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本能寺の変

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 本能寺の変当日。信長さんは――本能寺にいた。信用してもらえなかった。信じてもらえなかった。だからこそ――だからこそ僕は信用されるために頑張らねばならなかった……彼が、信長が重要人物だから。彼が歴史のウィークポイントだから。だから――彼が死ねば歴史は変わる。そのはずだった。僕たちの求めた世界は実現できない――のか? だけど、それじゃあまるで――
「信長さん……無事でいてくれ……」
 その日の夜、一通の手紙が来た。
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