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LEVELZERO
能力の秘密
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「……レベル6……か……」
少年の目には、何が移っているのだろうか? 絶望か、希望か。目覚めてしまった力は、やがて脅威となるだろう。世界を滅ぼす脅威となるだろう。しかしそれでも、少年は歩む足を止めなかった。止めることはなかった。レベル6――初年だけに与えられた最初の力。少年こそ、最初の能力者だった。
『始裂さん、戻ってください』
「了解……」
『……?』
「いや、なんでもないよ」
戻った彼は、レベル6である事を隠していた。言ってしまえば、さっきみたいに逃げられるかもしれないから。言ってしまえば逃げられて、今度こそ一人になてしまうから。
「……憑……」
「ね、え……翔……」
「!? 憑!?」
「ごめ、んね……」
「謝るなよ、謝るなって!!」
「でも、私――」
「謝るなって!!」
「さけ、ばないで……響く、から……」
「ご、ごめん……」
少年は少女が生きていたことに驚きながらも、彼女の能力を思い出した。もしかするとまだ助かるかも。そう、思っていた。だが――
「私の、能力……自分には、使えないの……」
「え……?」
「言って、なかったね……」
「もういいって、喋るなよ!!」
「でも、でも……」
「うちのクラスにお前と同じ能力者がいる! だから――」
「無理、だよ――」
「え……?」
「同じ、能力者って……力を、相殺し合うの……」
その告げられた発言は、まだ、誰も知らない情報だった。
「レベルが、同じなら……ね?」
「じゃあ――お前の父さんも――」
「う、ん……翔と、同じ……」
告げられた真実。なぜなら――人工能力により、同じ能力を相殺できてしまうという真実があったから。
少年の目には、何が移っているのだろうか? 絶望か、希望か。目覚めてしまった力は、やがて脅威となるだろう。世界を滅ぼす脅威となるだろう。しかしそれでも、少年は歩む足を止めなかった。止めることはなかった。レベル6――初年だけに与えられた最初の力。少年こそ、最初の能力者だった。
『始裂さん、戻ってください』
「了解……」
『……?』
「いや、なんでもないよ」
戻った彼は、レベル6である事を隠していた。言ってしまえば、さっきみたいに逃げられるかもしれないから。言ってしまえば逃げられて、今度こそ一人になてしまうから。
「……憑……」
「ね、え……翔……」
「!? 憑!?」
「ごめ、んね……」
「謝るなよ、謝るなって!!」
「でも、私――」
「謝るなって!!」
「さけ、ばないで……響く、から……」
「ご、ごめん……」
少年は少女が生きていたことに驚きながらも、彼女の能力を思い出した。もしかするとまだ助かるかも。そう、思っていた。だが――
「私の、能力……自分には、使えないの……」
「え……?」
「言って、なかったね……」
「もういいって、喋るなよ!!」
「でも、でも……」
「うちのクラスにお前と同じ能力者がいる! だから――」
「無理、だよ――」
「え……?」
「同じ、能力者って……力を、相殺し合うの……」
その告げられた発言は、まだ、誰も知らない情報だった。
「レベルが、同じなら……ね?」
「じゃあ――お前の父さんも――」
「う、ん……翔と、同じ……」
告げられた真実。なぜなら――人工能力により、同じ能力を相殺できてしまうという真実があったから。
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