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第2章 「俺たちの仲間に!」
俺、いいこと考えついた!
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悪魔の曲に狂ってしまった楽器店の店主であるおじさんの店に行った次の日、虎雅と翔真は、学校が終わるなり大学近くのカフェで待ち合わせをしていた。
一足先に来ていた虎雅は、悪魔の夜に狂ってしまった昨日のおじさんのことを思い返しては、ひとり複雑そうにため息を零していたのだった。
そんな虎雅に、気持ち悪いと口パクで言いながら、虎雅の目の前の空いている席に遅れてやってきた翔真は、ストンっとその席に着いたのだった。
「なぁ、虎雅???どーでもいいけど、お前...周りの人に変な目で見られてるぞ???」
「...。」
「はぁ...明日から変人呼ばわりされても、俺はもう知らないからな...。...すみませーん、日替わりパフェとホットカフェラテ下さい!!」
翔真は、目の前の虎雅に軽蔑の眼差しを向けたが、その眼差しを向けられた当の本人はというと、ずっと一人で思考を巡らせているせいか、翔真の言葉になんの反応も返さなかったのだった。
いつもの事と諦めた翔真は、メニューを片手に、従業員のお姉さんに声をかけたのだった。
間もなくパフェとカフェラテが運ばれてきて、満足そうな顔でティータイムを楽しみ出した翔真に、ずっと考え込んでいた虎雅が、ぱっと顔を上げると、目の前でパフェを頬張っている翔真にこう声をかけた。
「なぁ、翔真??...実はな...俺...優さんの家、分かっちゃったんだよな...。」
「ん~、おいひぃよ~!...って、ふーん、それで??......えっ...ちょっと待って!!優さんの家なんて、どこで調べて...だって昨日の今日で...あっ!虎雅...まさかまさか真っ逆さまの、そっち系??」
「はぁ!??っ...馬鹿!!!!違うに決まってるだろ!!!!いきなり、何を言い出すんだ!...あー、そんな事よりも、今から優さんの家に行って、悪魔の曲であの才能をこれ以上汚さない為にも、俺たちのバンドに加わってもらうことが一番いい結果になると思うんだ!!なぁ??だから...『はぁ!?虎雅...こっちがはぁ!?なんだけど!!何回も言うけど、優さんは俺たちとバンドを組んだとしても、心から楽しむことは出来ないと思うよ???』...なんでそんなこと言いきれるんだよ!!やってみなきゃ、わからないだろ???...お前がついてきてくれなくても、俺がなんとかする。...翔真、お前...見損なった...いいや、悪かったな。俺の自分勝手に巻き込んじまって。」
虎雅は、目の前の翔真に冷たく言い放つと、そのまま席を立ち、賑やかなお店を出ていってしまったのだ。
残された翔真は、呆気にとられていたが、自らも高速でパフェを完食すると、会計を済ませ急いで虎雅の後を追うのだった。
「全く...なんで虎雅の飲んでいた飲み物代まで俺が出さなきゃならないんだよ!!!オシャレにカゥヒィー(コーヒーの事)なんて飲んじゃって...!!利子つけて...倍にして、ふんだくってやる!...って、それよりも...虎雅足速すぎ...何処に......って、あっ!!いた!!!待ってよ~、ねぇ、虎雅!!!」
店を出て、街中をキョロキョロとしながら歩いていると、目の前に虎雅の背中を見つけ、翔真は、まるで飼い主を見つけた時の犬の如く、一直線に虎雅の元へと走っていった。
「...って、結局来たわけ???いや、そんなことが言いたかったんじゃない...ぁ、ありがとな。...その...正直、俺一人だとやっぱり心細ったから。お前が来てくれて嬉しい。」
翔真は、呆れ顔の虎雅に、踵を返して帰ろうとしたが、虎雅の照れくさそうな感謝の言葉に、ニヤッと気味の悪い笑みを浮かべ、これでもかというくらいに虎雅の事をいじりだした。
「あれ~、たいがくぅ~ん...もしかして~、照れてるのかなぁ~???...でーも、これも翔真お兄さんの役割だかっ...『お前...殺されたい???...そうかそうか~、虎雅さんには何されても構わないのか~!...じゃ~あ、翔真くん??これから、一ヶ月間...バンドメンバーが使う練習部屋の片付けよ・ろ・し・く・ね???』...えっ??...いやー、ちょっと待ってくださいよ!!!...ごめん、ごめんって...!!!だから、どうかあの部屋の掃除だけは、一人でやらせないで!!!俺呪われたくない!!!」
虎雅をからかっていた翔真に対して、いい加減鬱陶しくなった虎雅は、翔真に満面の笑みを向けると、脅しの言葉と共に青信号になった横断歩道を翔真の腕を乱暴に掴み、渡りだした。
一方、虎雅の話を聞いた翔真は、途端に血相を変えて、大慌てで謝罪しだしたのだった。
それもそのはず...練習部屋には、幽霊が出るって噂が...。
なんでも、一人で練習部屋の掃除をしている時に、自分以外誰もいないはずなのに、足音が聞こえるという噂が、後を絶たないのである。
翔真は、あまり心霊に強い方ではないため、泣きながら虎雅に許しを乞うのだった。
