ふざけんな! と最後まで読まずに投げ捨てた小説の世界に転生してしまった 旦那様、あなたは私の夫ではありません

詩海猫(8/29書籍発売)

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アンサー編 エピローグ

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本日七話目の投稿です、ご注意下さい。
こちらの投稿と同時に感想欄解放させていただきます。



*・゜゚・*:.。..。.:*・*:.。. .。.:*・゜゚・*


原作ではマリーローズの死後、物語はエルローゼの視点で語られる。

ルイス王子は約束通りエルローゼ王女を妃として迎えたが結婚後にマリーローズの悲劇を聞き、エルローゼへの愛が冷めていく。
エルローゼは表向き正妃として大事にされていたが、子供は自分とは作らず側妃に生ませたことや、メイドたちの陰口で真実を知ってしまう。
国王が「マリーローズは病死した」とだけ伝えて急ぎ嫁がせたため、エルローゼは何も知らなかったのだ。
ただアベルを気の毒がった後は自分の幸福だけ追っていたエルローゼは自身の所業を顧みて間違いに気付き、王宮を辞して旅に出て、様々な経験をして己の罪と向き合って行く。
旅疲れ果てた頃、やがて果ての地で、同じく修道騎士として旅をしてきたアベルと再会し、涙を流して微笑みあう場面で物語は閉じられる。



原作者は「薔薇をキーワードに、幸福を求めて行動したキャラクターたちの実らない初恋だとか儚い恋を表現したかった」とか言っていた(確かに誰も初恋を実らせてはいない)が、この小説は紙本と電子書籍があり、紙の方に随所にヒント暗号が仕込まれており、それらをつなぎ合わせて電子版の特典ページにキーワードを打ち込むとシークレットルートが現れると言う噂があった。

「ロゼの幸福」自体は、マリーローズを失って、悲嘆に暮れる騎士が修道騎士として旅立ち、次いでエルローゼも「罪は私にもある。私は流浪の修道女となり、二度とマリーローズ様のような方を出さないことに尽力しましょう」と旅立ち、やがてとある朽ちた遺跡の前で二人は再会し、互いのやつれた顔に涙し合い、幸福そうに微笑み合うという場面で終わるので、綺麗に終わっていると言えなくもないがなんとも中途半端なラストとも言える。


そして、その闇ルートはこの場面の続きであり、アベルが闇落ちし、あらゆる黒魔術を使ってマリーローズを時を戻して生き返らせ、やり直そうとするルートだと言う。

二人が出会ったあの遺跡は実は古代魔術の地で、「すべての元凶は貴様だ」とエルローゼを殺し、その血と魂を贄にして黒魔術を発動させる。
またマリーローズの魂が既にこの世にいないため、生き返らせるために、異世界からマリーローズと波長の合う人間の魂をこちらに転生させると言う魔術をアベルが行ったという話がネットで囁かれてはいたが、原作者も沈黙していたため真偽は定かでない。
また、この闇落ち巻き戻りルートではアベルが本人に記憶はなくともマリーローズに異常な執着を示し、マリーローズは結局籠の鳥にされてしまうとも。





*・゜゚・*:.。..。.:*・*:.。. .。.:*・゜゚・*


番は本能的に伴侶と子を生そうとする。
同時に、伴侶に絶対服従になる。
奴の場合、伴侶とは別の相手に“騎士の誓い“なんてものをしてしまったせいで、歪みが生じたのだろう。
瞳が濁り、ただただ主君に忠実であろうとする部分と伴侶への執着が上手く噛み合わず、マリーローズを求めながら主君に侍る愚か者。
早く気付いて、そんな誓いなど切り捨ててしまえばあの瞳もあそこまで濁らなかったろうに。

おそらく一種の先祖帰りなのだろう、番に狂った者はあの瑠璃色が濁り、生涯幽閉された者もいると聞く。
番の望みならばどんな残虐な行為も辞さないが、番には絶対服従する。
欠けてはいるが戦闘値は高いあの男がマリーローズに無抵抗だったのはその為だろう、あの王家の介入さえなければただ単に妻に絶対服従の夫婦が出来上がっていたかもしれない。
「いや、それはあり得ないか……」
彼女は自分の番だ。
事実、マリーローズに出会ってすぐエルローゼのことなど吹き飛んでしまったのだから。

これ以上愛する妃をあの瞳に映してやる気はなかったし何か企まれては面倒なので、捕らえて拘束し、あの濁った目は抉り取らせてもらった。
だが、その後何もしないうちに妙なことが起きた。
あの男は突然、血を吐いてこときれたのだ。
帯同していた医師から見てもどこにも異常はなく、単に過酷な旅で生命力が弱っていたのだろうということだった。
「まあ、消えてくれたのだから良いか……」
そう陰る瞳で呟いたルイスは、「次はマリーローズをどこに連れて行こうか」と考えて瞳を輝かせた。













「お前の願いが叶うのは、今のお前と“死“が重なった時だ」
瞳を奪われたアベルが最後に聞いたのは、果ての国で最後に頭に響いたのと同じ声だった。



 fin.



*・゜゚・*:。. .。:*・゜゚・*










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