引きこもりの僕がある日突然勇者になった理由。ファイナル

ジャンマル

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木山春斗の勇者録/花沢美雨の勇者録

ジャンヌ・ダルク

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 さてと、前回は欠点について話したっけか。まあ、それもだいぶ持論だったんだけども。さて。今回はその後についてのお話だ――

「リヴァデサイドは十分だってよ」
「おけおけ」
「ってか……ケビンの力で念写すりゃ問題なくないか?」
「おっ!!! 天才かよ!!!」
「ええ……」

 まあ、そんなことは置いといて。念写にすべてを掛けてみる。

「ぐっ――ぐぐぐ――」
「そのうなり何とかならないのか……」
「ならねえよ――グぐ――」

 うーん。どうもうるさい。

「はあ……はあ……見つかった!」
「まじで!?」
「ああ。マジマジ」
「まじか……」

 流石にこれは笑わざるを得ない。だって、わずか数秒の出来事だったのだから。にしても――憎悪がどれだけ貯まっていくんだ――貯め込み過ぎた憎悪がどこで爆発するかわからない。だけど、それを止めることもおそらくできない。僕とケビンは別々に死ぬことになるだろう。……それも、僕はもっともみじめな死に際を見せるだろう――
 なんて、未来視を簡単に信じちゃいけないか。

「遥か遠い未来の事なんて今は考えるなよ。自分の事だけ考えろ。自分の事だけ心配しろ。そしてすべてに面と向き合え」
「うん……そうだよね」
「心配すんじゃねえ。未来なんていくらでも変えられる」
「ありがとう。ケビン」

 そうして僕たちは念写された場所へ向かった。

「あのー。すみません」
「あん? なんだい、あんちゃん」
「この辺で左右で目の色の違う娘を見ませんでしたか?」
「ああ。この辺じゃ有名だぜ。さっきもここを通ったばっかだ」
「本当ですか!?」
「ああ。名前を――ヴィヴィアンって言ってたかな」
「ヴィヴィ……アン……」

 不思議だ。どこか、リヴァデとかかわりでもあるんだろうか。

「後、その娘から聞いたんだが――」
「え?」
「ジャンヌの遺産――ってのがあるらしい」
「なんですか? それ」
「俺もよくわからねえが……気をつけろよ。あんちゃん。お前さん、言っちゃいけない橋を通ってるぞ」
「え、あ、はい」

 その忠告は――何故か当たっている気がしてきた。この危ない橋を渡った先に僕たちは何を見るのだろうか。その先に、何が待っているのだろうか。わからない――わからないから、明日に向かって頑張れる。わからないから明日が楽しみになるし、不安になる。人生って――そんなものだ。

「春斗。こっちだってよ」
「あ、うん」

 僕たちが目指すのは明るい未来。未来永劫灯り続けられるような、平和な世の中。それを作るために僕たちは……まずは、勇者としてその名を響かせる。勇者として叛逆の旗を振りかざす。
 戦場の――ジャンヌダルクのように。
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