35 / 40
【第3章】 氷の公爵家の奇跡、そして永遠の春へ
第35話 凍てつく涙と、奇跡の結晶
謁見(えっけん)の日まで、あと一週間。
公爵邸の地下にある魔導研究室は、異様な熱気――いや、冷気に包まれていた。
「……信じられん。焚き火にくべても溶けないだと?」
ジークハルト様が、トングで摘まんだ「氷の粒」を暖炉の炎にかざしながら、愕然と呟いた。
それは、今朝レオンが泣いた時にこぼれ落ちた、涙が結晶化したものだ。
普通の氷なら瞬時に蒸発するはずの猛火の中でも、その粒は涼しげな輝きを放ち続け、逆に周囲の炎の勢いを弱めていた。
「はい。お祖父様のノートに、『極北の地には、精霊の愛し子だけが生み出せる幻の氷がある』という記述がありました。……おそらく、レオンの氷がそれです」
私はレオンを抱きながら、確信を持って言った。
「ジークハルト様の氷は、敵を討ち、砕くための鋭い氷。けれど、この子の氷は違います。……状態を固定し、守り、維持するための『久遠(くおん)の氷』です」
私は実験台の上に置かれた、腐りやすい果物を指差した。
レオンの氷を側に置いておいた果物は、一週間経っても採れたてのような瑞々しさを保っていた。
ただ冷やすだけではない。「劣化」という概念そのものを凍結させているかのような力だ。
「これほどの質量と密度を持った氷は、私には作れない」
ジークハルト様は悔しがるどころか、目を輝かせて息子を見つめた。
「私の魔力は破壊に特化しているが、レオンの魔力は『不変』……。これは、魔法学の歴史を覆す大発見だぞ」
「ええ。そして、これこそが今回のアピールの切り札になります」
私は設計図を広げた。
当初予定していた「冷蔵庫」ではない。もっと根本的な、エネルギー革命を起こす装置だ。
「レオンは今、制御できない魔力を吹雪として垂れ流しています。これをただ抑え込むのではなく、全て回収し、この『溶けない氷』へと圧縮・加工する装置を作ります」
「なるほど……! 厄介な吹雪を、宝の山に変えるというわけか!」
ジークハルト様が膝を打つ。
もしこの「溶けない氷」を量産できれば、真夏の食料輸送も、砂漠地帯への物資搬入も、燃料いらずで可能になる。
それは一国の経済、いや、大陸全土の物流を支配できるほどの「戦略資源」だ。
ジークハルト様ですら作れないものを生み出すレオンは、もはや「災厄」どころか、国が土下座してでも保護すべき「金の卵」となる。
「よし、やるぞ! 息子の涙一滴たりとも無駄にはさせん! 全魔力を『結晶化』させるんだ!」
こうして、公爵家の威信をかけた、前代未聞の魔道具開発が始まった。
◇
しかし、開発は難航を極めた。
何しろ、レオンの魔力は「底なし」だったのだ。
「魔力吸収率400%! 魔石が耐えきれません!」
「結晶化フィルターが凍結! パイプが破裂します!」
バキィィィン!!
試作機が次々と爆発し、研究室は何度もダイヤモンドダストに包まれた。
レオンは「きゃっきゃ!」と楽しそうだが、パパであるジークハルト様は満身創痍だ。
「ぐぬぬ……! パパの作った回路をこうも簡単に……! エリス、中和石の追加を!」
「待ってください、ジークハルト様。力で抑え込もうとするから反発するんです」
私は破裂したパイプを見て気づいた。
レオンの魔力は、水のように流動的だ。無理に型に嵌めようとせず、自然な流れを作ってあげればいい。
「あの子が安心する『ゆりかご』のようなリズム……。心臓の鼓動と同じ波長で魔力を循環させましょう」
「鼓動、か。……よし、私の心音と同期させる回路を組もう」
ジークハルト様は徹夜で回路を組み直した。
世界最強の魔導師が、泥だらけになって、息子のために小さな部品を削り出している。
その背中は、どんな英雄よりも頼もしく見えた。
◇
そして、運命の日の前夜。
ついに、その装置は完成した。
「……起動」
部屋の中央に鎮座するのは、巨大な魔導炉のような装置ではない。
レオンのベビーベッドに取り付けられた、美しい銀細工のメリー(回転遊具)のような装置だ。
レオンがそこから吊るされた飾り具に触れると、溢れ出ていた冷気が渦を巻き、静かに装置の中へと吸い込まれていく。
シュゥゥゥ……。
心地よい音と共に、装置の下部から、カラン、コロンと何かが転がり落ちてきた。
それは、サファイアのように青く輝く、美しい結晶石だった。
「……できた」
