8 / 48
第一章 運命に抗うドブネズミ
8・土と水の村とお清め様
しおりを挟む
あくる日、俺は村を出た。相変わらずチビ達がしがみついて離れなかったりツバメ姉が涙を我慢しながら見送ってくれたりと、バタバタしたけどな。うん。しばらくは前しか見ねえで進むつもりだ。
そんでよ、もうすぐ土と水の村に到着だ。ホント、隣の村ってもよ、お互いすげー広いから。これが田舎の嫌なところだよな。朝出たのに、もう昼過ぎだ。
「おい、ラット」
んなこと考えてたら、嫌な声が聞こえた。はぁ、早速面倒くせえことになりそうだな。振り向くと、ゲンとショウがいつものにやけっ面……じゃねえな。なんだよ、その辛気臭え顔はよ。ま、準備運動がてら相手してやってもいいけどよ。
「なんか用か、お前ら」
「そのよ、タコ助のこと、聞いたぜ。その、本当なのか?」
「ああ。もう墓穴に入っちまったよ」
「そうか、今度、挨拶しにいかせてもらうぞ」
「……あぁ、勝手にしろ」
なんだよ、調子狂うな。ま、こいつらなりに今日は空気を読んでるってことか。空気読む力あったんだな。
「なあ、ラット。町へいくんだろ? 昨日お前んとこの村長に聞いたよ」
「ああ。そっか、ショウは清い水の近くにすんでんだもんな」
「おう。それでよ、町に行くならお清め様に会っていってくれ。身体を清めることもできるし、そういう決まりなんだ」
ああ、忘れてた。そういやそんな決まりあったな。あったけーお湯に浸かったあと、お清め様っていう人の話を聞く。それで町へ出立することが許されるんだったな。
これは町や王都の人間が決めたらしいぜ。メザシ爺に聞いたことあったけど、なんてったっけな……。あぁ、そうそう。きっと田舎臭いのを消してから村に入れ、ってことだった気がする。知らんけど。仕方ねえからコイツらについていくことにすっけどよ。
「なあショウ、お清め様ってどんな人なんだ?」
「どんな人って……。まあ、婆さんだな」
爺さんの次は婆さんかよ。
「あの人はさ、人の心を落ち着かせて……。そんで、なんだっけ?」
「え? 俺に聞くなよ。……まぁ、なんか自分の心と向き合わせる、とかなんとか言ってたな。よくわからんけど」
コイツら……。自分の村のお偉いさんのこと、全然わかってねえじゃねえかよ。
「ま、あってみりゃわかるさ。そんで、今日はそこで一泊してくれ」
「え? 面倒くせえ」
「しょうがねえだろ、決まりなんだからよ。それに色々終わったら日が暮れるからな」
「そうそう、兄貴の言う通りだ。明日の朝一番に起こしてやっからさ」
「わーったよ」
なんだかんだ、コイツらとこんなに普通に話したのは初めてだな。いっつも喧嘩腰だったからよ。普通に話せんだな。コイツらも。
にしてもこの村、ホント畑やら田んぼばっかだな。どんだけ歩いたのか感覚が狂っちまう。平地だから王都の方が見えねえしな。
だが、案外退屈はしねえですんだ。コイツら、俺が観光客なのかってくれえ案内してくるからな。そこの家には美人が住んでるだとか、この木の実は勝手に食っていいとかよ。あ、因みに、その木の実はマジで美味かった。俺らの村にはなかったな。
「ほれ、あそこだ」
「おう」
ゲンが指差した先には、ちょっと小綺麗な家があった。いつの間にか着いたのか。ちゃんと門があってよ。なんか犬みてえな石像が二つ迎えてくれてら。そんで、なんかいい匂いがしやがる。
