徒然なる恋の話

焔 はる

文字の大きさ
427 / 617
十一夜【空白の後は濃密に愛して】

11-3

しおりを挟む

「・・・怖い・・・?」


・・・怖い・・・んじゃない・・・たぶん・・・


何が怖いっていうのでもない・・・・・・


それなのに、ドキドキして・・・・・・


・・・やっぱり、怖いのかな・・・・・・


「椎娜・・・無理して合わせなくていいんだよ・・・?」


その言葉に一瞬ドキッとして、大きく鳴った胸が痛んだ。


ガッカリ、させた・・・?


「ガッカリとかしてないから。椎娜の思考、大体合ってるでしょ?(笑)」


驚きすぎて・・・本当に驚いて・・・


「上手く言葉にならない?」


「・・・うん・・・ごめん・・・怖いんじゃないのに・・・」


「うん・・・」


「・・・ドキドキしすぎて、前までどうやって桜太に触ってたかわからなくなった・・・」


・・・できない数日間、私は1人ドキドキして過ごしていた。

桜太がいる時間も、いない時間も、ふわふわして落ち着かないような、とにかく、何かにドキドキしていた。

会えば何度でも身体を重ねていたのに、一緒にいるのに何もしないで眠ったり、いちゃいちゃしてそれも楽しいのに、それだけじゃ寂しいと感じたりもして・・・。


『<好き>を伝えたくて、膨らみすぎた<好き>が爆発しないように、えっちをするのかもしれない』と、悟ったような事を考えたりもした。


「ね、ベッド行こっか。」


桜太は性的な雰囲気を封印して、明るく楽しそうに自分と私を洗って、身支度を済ませて、嫌そうな素振りも傷ついた顔もせずに、2人はあっという間にベッドの上。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

密室に二人閉じ込められたら?

水瀬かずか
恋愛
気がつけば会社の倉庫に閉じ込められていました。明日会社に人 が来るまで凍える倉庫で一晩過ごすしかない。一緒にいるのは営業 のエースといわれている強面の先輩。怯える私に「こっちへ来い」 と先輩が声をかけてきて……?

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

一夏の性体験

風のように
恋愛
性に興味を持ち始めた頃に訪れた憧れの年上の女性との一夜の経験

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

自習室の机の下で。

カゲ
恋愛
とある自習室の机の下での話。

処理中です...