ジークハルト様が、震える手でその結晶を拾い上げる。
「『久遠の氷晶(エターナル・クリスタル)』……。室温でも溶けず、半径五メートルを常に冷やし続ける、夢の冷却材だ」
「やりましたね、あなた!」
装置が稼働すると同時に、窓の外で荒れ狂っていた吹雪が、嘘のように止んでいくのが見えた。
レオンの暴走していた魔力が、全てこの結晶へと変換されたのだ。
「あうー!」
レオンも体が軽くなったのか、ご機嫌で手足をバタつかせている。
その足元には、既に十個ほどの結晶が溜まっていた。
たった数分で、国宝級の魔石を十個も生成したことになる。
「……なんて子だ。寝ているだけで、国庫が潤うほどの富を生み出すとは」
ジークハルト様は呆れつつも、誇らしげに息子を抱き上げた。
「これを見せれば、誰もレオンを『災厄』とは呼べまい。……いや、むしろ欲しがりすぎて困るかもしれんな」
「その時は、パパが追い払ってくださるでしょう?」
「当然だ。この結晶の価値は計り知れんが、レオン自身の価値はそれ以上だ。……利用しようとする輩がいれば、私が氷河期をプレゼントしてやる」
彼の目は笑っていなかったが、その声は愛情に満ちていた。
私たちは完成した『久遠の氷晶』を、桐の箱に丁寧に詰めた。
たった一粒で、巨大な食料倉庫を一年間冷やし続けられる奇跡の石。
これは、叔父たちへの反撃の狼煙(のろし)であり、レオンがこの世界に生まれてきた意味の証明でもある。
「行きましょう、王城へ。……世界を驚かせてやるのです」
翌朝。
抜けるような青空の下、私たちは意気揚々と馬車に乗り込んだ。
叔父たちが用意した「断罪の場」が、彼ら自身の「敗北の場」になるとも知らずに。
公爵邸の地下にある魔導研究室は、異様な熱気――いや、冷気に包まれていた。
「……信じられん。焚き火にくべても溶けないだと?」
ジークハルト様が、トングで摘まんだ「氷の粒」を暖炉の炎にかざしながら、愕然と呟いた。
それは、今朝レオンが泣いた時にこぼれ落ちた、涙が結晶化したものだ。
普通の氷なら瞬時に蒸発するはずの猛火の中でも、その粒は涼しげな輝きを放ち続け、逆に周囲の炎の勢いを弱めていた。
「はい。お祖父様のノートに、『極北の地には、精霊の愛し子だけが生み出せる幻の氷がある』という記述がありました。……おそらく、レオンの氷がそれです」
私はレオンを抱きながら、確信を持って言った。
「ジークハルト様の氷は、敵を討ち、砕くための鋭い氷。けれど、この子の氷は違います。……状態を固定し、守り、維持するための『久遠(くおん)の氷』です」
私は実験台の上に置かれた、腐りやすい果物を指差した。
レオンの氷を側に置いておいた果物は、一週間経っても採れたてのような瑞々しさを保っていた。
ただ冷やすだけではない。「劣化」という概念そのものを凍結させているかのような力だ。
「これほどの質量と密度を持った氷は、私には作れない」
ジークハルト様は悔しがるどころか、目を輝かせて息子を見つめた。
「私の魔力は破壊に特化しているが、レオンの魔力は『不変』……。これは、魔法学の歴史を覆す大発見だぞ」
「ええ。そして、これこそが今回のアピールの切り札になります」
私は設計図を広げた。
当初予定していた「冷蔵庫」ではない。もっと根本的な、エネルギー革命を起こす装置だ。
「レオンは今、制御できない魔力を吹雪として垂れ流しています。これをただ抑え込むのではなく、全て回収し、この『溶けない氷』へと圧縮・加工する装置を作ります」
「なるほど……! 厄介な吹雪を、宝の山に変えるというわけか!」
ジークハルト様が膝を打つ。
もしこの「溶けない氷」を量産できれば、真夏の食料輸送も、砂漠地帯への物資搬入も、燃料いらずで可能になる。
それは一国の経済、いや、大陸全土の物流を支配できるほどの「戦略資源」だ。
ジークハルト様ですら作れないものを生み出すレオンは、もはや「災厄」どころか、国が土下座してでも保護すべき「金の卵」となる。
「よし、やるぞ! 息子の涙一滴たりとも無駄にはさせん! 全魔力を『結晶化』させるんだ!」
こうして、公爵家の威信をかけた、前代未聞の魔道具開発が始まった。
◇
しかし、開発は難航を極めた。
何しろ、レオンの魔力は「底なし」だったのだ。
「魔力吸収率400%! 魔石が耐えきれません!」
「結晶化フィルターが凍結! パイプが破裂します!」
バキィィィン!!