「あ、気づいた? ここは常にお香がたいてあるんだよ」
「……悪い、ショウ。お香ってなんだ?」
「え? まあ、臭い匂いのする木? みたいな奴を燃やしてる、感じ?」
なんでお前が疑問に思ってんだよ。それに、この匂いがくせえなんてな。結構いい匂いだと思うぜ、俺は。
「あれだ、空気を清めてるんだ」
「そう、さすが兄貴!」
「……たぶん、な」
「……そか。まあ、その、説明ありがとよ」
ここで二人とは別れた。ショウなんて、手まで振ってやがった。随分とかわいくなったもんだぜ、あいつらも。
「ほう、お前がラットかい」
「あぁ、そうだ」
「……入んな」
小綺麗な家で小綺麗な服を着たババアが出迎えてくれた。全身なんで白い服なんだ? お清めって、そういうもんなのか。よーわからん。
「ほれ、まずはここでお湯に浸かるんだ。この砂時計が落ちきるまでな。出たらこの服に着替えな」
「わかった」
おお、すげえ。こんなにお湯があんの初めて見たぜ。村では雑巾で拭いたり、水を頭からかぶるくらいしか出来なかったからな。
「……っかー!」
なんか声が出た。身体に染みやがる。あったけー。村にもありゃあいいのにな。
「頭にもお湯をぶっかけとくんだよー」
遠くからババアの声が反響して聞こえてきやがる。へいへい。どうせ全身汚れてますよっと。……あー、それにしても気持ちいいや。町に行ってからもちょくちょく通わせてもらおうかな。
っと、あっという間に砂時計が終わっちまった。いや、さっぱりしたぜ。暑い日ならよ、井戸の水を浴びたりして楽しんでたがよ、これはその比じゃねえな。うん。
「ふむ、しっかり清められたようだね」
「ああ、こんなん生まれて初めてだ」
「だろうね。さ、こっちに来てお座り」
なんだか変な作りの部屋だ。俺らの村だったらよ、床なんか土のまんまの家がほとんどだ。まあ、うちは木を薄く切って敷き詰めてたけどな。じゃねえと、モグラが出たりすっからな。ここはしっかり木が揃えられてやがる。町の職人がわざわざこしらえたのかな。知らんけど。
「まず、大変だったね、昨日は」
「あ、ああ」
「で、あんたは町に行ってどうするつもりだい?」
「おう。町で冒険者になってよ、たんまり稼ぎつつ、力をつけるつもりだ」
「そうかい。うむ。闇属性の冒険者とは、聞いたことがないがね」
「それだけじゃねえぞ。それから騎士団に入って、戦うつもりだ。リーシュ王国とな」
「……まあいい。では、目を閉じて集中しなさい。わたしの魔力で自分の心と対話しやすくしてやるからね」
……なんだか、やろうとしてることがタコ助と似てるな。だが、ああ、なんだかいい匂いが漂ってくる。確かに集中できそうだ。だんだんと、部屋の壁がなくなって、床が消えて、何もない空間が広がってくるように感じる。不思議な感じだ。何もない、真っ暗な世界。そういや、これは闇の階段に似てるな。あの階段……結局どうなったんだっけ? 俺は確かにあの時、あの階段が見えて……そんで……。
「やあ、待ちくたびれたよ」
なんだ? なんか声が聞こえたような気がすっけど……気のせいか。ここは闇の階段……じゃねえのか。同じ感じはするが、部屋、か? 夜目がきくはずなのに、なんだかよく見えねえ。少し寒く感じる空間。俺は……ここを知ってる。だが、こんなにはっきりと感覚があったことはねえ。一体俺はどうしちまったんだ?
