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裏忍(碧真side)
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物心ついた時には、それは始まっていた。
断食、常に全力疾走でのマラソン、異常な速度で成長する麻の苗木を飛び越えること、断食、気配を殺して刃物を持った父から隠れ通すこと、断食、刃物の扱い、断食、断食、1人放り込まれた真夜中の山から丸腰で帰ってくること、断食。
別に、それを疑問に思ったことはなかった。反感を持つこともなかった。
全部、問題無くこなせたからだ。
「碧真、碧真おいで」
「あきら!」
産まれた病院も、小学校でのクラスも、家の事情も同じの女の子。同い年なのに俺より一回り体が大きい服部 暁が、塀の上からひょっこりと顔を覗かせていた。
「碧真、こっちおいで」
「なに? 俺今から池に入んなきゃいけないんだけど」
塀の上に上がって、暁の隣に腰掛ける。暁は、ちらりと辺りを確認してから。
「.......ほら、おにぎり持ってきた。あんた3日何も食べてないでしょ、食べな」
「でも」
「梅干しとシャケ、碧真好きでしょ?」
碧が握らせてくれたおにぎりは、まだ暖かかった。後ろで父がこちらを睨んでいるのはわかったが、構わずおにぎりにかぶりついた。
美味しい。俺が食べると暁が嬉しそうによしよしと頭を撫でてくるので、急いでもうひとつのおにぎりに手を伸ばした。
「ゆっくり食べないと気持ち悪くなるよ。もう、仕方ないな碧真は」
暁はいつもそうだ。いつも、俺が断食の修行をしていると食べ物を持ってきてくれる。転んだ時も真っ先に駆けつけて、泣かないの、と叱りながら絆創膏を貼ってくれる。学校で上級生にいじめられた時も、俺を背中に隠してくれる。
暁は、俺のヒーローだ。
「.......碧真は断食苦手だよね」
「べーつにー?」
苦手な修行などない。今すぐ首相官邸に行って首相のパソコンを取ってこいと言われてもやれる自信がある。警備会社に行って奇襲を仕掛けてこいと言われてもできる。修行など屁でもない。
「俺ちょー強いし」
「はいはい」
「マジだぜ? だってさ、俺父さんに勝てるんだぜ。手裏剣も隠れ身も、父さんより上手いんだ」
「ばか言ってないで、そろそろ修行行きな。お父さんに見つかったら怒られるよ」
もう見つかってるよ、とは言わなかった。
暁が塀を降りていってしまって、俺も仕方なく父の元へ戻った。父ともう1人のプロ忍者二人がかりでボコボコにされて、道具無しで普通に池に沈められた。水の中で息を止めつつ、1対2での勝ち方を考えた。
そんなこんなで、小学六年生。
父プラス忍者3人までなら勝てるようになった俺は、修学旅行で日光に来ていた。班に馴染めなくて、まあいいかと班から離れて1人じっと3ざるを見ていた。思ったより小さくてがっかりだ。
「碧真、友達はどうしたの」
「暁」
怒った顔の暁がやって来た。その後ろでは暁の友達がニヤニヤとこっちを見ていた。
「暁、笑われてるぜ」
「あんただバカ碧真!」
暁は俺の手を引いて、班のところまで連れていってくれた。もうはぐれるなよ、と言い残して自分の班へ戻った暁。戻った班は、思っていたより居心地が良かった。
やっぱり、暁は俺のヒーローだ。
「.......暁」
「.......なに、碧真。 私、今はクナイの練習、付き合えないよ」
違うよ、暁。
なんで笑うんだよ。お母さんもお父さんも死んじゃったんだろ。あんなに大好きだった犬のポチも死んじゃったんだろ。預かってくれる親戚も、1人もいなくなっちゃったんだろ。
なんで笑うんだよ。なんで俺の頭撫でてんだよ。違うだろ、逆だろ。俺が泣くんじゃなくて、暁が泣くんだろ。
「碧真、メソメソしないの。別に私は大丈夫だから」
嘘だ。大丈夫なんかじゃないじゃないか、我慢しているだけじゃないか。なんで暁がこんなことで忍ばなくちゃいけないんだ。俺より全然手裏剣下手くそなのに、なんで忍者として働かせられるんだ。
俺はみっともなく泣いた。暁の服の端を握りしめて、痛々しく笑う暁にすがりついて泣いた。
「.......忍べ、私」
暁が、無表情でポツリと呟いた。
ぶつん、と。俺の中で何かが切れた。
