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昭和90年代のストリップ劇場は2010年代アニソンかかりまくり
1、エブリハンバーガーください、じゃなかった印鑑ください
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「しフォさん。面白いのやってるますデス」
そう、シャオちゃん(仮名)が独特な発音で。
台所で洗い物をしてた詩帆に呼びかける。
きちんとした日本語が話せるのに家など気が抜けてる時はこうした発音になり、それが詩帆にはちょっと可愛かった。
「なに?」
手を拭きながら、かわいい同居人であるシャオちゃんがリビングで見ているパソコン画面を詩帆が覗き込むと、
「スタンプラリー?」
「そデス」
全国のストリップ劇場が提携し、スタンプラリーを行うという旨のページが映し出されていた。
全国、といっても昨今の閉館ラッシュで劇場数はもうかなり少ないが、
「集めると何がもらえるの?」
「コンプリートで、ンー…、カイスウケン?」
提携してる劇場共通の回数券が貰えるらしい。
だがそれはコンプリートの場合で、そこまで頑張らなくても何か貰えたりするらしい。
「へえ、おもしろそう」
ほとんど社交辞令のようなもので詩帆が言うが、
「行きまセンカ?」
そう言って、シャオちゃんが見上げてくる。
すっぴんの時のシャオちゃんは子リスを思わせるくりっとした目が可愛い。
甘え上手なところや自分が一人っ子なこともあり、なんだか妹みたいに思えてくる。
メイクが薄い時の詩帆の顔と似ているらしく、街を歩いてると姉妹と間違えられることもあるが、詩帆のそれはくりくり目ではなくただのしじみ目だが、そんなことより。
「ふうむ」
ストリップか、久しぶりにいいなと詩帆は考えてみる。
生憎恋人の遥心は会社を経営してる詩帆の母親の関係で海外へ武者修行に行っていた。
その間、遥心の家は住む人がいないので詩帆が住み、仲良くなったシャオちゃんが日本にいる間の住処として居ついてしまった。
考えればこの異国から来た同居人と知り合ったのもストリップ劇場だ。
スタンプラリーとなるとわりと地方、全国に行かなくてはならない。
危険な場所や場面もあるが、そんな時は見た目よりかなり頼りになるシャオちゃんがボディガードになってくれる。
あとは、言い寄る悪い虫も薬指に嵌めた指輪もある程度の効果を発揮するだろう。
そんなことを考えてみて、
「じゃあ、久しぶりに今度行こっか」
「行きまショー!」
拳を突き上げ、シャオちゃんも楽しそうだ。
そんな顔を見て詩帆も笑顔になるが、
「あ、そうだ」
せっかく行くのだから何か他のイベントと絡められないかと考え、
「シャオちゃんさ」
「ハイ」
「ラーメン食べたくない?」
「ラーメン!?食べたいデス!」
シャオちゃんの顔がまたパアッと二段階で笑顔になる。
「ってことは」
その顔を見て詩帆が行けそうな劇場付近に手頃なラーメン屋が無いかパソコンで探してみる。
「インスパイア!インスパイア!」
「こらこら」
シャオちゃんが行きたいラーメン屋といえば当然インスパイア系ラーメン屋だ。
子供みたいにシャオちゃんがしがみついて腕を揺さぶり、詩帆が窘める。
あの野菜や大蒜をワシワシ食べマシマシ出来るラーメン屋は、まだシャオちゃんの母国には上陸していない。
だからこうして日本に来たときしか食べれないのだ。
そして邪道ながら、本家より店によって独自の展開を魅せるインスパイア系の方を好んだ。
「うーん。ここだと、ここら辺かな」
調べるといい感じの店がいくつかあった。
店の時間と公演時間を考慮し、どのタイミングで劇場を出るか。
更に店の人気度と混み具合、いい感じの出し物が続くと出にくそうだが、
「ガイシュツ、で食べるデスカ?」
「そっか、どうしよう」
ストリップには外出券というものを受付で貰えば中抜け出来る制度がある。
それなら食べてまた戻って見るということも出来なくはないが、
「シャオちゃん、お腹いっぱいで見れる?」
「ンー、ドデショ」
顎に人差し指を当て、シャオちゃんが首をひねる。ドウカナー、と。
大盛りラーメンでお腹をパンパンにして、さらにお姐さん達の連続アワビ鑑賞。
二人にとっては未体験ゾーンだ。
だがそれも楽しそうだった。
そう、シャオちゃん(仮名)が独特な発音で。
台所で洗い物をしてた詩帆に呼びかける。
きちんとした日本語が話せるのに家など気が抜けてる時はこうした発音になり、それが詩帆にはちょっと可愛かった。
「なに?」
手を拭きながら、かわいい同居人であるシャオちゃんがリビングで見ているパソコン画面を詩帆が覗き込むと、
「スタンプラリー?」
「そデス」
全国のストリップ劇場が提携し、スタンプラリーを行うという旨のページが映し出されていた。
全国、といっても昨今の閉館ラッシュで劇場数はもうかなり少ないが、
「集めると何がもらえるの?」
「コンプリートで、ンー…、カイスウケン?」
提携してる劇場共通の回数券が貰えるらしい。
だがそれはコンプリートの場合で、そこまで頑張らなくても何か貰えたりするらしい。
「へえ、おもしろそう」
ほとんど社交辞令のようなもので詩帆が言うが、
「行きまセンカ?」
そう言って、シャオちゃんが見上げてくる。
すっぴんの時のシャオちゃんは子リスを思わせるくりっとした目が可愛い。
甘え上手なところや自分が一人っ子なこともあり、なんだか妹みたいに思えてくる。
メイクが薄い時の詩帆の顔と似ているらしく、街を歩いてると姉妹と間違えられることもあるが、詩帆のそれはくりくり目ではなくただのしじみ目だが、そんなことより。
「ふうむ」
ストリップか、久しぶりにいいなと詩帆は考えてみる。
生憎恋人の遥心は会社を経営してる詩帆の母親の関係で海外へ武者修行に行っていた。
その間、遥心の家は住む人がいないので詩帆が住み、仲良くなったシャオちゃんが日本にいる間の住処として居ついてしまった。
考えればこの異国から来た同居人と知り合ったのもストリップ劇場だ。
スタンプラリーとなるとわりと地方、全国に行かなくてはならない。
危険な場所や場面もあるが、そんな時は見た目よりかなり頼りになるシャオちゃんがボディガードになってくれる。
あとは、言い寄る悪い虫も薬指に嵌めた指輪もある程度の効果を発揮するだろう。
そんなことを考えてみて、
「じゃあ、久しぶりに今度行こっか」
「行きまショー!」
拳を突き上げ、シャオちゃんも楽しそうだ。
そんな顔を見て詩帆も笑顔になるが、
「あ、そうだ」
せっかく行くのだから何か他のイベントと絡められないかと考え、
「シャオちゃんさ」
「ハイ」
「ラーメン食べたくない?」
「ラーメン!?食べたいデス!」
シャオちゃんの顔がまたパアッと二段階で笑顔になる。
「ってことは」
その顔を見て詩帆が行けそうな劇場付近に手頃なラーメン屋が無いかパソコンで探してみる。
「インスパイア!インスパイア!」
「こらこら」
シャオちゃんが行きたいラーメン屋といえば当然インスパイア系ラーメン屋だ。
子供みたいにシャオちゃんがしがみついて腕を揺さぶり、詩帆が窘める。
あの野菜や大蒜をワシワシ食べマシマシ出来るラーメン屋は、まだシャオちゃんの母国には上陸していない。
だからこうして日本に来たときしか食べれないのだ。
そして邪道ながら、本家より店によって独自の展開を魅せるインスパイア系の方を好んだ。
「うーん。ここだと、ここら辺かな」
調べるといい感じの店がいくつかあった。
店の時間と公演時間を考慮し、どのタイミングで劇場を出るか。
更に店の人気度と混み具合、いい感じの出し物が続くと出にくそうだが、
「ガイシュツ、で食べるデスカ?」
「そっか、どうしよう」
ストリップには外出券というものを受付で貰えば中抜け出来る制度がある。
それなら食べてまた戻って見るということも出来なくはないが、
「シャオちゃん、お腹いっぱいで見れる?」
「ンー、ドデショ」
顎に人差し指を当て、シャオちゃんが首をひねる。ドウカナー、と。
大盛りラーメンでお腹をパンパンにして、さらにお姐さん達の連続アワビ鑑賞。
二人にとっては未体験ゾーンだ。
だがそれも楽しそうだった。
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