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日常
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けたたましく響く蝉の声。向こうの背景にモヤがかかるほどのアスファルトからの熱気。
夏だ。
「暑いな……」
「圭ちゃんチューパット半分いる?」
「いる」
バキッとアイスを半分に割る勇太。
「はい」
「あんがと」
猛暑だと言うのにコイツはベッタリと俺にくっついてる。熱い。体温が肌から肌へ直にくる。アイスが溶けるのも心なしか早い気がする。
「熱いんだけど」
「夏だからなー」
「いや、そうじゃなくて」
「外三十五度だってさ」
「いや、だからそうじゃなくて」
「冷房付いてんだけどな」
「だから、くっつくなって」
「え?」
ぐいっと押し退け逃げようとするがベッタリくっついてて離れない。ああ、くそ。力強いな。
「もー、熱いんだよ!」
「離れたら死ぬー」
「くっついてる方が死ぬわ!」
「圭ちゃん不足になるー」
「ここにいるだろ!」
「近う寄れー」
「寄らねえ!」
こいつの戯れ方は異常なのではないかとたまに思う。今まで付き合ってきた人間の中で一番距離が近いというか、一番愛が重いというか、まあ嫌な気はしないんだけど。
「圭ちゃん」
「なんだ」
「ホラゲ実況見よ」
「お前本当にそればっか」
「いいじゃん、楽しいし」
「まあ、いいけど……」
窓際にかけた風鈴が、冷房の風をうけて一回ちりんと鳴った。今日も今日とて、平和で穏やかな時間が2人を包んでいた。
To be continued.
夏だ。
「暑いな……」
「圭ちゃんチューパット半分いる?」
「いる」
バキッとアイスを半分に割る勇太。
「はい」
「あんがと」
猛暑だと言うのにコイツはベッタリと俺にくっついてる。熱い。体温が肌から肌へ直にくる。アイスが溶けるのも心なしか早い気がする。
「熱いんだけど」
「夏だからなー」
「いや、そうじゃなくて」
「外三十五度だってさ」
「いや、だからそうじゃなくて」
「冷房付いてんだけどな」
「だから、くっつくなって」
「え?」
ぐいっと押し退け逃げようとするがベッタリくっついてて離れない。ああ、くそ。力強いな。
「もー、熱いんだよ!」
「離れたら死ぬー」
「くっついてる方が死ぬわ!」
「圭ちゃん不足になるー」
「ここにいるだろ!」
「近う寄れー」
「寄らねえ!」
こいつの戯れ方は異常なのではないかとたまに思う。今まで付き合ってきた人間の中で一番距離が近いというか、一番愛が重いというか、まあ嫌な気はしないんだけど。
「圭ちゃん」
「なんだ」
「ホラゲ実況見よ」
「お前本当にそればっか」
「いいじゃん、楽しいし」
「まあ、いいけど……」
窓際にかけた風鈴が、冷房の風をうけて一回ちりんと鳴った。今日も今日とて、平和で穏やかな時間が2人を包んでいた。
To be continued.
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