「ふーん、さすが財前の子会社。クズだな」
気絶させた男を椅子にして、パソコンの中からめぼしい情報を抜き取る。やはり、暁の家族を殺したのは財前か。
「.......」
いや、まだ足りない。我が家の主の所業を確実にするには、まだ情報が足りない。
その後も、財前家に関わりのある奴らから情報を集め。
違和感に気がついた。
「.......本当に財前だけか? それにしちゃあ手際が良すぎる.......プロを雇ったって、相手の服部家だってプロだ」
何か、もっと重要なことを見落としている。
いや、昨日見た暁の下着カタログの事じゃなくて。
「まさか.......西園寺か!?」
急いで気絶させた男どもを蹴飛ばしながら西園寺家に向かった。そのまま、気づかれることなく屋敷に侵入。暁の部屋から1番遠い道を通って、1番重要な情報があるであろう部屋へ。
暁、今寝てるのかな。.......だから下着カタログは忘れろ俺。
そして。
「.......西園寺幸之助.......!!」
全てを、知る。
暁の家は、仕えた主に殺された。主を守るために戦い、主に殺された。
暁は、そんなクソ野郎共のせいで、忍ばなくてはならなくなった。
よし、殺そう。
例え暁がこのクソ野郎を好いていても知ったことか。大体そこも気に食わないんだクズ野郎。
音もなく武器を取りに戻った自室には、先客がいた。
「碧真! どこにいたんですの!」
「.......お嬢」
俺を個人的に雇っている、財前家の末のご令嬢。よく覚えていないが、前に俺が誘拐犯をぶん殴ったとかなんとかを見て惚れたと言っているやべーやつだ。
俺は財前家なんて大嫌いだが、お嬢を見ていると気が抜ける。もちろん悪い意味でだ。頭は良いはずなのに、俺と話している時にIQ5ぐらいしか無いんじゃないかと思う時がある。
だが、そんなことはもう良い。財前家は殺す、さっき決めたことだ。
「碧真、聞いてくださる? お父様が、誕生日にネックレスをくださったんですの。来年こそはパーティに出てくださるとも言ってくださったんですのよ!」
嬉しそうなお嬢。お嬢は財前当主のことが好きなようだが、財前当主はお嬢のことを認識しているのかすら危うい。女の子供には興味がないのだ、あのクズは。だから、あのクズがお嬢の誕生日に顔を出したことは1度もない。毎年毎年、お嬢は来年は来てくださる、と笑っている。
とりあえず、お嬢は殺すの最後にしよう。うん、そうしよう。
「碧真、何を考えていますの?」
「.......別に」
「わたくしに隠し事は通じませんわ! 碧真、とても悪いことを考えてますわね!」
「.......別に」
「仕方ないですわね。責任を取ってくださるのなら.......いいですわよ」
「何がだよ!」
脱ぎ始めたお嬢を取り押さえる。くそ、また暁の下着カタログが脳裏に。
「.......」
「どうしましたの、碧真?」
財前家を皆殺しにしたら、この頭弱々お嬢も暁と同じ気持ちになるのか。
.......何も暗殺だけが俺の得意分野という訳では無い。情報戦だって得意だ。財前と西園寺、血を流すことなく両方没落させてやればいいじゃないか。
「っ!」
そうだ、なんで気づかなかったんだ。
暁は。血が、嫌いだ。
「.......あざす、お嬢」
「へっ!? い、いいんですのよ!」
何を勘違いしたのかまだ脱ぎはじめたお嬢を、ぽいっと住み込みの部屋の外に出して、自分のパソコンに向かった。
そして、あともう一歩で全てが終わる見通しが立った、高校二年生の春。
「.......ハニトラ.......!? ふざっけんなよ!」
ドレス姿の暁のあとについて、パーティ会場へ忍び込んだ。そして暁がシャワー室へ行っている間に相手の男に睡眠薬を飲ませ眠らせる。
よし、これで今回も暁は守られた。もういい加減変な仕事は辞めてくれ、心臓が持たない。
「.......いや、」
俺が辞めさせるんだ。こんなクソみたいな仕事から、こんなクソみたいな生活から。.......それから、どうにかして穏便な感じであのクソ野郎から暁を引き離す。本当はギッタギタにしてやりたいが、暁が家族のことを財前家単独の犯行だと勘違いしているのなら、これ以上傷つけることなく上手くクソ野郎と別れさせることが出来るかもしれない。本当は、本当の本当に殺してやりたい、が。
暁が泣くのなら、我慢する。
だって。
俺の大好きな女の子には、いつだって、どこでだって幸せでいて欲しい。
断食、常に全力疾走でのマラソン、異常な速度で成長する麻の苗木を飛び越えること、断食、気配を殺して刃物を持った父から隠れ通すこと、断食、刃物の扱い、断食、断食、1人放り込まれた真夜中の山から丸腰で帰ってくること、断食。
別に、それを疑問に思ったことはなかった。反感を持つこともなかった。
全部、問題無くこなせたからだ。
「碧真、碧真おいで」
「あきら!」
産まれた病院も、小学校でのクラスも、家の事情も同じの女の子。同い年なのに俺より一回り体が大きい服部 暁が、塀の上からひょっこりと顔を覗かせていた。
「碧真、こっちおいで」
「なに? 俺今から池に入んなきゃいけないんだけど」
塀の上に上がって、暁の隣に腰掛ける。暁は、ちらりと辺りを確認してから。
「.......ほら、おにぎり持ってきた。あんた3日何も食べてないでしょ、食べな」
「でも」
「梅干しとシャケ、碧真好きでしょ?」
碧が握らせてくれたおにぎりは、まだ暖かかった。後ろで父がこちらを睨んでいるのはわかったが、構わずおにぎりにかぶりついた。
美味しい。俺が食べると暁が嬉しそうによしよしと頭を撫でてくるので、急いでもうひとつのおにぎりに手を伸ばした。
「ゆっくり食べないと気持ち悪くなるよ。もう、仕方ないな碧真は」
暁はいつもそうだ。いつも、俺が断食の修行をしていると食べ物を持ってきてくれる。転んだ時も真っ先に駆けつけて、泣かないの、と叱りながら絆創膏を貼ってくれる。学校で上級生にいじめられた時も、俺を背中に隠してくれる。
暁は、俺のヒーローだ。
「.......碧真は断食苦手だよね」
「べーつにー?」
苦手な修行などない。今すぐ首相官邸に行って首相のパソコンを取ってこいと言われてもやれる自信がある。警備会社に行って奇襲を仕掛けてこいと言われてもできる。修行など屁でもない。
「俺ちょー強いし」
「はいはい」
「マジだぜ? だってさ、俺父さんに勝てるんだぜ。手裏剣も隠れ身も、父さんより上手いんだ」
「ばか言ってないで、そろそろ修行行きな。お父さんに見つかったら怒られるよ」
もう見つかってるよ、とは言わなかった。
暁が塀を降りていってしまって、俺も仕方なく父の元へ戻った。父ともう1人のプロ忍者二人がかりでボコボコにされて、道具無しで普通に池に沈められた。水の中で息を止めつつ、1対2での勝ち方を考えた。
そんなこんなで、小学六年生。
父プラス忍者3人までなら勝てるようになった俺は、修学旅行で日光に来ていた。班に馴染めなくて、まあいいかと班から離れて1人じっと3ざるを見ていた。思ったより小さくてがっかりだ。
「碧真、友達はどうしたの」
「暁」
怒った顔の暁がやって来た。その後ろでは暁の友達がニヤニヤとこっちを見ていた。
「暁、笑われてるぜ」
「あんただバカ碧真!」
暁は俺の手を引いて、班のところまで連れていってくれた。もうはぐれるなよ、と言い残して自分の班へ戻った暁。戻った班は、思っていたより居心地が良かった。
やっぱり、暁は俺のヒーローだ。
「.......暁」
「.......なに、碧真。 私、今はクナイの練習、付き合えないよ」
違うよ、暁。
なんで笑うんだよ。お母さんもお父さんも死んじゃったんだろ。あんなに大好きだった犬のポチも死んじゃったんだろ。預かってくれる親戚も、1人もいなくなっちゃったんだろ。
なんで笑うんだよ。なんで俺の頭撫でてんだよ。違うだろ、逆だろ。俺が泣くんじゃなくて、暁が泣くんだろ。
「碧真、メソメソしないの。別に私は大丈夫だから」
嘘だ。大丈夫なんかじゃないじゃないか、我慢しているだけじゃないか。なんで暁がこんなことで忍ばなくちゃいけないんだ。俺より全然手裏剣下手くそなのに、なんで忍者として働かせられるんだ。
俺はみっともなく泣いた。暁の服の端を握りしめて、痛々しく笑う暁にすがりついて泣いた。
「.......忍べ、私」
暁が、無表情でポツリと呟いた。
ぶつん、と。俺の中で何かが切れた。
「ふーん、さすが財前の子会社。クズだな」
気絶させた男を椅子にして、パソコンの中からめぼしい情報を抜き取る。やはり、暁の家族を殺したのは財前か。
「.......」
いや、まだ足りない。我が家の主の所業を確実にするには、まだ情報が足りない。
