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1 秘境の竜の巣に入ったら、かつて助けた小さなトカゲに出会いました
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「はぁ、はぁ……っ、さすがに、空気が薄くなってきましたね……」
大陸の北の果て、雲を突き抜けるように聳(そび)え立つアードラ山脈。
万年雪に閉ざされ、刃物のような冷たい風が吹き荒れるその場所は、人間が決して立ち入ってはならない「聖域」であり――同時に、生きて帰ってきた者のいない「死地」としても知られている。
そんな絶壁を、私はたった一人でよじ登っていた。
手袋は岩肌に擦れてボロボロになり、指先の感覚はとっくにない。吐く息は白く凍りつき、睫毛に霜が降りている。
「でも、ここさえ越えれば……あの『巣』があるはず」
私の名前はエルマ。
王国の王立研究所で魔物生態学を専攻する、しがない研究員だ。
年頃の娘がドレスも着ずに、こんな泥だらけの登山服で山に籠もっているのだから、周囲から「変わり者」だの「研究オタク」だのと言われるのも無理はない。実家の両親には「嫁の貰い手がなくなる!」と泣かれたけれど、私にはドレスよりも宝石よりも、どうしても確かめたいことがあったのだ。
『――ギャア、ア……ッ』
脳裏に蘇るのは、十年前の記憶。
まだ十二歳だった私が、実家の領地の裏山へ薬草摘みに入った時のことだ。
草むらの陰で、その「黒いトカゲ」は血を流して倒れていた。
大きさは中型犬くらい。全身が硬質な漆黒の鱗に覆われていたが、腹部に深い裂傷を負い、虫の息だった。
普通の子供なら、魔物だと恐れて逃げ出していたであろう。けれど私は、その生き物が持つ「瞳」の美しさに、魂を奪われてしまったのだ。
苦痛に歪められた瞼の隙間から覗く、溶けた黄金のような金色の瞳。
それは、どんな宝石よりも鮮烈で、気高く輝いていた。
『大丈夫、怖くないよ。いま手当てしてあげるからね』
私は親に内緒で包帯と傷薬を持ち出し、毎日毎日、彼の隠れ場所へ通った。
最初は「シャーッ!」と威嚇されたけれど、根気強く傷を洗い、父の晩酌用の干し肉をこっそり運んであげると、彼は次第に心を開いてくれた。
一週間もする頃には、私が近づくと嬉しそうに尻尾を揺らし、膝の上に顎を乗せて甘えるようになった。
『ふふ、真っ黒ですごく綺麗。貴方の名前は……そうね、「ネロ」って呼んでいい?』
私がそう名付けると、彼は「クルルッ」と喉を鳴らし、承諾するように私の頬をザリザリとした舌で舐めてくれた。あの時の、くすぐったくて温かい感触を、私は今でも昨日のことのように思い出せる。
けれど、別れは突然だった。
ある嵐の翌日、彼は姿を消していたのだ。
彼がいた場所には、美しい金色の鱗が一枚だけ、私の手元に残されていた。
あれはきっと、ただのトカゲではない。伝説の「竜」の幼体だったに違いない。
あの子は無事に群れに帰れたのだろうか。傷は痛んでいないだろうか。
そして何より――あの美しい金色の瞳に、もう一度だけ会いたい。
その一心で私は猛勉強して研究者になり、こうして「竜の生息地」とされる危険区域まで来たのだ。
「会いたいなぁ……。元気にしてるかな、ネロちゃん」
懐かしい名前を呼び、私は緩みそうになる頬を引き締めて、最後の岩棚に手をかけた。
その時だった。
ゾワリ、と。
生物としての本能が、最大級の警鐘を鳴らした。
「――ッ!?」
突如として、頭上から巨大な影が落ちてきた。
光が遮られ、世界が闇に包まれる。直後、凄まじい突風が叩きつけられ、私はあやうく崖から転落しそうになるのを、必死で岩にしがみついて耐えた。
砂煙が舞い上がる中、私が立っている岩棚のすぐ上に、恐ろしいほどの威圧感を放つ「それ」が舞い降りていた。
「……う、そ」
息を呑む。恐怖で、ではない。
あまりの美しさに、言葉を失ったのだ。
漆黒の鱗は、太陽の光を吸い込んで濡れたように輝いている。
鋭い爪は鋼鉄よりも硬く、背中の翼は天を覆うほどに巨大だ。全長は優に二十メートルを超えているだろう。
間違いなく、生態系の頂点に君臨する最強の種族。竜の成体だ。
普通の人間なら、腰を抜かして悲鳴を上げ、失禁してもおかしくない状況だ。実際、生物的なプレッシャーだけで心臓が早鐘を打っている。
けれど私は、研究者としての血が騒ぐのを止められなかった。
「すごい……文献にある記述よりも、ずっと鱗の密度が高いわ。それにあの筋肉の隆起、飛翔能力に特化した進化形態……!」
そして何より、私を見下ろすその瞳。
縦に割れた鋭い瞳孔。けれどその色は――記憶の中にあるあの色と同じ、鮮烈な金色だった。
「……きれい」
無意識にそんな言葉が漏れていた。
あわよくば、一枚でいいから鱗を採取させてくれないだろうか。近くでその生態を観察させてはくれないだろうか。
そんな命知らずなことを考えながら、私はふらふらと彼に歩み寄ろうとした。
グルルルルゥ……ッ!
