転生したので、とりあえず最強を目指してみることにしました。

和麻

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第二章  ~学園~

破壊

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破ると決めたはいいが、闇雲に攻撃しても無駄に体力を使うだけだろう。

こんな大掛かりな術だ。なにか仕掛けがあるはずだ。

俺は辺りを注意深く見渡し、違和感のあるものを探す。

ん?あの印を付けた木の後ろ、なんか気になるな。

よくよく見ると、あの木の後ろの空間だけ陽炎のように揺らいで見える。

あそこが出口か。

壊すところは決めた。あとは、俺が全力で攻撃すればいいだけだ。

「フゥーーーーーーー。」

ひとまず息を吐き、気持ちを落ち着かせる。

あの空間には、物理的な攻撃だけでは通じないだろう。

ならば、魔力を込めればいい。

だが、どの属性をどれくらいの魔力を込めたら破壊出来るのか、見当もつかない。

魔法攻撃だけでは心許ないから、剣に属性を付与させよう。

魔力を込める剣は焔蒼竜にする。

俺が1番使っている剣だ。これが最も手に馴染む。

ヒュン

1度軽く振り、具合を確かめる。

よし、今日もいい感じだ。

黒い刃には火と闇の属性を付与し、反対に白い刃には水と光の属性を付与した。

思った通り、剣の色に合った属性の方が魔力の通りが良い。

属性を付与することで、なにか剣に変化がないか確かめるため、想像の敵と戦う動きをする。

ふむ、不具合は感じない。むしろ調子がいいようだ。

全体的にステータスが強化された気がする。

さらに、血管を通して身体の隅々まで、筋肉を繊維の1本1本まで強化するかのような細かいイメージで強化魔法を施す。

これならもう行けるだろう。

念のため、今の状態のステータスも確認しておくか。

団長の養子になるときに、鑑定は使うなって言われたから全然確認出来ていない。

訓練でどれほどステータスが伸びたんだろうな。

あれからまた、ダンジョンに何回も挑戦したからレベルも上がってるだろうしな。

よし、確認しよう。

(ステータスオープン)

・ステータス

ユウト・バラン (強化と付与の効果でステータス上昇中)  

レベル      40  (年齢 12)      

生命力  450   (+50)     
魔力   400/450   (+50)              
力             420   (+30)                
体力   420   (+30)                
器用さ  430   (+20)                
敏捷性  420 (+30)                 
知力   450    (+50)              
幸運   434                   
称号  器用貧乏

スキル
成長率上昇シリーズ【生命力成長率2倍】 etc.
【鑑定】   レベル MAX
【隠蔽】   レベル MAX
【剣術】   レベル 9 
【槍術】   レベル 7
【火魔法】  レベル    6
【水魔法】  レベル 6
【風魔法】  レベル 5
【土魔法】  レベル 5
【雷魔法】  レベル 6
【光魔法】  レベル 5
【闇魔法】  レベル 5
【時空魔法】 レベル 4
【空間魔法】 レベル 3
【治癒魔法】 レベル 6
【強化魔法】 レベル 9
【無詠唱】  レベル 6

ユニークスキル
【模倣】   レベル MAX
【切断】   レベル MAX
【指揮】   レベル 5

加護
【地球の神の加護】

うわっ、ステータスが軒並み上昇してやがる!

スキルレベルもだいぶ上がったな!

どんだけ訓練がハードだったのか、、、。

特にサイリさん。思い返すだけで、寒気がしてくる。

あれは地獄だったなぁ、ホント。

思わず遠い目をしてしまう。

まぁ、とりあえずここを脱出する方が先だ。

とりあえず、軽く攻撃をしてみるか。

「シッ!!」

グニャリ

「なっ!」

攻撃を吸収しているだと!

この手応えなら、手数で攻めても全て吸収されそうだ。

「クソッ。」

だが、手詰まりというわけではない。

手数で攻めるのがダメならば、吸収しきれないほどのダメージを1度に込めればいいだけのことだ!

「ハァ!」

今度は力を込めて、一瞬で×クロスの形に切り込む。

さっきの手応えが嘘のようだ。

しっかりと、何かを斬った感触がする。

バリン

手応えを感じた瞬間、何かが割れる音がして、景色が急に変わった。

「ここは、、、。」

間違いない。記憶にある地図にも載っていた、学校の裏庭だ。

パチパチパチ

キョロキョロと辺りを見回していると、拍手の音が響いた。

「やあ、期待の新入生ユウト・バラン君。さっきの剣技は見事だったね。まさか、私たちの結界が破られるなんて思ってもみなかったよ。」

物陰から現れたのは、制服をキッチリと着こなした長い髪の女性だった。

ネクタイの色からして、上級生だろうか。

紫色だから、3年生だな。

でも、そんなことより。

「今、って言いましたよね。じゃあ、今回の件の犯人はあなたとその他方々ってことですか?」

「そういうことになるな。」

女性は、重々しくうなずいた。

「なぜ、そんなことを?あと、あなた誰ですか?」

「なっ!君は入学式に出ていないのか?」

「出てましたけど、途中から記憶がありませんね。」

すると苦笑を浮かべ、話始めた。

「そうだったのか。では、名乗り遅れて失礼した。私はジュディ・マードという。一応、この学園の生徒会長を務めている。よろしく。」

彼女は名乗ると、綺麗に一礼した。
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