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6 事後の余韻もそこそこにご機嫌な私が集めた「愛の結晶(物理)」
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「ふふっ、ふふふふ~♪」
朝の情事を終えた私は、鼻歌交じりに巣の掃除に取り掛かっていた。
体は少し気怠いし、腰も重いけれど、気分は最高だ。
なんたって、ここは宝の山。
足元には人間界の国家予算が軽く吹き飛ぶほどの金銀財宝が転がっているし、壁には見たこともない古代の壁画が刻まれている。
けれど、私にとっての「お宝」は、そんな宝石なんかじゃない。もっと価値のあるものが、そこら中に無造作に転がっているのだから。
「……随分とご機嫌だな、エルマ」
毛皮のベッドに寝そべったまま、ネロがとろんとした瞳で私を見つめている。
その顔は、極上の食事を終えた猫のように、だらしなく緩みきっていた。
鍛え抜かれた裸体には、私が無意識につけてしまった爪痕がいくつか残っていて、それを見るたびに心臓が少し跳ねる。
「そんなに俺との交尾が良かったか? お前が喜んでくれるなら、俺も朝から張り切った甲斐があるというものだ」
「ええ、もちろんよ! 最高だったわ、ネロ!」
私は満面の笑みで振り返り、手に持っていた「戦利品」を彼に見せつけた。
「見て、この小瓶! すごいのよ!」
「……ん? なんだそれは」
ネロが怪訝そうに眉を寄せる。
私が掲げた試験管の中では、白濁した液体がゆらりと揺らめき、淡い燐光を放っていた。
「さっき採取した、貴方の唾液と……その、精液のサンプルよ」
「は?」
ネロの表情が凍りついた。
美しい顔が、「何を言われているのか理解できない」という風に固まる。
私は構わず、ガラス瓶を天井の月光石の光にかざして、うっとりと見つめた。
「驚いたわ。竜王種の体液って、体外に出ても活性を失わないどころか、常温でも発光するのね。それにこの粘度! 魔力保有量が桁違いだわ。これを解析すれば、どんな病気も治す万能薬や、新しい魔力触媒が作れるかもしれない……!」
「…………」
「ああ、素晴らしいわ。こんな貴重なサンプル、研究所にいた頃は顕微鏡越しに見るのが関の山だったのに。まさか現物を、しかもこれほど新鮮な状態で手に入れられるなんて!」
「おい」
「あ、安心して。実験に使った後は、ちゃんと二人の『愛の結晶』として大切に保管するから!」
私がバチッとウインクすると、ネロはガックリと項垂れ、深い深いため息をついた。
「……俺はてっきり、愛し合った余韻に浸ってニコニコしているのだとばかり……」
「浸ってるわよ? このサンプルを見るたびに、貴方の凄さを思い出してドキドキするし」
「そういう意味じゃないんだが……はぁ。まあいい」
ネロは呆れたように首を振りつつも、やれやれと手招きをして私を呼び寄せた。
「こっちへ来い。……そんなに俺の一部が欲しいなら、くれてやる」
「えっ、いいの!? じゃあ次は血液を少しだけ――」
「待て。雰囲気というものを考えろ」
ネロは私の言葉を遮ると、私の腰を引き寄せて膝の上に乗せた。
そして、自分の親指の腹を、鋭い犬歯でカプッ、と軽く噛む。
プクリ、と鮮やかなルビーのような血の玉が浮かび上がった。
「ほら。舐めろ」
「え、舐めるの? 試験管に入れたいんだけど……」
「口移しだ。俺の血は濃すぎるからな。お前の体内で希釈して馴染ませるのが一番いい」
それは医学的根拠があるのか、ただの彼の趣味なのか。
妖艶に微笑む彼に抗えず、私は恐る恐るその指先を口に含んだ。
「ん……っ」
鉄の味と、強烈な甘い香り。
舌に乗せた瞬間、カッと喉が熱くなった。
まるで度数の高い極上のお酒を一気飲みしたみたいに、食道から胃袋にかけて、熱い塊が落ちていく。
(すごい……! たった一滴なのに、全身の魔力回路が強制的に活性化してる。視界がクリアになって、指先まで力がみなぎるみたい……これが、竜の血……!)