竜の喉から、腹の底に響くような低い唸り声が漏れる。
空気がビリビリと震える。威嚇か、捕食の合図か。
巨大な顎(あぎと)が開き、大人が丸ごと入りそうな鋭い牙が、私の目の前に迫る。
(あ、食べられる)
そう覚悟して、私はギュッと目を閉じた。
せめて一瞬で終わらせてほしい。そんな願いと共に。
けれど、予想していた激痛はいつまで経っても訪れなかった。
代わりに感じたのは、熱い熱い吐息。
スンスン、フンフン、と鼻先を押し付けられ、私の首筋や胸元の匂いを執拗に嗅がれている。
「……え? あの、竜さん?」
恐る恐る目を開けると、金色の瞳が至近距離で私を凝視していた。
その瞳孔が、興奮したように収縮と拡大を繰り返している。まるで、待ち焦がれていた極上の獲物を前にした獣のように。
『――見つけた』
頭の中に直接、低く甘い声が響いた気がした。
次の瞬間。ボォッ! と竜の全身が黒い炎のような煙に包まれる。
「きゃっ!?」
視界が遮られ、私は思わず後ずさる。
煙が風に流れて消えたとき――そこにいたのは、巨大な竜ではなかった。
黒い髪に、黄金の瞳。
頭の横からはねじれた角が生え、腰から下には太い尻尾が揺れているけれど、その姿はどう見ても人間の青年だ。
それも、神々しいまでに整った顔立ちをした、同年代くらいの男性。
身に纏っているのは腰布一枚だけで、鍛え上げられた胸板や腹筋が露わになっている。
彼は私の手首を乱暴なほど強く掴むと、これ以上ないほど強引に、その腕の中へと私を引き寄せた。
「捕まえたぞ。……ずっと探していた、俺の番(つがい)」
「つ、がい……?」
耳元で囁かれた声は、熱っぽく、どうしようもないほどの執着に満ちていて。
混乱する私に、彼はニヤリと肉食獣の笑みを浮かべた。
「俺の名はネロ。この山を統べる竜の王だ」
「――え?」
その名前を聞いた瞬間、私の思考が凍りついた。
ネロ。
それは、私が十年前、あの小さなトカゲにつけた、可愛らしいペットの名前そのものだったから。
恐る恐る、彼の瞳を見上げる。
人間の姿になっても変わらない、あの美しい金色の瞳。私が恋い焦がれた、あの色。
「まさか……貴方、本当に……あの時のネロちゃんなの?」
「……ようやく思い出したか。遅いぞ、エルマ」
彼は拗ねたように目を細めると、私の首筋に顔を埋め、深く深く息を吸い込んだ。
「あの日、お前と会えなくなってから、俺はずっと気が狂いそうだった。……ようやく手に入れた。もう二度と、人間の世界には帰さない」
「へ?」
低く囁かれた言葉の意味を理解するよりも早く、私の体はふわりと宙に浮いた。
軽々とお姫様抱っこをされたまま、彼――ネロの背中から、バサリとコウモリのような黒い翼が出現する。
「ちょ、ちょっと待って! いきなりどういう――!」
「逃がすわけがないだろう。まずは巣に帰るぞ。お前には、俺の匂いをたっぷりとつけなくてはならないからな」
私の抗議など聞こえないとばかりに、ネロは大地を蹴った。
凄まじい風圧と共に、私たちは空高く舞い上がる。
眼下には雪山が広がり、私たちは雲を突き抜けていく。
目指すは、断崖絶壁の頂にある彼の「巣」。
これが、逃げ場のない甘い監禁生活の始まりだなんて、この時の私はまだ知る由もなかったのだ。
大陸の北の果て、雲を突き抜けるように聳(そび)え立つアードラ山脈。
万年雪に閉ざされ、刃物のような冷たい風が吹き荒れるその場所は、人間が決して立ち入ってはならない「聖域」であり――同時に、生きて帰ってきた者のいない「死地」としても知られている。
そんな絶壁を、私はたった一人でよじ登っていた。
手袋は岩肌に擦れてボロボロになり、指先の感覚はとっくにない。吐く息は白く凍りつき、睫毛に霜が降りている。
「でも、ここさえ越えれば……あの『巣』があるはず」
私の名前はエルマ。
王国の王立研究所で魔物生態学を専攻する、しがない研究員だ。
