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十一夜【空白の後は濃密に愛して】
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しおりを挟む「・・・怖い・・・?」
・・・怖い・・・んじゃない・・・たぶん・・・
何が怖いっていうのでもない・・・・・・
それなのに、ドキドキして・・・・・・
・・・やっぱり、怖いのかな・・・・・・
「椎娜・・・無理して合わせなくていいんだよ・・・?」
その言葉に一瞬ドキッとして、大きく鳴った胸が痛んだ。
ガッカリ、させた・・・?
「ガッカリとかしてないから。椎娜の思考、大体合ってるでしょ?(笑)」
驚きすぎて・・・本当に驚いて・・・
「上手く言葉にならない?」
「・・・うん・・・ごめん・・・怖いんじゃないのに・・・」
「うん・・・」
「・・・ドキドキしすぎて、前までどうやって桜太に触ってたかわからなくなった・・・」
・・・できない数日間、私は1人ドキドキして過ごしていた。
桜太がいる時間も、いない時間も、ふわふわして落ち着かないような、とにかく、何かにドキドキしていた。
会えば何度でも身体を重ねていたのに、一緒にいるのに何もしないで眠ったり、いちゃいちゃしてそれも楽しいのに、それだけじゃ寂しいと感じたりもして・・・。
『<好き>を伝えたくて、膨らみすぎた<好き>が爆発しないように、えっちをするのかもしれない』と、悟ったような事を考えたりもした。
「ね、ベッド行こっか。」
桜太は性的な雰囲気を封印して、明るく楽しそうに自分と私を洗って、身支度を済ませて、嫌そうな素振りも傷ついた顔もせずに、2人はあっという間にベッドの上。
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