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で、先程の私の台詞である。
三年前よりがっしりした身体付きになり、貴族的なところは抜けきっていないが甘えた坊ちゃんぽかったところは消え失せた青銀の髪に青い瞳の青年は僅かに微笑みながら
「…ー久しぶりだ、リ「アイリだ」
昔のようにリア、と呼びそうになる馬鹿の言葉に被せ、更には今回話を持ってきたハンターを睨み付ける。
「ちょっと、どういう事?今回は腕利きしか集めないって言ってたじゃない、なんでボンボンが混ざってんのよ?」
「なんだぁ?アイリ、知り合いか?」
今回の仲介でもあるパーティーリーダー、ハンクが首を傾げる。
「質問に答えて」
「こいつはベルン。一年前にギルド登録した冒険者だ。お前さんほどじゃないがここ半年で結構有名になった奴だ。腕は俺が保証するぜ?」
「…私は信用出来ない」
ヴェルハルト、いや現ベルンは哀しそうに私を見るが知った事か。二度と顔を見せるなといったのを破ったのはそっちの方だ。
「…お前さんが信用出来ないってのは過去に何か事情があんだろうが、ドラゴンの生息地はもう目の前だ、今更変更はきかねぇよ」
「こいつがいるって知ってたら私は依頼は受けなかった。それぐらい信用出来ない。私よりそいつを取るっていうならー…」
「うぇぇ?!そりゃねーだろ…アイリよぉ、アンタ攻撃の中心なんだぜ?」
「信用出来ない奴と組むパーティーほど危険なものはない。アンタだって知ってるでしょ」
「いや、俺はこいつとは前に組んだ事があってだなぁ…、」
「私はない」
「んー…そりゃあ、冒険者って奴は自分の勘で組むもんだが…、今回編成だけでも結構時間くってんだ。それにこいつ氷魔法の使い手だぜ?ドラゴン相手にゃあ必須だろ?盾にはおあつらえ向きだ。かといって中核の主戦力のお前に抜けられても困る。なんか問題あったら俺っちの責任って事で尻拭うからよ…ここは堪えてもらえねぇか、アイリ?」
下手に出てはいるがアイリがここで断り大勢の仲間を見捨てられるような性ではない事をわかっていてやっているわけだから、舌打ちを隠す事はしない。
「じゃ、私が怪我のひとつでも負ったら数に応じてアンタに治療費の他に慰謝料も払ってもらうわ。あと、今回の報酬50%上乗せでよろしく」
「でぇぇっ?!そりゃねぇよ!治療費はともかくなんで慰謝料⁈しかも50%はねぇだろ?!」
「あぁ?私の精神的苦痛に対する慰謝料に決まってんでしょうが。デカい仕事ほど信頼関係大事って テメェでいつも言ってんじゃんか、言ったコトの責任は取れ。大体今回この話をまとめたって事で仲介料も入ってんだろ?ケチケチすんな」
「う〝ー…せめて10%」
「50だ」
「大負けに負けて12%でどうだっ⁈」
「変わってない。セール中じゃないんだよこっちは。サービス期間中でもない」
「お前そんだけ腕良くて美人でイイ身体してんだからいいだろおぉ?!」
「何の話してんだ てめぇはっ?!」
「だー、かー、らー、顔も身体もみ…、っ、も良くて腕が立つって神サマから貰いすぎだろ?!俺なんか腕が良くて人望あってそこそこ金もあんのに見かけが赤い髪にちょっとむさ苦しいってだけでアダ名が〝今イチ残念なレッド〟だぞ?!」
「 貰ってない!渾名なんかなんだって良いだろうがっ!」
「良くねぇわ!そりゃお前はいいよ?〝金色のスカーレット〟だもんな?!誰が聞いたってカッコいいもんな?!」
どうやらヘンなスイッチが入ってしまったらしい。こういうところが残念、と顔の造作自体は悪くないのに 言われる由縁なのだが。
「私が言い出したわけじゃないっ!周りが勝手に言ってるだけなんだから言わせておけば良いだろうがっ!」
「俺だって名乗った事なんかねぇよ?知らない間にカッコいいアダ名が俺だって欲しかったよ!」
「だったら周りに自分で触れまわりゃあ良いじゃないか!〝俺の事は頼りになるカッコいいレッド〟と呼べ とかさ!」
「それ名前のセンスも含めて全然カッコよくねぇ!」
「ンな事でうじうじ言ってっからカッコいいって言われないんだよアンタは!」
「…目的地に着いたぞ」
二人の舌戦に全く割って入らず歩みを進めていた一行はぴたりと足を止め
で・どうするんだ。
という目を向けた。
二人もやめ時を悟ったらしく
「仕方ねぇ、25%で手を打つ!」
「…30%で手を打つ」
「んなっ!」
「でなきゃ二度と組まない」
「ぐっ…!わあったよ」
「よし」
許しが出たと思ったのか
「…君が戦えるとは知らなかったな」
つ、と横に立ったベルンの呟きに
「私に話しかけるな」
と黙らせた。
そりゃそうだろ。
知らせた事、なかったもの。
三年前よりがっしりした身体付きになり、貴族的なところは抜けきっていないが甘えた坊ちゃんぽかったところは消え失せた青銀の髪に青い瞳の青年は僅かに微笑みながら
「…ー久しぶりだ、リ「アイリだ」
昔のようにリア、と呼びそうになる馬鹿の言葉に被せ、更には今回話を持ってきたハンターを睨み付ける。
「ちょっと、どういう事?今回は腕利きしか集めないって言ってたじゃない、なんでボンボンが混ざってんのよ?」
「なんだぁ?アイリ、知り合いか?」
今回の仲介でもあるパーティーリーダー、ハンクが首を傾げる。
「質問に答えて」
「こいつはベルン。一年前にギルド登録した冒険者だ。お前さんほどじゃないがここ半年で結構有名になった奴だ。腕は俺が保証するぜ?」
「…私は信用出来ない」
ヴェルハルト、いや現ベルンは哀しそうに私を見るが知った事か。二度と顔を見せるなといったのを破ったのはそっちの方だ。
「…お前さんが信用出来ないってのは過去に何か事情があんだろうが、ドラゴンの生息地はもう目の前だ、今更変更はきかねぇよ」
「こいつがいるって知ってたら私は依頼は受けなかった。それぐらい信用出来ない。私よりそいつを取るっていうならー…」
「うぇぇ?!そりゃねーだろ…アイリよぉ、アンタ攻撃の中心なんだぜ?」
「信用出来ない奴と組むパーティーほど危険なものはない。アンタだって知ってるでしょ」
「いや、俺はこいつとは前に組んだ事があってだなぁ…、」
「私はない」
「んー…そりゃあ、冒険者って奴は自分の勘で組むもんだが…、今回編成だけでも結構時間くってんだ。それにこいつ氷魔法の使い手だぜ?ドラゴン相手にゃあ必須だろ?盾にはおあつらえ向きだ。かといって中核の主戦力のお前に抜けられても困る。なんか問題あったら俺っちの責任って事で尻拭うからよ…ここは堪えてもらえねぇか、アイリ?」
下手に出てはいるがアイリがここで断り大勢の仲間を見捨てられるような性ではない事をわかっていてやっているわけだから、舌打ちを隠す事はしない。
「じゃ、私が怪我のひとつでも負ったら数に応じてアンタに治療費の他に慰謝料も払ってもらうわ。あと、今回の報酬50%上乗せでよろしく」
「でぇぇっ?!そりゃねぇよ!治療費はともかくなんで慰謝料⁈しかも50%はねぇだろ?!」
「あぁ?私の精神的苦痛に対する慰謝料に決まってんでしょうが。デカい仕事ほど信頼関係大事って テメェでいつも言ってんじゃんか、言ったコトの責任は取れ。大体今回この話をまとめたって事で仲介料も入ってんだろ?ケチケチすんな」
「う〝ー…せめて10%」
「50だ」
「大負けに負けて12%でどうだっ⁈」
「変わってない。セール中じゃないんだよこっちは。サービス期間中でもない」
「お前そんだけ腕良くて美人でイイ身体してんだからいいだろおぉ?!」
「何の話してんだ てめぇはっ?!」
「だー、かー、らー、顔も身体もみ…、っ、も良くて腕が立つって神サマから貰いすぎだろ?!俺なんか腕が良くて人望あってそこそこ金もあんのに見かけが赤い髪にちょっとむさ苦しいってだけでアダ名が〝今イチ残念なレッド〟だぞ?!」
「 貰ってない!渾名なんかなんだって良いだろうがっ!」
「良くねぇわ!そりゃお前はいいよ?〝金色のスカーレット〟だもんな?!誰が聞いたってカッコいいもんな?!」
どうやらヘンなスイッチが入ってしまったらしい。こういうところが残念、と顔の造作自体は悪くないのに 言われる由縁なのだが。
「私が言い出したわけじゃないっ!周りが勝手に言ってるだけなんだから言わせておけば良いだろうがっ!」
「俺だって名乗った事なんかねぇよ?知らない間にカッコいいアダ名が俺だって欲しかったよ!」
「だったら周りに自分で触れまわりゃあ良いじゃないか!〝俺の事は頼りになるカッコいいレッド〟と呼べ とかさ!」
「それ名前のセンスも含めて全然カッコよくねぇ!」
「ンな事でうじうじ言ってっからカッコいいって言われないんだよアンタは!」
「…目的地に着いたぞ」
二人の舌戦に全く割って入らず歩みを進めていた一行はぴたりと足を止め
で・どうするんだ。
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二人もやめ時を悟ったらしく
「仕方ねぇ、25%で手を打つ!」
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「んなっ!」
「でなきゃ二度と組まない」
「ぐっ…!わあったよ」
「よし」
許しが出たと思ったのか
「…君が戦えるとは知らなかったな」
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