年頃の娘がドレスも着ずに、こんな泥だらけの登山服で山に籠もっているのだから、周囲から「変わり者」だの「研究オタク」だのと言われるのも無理はない。実家の両親には「嫁の貰い手がなくなる!」と泣かれたけれど、私にはドレスよりも宝石よりも、どうしても確かめたいことがあったのだ。
『――ギャア、ア……ッ』
脳裏に蘇るのは、十年前の記憶。
まだ十二歳だった私が、実家の領地の裏山へ薬草摘みに入った時のことだ。
草むらの陰で、その「黒いトカゲ」は血を流して倒れていた。
大きさは中型犬くらい。全身が硬質な漆黒の鱗に覆われていたが、腹部に深い裂傷を負い、虫の息だった。
普通の子供なら、魔物だと恐れて逃げ出していたであろう。けれど私は、その生き物が持つ「瞳」の美しさに、魂を奪われてしまったのだ。
苦痛に歪められた瞼の隙間から覗く、溶けた黄金のような金色の瞳。
それは、どんな宝石よりも鮮烈で、気高く輝いていた。
『大丈夫、怖くないよ。いま手当てしてあげるからね』
私は親に内緒で包帯と傷薬を持ち出し、毎日毎日、彼の隠れ場所へ通った。
最初は「シャーッ!」と威嚇されたけれど、根気強く傷を洗い、父の晩酌用の干し肉をこっそり運んであげると、彼は次第に心を開いてくれた。
一週間もする頃には、私が近づくと嬉しそうに尻尾を揺らし、膝の上に顎を乗せて甘えるようになった。
『ふふ、真っ黒ですごく綺麗。貴方の名前は……そうね、「ネロ」って呼んでいい?』
私がそう名付けると、彼は「クルルッ」と喉を鳴らし、承諾するように私の頬をザリザリとした舌で舐めてくれた。あの時の、くすぐったくて温かい感触を、私は今でも昨日のことのように思い出せる。
けれど、別れは突然だった。
ある嵐の翌日、彼は姿を消していたのだ。
彼がいた場所には、美しい金色の鱗が一枚だけ、私の手元に残されていた。
あれはきっと、ただのトカゲではない。伝説の「竜」の幼体だったに違いない。
あの子は無事に群れに帰れたのだろうか。傷は痛んでいないだろうか。
そして何より――あの美しい金色の瞳に、もう一度だけ会いたい。
その一心で私は猛勉強して研究者になり、こうして「竜の生息地」とされる危険区域まで来たのだ。
「会いたいなぁ……。元気にしてるかな、ネロちゃん」
懐かしい名前を呼び、私は緩みそうになる頬を引き締めて、最後の岩棚に手をかけた。
その時だった。
ゾワリ、と。
生物としての本能が、最大級の警鐘を鳴らした。
「――ッ!?」
突如として、頭上から巨大な影が落ちてきた。
光が遮られ、世界が闇に包まれる。直後、凄まじい突風が叩きつけられ、私はあやうく崖から転落しそうになるのを、必死で岩にしがみついて耐えた。
砂煙が舞い上がる中、私が立っている岩棚のすぐ上に、恐ろしいほどの威圧感を放つ「それ」が舞い降りていた。
「……う、そ」
息を呑む。恐怖で、ではない。
あまりの美しさに、言葉を失ったのだ。
漆黒の鱗は、太陽の光を吸い込んで濡れたように輝いている。
鋭い爪は鋼鉄よりも硬く、背中の翼は天を覆うほどに巨大だ。全長は優に二十メートルを超えているだろう。
間違いなく、生態系の頂点に君臨する最強の種族。竜の成体だ。
普通の人間なら、腰を抜かして悲鳴を上げ、失禁してもおかしくない状況だ。実際、生物的なプレッシャーだけで心臓が早鐘を打っている。
けれど私は、研究者としての血が騒ぐのを止められなかった。
「すごい……文献にある記述よりも、ずっと鱗の密度が高いわ。それにあの筋肉の隆起、飛翔能力に特化した進化形態……!」
そして何より、私を見下ろすその瞳。
縦に割れた鋭い瞳孔。けれどその色は――記憶の中にあるあの色と同じ、鮮烈な金色だった。
「……きれい」
無意識にそんな言葉が漏れていた。
あわよくば、一枚でいいから鱗を採取させてくれないだろうか。近くでその生態を観察させてはくれないだろうか。
そんな命知らずなことを考えながら、私はふらふらと彼に歩み寄ろうとした。
グルルルルゥ……ッ!
