俺の兄貴、俺の弟...

俺じゃ...ダメですか...？（恋目線です。）

 俺は、自転車でバイトから帰っていた。
 「...あー、すっかり遅くなっちまったな...。」
と独り言を言いながら、いつもの道を自転車で滑走していた。
 するといつも静かなはずの公園の横を通り過ぎようとしていた時、男の叫び声が聞こえてきた...。
 俺は、不思議に思い、公園の入口付近で自転車を降りて薄暗い公園の中を目を凝らしてじっと見た。
 「...！？」
俺は、公園の中にいる人物を見てハッとしてしまった。
 ...だって...公園の中にいたのは...たけるだったのだから...しかも男と一緒にいて、次の瞬間そいつに抱きしめられていたのだから...。

 ...なんで...たける？？...いやだ...おれのたけるに...気安く触るな...あの男...誰だよ...。...このままじゃ...尊が...俺のもとを離れて行っちまう...。...そんなの絶対に嫌だ！！！(泣)

 俺は、これ以上見ていられなくて急いで自転車に乗り、その場を離れた。

俺は、家に帰ると携帯を取り出して...尊にトークアプリを使い
「...たける...？？...ちょっといいか？？...その...俺を...お前の彼氏にして欲しいんだ...。...変なこと言ってるって分かってる...でも、俺は本気だから！！...たけるのこと...ずっと小さい頃...俺と友達になってくれた時から...お前のことが...大好きだった...誰にも渡したくないと思っている。...１週間後に、返事聞くから...俺との事...真剣に考えてほしい...ごめんな...急に...。...じゃ、おやすみ。」
 俺は、尊とのトーク画面にこう打って送ると、携帯をベッドに投げ
「...ﾊｧ...ついに言っちまった...。」
ため息をつき、俺は自転車で家に帰ってきてからずっとバクバクいっている胸を片手で抑えると...次の瞬間
「...あー！！！言っちまったよ！！！...どうしよう！？(汗)...尊にドン引きされたらどうしよう...！！！(泣)」
と言って部屋で軽くパニックを起こしていた。

一方その頃...尊は、都和と公園で抱き合っていたがやがて身体を離して...都和が一言「帰ろうか...。」と言って、どちらとも無言で家に帰る道を歩いていた...。
 携帯は、家の自室に置いていたため、恋の行動に気づくのは、もう少しあとの話である...。