そんな翔真の姿が面白くて、顔は怒っているのに、内心笑いが止まらない虎雅がいた事は、切羽詰まっている翔真が、知る由もないのだった。
一足先に来ていた虎雅は、悪魔の夜に狂ってしまった昨日のおじさんのことを思い返しては、ひとり複雑そうにため息を零していたのだった。
そんな虎雅に、気持ち悪いと口パクで言いながら、虎雅の目の前の空いている席に遅れてやってきた翔真は、ストンっとその席に着いたのだった。
「なぁ、虎雅???どーでもいいけど、お前...周りの人に変な目で見られてるぞ???」
「...。」
「はぁ...明日から変人呼ばわりされても、俺はもう知らないからな...。...すみませーん、日替わりパフェとホットカフェラテ下さい!!」
翔真は、目の前の虎雅に軽蔑の眼差しを向けたが、その眼差しを向けられた当の本人はというと、ずっと一人で思考を巡らせているせいか、翔真の言葉になんの反応も返さなかったのだった。
いつもの事と諦めた翔真は、メニューを片手に、従業員のお姉さんに声をかけたのだった。
間もなくパフェとカフェラテが運ばれてきて、満足そうな顔でティータイムを楽しみ出した翔真に、ずっと考え込んでいた虎雅が、ぱっと顔を上げると、目の前でパフェを頬張っている翔真にこう声をかけた。
「なぁ、翔真??...実はな...俺...優さんの家、分かっちゃったんだよな...。」
「ん~、おいひぃよ~!...って、ふーん、それで??......えっ...ちょっと待って!!優さんの家なんて、どこで調べて...だって昨日の今日で...あっ!虎雅...まさかまさか真っ逆さまの、そっち系??」
「はぁ!??っ...馬鹿!!!!違うに決まってるだろ!!!!いきなり、何を言い出すんだ!...あー、そんな事よりも、今から優さんの家に行って、悪魔の曲であの才能をこれ以上汚さない為にも、俺たちのバンドに加わってもらうことが一番いい結果になると思うんだ!!なぁ??だから...『はぁ!?虎雅...こっちがはぁ!?なんだけど!!何回も言うけど、優さんは俺たちとバンドを組んだとしても、心から楽しむことは出来ないと思うよ???』...なんでそんなこと言いきれるんだよ!!やってみなきゃ、わからないだろ???...お前がついてきてくれなくても、俺がなんとかする。...翔真、お前...見損なった...いいや、悪かったな。俺の自分勝手に巻き込んじまって。」
虎雅は、目の前の翔真に冷たく言い放つと、そのまま席を立ち、賑やかなお店を出ていってしまったのだ。
残された翔真は、呆気にとられていたが、自らも高速でパフェを完食すると、会計を済ませ急いで虎雅の後を追うのだった。
「全く...なんで虎雅の飲んでいた飲み物代まで俺が出さなきゃならないんだよ!!!オシャレにカゥヒィー(コーヒーの事)なんて飲んじゃって...!!利子つけて...倍にして、ふんだくってやる!...って、それよりも...虎雅足速すぎ...何処に......って、あっ!!いた!!!待ってよ~、ねぇ、虎雅!!!」
店を出て、街中をキョロキョロとしながら歩いていると、目の前に虎雅の背中を見つけ、翔真は、まるで飼い主を見つけた時の犬の如く、一直線に虎雅の元へと走っていった。
「...って、結局来たわけ???いや、そんなことが言いたかったんじゃない...ぁ、ありがとな。...その...正直、俺一人だとやっぱり心細ったから。お前が来てくれて嬉しい。」
翔真は、呆れ顔の虎雅に、踵を返して帰ろうとしたが、虎雅の照れくさそうな感謝の言葉に、ニヤッと気味の悪い笑みを浮かべ、これでもかというくらいに虎雅の事をいじりだした。
「あれ~、たいがくぅ~ん...もしかして~、照れてるのかなぁ~???...でーも、これも翔真お兄さんの役割だかっ...『お前...殺されたい???...そうかそうか~、虎雅さんには何されても構わないのか~!...じゃ~あ、翔真くん??これから、一ヶ月間...バンドメンバーが使う練習部屋の片付けよ・ろ・し・く・ね???』...えっ??...いやー、ちょっと待ってくださいよ!!!...ごめん、ごめんって...!!!だから、どうかあの部屋の掃除だけは、一人でやらせないで!!!俺呪われたくない!!!」
虎雅をからかっていた翔真に対して、いい加減鬱陶しくなった虎雅は、翔真に満面の笑みを向けると、脅しの言葉と共に青信号になった横断歩道を翔真の腕を乱暴に掴み、渡りだした。
一方、虎雅の話を聞いた翔真は、途端に血相を変えて、大慌てで謝罪しだしたのだった。
それもそのはず...練習部屋には、幽霊が出るって噂が...。
なんでも、一人で練習部屋の掃除をしている時に、自分以外誰もいないはずなのに、足音が聞こえるという噂が、後を絶たないのである。
翔真は、あまり心霊に強い方ではないため、泣きながら虎雅に許しを乞うのだった。
そんな翔真の姿が面白くて、顔は怒っているのに、内心笑いが止まらない虎雅がいた事は、切羽詰まっている翔真が、知る由もないのだった。
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