竜の喉から、腹の底に響くような低い唸り声が漏れる。
空気がビリビリと震える。威嚇か、捕食の合図か。
巨大な顎(あぎと)が開き、大人が丸ごと入りそうな鋭い牙が、私の目の前に迫る。
(あ、食べられる)
そう覚悟して、私はギュッと目を閉じた。
せめて一瞬で終わらせてほしい。そんな願いと共に。
けれど、予想していた激痛はいつまで経っても訪れなかった。
代わりに感じたのは、熱い熱い吐息。
スンスン、フンフン、と鼻先を押し付けられ、私の首筋や胸元の匂いを執拗に嗅がれている。
「……え? あの、竜さん?」
恐る恐る目を開けると、金色の瞳が至近距離で私を凝視していた。
その瞳孔が、興奮したように収縮と拡大を繰り返している。まるで、待ち焦がれていた極上の獲物を前にした獣のように。
『――見つけた』
頭の中に直接、低く甘い声が響いた気がした。
次の瞬間。ボォッ! と竜の全身が黒い炎のような煙に包まれる。
「きゃっ!?」
視界が遮られ、私は思わず後ずさる。
煙が風に流れて消えたとき――そこにいたのは、巨大な竜ではなかった。
黒い髪に、黄金の瞳。
頭の横からはねじれた角が生え、腰から下には太い尻尾が揺れているけれど、その姿はどう見ても人間の青年だ。
それも、神々しいまでに整った顔立ちをした、同年代くらいの男性。
身に纏っているのは腰布一枚だけで、鍛え上げられた胸板や腹筋が露わになっている。
彼は私の手首を乱暴なほど強く掴むと、これ以上ないほど強引に、その腕の中へと私を引き寄せた。
「捕まえたぞ。……ずっと探していた、俺の番(つがい)」
「つ、がい……?」
耳元で囁かれた声は、熱っぽく、どうしようもないほどの執着に満ちていて。
混乱する私に、彼はニヤリと肉食獣の笑みを浮かべた。
「俺の名はネロ。この山を統べる竜の王だ」
「――え?」
その名前を聞いた瞬間、私の思考が凍りついた。
ネロ。
それは、私が十年前、あの小さなトカゲにつけた、可愛らしいペットの名前そのものだったから。
恐る恐る、彼の瞳を見上げる。
人間の姿になっても変わらない、あの美しい金色の瞳。私が恋い焦がれた、あの色。
「まさか……貴方、本当に……あの時のネロちゃんなの?」
「……ようやく思い出したか。遅いぞ、エルマ」
彼は拗ねたように目を細めると、私の首筋に顔を埋め、深く深く息を吸い込んだ。
「あの日、お前と会えなくなってから、俺はずっと気が狂いそうだった。……ようやく手に入れた。もう二度と、人間の世界には帰さない」
「へ?」
低く囁かれた言葉の意味を理解するよりも早く、私の体はふわりと宙に浮いた。
軽々とお姫様抱っこをされたまま、彼――ネロの背中から、バサリとコウモリのような黒い翼が出現する。
「ちょ、ちょっと待って! いきなりどういう――!」
「逃がすわけがないだろう。まずは巣に帰るぞ。お前には、俺の匂いをたっぷりとつけなくてはならないからな」
私の抗議など聞こえないとばかりに、ネロは大地を蹴った。
凄まじい風圧と共に、私たちは空高く舞い上がる。
眼下には雪山が広がり、私たちは雲を突き抜けていく。
目指すは、断崖絶壁の頂にある彼の「巣」。
これが、逃げ場のない甘い監禁生活の始まりだなんて、この時の私はまだ知る由もなかったのだ。
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