1 / 4
1
しおりを挟む今日はアッシュと新しくできたカフェに行く約束の為、待ち合わせ場所にきているが
時間をすぎてもアッシュの姿が中々見えない。
アッシュとは最近正式に付き合い始めたばかり。
アッシュから熱烈なアプローチを受け、付き合う事になったシェリー。
街の大きな商会の一人息子アッシュと、シェリーは街の小さなケーキ屋さんで働く街娘だ。
最初は自分とアッシュでは釣り合わないと何度も断っていたが
それでもアッシュは諦めず毎日お店に通いシェリーに気持ちを伝えてくれた。
そんなアッシュにシェリーも徐々に心を許し付き合う事になったのだ。
「アッシュ遅いなあ。いつも遅れるなら事前に手紙をくれるのにどうしたんだろう・・・」
アッシュが中々現れない事で、何か事故に巻き込まれたのではないかと不安がよぎる。
一度アッシュの家に向かおうかと思ったが、すれ違いになってはと思い直しもう少し待ってみる事にした。
「シェリ~~~!!!!」
待ち望んでいた声にハッと顔をあげる。
「シェリー遅れてしまって本当にごめん!!直前で色々あって・・・」
「アッシュ大丈夫よ!むしろ事故に巻き込まれたんじゃないかと思って心配してたから、無事で良かった・・わ?」
シェリーがアッシュの顔を見て安心したのも束の間、アッシュの後ろからヒラヒラと可愛らしいスカートの裾が見え隠れするのに気づく。
アッシュもシェリーの視線に気付いた様で
「ミレル!ほら!隠れていないでちゃんと彼女に挨拶をするんだ」
アッシュにそう促され、こちらを伺う様にひょことその可愛らしい瞳をのぞかせる。
「あ、あの。私ミレルと言います。いつもアッシュにはお世話になってて・・・今日は私のせいでアッシュがシェリーお姉さんの約束に遅れちゃってごめんなさい」
そういって顔を伏せる少女はとても可愛らしく、そしてその怯えた様子は庇護欲そそるが見た目よりも更に幼い印象をシェリーは感じた。
「ミレルちゃん?いいのよ。そんな悲しそうな顔しないで。アッシュは来てくれたのだし、良かったらどうして遅れたのか理由を聞いてもいいかな?」
そういってシェリーはいつも子供のお客様へ見せるとびきりの笑顔で微笑むも、ミレルはビクッと震えアッシュの背中に隠れてしまった。
え。私の笑顔が怖かったのかしら・・・。
そんな様子をみかねたアッシュが
「シャリーごめんよ。僕が説明するから立ち話もなんだし、今日はこのままミレルも一緒に連れていっていいかな?」
そういって申し訳なさそうに垂れた耳としっぽが見えるぐらいに落ち込んでいるアッシュ。
そんな彼が可愛らしくてたまらない。
「えぇ!いいわよ!きっとアッシュもミレルちゃんも今から行くお店に行けば幸せな気分になれるわ!」
107
あなたにおすすめの小説
大好きな恋人が、いつも幼馴染を優先します
山科ひさき
恋愛
騎士のロバートに一目惚れをしたオリビアは、積極的なアプローチを繰り返して恋人の座を勝ち取ることに成功した。しかし、彼はいつもオリビアよりも幼馴染を優先し、二人きりのデートもままならない。そんなある日、彼からの提案でオリビアの誕生日にデートをすることになり、心を浮き立たせるが……。
私ってわがまま傲慢令嬢なんですか?