「おーい、聞こえてるよね~? さっきから話しかけてるんだけどー?」
え? ……マジかよ。嘘じゃねえんだよな! いや、嘘なわけねえよ。俺がコイツの声を聞き間違えるはずがねえ。赤ん坊のころから毎日毎日嫌ってほど聞いてんだ。
「おーい。とりあえずこっちに来てよ~」
やっぱり、間違いねえ。この声は……。
「……そこにいんのか? タコ助」
そんでよ、もうすぐ土と水の村に到着だ。ホント、隣の村ってもよ、お互いすげー広いから。これが田舎の嫌なところだよな。朝出たのに、もう昼過ぎだ。
「おい、ラット」
んなこと考えてたら、嫌な声が聞こえた。はぁ、早速面倒くせえことになりそうだな。振り向くと、ゲンとショウがいつものにやけっ面……じゃねえな。なんだよ、その辛気臭え顔はよ。ま、準備運動がてら相手してやってもいいけどよ。
「なんか用か、お前ら」
「そのよ、タコ助のこと、聞いたぜ。その、本当なのか?」
「ああ。もう墓穴に入っちまったよ」
「そうか、今度、挨拶しにいかせてもらうぞ」
「……あぁ、勝手にしろ」
なんだよ、調子狂うな。ま、こいつらなりに今日は空気を読んでるってことか。空気読む力あったんだな。
「なあ、ラット。町へいくんだろ? 昨日お前んとこの村長に聞いたよ」
「ああ。そっか、ショウは清い水の近くにすんでんだもんな」
「おう。それでよ、町に行くならお清め様に会っていってくれ。身体を清めることもできるし、そういう決まりなんだ」
ああ、忘れてた。そういやそんな決まりあったな。あったけーお湯に浸かったあと、お清め様っていう人の話を聞く。それで町へ出立することが許されるんだったな。
これは町や王都の人間が決めたらしいぜ。メザシ爺に聞いたことあったけど、なんてったっけな……。あぁ、そうそう。きっと田舎臭いのを消してから村に入れ、ってことだった気がする。知らんけど。仕方ねえからコイツらについていくことにすっけどよ。
「なあショウ、お清め様ってどんな人なんだ?」
「どんな人って……。まあ、婆さんだな」
爺さんの次は婆さんかよ。
「あの人はさ、人の心を落ち着かせて……。そんで、なんだっけ?」
「え? 俺に聞くなよ。……まぁ、なんか自分の心と向き合わせる、とかなんとか言ってたな。よくわからんけど」
コイツら……。自分の村のお偉いさんのこと、全然わかってねえじゃねえかよ。
「ま、あってみりゃわかるさ。そんで、今日はそこで一泊してくれ」
「え? 面倒くせえ」
「しょうがねえだろ、決まりなんだからよ。それに色々終わったら日が暮れるからな」
「そうそう、兄貴の言う通りだ。明日の朝一番に起こしてやっからさ」
「わーったよ」
なんだかんだ、コイツらとこんなに普通に話したのは初めてだな。いっつも喧嘩腰だったからよ。普通に話せんだな。コイツらも。
にしてもこの村、ホント畑やら田んぼばっかだな。どんだけ歩いたのか感覚が狂っちまう。平地だから王都の方が見えねえしな。
だが、案外退屈はしねえですんだ。コイツら、俺が観光客なのかってくれえ案内してくるからな。そこの家には美人が住んでるだとか、この木の実は勝手に食っていいとかよ。あ、因みに、その木の実はマジで美味かった。俺らの村にはなかったな。
「ほれ、あそこだ」
「おう」
ゲンが指差した先には、ちょっと小綺麗な家があった。いつの間にか着いたのか。ちゃんと門があってよ。なんか犬みてえな石像が二つ迎えてくれてら。そんで、なんかいい匂いがしやがる。
「あ、気づいた? ここは常にお香がたいてあるんだよ」
「……悪い、ショウ。お香ってなんだ?」
「え? まあ、臭い匂いのする木? みたいな奴を燃やしてる、感じ?」
なんでお前が疑問に思ってんだよ。それに、この匂いがくせえなんてな。結構いい匂いだと思うぜ、俺は。
「あれだ、空気を清めてるんだ」
「そう、さすが兄貴!」
「……たぶん、な」
「……そか。まあ、その、説明ありがとよ」
ここで二人とは別れた。ショウなんて、手まで振ってやがった。随分とかわいくなったもんだぜ、あいつらも。
「ほう、お前がラットかい」
「あぁ、そうだ」
「……入んな」
小綺麗な家で小綺麗な服を着たババアが出迎えてくれた。全身なんで白い服なんだ? お清めって、そういうもんなのか。よーわからん。
「ほれ、まずはここでお湯に浸かるんだ。この砂時計が落ちきるまでな。出たらこの服に着替えな」
「わかった」
おお、すげえ。こんなにお湯があんの初めて見たぜ。村では雑巾で拭いたり、水を頭からかぶるくらいしか出来なかったからな。
「……っかー!」
なんか声が出た。身体に染みやがる。あったけー。村にもありゃあいいのにな。
「頭にもお湯をぶっかけとくんだよー」
遠くからババアの声が反響して聞こえてきやがる。へいへい。どうせ全身汚れてますよっと。……あー、それにしても気持ちいいや。町に行ってからもちょくちょく通わせてもらおうかな。
っと、あっという間に砂時計が終わっちまった。いや、さっぱりしたぜ。暑い日ならよ、井戸の水を浴びたりして楽しんでたがよ、これはその比じゃねえな。うん。
「ふむ、しっかり清められたようだね」
「ああ、こんなん生まれて初めてだ」
「だろうね。さ、こっちに来てお座り」
なんだか変な作りの部屋だ。俺らの村だったらよ、床なんか土のまんまの家がほとんどだ。まあ、うちは木を薄く切って敷き詰めてたけどな。じゃねえと、モグラが出たりすっからな。ここはしっかり木が揃えられてやがる。町の職人がわざわざこしらえたのかな。知らんけど。
「まず、大変だったね、昨日は」
「あ、ああ」
「で、あんたは町に行ってどうするつもりだい?」
「おう。町で冒険者になってよ、たんまり稼ぎつつ、力をつけるつもりだ」
「そうかい。うむ。闇属性の冒険者とは、聞いたことがないがね」
「それだけじゃねえぞ。それから騎士団に入って、戦うつもりだ。リーシュ王国とな」
「……まあいい。では、目を閉じて集中しなさい。わたしの魔力で自分の心と対話しやすくしてやるからね」
……なんだか、やろうとしてることがタコ助と似てるな。だが、ああ、なんだかいい匂いが漂ってくる。確かに集中できそうだ。だんだんと、部屋の壁がなくなって、床が消えて、何もない空間が広がってくるように感じる。不思議な感じだ。何もない、真っ暗な世界。そういや、これは闇の階段に似てるな。あの階段……結局どうなったんだっけ? 俺は確かにあの時、あの階段が見えて……そんで……。
「やあ、待ちくたびれたよ」
なんだ? なんか声が聞こえたような気がすっけど……気のせいか。ここは闇の階段……じゃねえのか。同じ感じはするが、部屋、か? 夜目がきくはずなのに、なんだかよく見えねえ。少し寒く感じる空間。俺は……ここを知ってる。だが、こんなにはっきりと感覚があったことはねえ。一体俺はどうしちまったんだ?
「おーい、聞こえてるよね~? さっきから話しかけてるんだけどー?」
え? ……マジかよ。嘘じゃねえんだよな! いや、嘘なわけねえよ。俺がコイツの声を聞き間違えるはずがねえ。赤ん坊のころから毎日毎日嫌ってほど聞いてんだ。
「おーい。とりあえずこっちに来てよ~」
やっぱり、間違いねえ。この声は……。
「……そこにいんのか? タコ助」
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
置き去りにされた転生シンママはご落胤を秘かに育てるも、モトサヤはご容赦のほどを
青の雀
恋愛
シンママから玉の輿婚へ
学生時代から付き合っていた王太子のレオンハルト・バルセロナ殿下に、ある日突然、旅先で置き去りにされてしまう。
お忍び旅行で来ていたので、誰も二人の居場所を知らなく、両親のどちらかが亡くなった時にしか発動しないはずの「血の呪縛」魔法を使われた。
お腹には、殿下との子供を宿しているというのに、政略結婚をするため、バレンシア・セレナーデ公爵令嬢が邪魔になったという理由だけで、あっけなく捨てられてしまったのだ。
レオンハルトは当初、バレンシアを置き去りにする意図はなく、すぐに戻ってくるつもりでいた。
でも、王都に戻ったレオンハルトは、そのまま結婚式を挙げさせられることになる。
お相手は隣国の王女アレキサンドラ。
アレキサンドラとレオンハルトは、形式の上だけの夫婦となるが、レオンハルトには心の妻であるバレンシアがいるので、指1本アレキサンドラに触れることはない。
バレンシアガ置き去りにされて、2年が経った頃、白い結婚に不満をあらわにしたアレキサンドラは、ついに、バレンシアとその王子の存在に気付き、ご落胤である王子を手に入れようと画策するが、どれも失敗に終わってしまう。
バレンシアは、前世、京都の餅菓子屋の一人娘として、シンママをしながら子供を育てた経験があり、今世もパティシエとしての腕を生かし、パンに製菓を売り歩く行商になり、王子を育てていく。
せっかくなので、家庭でできる餅菓子レシピを載せることにしました
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる