引きこもりの僕がある日突然勇者になった理由。ファイナル

ジャンマル

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LEVELZEROafterSTORY~Venus Tune~

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 隙をついた瞬間、本気で殺しにかかる。だが、殺しはしない。ひるませるだけだ。
 目の前のギリギリで停止したため、千佳は汗だ止まらなく、震えて、少し怒った声で「くっ、殺せ! 殺してくれ!」と言っていたが……残念ながら、それは出来ない。だって、あなたにはこれから私たちと過ごしてもらうから。……あなたは千佳ではない。でも、あなたには魔法少女として、私たちの最後を見届ける義務がある。だから……
「その気があるというなら、私たちと戦って」
 返事がない。いや、返事がなくはないのだが、膝をついて、泣いている。
「何故だ……なぜ殺さない! もうこんなこと嫌なんだ! 殺してくれ!!」
 そうやって、殺せとせがんでくる。だから、私たちの声も届いて居ないんだろう。でも、あなたにはこの声を聞いてもらわなければいけない。
「お前らと戦ったって、どうせ死ぬ……御蔭は、私たちに自縛装置をつけているんだぞ!? ここで死ななきゃ爆死するんだ! そっちのが嫌だ!!」
 そうやって、私に伝えなきゃいけない情報と、自分自身の気持ちを混同させてしまっていた。自縛装置、か。そんなの私たちに通用すると思っているのだろうか。私たちが死んだところで、替え玉はまだ、まだある……
「爆死するのが怖い? 笑わせないで。じゃあ、ビーストは怖くないの? 違うでしょ?」
 私の説教に、付き合ってもらうんだから。
 それを聞いて、彼女の曇っていた顔が上がる。
「そう、だ……ビーストは、御蔭が……」
「そうよ、御蔭を倒せば死ぬ心配もない。魔法少女として戦わなくてもよくなるの」
 それを聞いて、詳しく聞いてくれ! と言ってきた。ごめん、でも、ちょろい……でも、これくらいちょろいのが可愛いものだろう。何はともあれ記憶はないにしろ千佳はまた私たちと戦ってくれることを選んでくれるはずだ。
「そうか、お前たちは自分たちが生きるための道を証明するために……」
 千佳は、納得したように見えた。でも、それでも、自我を御蔭の植え付けた洗脳が打ち勝ったようだった。
「はは……そうだ、御蔭様に貢献すれば、私には最高の人生が待っている……だから、その話には乗らない――お前はここで処分する!!」
 どうして声が届かないんだ。それでも――私はもう少し耐えきることを決めた。
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