山科ひさき
恋愛
政略的に結ばれた婚約とはいえ、婚約者のアランとはそれなりにうまくやれていると思っていた。けれどある日、メアリはアランが自分のことを「わがままで傲慢」だと友人に話している場面に居合わせてしまう。話を聞いていると、なぜかアランはこの婚約がメアリのわがままで結ばれたものだと誤解しているようで……。
初恋の人と再会したら、妹の取り巻きになっていました
山科ひさき
恋愛
物心ついた頃から美しい双子の妹の陰に隠れ、実の両親にすら愛されることのなかったエミリー。彼女は妹のみの誕生日会を開いている最中の家から抜け出し、その先で出会った少年に恋をする。
だが再会した彼は美しい妹の言葉を信じ、エミリーを「妹を執拗にいじめる最低な姉」だと思い込んでいた。
なろうにも投稿しています。
もう二度と、あなたの妻にはなりたくありません~死に戻った嫌われ令嬢は幸せになりたい~
桜百合
恋愛
旧題:もう二度と、あなたの妻にはなりたくありません〜死に戻りの人生は別の誰かと〜
★第18回恋愛小説大賞で大賞を受賞しました。応援・投票してくださり、本当にありがとうございました!
10/24にレジーナブックス様より書籍が発売されました。
現在コミカライズも進行中です。
「もしも人生をやり直せるのなら……もう二度と、あなたの妻にはなりたくありません」
コルドー公爵夫妻であるフローラとエドガーは、大恋愛の末に結ばれた相思相愛の二人であった。
しかしナターシャという子爵令嬢が現れた途端にエドガーは彼女を愛人として迎え、フローラの方には見向きもしなくなってしまう。
愛を失った人生を悲観したフローラは、ナターシャに毒を飲ませようとするが、逆に自分が毒を盛られて命を落とすことに。
だが死んだはずのフローラが目を覚ますとそこは実家の侯爵家。
どうやらエドガーと知り合う前に死に戻ったらしい。
もう二度とあのような辛い思いはしたくないフローラは、一度目の人生の失敗を生かしてエドガーとの結婚を避けようとする。
※完結したので感想欄を開けてます(お返事はゆっくりになるかもです…!)
独自の世界観ですので、設定など大目に見ていただけると助かります。
※誤字脱字報告もありがとうございます!
こちらでまとめてのお礼とさせていただきます。
ミュリエル・ブランシャールはそれでも彼を愛していた
玉菜きゃべつ
恋愛
確かに愛し合っていた筈なのに、彼は学園を卒業してから私に冷たく当たるようになった。
なんでも、学園で私の悪行が噂されているのだという。勿論心当たりなど無い。 噂などを頭から信じ込むような人では無かったのに、何が彼を変えてしまったのだろう。 私を愛さない人なんか、嫌いになれたら良いのに。何度そう思っても、彼を愛することを辞められなかった。 ある時、遂に彼に婚約解消を迫られた私は、愛する彼に強く抵抗することも出来ずに言われるがまま書類に署名してしまう。私は貴方を愛することを辞められない。でも、もうこの苦しみには耐えられない。 なら、貴方が私の世界からいなくなればいい。◆全6話
二度目の婚約者には、もう何も期待しません!……そう思っていたのに、待っていたのは年下領主からの溺愛でした。
当麻月菜
恋愛
フェルベラ・ウィステリアは12歳の時に親が決めた婚約者ロジャードに相応しい女性になるため、これまで必死に努力を重ねてきた。
しかし婚約者であるロジャードはあっさり妹に心変わりした。
最後に人間性を疑うような捨て台詞を吐かれたフェルベラは、プツンと何かが切れてロジャードを回し蹴りしをかまして、6年という長い婚約期間に終止符を打った。
それから三ヶ月後。島流し扱いでフェルベラは岩山ばかりの僻地ルグ領の領主の元に嫁ぐ。愛人として。
婚約者に心変わりをされ、若い身空で愛人になるなんて不幸だと泣き崩れるかと思いきや、フェルベラの心は穏やかだった。
だって二度目の婚約者には、もう何も期待していないから。全然平気。
これからの人生は好きにさせてもらおう。そう決めてルグ領の領主に出会った瞬間、期待は良い意味で裏切られた。
ご安心を、2度とその手を求める事はありません
ポチ
恋愛
大好きな婚約者様。 ‘’愛してる‘’ その言葉私の宝物だった。例え貴方の気持ちが私から離れたとしても。お飾りの妻になるかもしれないとしても・・・
それでも、私は貴方を想っていたい。 独り過ごす刻もそれだけで幸せを感じられた。たった一つの希望
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる