
「それにしても、そんなこと考える暇もないと思ってたけど結構余裕じゃん、碧、慣れた?」
「ひう」
とろっとした熱いものを掛けられて躰がびく、と跳ねる。
慌ててそっちに視線を向けると、それに気付いた皇輝が液体の入った容器を見せてきた。
「なに、それ……」
「前までの冷たそうだったから新しいの買った、温感ロー」
「いっ……言わなくていい!」
「えー、碧のこと考えて選んだのに」
折角遮ったのに、そんなことを言いながら手は止めないものだから、躰の震えと声が止まらない。
うう、久し振りで気持ちいい、皇輝の手が、気持ちいい。
「ふ、んん、う……」
「誰もいないんだから我慢しないでいいのに」
「ん、ぅ、こうきがいるう……んぁ」
「俺には聞かせてくれなきゃ」
「あ、あ、や、も、だめっ……う、も、出っ、るう……!」
「早いね?」
「あっ、あ、ん、だっ……て、え!は、ひ、久し振りだしっ」
「でもひとりでシたでしょ?」
「した、けどおっ……んう、ぜんぜんっ、ちがあ……っ」
「どっちが気持ちいい?」
そんなの訊かれても困る。そんなの、そんなの皇輝の手の方がずっと気持ちいい。
悔しいけど、自分ですきなところを責めるより、ずっと、皇輝の手の方が。
「あ、ぁ、う……ッ」
「俺の方が気持ちいいよね」
「……っう、ばかっ」
達したばかりの僕の憎まれ口にすらにやにやする皇輝の足を叩く。力が出なくて、ぺしんと軽い音しか鳴らなかった。
そんなことは気にしてないように、僕の足を開かせて、またローションが追加される。
このぬちゃぬちゃにはやっぱり慣れない。傷付けない為に、スムーズに挿入する為に必要なんだろうけど。
「んッ……」
「あれ」
「……は、う、な、なに……」
「……碧、ここ自分で慣らした?」
「……っ」
指を挿入れた皇輝がいらないことに気付いてしまった。
思わず目を逸らした僕に、碧、と名前を呼びながら視線を合わせようとする。
やめて、今僕の顔見ないで。
「ね、自分でやったの、これ」
「……って、」
「こないだは出来なかったって言ってたのに」
「だってえ……」
間が開きすぎて、また最後まで出来ないと思ったから。
そんなことの繰り返しで、いつまでも出来ないんじゃないかって。
だから、皇輝が土曜日空けとけって言ったから、だから。
「どうだった?気持ちよかった?」
「んっ、や、そこ、さわっ、てなっ……」
「気持ちいいとこ触んなかったの?拡げただけ?」
「あっ、う、だっ、て……あ、そこ、は、こわくてっ」
「こわいの?気持ちよさそうなのに」
「んぁあっ、あ、あ!や、んうう、あ、でう……っ」
ぐっと圧されて、またイってしまった。
耳許で気持ちいいね、と優しく囁かれて、躰がぴく、と反応してしまう。
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