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民宿「いさき」 その1
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龍太郎は森での出来事をSNSに投稿しようと動画を見たが、大男にカメラを向けた瞬間、空中に放り投げられた為、1~2秒しかまともに写っていなかった。しかもブレブレの映像。
「森を散策中突然巨人に襲われたんだが」
今回は投稿はしたものの、バズる期待はしないでいた。よくあるトリック動画かCGと思われるのがオチかもしれない。
「本当にこの辺に宿があるの?」
龍太郎は訝しげに幸祐に聞いてきた。ずっと続く山道にどうやら飽きてきたようだ。
「ナビばこの辺を示してる。ネット検索したらこの辺の住所だったんだがな。」
「何てところ?ネット予約したの?」
「ああ、民宿のいさきってところだよ。」
クチコミ:大自然に囲まれながらのご飯はとても美味しかったです!近くにある森での森林浴ですっかり心洗われました!スタッフはご夫婦で経営されていて気さくな方でした!
星5
クチコミなどの評価はこれ1つだった。
(これ絶対サクラだろ…。)
龍太郎はため息をついた。
休憩所から30~40分経ったところで、
古ぼけた民宿「いさき」の看板が見えた。
民宿「いさき」
もうすぐそこ
看板が見えてすぐの道路沿いに昔ながらの瓦葺きの大きな古民家があった。幸祐は車を停め、古民家のチャイムを鳴らした。しかし、反応が無い。
「こんにちは…おかしいな…。」
「廃業したんじゃねぇの?」
龍太郎は小馬鹿にしたような調子でそう言って、近くのベンチに座ってスマホゲームを始めた。幸祐は電話をかけてみた。家の奥から電話の音が聞こえた。まだ電気は通っているみたいだ。幸祐はドアに手をかけた。鍵はかかってなかった。
「こんにちは…。あの、予約した佐野です!」
仕方なく玄関を開け、中に入ると、小鳥の鳴き声の様なアラームが鳴った。きっと来客を知らせたり、防犯の為だろう。
「こんにちは!」
人の気配がない。ちょうど留守なのか、本当に廃業してるのか。左手に居間が見えた。立派な木造の机が見えた。その上に宿泊者名簿と書かれた紙が置いてあった。
「あら!いらっしゃい!」
突然背後から大きな女性の声が聞こえた。2人とも飛び上がった。誰の気配もなかったのに、いつの間にか背後にいたのだ。白髪のおばちゃんは何食わぬ顔でスタスタと机まで歩いて来て、
「ご予約のお客様ですね!ごめんなさいね~!留守にしていて。ちょうど晩御飯の材料の買い出しに行ってましたの。帰ってくるとき、お2人が見えましたので。それにしても暑かった。」
突然現れたのは60代半ばくらいで、いかにも元気そうなおばちゃんだ。買い出し帰りのようで、手には材料をいっぱいに詰め込んだマイバッグを持っていた。
「こちらに記入よろしくお願いしますね。」
佐野幸祐、佐野龍太郎 2泊3日
「お部屋にご案内しますね。」
廊下に出た瞬間、幸祐はギョッとした。さっき入ったとき玄関の扉は閉めたはずなのに、開いてるではないか。アラームも足音さえしなかった。扉のアラームはモーションセンサータイプかと思ったが、壊れているのか?
「あっ!申し遅れました!私つゆ子と申します。主人と一緒にいさきの経営管理をしています。」
「あの、ご夫婦で経営されてるんですですよね?ご主人は?」
「主人ですか?山に柴刈りに行っています。もうすぐで戻ってきますよ。」
「森を散策中突然巨人に襲われたんだが」
今回は投稿はしたものの、バズる期待はしないでいた。よくあるトリック動画かCGと思われるのがオチかもしれない。
「本当にこの辺に宿があるの?」
龍太郎は訝しげに幸祐に聞いてきた。ずっと続く山道にどうやら飽きてきたようだ。
「ナビばこの辺を示してる。ネット検索したらこの辺の住所だったんだがな。」
「何てところ?ネット予約したの?」
「ああ、民宿のいさきってところだよ。」
クチコミ:大自然に囲まれながらのご飯はとても美味しかったです!近くにある森での森林浴ですっかり心洗われました!スタッフはご夫婦で経営されていて気さくな方でした!
星5
クチコミなどの評価はこれ1つだった。
(これ絶対サクラだろ…。)
龍太郎はため息をついた。
休憩所から30~40分経ったところで、
古ぼけた民宿「いさき」の看板が見えた。
民宿「いさき」
もうすぐそこ
看板が見えてすぐの道路沿いに昔ながらの瓦葺きの大きな古民家があった。幸祐は車を停め、古民家のチャイムを鳴らした。しかし、反応が無い。
「こんにちは…おかしいな…。」
「廃業したんじゃねぇの?」
龍太郎は小馬鹿にしたような調子でそう言って、近くのベンチに座ってスマホゲームを始めた。幸祐は電話をかけてみた。家の奥から電話の音が聞こえた。まだ電気は通っているみたいだ。幸祐はドアに手をかけた。鍵はかかってなかった。
「こんにちは…。あの、予約した佐野です!」
仕方なく玄関を開け、中に入ると、小鳥の鳴き声の様なアラームが鳴った。きっと来客を知らせたり、防犯の為だろう。
「こんにちは!」
人の気配がない。ちょうど留守なのか、本当に廃業してるのか。左手に居間が見えた。立派な木造の机が見えた。その上に宿泊者名簿と書かれた紙が置いてあった。
「あら!いらっしゃい!」
突然背後から大きな女性の声が聞こえた。2人とも飛び上がった。誰の気配もなかったのに、いつの間にか背後にいたのだ。白髪のおばちゃんは何食わぬ顔でスタスタと机まで歩いて来て、
「ご予約のお客様ですね!ごめんなさいね~!留守にしていて。ちょうど晩御飯の材料の買い出しに行ってましたの。帰ってくるとき、お2人が見えましたので。それにしても暑かった。」
突然現れたのは60代半ばくらいで、いかにも元気そうなおばちゃんだ。買い出し帰りのようで、手には材料をいっぱいに詰め込んだマイバッグを持っていた。
「こちらに記入よろしくお願いしますね。」
佐野幸祐、佐野龍太郎 2泊3日
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廊下に出た瞬間、幸祐はギョッとした。さっき入ったとき玄関の扉は閉めたはずなのに、開いてるではないか。アラームも足音さえしなかった。扉のアラームはモーションセンサータイプかと思ったが、壊れているのか?
「あっ!申し遅れました!私つゆ子と申します。主人と一緒にいさきの経営管理をしています。」
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