試作機が次々と爆発し、研究室は何度もダイヤモンドダストに包まれた。
レオンは「きゃっきゃ!」と楽しそうだが、パパであるジークハルト様は満身創痍だ。
「ぐぬぬ……! パパの作った回路をこうも簡単に……! エリス、中和石の追加を!」
「待ってください、ジークハルト様。力で抑え込もうとするから反発するんです」
私は破裂したパイプを見て気づいた。
レオンの魔力は、水のように流動的だ。無理に型に嵌めようとせず、自然な流れを作ってあげればいい。
「あの子が安心する『ゆりかご』のようなリズム……。心臓の鼓動と同じ波長で魔力を循環させましょう」
「鼓動、か。……よし、私の心音と同期させる回路を組もう」
ジークハルト様は徹夜で回路を組み直した。
世界最強の魔導師が、泥だらけになって、息子のために小さな部品を削り出している。
その背中は、どんな英雄よりも頼もしく見えた。
◇
そして、運命の日の前夜。
ついに、その装置は完成した。
「……起動」
部屋の中央に鎮座するのは、巨大な魔導炉のような装置ではない。
レオンのベビーベッドに取り付けられた、美しい銀細工のメリー(回転遊具)のような装置だ。
レオンがそこから吊るされた飾り具に触れると、溢れ出ていた冷気が渦を巻き、静かに装置の中へと吸い込まれていく。
シュゥゥゥ……。
心地よい音と共に、装置の下部から、カラン、コロンと何かが転がり落ちてきた。
それは、サファイアのように青く輝く、美しい結晶石だった。
「……できた」
ジークハルト様が、震える手でその結晶を拾い上げる。
「『久遠の氷晶(エターナル・クリスタル)』……。室温でも溶けず、半径五メートルを常に冷やし続ける、夢の冷却材だ」
「やりましたね、あなた!」
装置が稼働すると同時に、窓の外で荒れ狂っていた吹雪が、嘘のように止んでいくのが見えた。
レオンの暴走していた魔力が、全てこの結晶へと変換されたのだ。
「あうー!」
レオンも体が軽くなったのか、ご機嫌で手足をバタつかせている。
その足元には、既に十個ほどの結晶が溜まっていた。
たった数分で、国宝級の魔石を十個も生成したことになる。
「……なんて子だ。寝ているだけで、国庫が潤うほどの富を生み出すとは」
ジークハルト様は呆れつつも、誇らしげに息子を抱き上げた。
「これを見せれば、誰もレオンを『災厄』とは呼べまい。……いや、むしろ欲しがりすぎて困るかもしれんな」
「その時は、パパが追い払ってくださるでしょう?」
「当然だ。この結晶の価値は計り知れんが、レオン自身の価値はそれ以上だ。……利用しようとする輩がいれば、私が氷河期をプレゼントしてやる」
彼の目は笑っていなかったが、その声は愛情に満ちていた。
私たちは完成した『久遠の氷晶』を、桐の箱に丁寧に詰めた。
たった一粒で、巨大な食料倉庫を一年間冷やし続けられる奇跡の石。
これは、叔父たちへの反撃の狼煙(のろし)であり、レオンがこの世界に生まれてきた意味の証明でもある。
「行きましょう、王城へ。……世界を驚かせてやるのです」
翌朝。
抜けるような青空の下、私たちは意気揚々と馬車に乗り込んだ。
叔父たちが用意した「断罪の場」が、彼ら自身の「敗北の場」になるとも知らずに。
あなたにおすすめの小説
誘拐された公爵令嬢ですが、なぜか皇帝に溺愛されています』
富士山麓
恋愛
舞踏会で王太子から婚約破棄を告げられそうになった瞬間――
目の前に現れたのは、馬に乗った仮面の皇帝だった。
そのまま攫われた公爵令嬢ビアンキーナは、誘拐されたはずなのに超VIP待遇。
一方、助けようともしなかった王太子は「無能」と嘲笑され、静かに失墜していく。
選ばれる側から、選ぶ側へ。
これは、誰も断罪せず、すべてを終わらせた令嬢の物語。
「地味で無能」と捨てられた令嬢は、冷酷な【年上イケオジ公爵】に嫁ぎました〜今更私の価値に気づいた元王太子が後悔で顔面蒼白になっても今更遅い
腐ったバナナ
恋愛
伯爵令嬢クラウディアは、婚約者のアルバート王太子と妹リリアンに「地味で無能」と断罪され、公衆の面前で婚約破棄される。
お飾りの厄介払いとして押し付けられた嫁ぎ先は、「氷壁公爵」と恐れられる年上の冷酷な辺境伯アレクシス・グレイヴナー公爵だった。
当初は冷徹だった公爵は、クラウディアの才能と、過去の傷を癒やす温もりに触れ、その愛を「二度と失わない」と固く誓う。
彼の愛は、包容力と同時に、狂気的な独占欲を伴った「大人の愛」へと昇華していく。
『生きた骨董品』と婚約破棄されたので、世界最高の魔導ドレスでざまぁします。私を捨てた元婚約者が後悔しても、隣には天才公爵様がいますので!
