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7忍
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日本を裏で牛耳る2つの家。
西園寺家と、財前家。
このふたつは密接な関係にある。2つの家はあまりに大きいため、その境目は曖昧になってきているのだ。簡単に言えば、財前派と西園寺派が共存する大企業が多く存在する。こういった現状からも、大きすぎる影響力をもつ両家はお互いに争いを避けるため、過度な干渉を嫌ってきた。
しかし、その一方で、どちらかを潰そうとする心持ちのものも存在する。どちらか一家が、全てを支配するべきとする者達が望むのは。
戦争だ。
「伏せて!」
幸之助様の頭を抱え、机の下に滑り込む。ここには私達の味方は居ない。この状況は最悪だ。袋叩きにされてしまう。
ガガガガッ、と。酷く、硬い銃声がした。
ぱぁんっ、ぱぁんっ、と。先程より軽い銃声も。
叫び声と、悲鳴も。
「!?」
何が起きた。銃声はまだ分かる。今ここで西園寺家の一人息子を確実に殺すには、撃ち殺してしまえばいい。しかし、交渉材料としてこれ以上ないカードをみすみす捨てるその行為は悪手である。かの財前家がそんな判断をするとは思えないが、まだ説明はつく。
しかし、この悲鳴はなんだ。
「.......ふ、ふふ。ははは、大丈夫だよ、暁」
穏やかに。柔らかに笑う、その声は。
「全部、僕の勝ちだ。財前家がここで敵対してくるのは予想済み、なら袋叩きにしてしまえばいい」
「.......幸之助様?」
「もう机の下から出ても大丈夫そうかな」
幸之助様が、穏やかに手を差し伸べる。その手に、どうしても震えてしまう自分の手を、どうにか重ねた。
机の下から這い出た私が、見たものは。
「.......あ、あぁ.......!」
5年前の、焼き直し。
一族郎党、皆殺し。
同じ経口の銃。同じ薬莢。同じ、死体。
「あぁ!」
「思い出してしまったかな? ごめんね、暁」
ずっと。
ずっと、財前家がやったものだと思っていた。
家族が全員いなくなった日から、私は調べた。忍者としての能力を全て使って、誰が何の目的でやったのか、調べた。それでも、なんの手がかりもなかった。
私は碧真も同じように調べているのを知っていたので、中学生になったある日こっそり碧真の調査記録ノートを拝借した。
碧真は、ものすごい忍者だ。きっと、歴史上にもこんなに優れた忍者はいないというレベル。小さい頃からずば抜けていた。身体能力、諜報能力、そして、全てに対する圧倒的なセンス。勝てるものなどいない。碧真のお父さんだって、中学生の碧真に負けていた。
そんな碧真が私の下着カタログを見て鼻血を出して倒れて、私なんかが碧真のノートを隠し見できたのは幸運でしかなかった。
そこには、こう書いてあった。
―――『実行は他国の傭兵部隊の可能性。西園寺の勢力削減のためと見て良い。指示は財前か。』
私の家族は、財前家から西園寺家を守って、みんな死んだと思っていた。
なのに。
「大丈夫? 暁、落ち着いて」
「.......こ、幸之助様。わ、私の、家を殺した、のは」
「財前だね」
ほっとしろ。ほっとしろ私。その穏やかな声を、その暖かな笑顔を、無条件で信じろ。
「まあ、やって来た財前と戦っていた君の家族ごと殺したのは彼ら傭兵部隊だけどね。それを知って反乱でもされては困るから、暁の親戚中を殺して回ったんだ」
「.......ひっ」
「ごめんね。今思えば浅知恵だ。なにせ、当時12歳の僕が考えた計画だから.......でも、あの頃から暁は殺さないと決めていたんだ」
するりと。優しい笑顔のまま、幸之助様が私の髪に手を伸ばす。穏やかな手つきで、髪のひと房を私の耳にかけた幸之助様は、そっとそこに唇を寄せた。
「暁は、ずっと僕の隣にいて欲しいって思ってたからね。大好きだよ、暁」
考えるな。
共に居たいと願え。あなたの望みに全て答えると言え。
「.......わ、」
信じろ、この穏やかな声を。
忍べ。
「.......わた、」
そうでなければ壊れてしまう。
忍べ。
「.......わたし、」
全てが、壊れてしまう。
耐え忍べ。
ばきゃ、と。随分、間抜けな音がした。
「暁!」
「.......あおま」
ところどころ汚れた碧真が、気を失って倒れた幸之助様を踏んでこちらにやってくる。
硝煙臭い、鉄臭い体が、ぎゅっと私を抱きしめた。
「ごめん、ごめん暁。ごめん」
「.......」
「全部何とかするって言ったのに。全部、分かってたのに」
「.......え?」
「知ってたんだ。中学の時、暁が俺のノート見て勘違いしたのも。財前と西園寺、両方が悪いってことも。.......暁が! ずっと我慢して、耐えて苦しんでたのも!」
あ、泣いてる。何とかしなきゃ。いつもは抱きしめてよしよし、と撫でていれば泣き止むのだから、今もそうしてやればいい。碧真は、いっつも私の後ろで泣いているのだから。
ぎしぎしと軋む腕を、目の前の碧真の頭に上げようとして。
泣いているのは私じゃないか、と。気がついた。
「ごめんね、暁。俺、間に合わなかったよ。西園寺も財前も、両方ぶっ潰してやろうと思ったけど、間に合わなかった。昨日、昨日やっと両倒れの情報を掴んだのに」
痛々しいほどに、何度も何度も私の背中と腕をさする大きな手。胸に刺さる、悲痛な声。
「こんなことなら、さっさと暁を連れて外国にでも飛べば良かった。西園寺も財前も、暗殺しとけば良かった」
碧真の胸の中でゴソゴソと頭を動かし、周りを見回した。財前当主は、足を押さえているが生きてはいる。よく見れば碧真のお父さんが近くにいたので、何とかなったのだろう。その他の人達も、なんだかゴソゴソと動き出した。あれ、よく見たら全然死んでない。
「.......ここが襲撃されるって、さっき気づいたから。全然、間に合わなかったよ。マシンガン1個残しちゃった」
ぽかん、と。メソメソと半べそをかいている碧真を見上げた。
待て待て。この短時間で、傭兵部隊をマシンガン1つ残しどうにかしたというのかこやつは。
「.......どうやったの?」
「え? とりあえず会場入り口にトラップ仕掛けて、間に合わない分は俺が、あと銃はなるべく奪って」
「モンスターか」
「?」
ぎゅっと、背伸びをして碧真の首に抱きついた。碧真の腕が、酷くこわごわと背中にまわる。
「間に合ってるじゃん、バカ碧真」
「え?」
碧真は、昔から私の背中で泣く。私より全然強いくせに、私より全然頭がまわるくせに。
私より上手くハニトラもできるくせに、私より人の急所をつくのが上手いくせに。血が苦手になった私より生き生きと忍者をやっていたのに、私より私の家族が死んだ時悲しんでくれるなんて、ずっと優しいくせに。
碧真は、私の前では、忍ばないでいてくれた。
「碧真」
「なに?」
「私ね、マドンナ.......財前さんとね、友達なの」
「は?」
「.......お願い、殺すなんて言わないで」
きゅっと。腕に力を込めて、震える声を押さえつけた。
「うん、言わない。暁が言うなら、殺さない」
「西園寺も」
「.......えー」
「言ってること変わってるぞバカ碧真」
「だってマジムカつくじゃねえかコイツ。死んで然るべきだろ」
「いいの。私の好きだった人なんだから、死んじゃやなの」
「なおのこと殺す」
「あはは、ははは! 碧真、大好き!」
「ぴっっ!!!」
ぴょん、と碧真の胴を足で挟みしがみついた。ガチガチに固まってしまった碧真に、笑い声を堪えながら頭をすり寄せる。硝煙臭い。ああ、血の匂いがする。
「うふふ、碧真、これからどうしよっか」
「.......どうにでもなる。俺達忍者だぜ?」
「でもすぐ就職難民になるんでしょ」
「大丈夫。忍ぶから」
にんにん、などと言いながら、私を横抱きにして財前当主を踏み越えもう一度幸之助様を踏みつけ会場の外に出た碧真は。
「はい、俺いち抜ーけた!」
私を抱いたまま、屋根を蹴って、電柱の上に登った。
「私、に抜ーけた!」
抜け忍は、今日も空を走る。
「そーいえば碧真、あんた肋骨折れてるんじゃなかったっけ? お姫様抱っこなんてして大丈夫?」
「そこは黙って忍ばせろ!」
忍べ、私達。
【終】
西園寺家と、財前家。
このふたつは密接な関係にある。2つの家はあまりに大きいため、その境目は曖昧になってきているのだ。簡単に言えば、財前派と西園寺派が共存する大企業が多く存在する。こういった現状からも、大きすぎる影響力をもつ両家はお互いに争いを避けるため、過度な干渉を嫌ってきた。
しかし、その一方で、どちらかを潰そうとする心持ちのものも存在する。どちらか一家が、全てを支配するべきとする者達が望むのは。
戦争だ。
「伏せて!」
幸之助様の頭を抱え、机の下に滑り込む。ここには私達の味方は居ない。この状況は最悪だ。袋叩きにされてしまう。
ガガガガッ、と。酷く、硬い銃声がした。
ぱぁんっ、ぱぁんっ、と。先程より軽い銃声も。
叫び声と、悲鳴も。
「!?」
何が起きた。銃声はまだ分かる。今ここで西園寺家の一人息子を確実に殺すには、撃ち殺してしまえばいい。しかし、交渉材料としてこれ以上ないカードをみすみす捨てるその行為は悪手である。かの財前家がそんな判断をするとは思えないが、まだ説明はつく。
しかし、この悲鳴はなんだ。
「.......ふ、ふふ。ははは、大丈夫だよ、暁」
穏やかに。柔らかに笑う、その声は。
「全部、僕の勝ちだ。財前家がここで敵対してくるのは予想済み、なら袋叩きにしてしまえばいい」
「.......幸之助様?」
「もう机の下から出ても大丈夫そうかな」
幸之助様が、穏やかに手を差し伸べる。その手に、どうしても震えてしまう自分の手を、どうにか重ねた。
机の下から這い出た私が、見たものは。
「.......あ、あぁ.......!」
5年前の、焼き直し。
一族郎党、皆殺し。
同じ経口の銃。同じ薬莢。同じ、死体。
「あぁ!」
「思い出してしまったかな? ごめんね、暁」
ずっと。
ずっと、財前家がやったものだと思っていた。
家族が全員いなくなった日から、私は調べた。忍者としての能力を全て使って、誰が何の目的でやったのか、調べた。それでも、なんの手がかりもなかった。
私は碧真も同じように調べているのを知っていたので、中学生になったある日こっそり碧真の調査記録ノートを拝借した。
碧真は、ものすごい忍者だ。きっと、歴史上にもこんなに優れた忍者はいないというレベル。小さい頃からずば抜けていた。身体能力、諜報能力、そして、全てに対する圧倒的なセンス。勝てるものなどいない。碧真のお父さんだって、中学生の碧真に負けていた。
そんな碧真が私の下着カタログを見て鼻血を出して倒れて、私なんかが碧真のノートを隠し見できたのは幸運でしかなかった。
そこには、こう書いてあった。
―――『実行は他国の傭兵部隊の可能性。西園寺の勢力削減のためと見て良い。指示は財前か。』
私の家族は、財前家から西園寺家を守って、みんな死んだと思っていた。
なのに。
「大丈夫? 暁、落ち着いて」
「.......こ、幸之助様。わ、私の、家を殺した、のは」
「財前だね」
ほっとしろ。ほっとしろ私。その穏やかな声を、その暖かな笑顔を、無条件で信じろ。
「まあ、やって来た財前と戦っていた君の家族ごと殺したのは彼ら傭兵部隊だけどね。それを知って反乱でもされては困るから、暁の親戚中を殺して回ったんだ」
「.......ひっ」
「ごめんね。今思えば浅知恵だ。なにせ、当時12歳の僕が考えた計画だから.......でも、あの頃から暁は殺さないと決めていたんだ」
するりと。優しい笑顔のまま、幸之助様が私の髪に手を伸ばす。穏やかな手つきで、髪のひと房を私の耳にかけた幸之助様は、そっとそこに唇を寄せた。
「暁は、ずっと僕の隣にいて欲しいって思ってたからね。大好きだよ、暁」
考えるな。
共に居たいと願え。あなたの望みに全て答えると言え。
「.......わ、」
信じろ、この穏やかな声を。
忍べ。
「.......わた、」
そうでなければ壊れてしまう。
忍べ。
「.......わたし、」
全てが、壊れてしまう。
耐え忍べ。
ばきゃ、と。随分、間抜けな音がした。
「暁!」
「.......あおま」
ところどころ汚れた碧真が、気を失って倒れた幸之助様を踏んでこちらにやってくる。
硝煙臭い、鉄臭い体が、ぎゅっと私を抱きしめた。
「ごめん、ごめん暁。ごめん」
「.......」
「全部何とかするって言ったのに。全部、分かってたのに」
「.......え?」
「知ってたんだ。中学の時、暁が俺のノート見て勘違いしたのも。財前と西園寺、両方が悪いってことも。.......暁が! ずっと我慢して、耐えて苦しんでたのも!」
あ、泣いてる。何とかしなきゃ。いつもは抱きしめてよしよし、と撫でていれば泣き止むのだから、今もそうしてやればいい。碧真は、いっつも私の後ろで泣いているのだから。
ぎしぎしと軋む腕を、目の前の碧真の頭に上げようとして。
泣いているのは私じゃないか、と。気がついた。
「ごめんね、暁。俺、間に合わなかったよ。西園寺も財前も、両方ぶっ潰してやろうと思ったけど、間に合わなかった。昨日、昨日やっと両倒れの情報を掴んだのに」
痛々しいほどに、何度も何度も私の背中と腕をさする大きな手。胸に刺さる、悲痛な声。
「こんなことなら、さっさと暁を連れて外国にでも飛べば良かった。西園寺も財前も、暗殺しとけば良かった」
碧真の胸の中でゴソゴソと頭を動かし、周りを見回した。財前当主は、足を押さえているが生きてはいる。よく見れば碧真のお父さんが近くにいたので、何とかなったのだろう。その他の人達も、なんだかゴソゴソと動き出した。あれ、よく見たら全然死んでない。
「.......ここが襲撃されるって、さっき気づいたから。全然、間に合わなかったよ。マシンガン1個残しちゃった」
ぽかん、と。メソメソと半べそをかいている碧真を見上げた。
待て待て。この短時間で、傭兵部隊をマシンガン1つ残しどうにかしたというのかこやつは。
「.......どうやったの?」
「え? とりあえず会場入り口にトラップ仕掛けて、間に合わない分は俺が、あと銃はなるべく奪って」
「モンスターか」
「?」
ぎゅっと、背伸びをして碧真の首に抱きついた。碧真の腕が、酷くこわごわと背中にまわる。
「間に合ってるじゃん、バカ碧真」
「え?」
碧真は、昔から私の背中で泣く。私より全然強いくせに、私より全然頭がまわるくせに。
私より上手くハニトラもできるくせに、私より人の急所をつくのが上手いくせに。血が苦手になった私より生き生きと忍者をやっていたのに、私より私の家族が死んだ時悲しんでくれるなんて、ずっと優しいくせに。
碧真は、私の前では、忍ばないでいてくれた。
「碧真」
「なに?」
「私ね、マドンナ.......財前さんとね、友達なの」
「は?」
「.......お願い、殺すなんて言わないで」
きゅっと。腕に力を込めて、震える声を押さえつけた。
「うん、言わない。暁が言うなら、殺さない」
「西園寺も」
「.......えー」
「言ってること変わってるぞバカ碧真」
「だってマジムカつくじゃねえかコイツ。死んで然るべきだろ」
「いいの。私の好きだった人なんだから、死んじゃやなの」
「なおのこと殺す」
「あはは、ははは! 碧真、大好き!」
「ぴっっ!!!」
ぴょん、と碧真の胴を足で挟みしがみついた。ガチガチに固まってしまった碧真に、笑い声を堪えながら頭をすり寄せる。硝煙臭い。ああ、血の匂いがする。
「うふふ、碧真、これからどうしよっか」
「.......どうにでもなる。俺達忍者だぜ?」
「でもすぐ就職難民になるんでしょ」
「大丈夫。忍ぶから」
にんにん、などと言いながら、私を横抱きにして財前当主を踏み越えもう一度幸之助様を踏みつけ会場の外に出た碧真は。
「はい、俺いち抜ーけた!」
私を抱いたまま、屋根を蹴って、電柱の上に登った。
「私、に抜ーけた!」
抜け忍は、今日も空を走る。
「そーいえば碧真、あんた肋骨折れてるんじゃなかったっけ? お姫様抱っこなんてして大丈夫?」
「そこは黙って忍ばせろ!」
忍べ、私達。
【終】
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