昴の輝く空の下で

共通ルート

十一節/不思議ちゃん

 ソフィさんは喋れば喋るほど不思議ちゃんらしく、昔の彼女を知っている二人からしたら変わらなくて安心した、ということらしい。
 でも話を聞くにソフィさんはド天然、ということらしい......

｢んじゃあ行きますかー」
｢ん？はどこに？」
｢親睦会ー」

 二人は親睦会に行くという。僕達にも行くか？という声がけをして五人で行くことになった。
 無駄にソワソワしているのが一人いるけど多分勘違いでソワソワしているので放っておくことにした。
 金持ちなのは確かに冴城さんの特権だけど、ソフィさんは金持ちでもなんでもない正真正銘の礼儀がめちゃくちゃなってる淑女なのだ......
 が、本人は気づいてないらしいのでこのままにしておく。

｢いつもの？」
｢おう」

 ソフィさんはまだ日本が久しぶりで慣れていないだろう、との事で電車とかはあまり使わずに。ということらしい。そこまで気を使えているのの肝心なところに二人とも気づいていない。
 二人が気づいてないことーーそう。ソフィさんがド天然という事だ。

｢で、ソフィさんはーー」
｢あら？」

 しばらく進んだところでソフィさんが居ないということに気づいた。彼女は恐らく着いてきてはいたんだろうけど途中でなにか見つけたりで気付かぬうちに脱線してしまったのだろう。四人で探し出すことに。

｢お前はあっち。俺はあっちだ」

 いきなりのこの雰囲気で果たしてこれから大丈夫なのだろうか......とはいえ、これからまた訳の分からない日常が始まるんだと思うとどこか楽しみな部分もある。
 この五人で過ごす毎日はきっと......

｢あ、私携帯聞いてるんだった」
｢早く気づけっ！！！」

 どうやらド天然はソフィさんだけじゃなかったらしいーー