私が夢中で指を吸うと、ネロはくすぐったそうに、けれど愛おしそうに私の髪を撫でた。
「……物好きな女だ。俺の体液だの血だのを、そんなに嬉しそうに欲しがるなんて」
「だって、ネロは私の研究の集大成だもの。貴方の全てを知り尽くしたいの」
「口説き文句のつもりか? ……まあ、悪くない響きだ」
彼は少しだけ機嫌を直したようで、私の頬にチュッと音を立ててキスを落としてから解放してくれた。
「好きにしろ。ただし、あまり夢中になりすぎて俺を放置するなよ」
「分かってるってば。じゃあ、お掃除再開するわね!」
私は再び巣の中の探索に戻った。
一見するとただの掃除だが、私の目は獲物を探すハンターのように鋭くなっている。
何しろここは、数百年間手つかずの「竜の巣」なのだ。お宝がないわけがない。
私はざくざくと金貨の山をかき分けた。
「エルマ、そんなに宝石が好きか? なら、この『精霊王の涙』と呼ばれるブルーダイヤモンドをやろう」
ネロが気を利かせて、私の頭ほどもある巨大な青い宝石を差し出してくる。
市場に出せば城が三つは買える代物だ。
「あ、それはいいわ。邪魔だから」
「邪魔……?」
私はダイヤモンドをポイッと横に避け、その下にあった黒い物体を拾い上げた。
「あった! これ、脱皮した時の古傷の瘡蓋(かさぶた)じゃない!?」
黒く透き通った、薄い板のような欠片。
光にかざすと虹色に輝くそれは、竜の皮膚が代謝で剥がれ落ちたものだ。
硬度はダイヤモンド並み、耐熱性はオリハルコン以上。武具の素材にしたら国中の騎士が土下座して頼み込むレベルの素材である。
「こっちは……爪の研ぎカスね。粉末にすれば強力な解毒剤になりそう」
「うわ、この白い石みたいなの、抜け落ちた乳歯の欠片じゃない? 幼竜時代のデータまで取れるなんて!」
私は次々と見つかる「竜の落とし物」を、持参した採集袋に放り込んでいく。
普通の人ならゴミ掃除に見えるだろう。でも私にとっては、ここは宝物庫以上の実験室なのだ。
カサカサ、ゴソゴソ。
ネロが差し出す王冠や首飾りには目もくれず、宝石の山を這いずり回り、埃まみれになって「竜のゴミ」を回収する私。
そんな私を、ネロは頬杖をついて眺めていた。
「……本当に変わった番だ。宝石には目もくれず、俺の垢や皮を集めて喜ぶとは」
呆れたような声。でも、その響きには隠しきれない甘さがあった。
「そんなに俺の全てが欲しいか。……まあ、それだけ俺に夢中だということにしておいてやるか」
「ん? 何か言った?」
「なんでもない。……おい、そこは足場が悪い。転ぶぞ」
「平気よ! あ、あそこの岩陰に逆鱗の落ちたやつとかないかしら!?」
「あるわけがないだろう。逆鱗は一生落ちないから『逆鱗』なんだ」
苦笑いしながらも、彼は危なっかしい私から目を離そうとはしない。
私の採集袋は、あっという間にパンパンに膨れ上がった。
この中身があれば、間違いなく学会を揺るがす論文が十本は書けるだろう。……まあ、ここから出られない以上、発表する機会なんて永遠に来ないのだけれど。
こうして、私たちの奇妙な巣ごもり生活は、呆れと愛と、たくさんの研究サンプルに囲まれて幕を開けたのだった。
朝の情事を終えた私は、鼻歌交じりに巣の掃除に取り掛かっていた。
体は少し気怠いし、腰も重いけれど、気分は最高だ。
なんたって、ここは宝の山。
足元には人間界の国家予算が軽く吹き飛ぶほどの金銀財宝が転がっているし、壁には見たこともない古代の壁画が刻まれている。
けれど、私にとっての「お宝」は、そんな宝石なんかじゃない。もっと価値のあるものが、そこら中に無造作に転がっているのだから。
「……随分とご機嫌だな、エルマ」
毛皮のベッドに寝そべったまま、ネロがとろんとした瞳で私を見つめている。
その顔は、極上の食事を終えた猫のように、だらしなく緩みきっていた。
鍛え抜かれた裸体には、私が無意識につけてしまった爪痕がいくつか残っていて、それを見るたびに心臓が少し跳ねる。
「そんなに俺との交尾が良かったか? お前が喜んでくれるなら、俺も朝から張り切った甲斐があるというものだ」
「ええ、もちろんよ! 最高だったわ、ネロ!」
私は満面の笑みで振り返り、手に持っていた「戦利品」を彼に見せつけた。
「見て、この小瓶! すごいのよ!」
「……ん? なんだそれは」
ネロが怪訝そうに眉を寄せる。
私が掲げた試験管の中では、白濁した液体がゆらりと揺らめき、淡い燐光を放っていた。
「さっき採取した、貴方の唾液と……その、精液のサンプルよ」
「は?」
ネロの表情が凍りついた。
美しい顔が、「何を言われているのか理解できない」という風に固まる。
私は構わず、ガラス瓶を天井の月光石の光にかざして、うっとりと見つめた。
「驚いたわ。竜王種の体液って、体外に出ても活性を失わないどころか、常温でも発光するのね。それにこの粘度! 魔力保有量が桁違いだわ。これを解析すれば、どんな病気も治す万能薬や、新しい魔力触媒が作れるかもしれない……!」
「…………」
