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第三章 黄泉還り
奇怪な殺人事件①
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集まった如月隊と朝比奈隊に狭霧が話したのは、奇怪な殺人事件についてだった。
一昨日、三人暮らしの一家が密室で惨殺されたそうだ。
死亡推定時刻からいって犯行は夜中に行われたようだが、家中に鍵が掛けられており、外から侵入した様子は一切ない。
密室殺人事件だ。遺体には鋭利な刃物で裂かれた痕があったが、現場に凶器となりそうなものはなかったらしい。
同様の事件が五日前、そして一週間前にも起きている。
手掛かりはまったくなく、警察は妖怪の仕業に違いないと夜鴉を頼った次第だそうだ。
「だいぶとミステリーな事件だね」
優が呟いた。要が神妙な顔で頷く。
「侵入の形跡がないなら、身内の犯行かもしれない。家族の誰かが犯行に及んでから自殺した可能性もあるけど、全員死んでいるのに凶器が落ちてないのは変だな。こんな所業、人間では考えられない」
「妖怪の仕業なのは納得ですけど、この事件、どうやって解決するんですか?」
光季が尋ねると、優と要は小さく唸り声をあげた。
被害者にあった家のある場所はまちまちであり、家族構成にも共通点はない。
次にどの家で事件が起こるのか予測するのは困難だ。
六堂市の各地に置かれた妖怪を映す特殊な監視カメラにも、妖怪の姿は映り込んでいない。
個人の家の中での犯行なので当然現場に監視カメラはなく、殺害の瞬間も確認できない。
まったく手掛かりなしだ。
考え込んでいると、席を外していた虎徹が資料を手に戻ってきた。
「被害者家族の共通点がわかった」
虎徹が机の上に書類をぶちまける。
顔写真と名前や生年月日、特徴などが書かれたプロフィールだった。
その中に、光季は一カ月ぐらい前に聞いた名前を見つける。
早川綾子。
お盆頃に行方不明のアナウンスをされていた名前だ。
「もしかして、身内に行方不明者がいる家が被害にあってるとかですか?」
光季が尋ねると、虎徹が不敵な笑みを向けて「ご名答」と笑った。
しかし、行方不明者のいる家庭など、六堂市内にはいくつもある。
どこが次の被害者となるか予測するのは困難だし、事前に殺害される可能性を伝えて夜鴉基地に集まってもらうこともできない。
注意を促すのも混乱を招くので難しい。
夜鴉をやらせ集団だと懐疑的に見ている人もいる。
誰もが夜鴉に好意的というわけではなく、協力してもらえない可能性がある。
とりあえず、優の提案で被害者宅の付近で聞き込み調査を行うことになった。
一昨日、三人暮らしの一家が密室で惨殺されたそうだ。
死亡推定時刻からいって犯行は夜中に行われたようだが、家中に鍵が掛けられており、外から侵入した様子は一切ない。
密室殺人事件だ。遺体には鋭利な刃物で裂かれた痕があったが、現場に凶器となりそうなものはなかったらしい。
同様の事件が五日前、そして一週間前にも起きている。
手掛かりはまったくなく、警察は妖怪の仕業に違いないと夜鴉を頼った次第だそうだ。
「だいぶとミステリーな事件だね」
優が呟いた。要が神妙な顔で頷く。
「侵入の形跡がないなら、身内の犯行かもしれない。家族の誰かが犯行に及んでから自殺した可能性もあるけど、全員死んでいるのに凶器が落ちてないのは変だな。こんな所業、人間では考えられない」
「妖怪の仕業なのは納得ですけど、この事件、どうやって解決するんですか?」
光季が尋ねると、優と要は小さく唸り声をあげた。
被害者にあった家のある場所はまちまちであり、家族構成にも共通点はない。
次にどの家で事件が起こるのか予測するのは困難だ。
六堂市の各地に置かれた妖怪を映す特殊な監視カメラにも、妖怪の姿は映り込んでいない。
個人の家の中での犯行なので当然現場に監視カメラはなく、殺害の瞬間も確認できない。
まったく手掛かりなしだ。
考え込んでいると、席を外していた虎徹が資料を手に戻ってきた。
「被害者家族の共通点がわかった」
虎徹が机の上に書類をぶちまける。
顔写真と名前や生年月日、特徴などが書かれたプロフィールだった。
その中に、光季は一カ月ぐらい前に聞いた名前を見つける。
早川綾子。
お盆頃に行方不明のアナウンスをされていた名前だ。
「もしかして、身内に行方不明者がいる家が被害にあってるとかですか?」
光季が尋ねると、虎徹が不敵な笑みを向けて「ご名答」と笑った。
しかし、行方不明者のいる家庭など、六堂市内にはいくつもある。
どこが次の被害者となるか予測するのは困難だし、事前に殺害される可能性を伝えて夜鴉基地に集まってもらうこともできない。
注意を促すのも混乱を招くので難しい。
夜鴉をやらせ集団だと懐疑的に見ている人もいる。
誰もが夜鴉に好意的というわけではなく、協力してもらえない可能性がある。
とりあえず、優の提案で被害者宅の付近で聞き込み調査を行うことになった。
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