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しおりを挟む今ではもう、手のひらを空に向けるのがやっとだ。
人の気配はないこの部屋で、靄の奥に光る月の明かりに目を細める。
貴女を傷つけてごめんなさい。
誰よりも他人の事を気遣える強い人。
本当は大好きでした。
貴方を傷つけてごめんなさい。
誰よりも思いやりに溢れ常に期待に応え続け様とする優しい人。
本当に愛していました。
きっと強い貴女は私を気遣い自分の気持ちは奥底にしまってしまうでしょう。
きっと貴方はもう一つの大切な人に気づかず、私と最後まで共にしようとしてしまうでしょう。
もっと一緒にいたかったなあ。
本当はもっともっと他愛無い事で笑ったり、怒ったり、仲直りしたりしたかったなあ。
大好きな二人だからこそ。
私の事は忘れてこれからも幸せになってほしいなあ。
うっすらと空に向けた手はゆっくりと力なく降りていく。
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