貴方と雪と僕

しろちゃん

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服の選び方??

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「ふぅ...」
そう僕はソファについてため息をこぼす。
「今日は色々と疲れたなぁ...」
それもそのはずだ。
なんせ桜に振り回されてオシャレな服を買ったんだ、もう僕は死にそうだ。
そしてテレビをつけてみる。
ニュースを見てるととある事件が目に入る。
「昨日、1人の少女が自殺しました」
「自殺...ねぇ...」
その事件を見て思い出した。
実は僕も1度自殺しようとしたのだ。
それも学校で。
今考えるとバカだなと思ってしまう。
でもこの少女の自殺した原因も何となくわかる気もする。
などと、ニュースを見ているうちにだんだんと睡魔に襲われた。
「んぁ...」
と、声を出すと、突然。
ガシャン!
と、何かが開いたような音がした。
その音の方向に視線を向けると1人の女性がたっていた。
あれは...桜?
「お邪魔しまぁ~す!」
「っておい!何勝手に家に入ってんだ!不法侵入で訴えるぞ!」
そして桜は僕んちの冷蔵庫を開ける。
「何もないですね~何か食料買わないんですか?」
何自然と冷蔵庫開けちゃってんの?と、言いそうになったが言わないようにした。
言ったら怒られそうだからというチキンだからな。
「別に何も買わないよ、料理する気なんてないし」
じゃあと、言葉を口にして桜は続ける。
「私が料理作ってあげましょうか?」
は?と、言葉が出てしまう。
「いや、こんな美少女がね?料理を作ってあげるんですよ?こんないい条件ないですよ?」
「いや、美少女って...自分で言うか?」
「はぁ、じゃあお願いするよ」
分かりました!と笑顔を僕に見せた後、急に家から出ていった。
「食材にでも買いに行ったのか?」
と、思いながらソファでくつろぐのだった...


またため息をつく。
お風呂はとても気持ちがいい。
疲れを全て取ってくれるような包容力がある気がしてとてもいい。
湯船につかりながら今日のお出かけについて考えていた。
「そもそもなぜ僕なんかに話しかけてすぐ服を買いに行こうなんて言い出したんだろうな」
そこが不思議に思えてくる。
「ファッションセンスねぇ...」
そう言葉をこぼす。
そういえば服の選び方がなんちゃらとか言ってたな。
正直服の選び方なんてあんまり考えてなかったな~と今更思う。
これから桜に服の選び方について教わると思ったら実に憂鬱だなと湯船につかりながら考えるのだった...
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