218 / 617
六夜【求めよ、さらば救われん。】
6-20
しおりを挟む
ベッドに下ろし、ぶつけるようにキスをして舌を絡める。
すぐにでも脱がして肌に手を這わせたいのを、予期せぬ『俺のジャケットを羽織る椎娜』という事態に、それはもったいない気がして、葛藤していたら行き場をなくした手が止まっていた。
「・・・桜太・・・?」
不安そうに見上げる椎娜の瞳。
「・・・険しい顔してる・・・」
うわ・・・恥ずかしい・・・
脱がすか脱がさないか、無意識に必死になりすぎて、険しい表情だと指摘されるって・・・
「あのさ・・・それ・・・」
ニヤける口元を手で隠して、座る椎娜を今一度上から下へ目を向ける。
「・・・っ!」
ここまでジャケットに何も突っ込まなかったし、椎娜も寝起きで忘れていたのか、思い出して気づいて、顔が真っ赤になる。
「~~~~!こ、あのっ・・・うぅぁぁ~~っ・・・ごめ・・・っ」
「し、椎娜っ、待って!いいからっ・・・ねっ、大丈夫だから!ねぇ・・・、見せて・・・?」
恥ずかしくてパニックになり、ジャケットを脱ごうとする椎娜の両腕を掴んで抑えてしまう。
「~~やだ・・・ごめん・・・ほんと恥ずかしい・・・死にたいぃぃ・・・あぁぁ~~・・・」
言葉すら出なくなり、溜息と呻き声と、唸り声のようなものを発して下を向いて、椎娜はうなだれる。
「くっ・・・あはは・・・もう・・・ふはっ・・・ねぇ、なんで着てみようと思ったの?」
「!・・・なん、で・・・?なんで・・・って・・・なんでよぉ・・・」
「え・・・(笑)うん、なんでかなって・・・俺のスーツのジャケット、なんで着てるの??」
想像は出来るけど、言わせたくて意地悪をしたくなる。
前にスーツを着た時の反応からしても、椎娜が着てみたくなった理由はわかる。
それでも・・・言ってほしいんだよ・・・。
すぐにでも脱がして肌に手を這わせたいのを、予期せぬ『俺のジャケットを羽織る椎娜』という事態に、それはもったいない気がして、葛藤していたら行き場をなくした手が止まっていた。
「・・・桜太・・・?」
不安そうに見上げる椎娜の瞳。
「・・・険しい顔してる・・・」
うわ・・・恥ずかしい・・・
脱がすか脱がさないか、無意識に必死になりすぎて、険しい表情だと指摘されるって・・・
「あのさ・・・それ・・・」
ニヤける口元を手で隠して、座る椎娜を今一度上から下へ目を向ける。
「・・・っ!」
ここまでジャケットに何も突っ込まなかったし、椎娜も寝起きで忘れていたのか、思い出して気づいて、顔が真っ赤になる。
「~~~~!こ、あのっ・・・うぅぁぁ~~っ・・・ごめ・・・っ」
「し、椎娜っ、待って!いいからっ・・・ねっ、大丈夫だから!ねぇ・・・、見せて・・・?」
恥ずかしくてパニックになり、ジャケットを脱ごうとする椎娜の両腕を掴んで抑えてしまう。
「~~やだ・・・ごめん・・・ほんと恥ずかしい・・・死にたいぃぃ・・・あぁぁ~~・・・」
言葉すら出なくなり、溜息と呻き声と、唸り声のようなものを発して下を向いて、椎娜はうなだれる。
「くっ・・・あはは・・・もう・・・ふはっ・・・ねぇ、なんで着てみようと思ったの?」
「!・・・なん、で・・・?なんで・・・って・・・なんでよぉ・・・」
「え・・・(笑)うん、なんでかなって・・・俺のスーツのジャケット、なんで着てるの??」
想像は出来るけど、言わせたくて意地悪をしたくなる。
前にスーツを着た時の反応からしても、椎娜が着てみたくなった理由はわかる。
それでも・・・言ってほしいんだよ・・・。
0
あなたにおすすめの小説
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
密室に二人閉じ込められたら?
水瀬かずか
恋愛
気がつけば会社の倉庫に閉じ込められていました。明日会社に人 が来るまで凍える倉庫で一晩過ごすしかない。一緒にいるのは営業 のエースといわれている強面の先輩。怯える私に「こっちへ来い」 と先輩が声をかけてきて……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる