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エピローグ
しおりを挟む§異世界より舞い降りた聖女と気高き血を継ぐ者は共に惹かれあい、この地に繁栄を齎すであろう§
私が幼い頃に流行ってい小説。
異世界転生、聖女、王子様。
今ではありきたりな異世界転生モノの聖女が王子様と幸せになる話かと思ってた。
でも、本当の聖女は欲の塊で自分の欲望の為ならどんな手段も厭わない悪女だった。
そして、そんな聖女へも慈悲の心を持つ気高い主人公が立ち向かう物語。
私はそんな主人公に憧れた。
流行りのざまぁなんかではなく、優しくも気高く聖女を導こうとする主人公の強さに。
それなら、あの小説冒頭の伝文はなんだったんだろう。
確かに聖女と王子様は一度は惹かれ合った。
確かに最後は聖女が悪として敗れ、主人公と王子様が結ばれその地は恵み豊かになった。
それなら、聖女の存在って?
二人の幸せを願う只の少女だったのかもしれないね。
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『カーン。カーン。カーン…』
聖女の眠りを告げる鐘が鳴り響く。
僕は彼女の元へ駆け付けたい気持ちを抑え、夜空を見上げる。
そんな僕の力強く握る手を、彼女がそっと解いて握り返してくれていた。
二人で見上げ薄暗く覆われたはずの空は、今は綺麗に星々を照らしていた。
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