その後も、財前家に関わりのある奴らから情報を集め。
違和感に気がついた。
「.......本当に財前だけか? それにしちゃあ手際が良すぎる.......プロを雇ったって、相手の服部家だってプロだ」
何か、もっと重要なことを見落としている。
いや、昨日見た暁の下着カタログの事じゃなくて。
「まさか.......西園寺か!?」
急いで気絶させた男どもを蹴飛ばしながら西園寺家に向かった。そのまま、気づかれることなく屋敷に侵入。暁の部屋から1番遠い道を通って、1番重要な情報があるであろう部屋へ。
暁、今寝てるのかな。.......だから下着カタログは忘れろ俺。
そして。
「.......西園寺幸之助.......!!」
全てを、知る。
暁の家は、仕えた主に殺された。主を守るために戦い、主に殺された。
暁は、そんなクソ野郎共のせいで、忍ばなくてはならなくなった。
よし、殺そう。
例え暁がこのクソ野郎を好いていても知ったことか。大体そこも気に食わないんだクズ野郎。
音もなく武器を取りに戻った自室には、先客がいた。
「碧真! どこにいたんですの!」
「.......お嬢」
俺を個人的に雇っている、財前家の末のご令嬢。よく覚えていないが、前に俺が誘拐犯をぶん殴ったとかなんとかを見て惚れたと言っているやべーやつだ。
俺は財前家なんて大嫌いだが、お嬢を見ていると気が抜ける。もちろん悪い意味でだ。頭は良いはずなのに、俺と話している時にIQ5ぐらいしか無いんじゃないかと思う時がある。
だが、そんなことはもう良い。財前家は殺す、さっき決めたことだ。
「碧真、聞いてくださる? お父様が、誕生日にネックレスをくださったんですの。来年こそはパーティに出てくださるとも言ってくださったんですのよ!」
嬉しそうなお嬢。お嬢は財前当主のことが好きなようだが、財前当主はお嬢のことを認識しているのかすら危うい。女の子供には興味がないのだ、あのクズは。だから、あのクズがお嬢の誕生日に顔を出したことは1度もない。毎年毎年、お嬢は来年は来てくださる、と笑っている。
とりあえず、お嬢は殺すの最後にしよう。うん、そうしよう。
「碧真、何を考えていますの?」
「.......別に」
「わたくしに隠し事は通じませんわ! 碧真、とても悪いことを考えてますわね!」
「.......別に」
「仕方ないですわね。責任を取ってくださるのなら.......いいですわよ」
「何がだよ!」
脱ぎ始めたお嬢を取り押さえる。くそ、また暁の下着カタログが脳裏に。
「.......」
「どうしましたの、碧真?」
財前家を皆殺しにしたら、この頭弱々お嬢も暁と同じ気持ちになるのか。
.......何も暗殺だけが俺の得意分野という訳では無い。情報戦だって得意だ。財前と西園寺、血を流すことなく両方没落させてやればいいじゃないか。
「っ!」
そうだ、なんで気づかなかったんだ。
暁は。血が、嫌いだ。
「.......あざす、お嬢」
「へっ!? い、いいんですのよ!」
何を勘違いしたのかまだ脱ぎはじめたお嬢を、ぽいっと住み込みの部屋の外に出して、自分のパソコンに向かった。
そして、あともう一歩で全てが終わる見通しが立った、高校二年生の春。
「.......ハニトラ.......!? ふざっけんなよ!」
ドレス姿の暁のあとについて、パーティ会場へ忍び込んだ。そして暁がシャワー室へ行っている間に相手の男に睡眠薬を飲ませ眠らせる。
よし、これで今回も暁は守られた。もういい加減変な仕事は辞めてくれ、心臓が持たない。
「.......いや、」
俺が辞めさせるんだ。こんなクソみたいな仕事から、こんなクソみたいな生活から。.......それから、どうにかして穏便な感じであのクソ野郎から暁を引き離す。本当はギッタギタにしてやりたいが、暁が家族のことを財前家単独の犯行だと勘違いしているのなら、これ以上傷つけることなく上手くクソ野郎と別れさせることが出来るかもしれない。本当は、本当の本当に殺してやりたい、が。
暁が泣くのなら、我慢する。
だって。
俺の大好きな女の子には、いつだって、どこでだって幸せでいて欲しい。
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