引きこもりの僕がある日突然勇者になった理由。ファイナル

ジャンマル

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LEVELZERO

狂気

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「見直しませんか?」
「チームをか?」
「はい」
「……なるほどな。バランスか」
「はい……考えないと僕たちサイドは確実に死にます」
「そうだな……でも、攻撃チームの戦力も貴重なんだ」
「わかってます。わかってますけど……」
「ごめん。無理だ……」

 二人の意見は交差していた。まるで、交差点のすれ違う人たちのように。まるで、歩行者天国の通り過行く人たちのように。

「俺達の街だって、能力者狩りは許せてないだろう……だから叩かないといけないんだ」
「分かってますよ!!」
「じゃあ――」
「あまり復讐に捕らわれてしまってはいけない!! そう言ったでしょ!!」
「つ……!?」

 復讐のためにクラスメイトを使おうとした少年と、それを止めるべき少年。二人がいがみ合い、ぶつかり合い、喧嘩した。そして、わかりあった。二人にしかわからないものだってある。二人にしか見えないものだってある。
 能力者と無能力者。二人はその象徴になろうとしていた。

 能力者を統べる器を手に入れた始裂と、そして能力者を統べ、一般市民を統べる器をも手に入れた終木神。だが、二人の間に差はあった。それは、無能力者での指揮能力だ。
 終木神は無能力者を統べる器があるが、始裂にはない。それは、彼が恨むべきところなのだろう。能力者のレベルを判断し、自分のレベルは上げられないLEVELZERO。そして、能力者を統べるレベル5。二人の差は歴然で、指揮官としての質も終木神のが上だった。

「なあ、隆二……」
「はい?」
「俺ってさ――おかしいのかな?」
「ああ」
「……そうか」

 自分にすらわからないほど、感情に揺らぎを見せる始裂。それをただ――終木神は見ていることしかできなかった。
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