夏の終わりの残骸

ジャンマル

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夏の終わりには出会いがある

夏休み最終日

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 夏休み。それはきっと学生の一番の楽しみであり一番環境が変わる時期だろう。人との交流が活発になったり長い休暇を利用して旅行に行ったりして新たな発見や出会いがある。宿題とか学生特有の嫌なものも付き纏うがそれもまた楽しみの一つとして組み込むことが出来れば有意義なのだろう。

 そんな夏休みだが俺にはあまりいい思い出がない。ないと言うよりかはあまりいい印象がないのである。学生でありながら俺は家庭の為という理由を付けてバイトに没頭。家にいる時間が少ないように掛け持ちだったり時間を調整した。その大きな理由が母と父の不仲とかそういうのではなく単純に家族というものが居心地が悪いのだ。
 昔であればあって当然のもの。そういう認識もしていただろうが家族というものは人生で最も大切なものであると同時に自分の将来等にある程度の縛りを付けてしまう一種の呪縛でもある。そう考えるようになった。きっかけはまあ様々あるのだが......
 そんな事を考えるうちに自然と家族と距離を置くようになっていた。拒んだりそういうのではないから会話はするしある程度コミュニケーションはとる。
 でも家族としての関わりだったりはそんなもので実際には「独立できないだけで居座っている」というような状況だと言えばわかりやすいだろう。学生であるゆえに金銭面はあまり裕福ではないし、一人で暮らし始めるとなれば未知の世界であるが故に心配な面なども出てきてしまう。だからあくまでも参考程度にサンジェルマン年前に既に家を出ている姉の生活などを聞いたりしていくらかかるかとかそういうのを地道に計算したりしてシミュレーションを重ねる。

 そしてある程度一人で暮らしていける目処がたった夏のことだった。バイト中は基本的にサボったりとかそういうのはしてこなかった自分が「その日一度だけ」サボってしまったのだ。理由は自分でもあまり分からないが行かない方がいい。そう感じたんだろう。
 そんな罪悪感と虚無感を払拭するかのように、バイト先から一本の電話がかかってきた。そしてそれがあの少女との最初の出会いになる。
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