「ああ、素晴らしいわ。こんな貴重なサンプル、研究所にいた頃は顕微鏡越しに見るのが関の山だったのに。まさか現物を、しかもこれほど新鮮な状態で手に入れられるなんて!」
「おい」
「あ、安心して。実験に使った後は、ちゃんと二人の『愛の結晶』として大切に保管するから!」
私がバチッとウインクすると、ネロはガックリと項垂れ、深い深いため息をついた。
「……俺はてっきり、愛し合った余韻に浸ってニコニコしているのだとばかり……」
「浸ってるわよ? このサンプルを見るたびに、貴方の凄さを思い出してドキドキするし」
「そういう意味じゃないんだが……はぁ。まあいい」
ネロは呆れたように首を振りつつも、やれやれと手招きをして私を呼び寄せた。
「こっちへ来い。……そんなに俺の一部が欲しいなら、くれてやる」
「えっ、いいの!? じゃあ次は血液を少しだけ――」
「待て。雰囲気というものを考えろ」
ネロは私の言葉を遮ると、私の腰を引き寄せて膝の上に乗せた。
そして、自分の親指の腹を、鋭い犬歯でカプッ、と軽く噛む。
プクリ、と鮮やかなルビーのような血の玉が浮かび上がった。
「ほら。舐めろ」
「え、舐めるの? 試験管に入れたいんだけど……」
「口移しだ。俺の血は濃すぎるからな。お前の体内で希釈して馴染ませるのが一番いい」
それは医学的根拠があるのか、ただの彼の趣味なのか。
妖艶に微笑む彼に抗えず、私は恐る恐るその指先を口に含んだ。
「ん……っ」
鉄の味と、強烈な甘い香り。
舌に乗せた瞬間、カッと喉が熱くなった。
まるで度数の高い極上のお酒を一気飲みしたみたいに、食道から胃袋にかけて、熱い塊が落ちていく。
(すごい……! たった一滴なのに、全身の魔力回路が強制的に活性化してる。視界がクリアになって、指先まで力がみなぎるみたい……これが、竜の血……!)
私が夢中で指を吸うと、ネロはくすぐったそうに、けれど愛おしそうに私の髪を撫でた。
「……物好きな女だ。俺の体液だの血だのを、そんなに嬉しそうに欲しがるなんて」
「だって、ネロは私の研究の集大成だもの。貴方の全てを知り尽くしたいの」
「口説き文句のつもりか? ……まあ、悪くない響きだ」
彼は少しだけ機嫌を直したようで、私の頬にチュッと音を立ててキスを落としてから解放してくれた。
「好きにしろ。ただし、あまり夢中になりすぎて俺を放置するなよ」
「分かってるってば。じゃあ、お掃除再開するわね!」
私は再び巣の中の探索に戻った。
一見するとただの掃除だが、私の目は獲物を探すハンターのように鋭くなっている。
何しろここは、数百年間手つかずの「竜の巣」なのだ。お宝がないわけがない。
私はざくざくと金貨の山をかき分けた。
「エルマ、そんなに宝石が好きか? なら、この『精霊王の涙』と呼ばれるブルーダイヤモンドをやろう」
ネロが気を利かせて、私の頭ほどもある巨大な青い宝石を差し出してくる。
市場に出せば城が三つは買える代物だ。
「あ、それはいいわ。邪魔だから」
「邪魔……?」
私はダイヤモンドをポイッと横に避け、その下にあった黒い物体を拾い上げた。
「あった! これ、脱皮した時の古傷の瘡蓋(かさぶた)じゃない!?」
黒く透き通った、薄い板のような欠片。
光にかざすと虹色に輝くそれは、竜の皮膚が代謝で剥がれ落ちたものだ。
硬度はダイヤモンド並み、耐熱性はオリハルコン以上。武具の素材にしたら国中の騎士が土下座して頼み込むレベルの素材である。
「こっちは……爪の研ぎカスね。粉末にすれば強力な解毒剤になりそう」
「うわ、この白い石みたいなの、抜け落ちた乳歯の欠片じゃない? 幼竜時代のデータまで取れるなんて!」
私は次々と見つかる「竜の落とし物」を、持参した採集袋に放り込んでいく。
普通の人ならゴミ掃除に見えるだろう。でも私にとっては、ここは宝物庫以上の実験室なのだ。
カサカサ、ゴソゴソ。
ネロが差し出す王冠や首飾りには目もくれず、宝石の山を這いずり回り、埃まみれになって「竜のゴミ」を回収する私。
そんな私を、ネロは頬杖をついて眺めていた。
「……本当に変わった番だ。宝石には目もくれず、俺の垢や皮を集めて喜ぶとは」
呆れたような声。でも、その響きには隠しきれない甘さがあった。
「そんなに俺の全てが欲しいか。……まあ、それだけ俺に夢中だということにしておいてやるか」
「ん? 何か言った?」
「なんでもない。……おい、そこは足場が悪い。転ぶぞ」
「平気よ! あ、あそこの岩陰に逆鱗の落ちたやつとかないかしら!?」
「あるわけがないだろう。逆鱗は一生落ちないから『逆鱗』なんだ」
苦笑いしながらも、彼は危なっかしい私から目を離そうとはしない。
私の採集袋は、あっという間にパンパンに膨れ上がった。
この中身があれば、間違いなく学会を揺るがす論文が十本は書けるだろう。……まあ、ここから出られない以上、発表する機会なんて永遠に来ないのだけれど。
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