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一節/夜空に輝く星
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天体観測。あの日僕は空を眺めていた。小さい頃、お祖母様が教えてくれたのだ。昴......牡牛座の中の6つの星。プレアデス星団がくっきりと浮かんだ時、小さな願いが叶うのだと。
だけどそんな願いなど僕には無くーー
「お祖母様......お父様とお母様は......もう......」
「......」
「わあ!?」
僕が寝転びながら星を眺めていたら突然顔の真ん前に知らない女の子の顔が。
「あの......君は?」
「あなた、泣いてる?」
「え......?」
不思議だった。泣いている、そんなはず無かったのだ。涙は流していないし悲しい気持ちにもなっていない。その子は僕の中に何かを感じたのか。泣いている、と。その子は僕が1度瞬きをした時姿を消していた。
あの子はなんだったのか。もしかすると、昴の妖精かもしれないとーー
12年。あれから12年の歳月がたった。僕は高校生活最後の年を迎えていた。そしてそれは『約束の年』であるとーー僕はすっかり忘れていた。いや、思い出すことが出来なかったのだ。
「さてと......あら?」
「伊都くん。午後は暇かしら?」
「えっと......まあ、はい」
伊都 真幸男であるがそれが僕の名前。そしてその目の前で鬼の形相を浮かべている彼女は冴城 奈緒。同じクラスの女子でありながら風紀委員。そして彼女がここまで腹を立てている理由は......
「ねえ、あなた今のままでいいと思ってるの?」
「えっと、成績......の話だよね?」
「ええ、そうよ!」
「いや大丈夫? も何もこの前も平均以上だったし......」
「甘い......甘すぎるのよ、そんなんだから英語だけ平均ギリギリなのっ!!」
「いやぁ......英語はちょっとねぇ」
彼女は完璧主義かつかなりの潔癖である。その潔癖ぶりはなんと成績にすら影響してるほどで。全ての科目同じ点数でないと納得がいかない、と強情を貼り赤点ではないにも関わらずわざわざ点数を揃えるためだけに補習を受けてしまうほどだ。そして何より彼女はーーそう拘ったが故に学年3位の実力者である。彼女が成績を均等に......などやっていなければ学年1位など余裕だろうに。
「納得いかない......行かないのよ!」
「いや、お前の成績じゃないし......」
「それは、そう、だけども......」
しかし何やら彼女はそれを言いに来た訳では無いみたいでーー
だけどそんな願いなど僕には無くーー
「お祖母様......お父様とお母様は......もう......」
「......」
「わあ!?」
僕が寝転びながら星を眺めていたら突然顔の真ん前に知らない女の子の顔が。
「あの......君は?」
「あなた、泣いてる?」
「え......?」
不思議だった。泣いている、そんなはず無かったのだ。涙は流していないし悲しい気持ちにもなっていない。その子は僕の中に何かを感じたのか。泣いている、と。その子は僕が1度瞬きをした時姿を消していた。
あの子はなんだったのか。もしかすると、昴の妖精かもしれないとーー
12年。あれから12年の歳月がたった。僕は高校生活最後の年を迎えていた。そしてそれは『約束の年』であるとーー僕はすっかり忘れていた。いや、思い出すことが出来なかったのだ。
「さてと......あら?」
「伊都くん。午後は暇かしら?」
「えっと......まあ、はい」
伊都 真幸男であるがそれが僕の名前。そしてその目の前で鬼の形相を浮かべている彼女は冴城 奈緒。同じクラスの女子でありながら風紀委員。そして彼女がここまで腹を立てている理由は......
「ねえ、あなた今のままでいいと思ってるの?」
「えっと、成績......の話だよね?」
「ええ、そうよ!」
「いや大丈夫? も何もこの前も平均以上だったし......」
「甘い......甘すぎるのよ、そんなんだから英語だけ平均ギリギリなのっ!!」
「いやぁ......英語はちょっとねぇ」
彼女は完璧主義かつかなりの潔癖である。その潔癖ぶりはなんと成績にすら影響してるほどで。全ての科目同じ点数でないと納得がいかない、と強情を貼り赤点ではないにも関わらずわざわざ点数を揃えるためだけに補習を受けてしまうほどだ。そして何より彼女はーーそう拘ったが故に学年3位の実力者である。彼女が成績を均等に......などやっていなければ学年1位など余裕だろうに。
「納得いかない......行かないのよ!」
「いや、お前の成績じゃないし......」
「それは、そう、だけども......」
しかし何やら彼女はそれを言いに来た訳では無いみたいでーー
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