aozora
恋愛
『時代遅れの飾り人形』――。
そう罵られ、公衆の面前でエリート婚約者に婚約を破棄された子爵令嬢セラフィナ。家からも見放され、全てを失った彼女には、しかし誰にも知られていない秘密の顔があった。
それは、世界の常識すら書き換える、禁断の魔導技術《エーテル織演算》を操る天才技術者としての顔。
淑女の仮面を捨て、一人の職人として再起を誓った彼女の前に現れたのは、革新派を率いる『冷徹公爵』セバスチャン。彼は、誰もが気づかなかった彼女の才能にいち早く価値を見出し、その最大の理解者となる。
古いしがらみが支配する王都で、二人は小さなアトリエから、やがて王国の流行と常識を覆す壮大な革命を巻き起こしていく。
知性と技術だけを武器に、彼女を奈落に突き落とした者たちへ、最も華麗で痛快な復讐を果たすことはできるのか。
これは、絶望の淵から這い上がった天才令嬢が、運命のパートナーと共に自らの手で輝かしい未来を掴む、愛と革命の物語。
【完結】家族に愛されなかった辺境伯の娘は、敵国の堅物公爵閣下に攫われ真実の愛を知る
水月音子
恋愛
辺境を守るティフマ城の城主の娘であるマリアーナは、戦の代償として隣国の敵将アルベルトにその身を差し出した。
婚約者である第四王子と、父親である城主が犯した国境侵犯という罪を、自分の命でもって償うためだ。
だが――
「マリアーナ嬢を我が国に迎え入れ、現国王の甥である私、アルベルト・ルーベンソンの妻とする」
そう宣言されてマリアーナは隣国へと攫われる。
しかし、ルーベンソン公爵邸にて差し出された婚約契約書にある一文に疑念を覚える。
『婚約期間中あるいは婚姻後、子をもうけた場合、性別を問わず健康な子であれば、婚約もしくは結婚の継続の自由を委ねる』
さらには家庭教師から“精霊姫”の話を聞き、アルベルトの側近であるフランからも詳細を聞き出すと、自分の置かれた状況を理解する。
かつて自国が攫った“精霊姫”の血を継ぐマリアーナ。
そのマリアーナが子供を産めば、自分はもうこの国にとって必要ない存在のだ、と。
そうであれば、早く子を産んで身を引こう――。
そんなマリアーナの思いに気づかないアルベルトは、「婚約中に子を産み、自国へ戻りたい。結婚して公爵様の経歴に傷をつける必要はない」との彼女の言葉に激昂する。
アルベルトはアルベルトで、マリアーナの知らないところで実はずっと昔から、彼女を妻にすると決めていた。
ふたりは互いの立場からすれ違いつつも、少しずつ心を通わせていく。
精霊の愛し子が濡れ衣を着せられ、婚約破棄された結果
あーもんど
恋愛
「アリス!私は真実の愛に目覚めたんだ!君との婚約を白紙に戻して欲しい!」
ある日の朝、突然家に押し掛けてきた婚約者───ノア・アレクサンダー公爵令息に婚約解消を申し込まれたアリス・ベネット伯爵令嬢。
婚約解消に同意したアリスだったが、ノアに『解消理由をそちらに非があるように偽装して欲しい』と頼まれる。
当然ながら、アリスはそれを拒否。
他に女を作って、婚約解消を申し込まれただけでも屈辱なのに、そのうえ解消理由を偽装するなど有り得ない。
『そこをなんとか······』と食い下がるノアをアリスは叱咤し、屋敷から追い出した。
その数日後、アカデミーの卒業パーティーへ出席したアリスはノアと再会する。
彼の隣には想い人と思われる女性の姿が·····。
『まだ正式に婚約解消した訳でもないのに、他の女とパーティーに出席するだなんて·····』と呆れ返るアリスに、ノアは大声で叫んだ。
「アリス・ベネット伯爵令嬢!君との婚約を破棄させてもらう!婚約者が居ながら、他の男と寝た君とは結婚出来ない!」
濡れ衣を着せられたアリスはノアを冷めた目で見つめる。
······もう我慢の限界です。この男にはほとほと愛想が尽きました。
復讐を誓ったアリスは────精霊王の名を呼んだ。
※本作を読んでご気分を害される可能性がありますので、閲覧注意です(詳しくは感想欄の方をご参照してください)
※息抜き作品です。クオリティはそこまで高くありません。
※本作のざまぁは物理です。社会的制裁などは特にありません。
※hotランキング一位ありがとうございます(2020/12/01)
【完結】隣国のモフモフ騎士団長様、番ではない私でよろしいのですか?
こころ ゆい
恋愛
※最終話に、3/11加筆した分をアップしました。
※番外編書きたい気持ちがあるのですが、一旦、恋愛小説大賞の締め切りに合わせて、完結とさせて頂きます。🌱
※最後、急ぎ足で駆け抜けたので、説明不足や誤字脱字多くなっているかもしれません。都度見つけ次第、修正させて頂きます。申し訳ありません。💦
ジャスミン・リーフェント。二十歳。
歴史あるリーフェント公爵家の一人娘だが、
分厚い眼鏡に地味な装い、常に本を読んでいる変わり者。皆が自分のことをそう言っているのは知っていた。
モーリャント王国の王太子殿下、コーネル・モーリャントとの婚約が王命で決まってから十三年。王妃教育を終えても婚姻は進まず、宙ぶらりん状態。
そんな中、出席した舞踏会でいつも通り他の女性をエスコートする王太子殿下。
それだけならまだ良かったが、あろうことか王太子の連れた女性が事件を巻き起こす。その最中で言い渡された婚約破棄。
「....婚約破棄、お受けいたします」
そのあと、ジャスミンは一人旅に出てある人物と出会った。
これは、婚約破棄された女性が獣人国で知らぬうちに番と出会い、運命に翻弄されていく物語。
自滅王子はやり直しでも自滅するようです(完)
みかん畑
恋愛
侯爵令嬢リリナ・カフテルには、道具のようにリリナを利用しながら身体ばかり求めてくる婚約者がいた。
貞操を守りつつ常々別れたいと思っていたリリナだが、両親の反対もあり、婚約破棄のチャンスもなく卒業記念パーティの日を迎える。
しかし、運命の日、パーティの場で突然リリナへの不満をぶちまけた婚約者の王子は、あろうことか一方的な婚約破棄を告げてきた。
王子の予想に反してあっさりと婚約破棄を了承したリリナは、自分を庇ってくれた辺境伯と共に、新天地で領地の運営に関わっていく。
そうして辺境の開発が進み、リリナの名声が高まって幸福な暮らしが続いていた矢先、今度は別れたはずの王子がリリナを求めて実力行使に訴えてきた。
けれど、それは彼にとって破滅の序曲に過ぎず――
※8/11完結しました。
読んでくださった方に感謝。
ありがとうございます。
婚約破棄された伯爵令嬢ですが、辺境で有能すぎて若き領主に求婚されました
おりあ
恋愛
アーデルベルト伯爵家の令嬢セリナは、王太子レオニスの婚約者として静かに、慎ましく、その務めを果たそうとしていた。
だが、感情を上手に伝えられない性格は誤解を生み、社交界で人気の令嬢リーナに心を奪われた王太子は、ある日一方的に婚約を破棄する。
失意のなかでも感情をあらわにすることなく、セリナは婚約を受け入れ、王都を離れ故郷へ戻る。そこで彼女は、自身の分析力や実務能力を買われ、辺境の行政視察に加わる機会を得る。
赴任先の北方の地で、若き領主アレイスターと出会ったセリナ。言葉で丁寧に思いを伝え、誠実に接する彼に少しずつ心を開いていく。
そして静かに、しかし確かに才能を発揮するセリナの姿は、やがて辺境を支える柱となっていく。
一方、王太子レオニスとリーナの婚約生活には次第に綻びが生じ、セリナの名は再び王都でも囁かれるようになる。
静かで無表情だと思われた令嬢は、実は誰よりも他者に寄り添う力を持っていた。
これは、「声なき優しさ」が、真に理解され、尊ばれていく物語。